カラスの寿命はどのくらい?身近な存在だけど知らないカラスの生態!

「カラスの寿命は120年」は、もはや都市伝説。身近な鳥だけど、割と知らないカラスの平均寿命や生態を紹介します。ゴミを荒らす害鳥のイメージが強いカラスですが、実は強い仲間意識の持ち主だったりします。カラスの生態を知ると、今よりも親しみを持てるかもしれません。

カラスの寿命はどのくらい?身近な存在だけど知らないカラスの生態!のイメージ

目次

  1. 1カラスってどのくらい生きるの?
  2. 2カラスの寿命を紹介!120年生きるって本当?
  3. 3カラスの寿命に関する逸話2選!
  4. 4カラスの寿命が長い理由3選!
  5. 5カラスの年齢を見分ける方法はある?
  6. 6カラスの死骸を見かけないのはなぜ?
  7. 7野生のカラスの生態3選!
  8. 8カラスが街に増えている理由2選!
  9. 9カラスに弱点はあるの?カラスの天敵4選!
  10. 10カラスをペットにすることはできる?
  11. 11【番外編】カラス以外の鳥の平均寿命3選!
  12. 12意外と知らなかったカラスの生態や寿命を学ぼう!

カラスってどのくらい生きるの?

カラス

良く見かける馴染みの深い鳥ではあるけれど、どちらかと言えば嫌われ者の「カラス」。ゴミを漁ったり、攻撃してきたり、大声で鳴いたりとあまり良いイメージがないのが正直なところですよね。そんな存在だけに、生態や寿命、弱点など「カラス」のことは知らないことだらけです。「カラスの寿命は120年」なんて噂もありまが、実際にカラスの寿命は120年もあるのでしょうか。今回は、知られざるカラスの生態について調べてみました。

カラスの寿命を紹介!120年生きるって本当?

世の中には非常に長生きする動物がいます。良く知られるところで言えば、長寿の象徴でもある「カメ」は200年近く生きる種類もいるようです。しかし、鳥の種類だとせいぜい50年です。現在の人間の最高齢は116歳のおばあちゃんがいるくらいですから、カラスの寿命が120年と聞いても、「ありうるかも!」と思う人が中にはいるかもしれませんが、「カラスは120年生きる」といった話は、実際のところは都市伝説なのです。そこで、様々なデータやカラスに詳しい関係者の話をもとにまとめられたカラスの平均寿命をご紹介します。

野生のカラスの平均寿命

カラス博士とも呼ばれている、宇都宮大学農学部の医学博士である杉田昭栄先生の講演会の中で、野生のカラスの平均寿命について「カラスの寿命は、計算上14年~15年は生きる。」と仰られています。実際にカラスが生きる期間としては、動物学者によっても様々な見解があるようですが、野生のカラスの寿命は10年~20年と考えられているようです。

飼育されているカラスの平均寿命

鳥かご

同じように、杉田昭栄先生の講演会の中で、飼育されているカラスの平均寿命について「少なくとも、飼育上では10年間は生きる。」と言われています。実際にカラスが生きる期間としては、飼育下にあるカラスの寿命は20年~30年が一般的な寿命の長さだと考えられているようです。120年とは言わずとも、意外と長い寿命に驚かれた人もいるのではないでしょうか。飼育されているカラスの長生きの要因としては、飼育下にあるカラスは、「栄養バランスの取れた食事」「天敵に怯える必要がない」「掃除の行き届いた衛生的な環境で過ごせるので、病気にかかる率が低い」などが考えられます。

日本のカラスの場合

カラスは世界中に何種類もいます。日本で日常的によく見かけるカラスは「ハシブトガラス」「ハシボソガラス」です。ハシブトガラス、ハシボソガラスの平均寿命は約8年と言われています。そしてカラスには渡り鳥としての習性を持つカラスもおり、日本に渡ってくるカラスは、冬に北海道北東部にやってくる「ワタリガラス」と、九州にやってくる「ミヤマガラス」「コマクルガラス」などがいます。ワタリガラスの平均寿命は約10年~15年です。

カラスの寿命に関する逸話2選!

60年も生きたカラスがいる!

長生きカラス

先に紹介した、九州にやってくる「ミヤマガラス」「コマクルガラス」はとても寿命が長いようです。驚くことに、ミヤマガラスは最長20年生きたという記録があり、白と黒の柄が特徴的な、一般的なカラスに比べるとややまん丸い体つきの「コクマルガラス」に至っては、飼育下でカラスの寿命の最長記録となる「60年」も生きていた記録があるそうですよ。平均的な野生のカラスの寿命の3倍も長生きですね!

