「失態をおかす」の正しい漢字とは?失態をおかす原因や対処法も!
仕事や日常生活の中で「失態をおかす」体験が誰しもあるでしょう。できるだけ避けたい体験ですが「失態をおかす」原因を知ることで今後の人生で少しでも回避できればと思いますよね。今回は、知識として正しい漢字表記や失態をおかしてしまった時の対処法も紹介します。
目次
あなたは失態をおかした体験はありますか?
思い起こすと笑えるような失態はまだしも、何度思い起こしても取り返しがつかないとひどく後悔することや、恥ずかしくなるようなことなど色々あるでしょう。そんな「失態をおかす」時の原因にはどんなものがあるのでしょうか。「失態をおかす」原因や対処法をまとめてみました。
そもそも「失態」の意味とは?
「失態」の意味とは「体面を失うこと」「面目をそこなうこと」また、「人の笑いものになるような失敗をすること」になります。ちなみに「体面」とは「人が世間に対してもっている誇り」を意味します。分かりやすくいうと「プライドが傷つくような失敗」ということです。
失体と表記してもいい
辞書で「失態」を確認すると「しったい【失態・失体】」という記載が多く見られます。つまり「失態」は「失体」とも表記できます。「失態をおかす」は「失体をおかす」と意味が同じだということです。
失敗との違い
失態と似た表現で失敗という言葉も挙げられます。失態と失敗に違いはあるのでしょうか。失敗は、物事をやりそこなうことや目的をとげられなかったことを意味します。失態は、失敗したことで人の笑いものになるようなことをいいます。つまり失態と失敗の違いは失敗の中でも「恥ずかしい」「笑われるような」ものに限定した表現が失態となるようです。
英語ではbanana skin
「失態をおかす」の「失態」は英語の慣用句では"banana skin"(バナナの皮)と訳されます。バナナの皮に足を取られて滑って転ぶ、ということが人の笑いものになり体面を失う、という意味で使われます。
「失態をおかす」に使う漢字は?
「失態をおかす」の「おかす」という漢字は「犯す」「侵す」「冒す」と表記されますが「失態をおかす」に使う漢字はどれが正しいのでしょうか。またそれぞれの漢字の使い方の違いを紹介します。
「犯す」「侵す」「冒す」の違い
犯す
法律的にも、倫理的にも行ってはならないおかす行為に対して使われ、「罪を犯す」「過ちを犯す」などと表します。
侵す
他人の持ち物(場所・秘密)に対して干渉したり、次第に侵入するなど他人の権利や権限をそこなうようなおかす行為に対して使われます。「聖域を侵す」「著作権を侵す」「言論の自由が侵される」などと表します。
冒す
困難なことを敢えてする、無理に押し切って進むなど常識では考えられないなど、どこか危険さが感じられる冒険的なおかす行為に対して使われます。「危険を冒す」「尊厳を冒す」などと表します。
失態をおかすは「犯す」
上記の漢字「犯す」「侵す」「冒す」の使い方の違いから「失態をおかす」の「おかす」は「犯す」という漢字を使うのが正しいようです。法律や規則、道徳などに背く行為という意味で「失態をおかす」は「犯す」という漢字を使います。
「失態をおかす」は「失態を演じる」が正しい?
「失態をおかす」のように、失態の後に続く動詞には「演じる」もあります。「失態をおかす」と「失態を演じる」ではどちらが正しい表現なのでしょうか。
「演じる」という言葉には3つの意味があります。1つ目は「舞台などで芸能をすること」を意味します。2つ目は「ある役割を務めること」を意味し、ビジネスシーンで「重要な役割を演じる」などと使われます。最後は「よくないことで、人目に付くようなことをする」という意味です。「失態を演じる」の「演じる」はこの意味として使われます。
「失態をおかす」は「失態を演じる」と意味の違いはありませんが、本来は「失態を演じる」というのが代表的な使い方のようです。特にこだわりがなければ「失態をおかす」という言葉よりも「失態を演じる」を選んだ方が正しい使い方といえます。
失態をおかす原因とは?
