グルタミン酸は脳を活性化してくれる?多く含む食べ物や摂取法も紹介!
グルタミン酸はアミノ酸の1つで、私たちが日頃目にする身近な食べ物にも含まれており脳を活性化してくれます。その他にも期待できるグルタミン酸の効果や多く含む食べ物の簡単な摂取方法などもご紹介していきますので、上手く摂取して脳を活性化していきましょう。
目次
メリットいっぱい『グルタミン酸』の効果や摂取方法を知ろう
私たちの身体は体重のおよそ2%の割合でグルタミン酸を含んでいます。身体のなかのアミノ酸のなかで最も多いアミノ酸の1つです。摂取したアミノ酸は腸で吸収し、血液を介して全身へと運ばれています。そのなかでも、グルタミン酸は脳に最も多く存在するアミノ酸として重要視されているのです。そんなグルタミン酸ですが、過剰摂取してしまうと副作用へつながる恐れもありますので、脳の活性化や美肌効果のあるグルタミン酸の効果や食べ物の摂取方法とともに副作用についても詳しく見ておきましょう。
グルタミン酸とは?グルタミンと違うの?
たんぱく質を構成するアミノ酸の1つとされる「グルタミン酸」は、野菜などの食べ物に多く含まれるうま味成分として一般に知られています。身近な存在でありアミノ酸の1つでもある「グルタミン酸」と同じようなネーミングで「グルタミン」があるのですが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
グルタミン酸は非必須アミノ酸!
「グルタミン酸」は、実は脳のなかのグルコースから独自に生成されています。このようにグルタミン酸は身体のなかで合成できるアミノ酸であることから、「必須アミノ酸」ではなく「非必須アミノ酸」となるのですが、非必須アミノ酸のグルタミン酸は身体のなかや脳でとても重要な働きをするアミノ酸の1つなのです。
グルタミン酸は『基本味』の1つ
料理の基本となる味としてうま味とも言われますが、この基本味のなかにグルタミン酸は含まれています。日本では「昆布」ヨーロッパでは「チーズ」などの食べ物がうま味として料理に使われており、グルタミン酸を含む食べ物の「トマト」のうま味は世界共通のようです。またグルタミン酸は発酵食品にも多く含まれており、発酵食品である「味噌」はみそ汁の基本となる味を担っています。
グルタミン酸はグルタミンと違うの?
さて「グルタミン酸」と「グルタミン」ですが、一体どこに違いがあるのでしょうか。グルタミン酸は脳の活性化や胃の調子を整えるのに効果的な成分であり、グルタミンは筋肉に特に効果の期待できる成分です。「グルタミン酸」と「グルタミン」同じようなネーミングですが効果の期待できる場所が違い、私たちの身体のなかでお互いに作用しあって働いているのです。
グルタミン酸の5つの効果!
グルタミン酸は脳の活性化に役立つのはもちろんですが、他にも効果が期待できます。それでは、グルタミン酸の摂取で期待できる効果を詳しく見てみましょう。
【効果①】胃の調子を整える
グルタミン酸は消化吸収をスムーズにしてくれます。また、胃酸の分泌を抑えるホルモンにグルタミン酸の受容体が多く存在していることも、胃の調子を整える効果につながっているようです。つまり、食事の際に胃を粘膜で保護し胃を守りながらスムーズな食べ物の流れを促しているのがグルタミン酸なのです。
【効果②】脂肪の蓄積を抑える
脂肪の蓄積を抑える効果もグルタミン酸にはあります。肥満を抑制してくれるグルタミン酸を含む食べ物を優先的に摂取して行くことでダイエット効果も期待できそうです。グルタミン酸を含む食べ物が好きでダイエットを考えている人にとっては朗報と言えそうですよ。
【効果③】血圧を下げる
グルタミン酸を摂取することで、血圧を下げる効果も確認されています。塩分など血圧上昇のもととなる食べ物の摂取を抑えグルタミン酸のうま味成分を利用して行くことで血圧降下を狙いましょう。
【効果④】ストレスを軽減する
リラックス効果のある「GABA」をグルタミン酸も生成することができるため、グルタミン酸を含む食べ物を食べることでストレスを軽減する効果も期待できます。最近ではリラックス効果があるとして、「GABA」入りのチョコレートなどのお菓子も良く見かけます。
【効果⑤】脳を活性化する
グルタミン酸は脳の神経伝達物質の1つでもあり脳のエネルギー源として活躍しています。グルタミン酸が脳のなかで活発に働き脳を活性化させることで、集中力や記憶力のアップにもつながります。そんなグルタミン酸ですので、逆に不足するとアルツハイマー型認知症などの病気の原因になってしまう可能性もあると言われています。
グルタミン酸の正しい摂取方法!過剰摂取の副作用はあるの?
グルタミン酸は食事やサプリメントで摂取することができます。簡単に摂取することのできるグルタミン酸ですが過剰摂取しても問題ないのでしょうか。グルタミン酸の過剰摂取による副作用についても見ておきましょう。
グルタミン酸は食事から摂取するのがベスト
グルタミン酸を含む食べ物を食事で摂取することで、グルタミン酸の過剰摂取を抑制することができ、しかも誰でも簡単に摂取することができます。グルタミン酸を含む食べ物を使った簡単なレシピもご紹介していきますので、日常の生活のなかに取り入れて行ってみてください。
過剰摂取するとどんな副作用があるの?