カラスの寿命が120年と言われる理由

海外では、「カラスは良く見かけるけれど、死骸は見たことがない」ことから、カラスは非常に長寿の生き物と思われているそうです。その上、カラスは、昔から様々な童話や言い伝えで「魔女の使い魔」とされたり、その真っ黒な容姿と大きな鳴き声から「不気味で、不吉な象徴」として存在してきたこともあり、そのイメージからいつの間にかカラスの寿命が120年と言われるようになったようです。

もちろん、今も昔も120年も生きたカラスはいません。120年という数字は、人々が忌み嫌うカラスへのイメージで出した数字と言えるのかもしれませんね。人間の寿命でも100年生きる人はザラで、長生きな人であれば120歳近いので、カラスの寿命が120年と聞いて鵜呑みにする人が多いこともそう不思議なことではなかったのでしょう。

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カラスの寿命が長い理由3選!

群れ

カラスの寿命が長い理由は、カラスの生態、中でもその「強い生命力」に秘密があるようです。カラスの寿命が長い理由は以下の通りです。

雑食性でどんなものでも食べる

カラスは雑食性でどんなものでも平気で食べます。食べられるものの範囲が狭く、その食べられるものがある場所でしか生活できない多くの動物とは違い、カラスは食べるものさえあれば、どこでも生き抜きどんどん増え続けられるのです。餌で困ることの無いカラスの生態的なところで言えば「食べ物が無く絶滅する」ことは無縁な話のようですね。

学習能力や記憶力が高い

カラスが賢い動物だということは良く知られた話ですが、実際にカラスの知能を数値化すると、小学校低学年ほどの知能があるそうです。イメージからの頭の良さではなく、本当に頭が良いんですね!特にカラスは、何かに引っ掛けて餌を割ったり、道具を使って餌を取ったりするような「学習能力」や人の顔をずっと覚えていたりするような「記憶力」といった能力が優れているそうです。その能力を活かして他の動物よりも長く生き抜いているのでしょう。

繫殖能力が高い

カラスのつがい

一般的に、鳥は敵から身を守れる場所に巣を作ります。実際のところ、適当な場所が見つからないと、繁殖自体を放棄するほどの慎重さを持っています。しかし、カラスは特殊で、どんな場所でも巣を作ります。巣の材料となる木の枝が無くても、針金など使えるものは何でも使って巣を作るので、無事に繁殖期を迎えられ、繁殖が途絶えることがありません

カラスの年齢を見分ける方法はある?

カラスの年齢を見分けるのはかなり困難なことだと思いますが、2歳までのカラスの年齢を判断することは出来るようです。ここでのカラスの年齢の判断材料は「口の中の色」です。2歳までのカラスの口の中は「淡いピンク色」で、2歳以上のカラスの口の中は「喉の奥まで黒い」のだそう。これを知っているからといって、カラスの口の中を見る機会はそうそう無さそうですね。

カラスの死骸を見かけないのはなぜ?

そういえば、カラスの死骸って見かけないなと疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。もちろん、カラスにも寿命があるので、死骸がどこにもないということはないです。一体、カラスの死骸を見かけないのはどうしてでしょうか。

ねぐらで最期を迎えるから

カラスの死骸を見かけない理由で最も多いのが、ねぐらで死を迎えるためです。野生のカラスは人気の無い暗い森や山の中をねぐらにしていることが一般的で、ねぐらで最期を迎えることが最も多いと言われています。人気の無い所を選んでねぐらにしているわけですから、カラスの死骸を見かけないのも納得がいきますね。

巣で最期を迎えるから

カラスの巣

カラスによっては巣で死を迎えることもあります。多くの野生のカラスはねぐらで死を迎えますが、自らの死期を悟った時に、巣へ戻り、そこでじっと最期を迎える野生のカラスもいるようです。巣自体は天敵などに見つかりにくい場所へ作るので、当然私たちの目にも入りません。

死骸はすぐに回収されるから

どこかへ行く途中に、道路で車に轢かれた猫やイタチなどの動物の死骸が横たわっている姿を見ても、帰りには片付いていることが多々ありますよね。実はあれは、交通妨害になったり、事故を誘発することを防ぐため、国土交通省や市町村に回収されているのですが、同じように私たちの生活圏内にあるカラスの死骸も、私たちが目にする前に、こういった人の手により回収されていることがあります。

他の動物に食べられているから

カラスに限った話ではありませんが、自然界の生態の形として、死んでしまった動物は他の動物の餌となり命を繋いでいきます。どのような動物も死んでしまってから時間が経つと腐敗が進むので、動物たちは死骸が腐敗する前に食べ切ります。そのため、私たちが目にする頃にはその死骸は白骨化して風化した状態になっているので、カラスの死骸を見かけることが少ないのです。

野生のカラスの生態3選!