原因を少しでも把握して「失態をおかす」ことはできるだけ避けたいものです。原因を知れば未然に防げる可能性もあるので、何度も同じような失態をおかす人は原因を把握して自己分析してみましょう。
気持ちに余裕がなくなっている
プライベートでの問題や仕事が忙しい時など、気持ちに余裕がなくなっている時に失態をおかすこともあります。普段、完璧に物事を進められる人でも気持ちに余裕がないと他のことに意識がとられたり、忙しすぎて集中力が欠けてしまい失態をおかすことも少なくありません。
人の話を聞いてない
落ち着きがなく人の話を聞いていないことで、失態をおかす原因に繋がることもあります。人の話を聞くというのは、内容を理解できて初めて話を聞いたことになります。話を聞いていない人に限って間違った解釈をして行動してしまうため、とんでもない「失態をおかす」ことが多いでしょう。話を最後まできちんと聞き、理解してから行動する習慣を身に付けて「失態をおかす」ことを回避しましょう。
ハメを外し過ぎた
旅行などの非日常的な場面やお酒の席などで、自制心を抑えられずにはしゃぎ過ぎた結果、失態をおかすことも多いでしょう。特にお酒の席ではアルコールも手伝って、ハメを外しすぎてしまい、翌日後悔した経験がある人は多いでしょう。ストレス発散することも時には必要なことですが上司を呼び捨てにしたり、悪口をいったりして周囲が引くような言動をとってしまうと体面を失ってしまうことになりかねません。お酒の席で「失態をおかす」ことは多くの人が体験しているのではないでしょうか。
不規則な生活
起床時間が定まっていない不規則な生活も失態をおかす原因となります。朝起きる時間が決まっていない人は出勤前の余裕もなく、少しのアクシデントで遅刻してしまったりする失態をおかす可能性が高いでしょう。また、夜遅くまでお酒を飲んでいる人は翌日の準備が不十分で、仕事に支障をきたすような失態をおかすこともあるといえます。毎日規則的なリズムで生活することが「失態をおかす」原因をつくらないコツです。
優先順位が付けられない
優先順位が付けられないことも失態をおかす原因のひとつです。優先順位を付けないで行動するということは頭の中が整理されていないので、全てが中途半端になってしまいます。やるべきことが多すぎてパニックになる前に、落ち着いて整理してみることが大切です。そのためには、やるべきことをリストアップし、急を要する用事をピックアップするという事前の計画を心がけましょう。
失態をおかした時の対処法は?
仕事で失態をおかした場合、過ぎたことをただ悩んでいても解決はしません。正しい対処をしなければ周囲に迷惑がかかってしまいます。失態をおかした時にはどう対処すればいいのか紹介します。
隠さずに事実を報告する
失態をおかした時「どう言えばいいだろう」と失態をおかした理由を考えるよりも、まず結論から報告することが大切です。失態を報告することは誰でも嫌なことですが、報告しないことによって後々大きな問題にもなりかねません。隠さずに事実を報告し迅速に対処することを最優先させましょう。
反省する
仕事で失敗やミスをして失態をおかすと落ち込んでしまいますが、落ち込むことと反省することは違います。反省というのは自分の失敗を認め何がいけなかったのか、なぜ失態をおかすことになったのかを探り今後の対策を考えることを意味します。落ち込んだり、いつまでもくよくよ考えて後悔ばかりするよりも気持ちを切り替えて対処していきましょう。また、仕事で失態をおかすと周囲に迷惑をかけていることも多いはずです。素直に謝罪することも大切です。
失態から学ぶ
同じ失態を繰り返さないように自ら解決策を考えることが大切です。たとえば、朝起きられないことが原因で失態をおかすようなことがあった場合、早起きするために目覚まし時計を変えてみたところで解決しません。なぜなら、本当の原因は夜遅くまでお酒を飲んでいることや夜更かししていることにあるからなのです。つまり、失態から本当の原因を知り、習慣や行動を変えることが重要です。
誰かに聞いてもらう
失態をおかすということは体面を失うようなことなのですから、時間が経つまで頭の中から離れない場合も時としてあります。必要な対処をしても精神的に解決できない気持ちがある時は、誰かに話を聞いてもらうのも対処法のひとつです。話すことで気持ちも整理されていきます。また「失態をおかす」という経験がない人はいないでしょうから、「失態をおかす」体験談を聞いてもらうことで心が軽くなったり気持ちの切り替えができたりするでしょう。
失態をおかしたら繰り返さないように気を付けよう!
誰でも失態をおかすことはあるものです。失態をおかしたら正しい原因を把握し、そして正しい対処をした後は、同じ失態を繰り返さないように行動することが大切です。