先ほどお伝えしたとおり、グルタミン酸を過剰摂取してしまうと副作用が発生する危険性があるため、グルタミン酸の過剰摂取には注意が必要です。グルタミン酸は脳や神経を活性化する働きがあるので、グルタミン酸を過剰摂取してしまうと神経が過剰に興奮して「てんかん発作」などの副作用をひきおこす原因となります。
グルタミン酸を多く含む食べ物・調理の際のポイントは?
グルタミン酸は昆布や野菜などの食べ物に多く含まれているとお話いたしましたが、こちらで具体的な品目をご紹介します。グルタミン酸のうま味成分をいかして効果的に摂取していきましょう。
グルタミン酸を多く含む食べ物は?
グルタミン酸を多く含む食べ物には、先ほどご紹介した「こんぶ」のほかにも、「トマト」や「大豆」「とうもろこし」などの野菜にも多く含まれています。また、発酵食品である「味噌」や「醤油」などにも多く含まれています。
グルタミン酸は他のうま味成分と組み合わせて使おう
グルタミン酸の他に「うま味成分」とされているのが、核酸に分類される「イノシン酸」や「グアニル酸」です。イノシン酸は鶏肉やかつお節などに、グアニル酸は干しシイタケなどに多く含まれているとされています。例えば、グルタミン酸の昆布のうま味成分とイノシン酸のかつお節のうま味成分を組み合わせて調理することで、アミノ酸や核酸を摂取できる美味しい和食を作ることができます。その他のうま味成分とうまく組み合わせてグルタミン酸を美味しく摂取していきたいですね。
グルタミン酸を効率的に摂れる料理レシピ3選!脳を活性化しよう
グルタミン酸を美味しく効率的に摂取するためのレシピをご紹介します。アミノ酸を上手に摂取して脳を活性化させていきましょう。
【レシピ①】塩昆布とトマトの簡単サラダ
味付けは塩昆布のみで簡単にできる「塩昆布とトマトの簡単サラダ」のレシピをご紹介します。ごま油の風味が食欲をそそる一品です。試してみてください。
材料(2人分)
- トマト:2個
- 塩昆布:10g
- ごま油:大さじ1
作り方
- トマトを食べやすいサイズにカットする
- ボウルに全部の材料を入れ混ぜ合わせる
- お好みのお皿に盛り付けましょう
【レシピ②】干しシイタケの炊き込みご飯
次は、炊飯器にお任せレシピ「干しシイタケの炊き込みご飯」をご紹介します。干しシイタケのうま味が染み出たほっこりな一品です。
材料(2人分)
- 干しシイタケ(スライス):10g
- 油揚げ:半分
- 米:1号
- 水:180ml
- 酒:大さじ1
- 醤油:大さじ1
- みりん:大さじ1
- ごま油:小さじ1
小葱:お好みの量(仕上げのトッピング用です)
作り方
- 油揚げを細切りにする
- 米をとぎ、小葱以外の材料をすべて炊飯器に入れる
- 炊き上がったらよく混ぜ茶碗に盛り付ける(お好みに合わせて小口切りした小葱をトッピング)
【レシピ③】魚介たっぷりアクアパッツァ
材料を耐熱皿に入れてオーブンで焼くだけの簡単アクアパッツァグルタミン酸をたくさん摂取できるようにあさりや鯛やトマトを使用した「魚介たっぷりアクアパッツァ」のレシピをご紹介します。ホームパーティーなど、みんなでグルタミン酸を摂るきっかけづくりにいかがでしょうか。
材料(2~3人分)
- あさり:1パック
- 鯛:1尾
- ズッキーニ:半分
- トマト:2個
- にんにく:1ヶ
- オリーブオイル:100cc
- 白ワイン:50cc
- 塩コショウ:適量
- ローズマリー&ハーブ:適量
作り方
- 材料の下ごしらえ
鯛:内臓と鱗をとり水けをしっかりとっておく
あさり:塩抜き後、しっかり洗って水けをきる
ズッキーニ・トマト:食べやすいサイズに切る
- 耐熱容器にオリーブオイルを入れ、ニンニクを潰して入れ香りが出るまで炒める
- 炒め終わったら、次の順番で残りの材料を耐熱容器に入れていきましょう
- 鯛を入れる
- 野菜を入れる
- 白ワインを入れる
- あさりを入れる
- ローズマリーなどお好みのハーブを入れる
- 220度に温めたオーブンで約30分加熱する
手軽に摂れるグルタミン酸で健康な身体を作ろう
グルタミン酸が興奮物質である反面、先ほどご紹介した「GABA」は抑制物質であるため、グルタミン酸から生成される物質「GABA」で興奮状態を抑えることができればリラックスにつながります。健康な身体づくりに最適で手軽に摂れるグルタミン酸だからこそ過剰摂取や副作用に注意して効率よく摂取していきましょう。