野生のカラス

ここで、少しほっこりする野生のカラスの生態をご紹介します。このカラスの生態の特徴を一言で言うと、「仲間意識」の強さです。カラスの世界にも「絆」ととれるような関係性があるんですよ。

カラスの家族仲

オシドリ夫婦

カラスはとても夫婦仲が良く、1度つがいになると生涯に渡ってパートナーを変えることは無いと言われています。カラスの子育ては夫婦で協力して行い、雛が育っても2~3ヶ月は両親と行動をするほどに家族仲も良いそう。アットホームな様子が伝わってきそうですね。オシドリ夫婦ぶりがとても素敵に感じられます。

カラスの1日の過ごし方

水あそび

カラスはとても早起きで、日が昇る前から活動し、餌を探しに行きます。お腹を満たした後は、休憩したり水浴びしながら過ごし、日没の1時間ほど前になると寝床に戻ります。繁殖期は子育てをしている巣の近くで寝ますが、そうでない時は群れで集合して一緒に寝床に帰り、身を寄せ合って眠りにつきます。のんびりとした、家族と過ごす時間の多さに羨ましささえ感じてしまいそうです。

カラスの末期

カラスの群れ

カラスには仲間が死んだ時、カラスの群れが死んだ仲間の周りに集まる習性があるそう。家族仲が良いカラスだけあって、仲間の死を悼んでいるのかと思いがちですが、実際この習性は、仲間を死に至らしめた脅威を警戒している行為だと、アメリカの研究で明らかになったそうです。どちらにせよ、カラスが仲間意識の高いことは良く分かりますね。

カラスが街に増えている理由2選!

街の中のカラス

夕方、電線にびっしりと並んでとまっているカラス。真っ黒な見た目と鳴き声の大きさから、「カラスって不気味」と毛嫌いしている人も多いでしょう。時に、人を攻撃したり、朝や晩に大声で鳴くカラスですが、自分たちの身を守り、人間と同じ環境で必死に生き抜くためにそのような行動をしているのです。ここでカラスが街に増えているのは、どういった理由からなのかをみてみましょう。

天敵の動物が少ない

カラス対トビ

山や森などの自然の中には、カラスを捕食しようとする天敵とも言える動物がいます。一方、人間の住む街では命を奪われることも、危害を加えられることもほとんどありません。天敵はカラスの大きな弱点です。カラスにとって、弱点である天敵が無数におり命の危険がある自然界に比べれば、人間の住む街は安全で住みやすい場所なのです。

エサがたくさんある

餌が豊富

カラスがゴミを漁り、散らかしている光景をよく見かけますよね。街にいる野生のカラスは、このような人間の出す生ごみを漁り、食べています。カラスにとって人間の出す生ごみは、栄養豊富なごちそうなのです。山や森などの自然の中にいるよりも餌の調達が容易で、栄養豊富な餌が手に入るため、カラスにとって人間の街は住みやすい場所なのです。

カラスに弱点はあるの?カラスの天敵4選!

カラスの天敵

カラスにも弱点となる動物は沢山います。カラスの弱点となる動物、やはりそれは、自身を生命の危機にさらす動物です。みなさんはカラスの弱点である「天敵」となる動物はどんな動物を想像しますか?ここではカラスの弱点である天敵となる動物をご紹介します。

オオタカ

鷹

カラスの弱点となる「天敵」として1番目に紹介する動物は「オオタカ」です。植物は草食動物に食べられ、草食動物は肉食動物に食べられます。この関係を「食物連鎖」と言いますが、オオタカは食物連鎖の頂点にいます。オオタカにとってカラスは捕食対象です。オオタカが近づいてくると、カラスは集団で威嚇して追い払おうとしますが、オオタカが本気で向かってきたらカラスは勝てません。

フクロウ

フクロウ

カラスの弱点となる「天敵」として2番目に紹介する動物は「フクロウ」です。ご存知の通り、フクロウは夜に活動する「夜行性」の動物です。一方、カラスは昼に活動する動物なので、夜になると周りが見えにくくなり警戒が薄れてしまいます。そのため、カラスにとって夜はフクロウに捕食されてしまう恐れのある、危険な時間なのです。

トビ

トビ

カラスの弱点となる「天敵」として3番目に紹介する動物は「トビ」です。トビまたはトンビとも言いますが、これらはカラスにとって餌場を取り合う天敵と言えます。カラスとトビは双方とも雑食性で何でも食べます。そのため、餌場が重なり、よく食べ物を取り合ってケンカになることがあります。カラスがトビに捕食されることはありませんが、カラスよりも体が大きいので、カラスにとっては邪魔な存在です。

スズメバチ

スズメバチ

カラスの弱点となる「天敵」として最後に紹介する動物は「スズメバチ」です。スズメバチは黒いものを激しく攻撃する習性があり、全身が真っ黒なカラスにとって、それは脅威です。実際、ハチが果実に群がっている時は、カラスが作物を狙いに来ないと言う農家の方もいるようですよ。

カラスをペットにすることはできる?

カラスを手懐ける少女

カラスを捕獲して飼育することは禁止されている

現代の日本では、カラスを捕獲して飼育することは禁止されています。カラスに限らず野生の鳥やその卵、野生動物を捕獲する事は違法となり、「一年以下の懲役、または百万円以下の罰金」が課せられます。しかし例外があり、研究目的や生活環境や生態系に関わる被害防止といった活動目的があれば、「鳥獣捕獲許可」をとり、捕獲することが出来ます。

カラスを保護することは可能

巣から落ちてきた雛やケガをしたカラスを保護したい時は、「傷病鳥獣の保護」として自治体に届け出をすれば、怪我が癒えて自分で飛べるようになるまで保護する事が可能です。

カラスの飼育はおすすめできない

ペットには不向きなカラス

カラスを本格的にペットとして寿命まで飼うには覚悟が必要です。カラスの飼育がおすすめ出来ない理由を挙げてみました。

・一般の鳥と同じように、カラスは少しでも体を軽くするために、飛び立つ時にフンをして体重を軽くします。ゲージで飼う雛の間は良いのですが、成鳥となりゲージが不要になればそこらかしこがフンだらけになり、嫌でもフンに悩まされるでしょう。

・カラスは体内に餌を貯めておく事が出来ないため、1日でも絶食すると寿命を待たずに死んでしまいます。

・カラスのような野生生物は、何かしらの病原菌を保有していたり、感染症にかかっている可能性があります。また全ての動物には常在菌という細菌が生息しており、中には有害な寄生虫がいることもあります。鳥インフルエンザや病原性大腸菌にかかるかもと考えると、怖いですよね。

カラスは一度飼ってしまうと野生に帰る事はないだけに、責任を持って寿命が尽きるまで世話をする必要があるのです。かなりの覚悟がないと、カラスの飼育は難しいということが分かりますね。

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【番外編】カラス以外の鳥の平均寿命3選!

鳥の平均寿命は比較的長くて、オウムに至っては30年から70年生きると言われています。カラス以外の鳥の平均寿命を3つ詳しくご紹介します。

ハトの寿命

ハト

ハトといったら、カラスと同じくらい馴染みの深い鳥ですね。野生のハトで私たちがよく見かけるのは「キジバト」と言われる種類で、その寿命は約8〜10年と言われています。飼育下にあるものだと20年以上生きることもあるそうですよ。

スズメの寿命

スズメ

スズメの寿命は約3年と言われています。スズメの雛が無事に冬を越せる確率は25%程度で、冬を生き延びたとしても、落巣したり、天敵に捕食されたりして命を落とすことが多いそうです。ハトもスズメも、体の小ささからでしょうか、カラスに比べるととても寿命が短く感じてしまいますね。

フクロウの寿命

フクロウの暮らし

カラスと体の大きさにさほど大差ないフクロウの寿命は、約8年と言われています。こうしてみると、野生のカラスの寿命は体の大きさからしても長い方と言えますね。

意外と知らなかったカラスの生態や寿命を学ぼう!

カラスと夕焼け

害鳥のイメージが強かったカラスですが、今回カラスの生態や寿命を知ることで仲間意識が強く、夫婦仲が良い点など、可愛らしい部分も見えて前より親しみが湧いた人も多いのではないでしょうか。そしてカラスは体の大きさ以外にも頭の良い動物と知られている通り、多くの知恵と行動を活かして一生懸命生きていることも感じることが出来ましたね。まだまだ知られていないことも多いカラスですが、この先も上手く共存していくためにも生態など知る努力は大切です。

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この記事のライター
noemie
ホットヨガを始めました。普段は汗をかきにくいタイプなのに、この時ばかりはドッサリと汗をかきます。汗をかいた後って清々しいですね♪

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