リトミック教育とは?目的や効果を徹底解説!【子供の習い事】
最近は子供の習い事でリトミックが広まってきています。リトミックとはどういうものでしょうか?リトミックとは、音楽を聴きながら身体を動かしたり、楽器を使って表現したりすることで、情緒を養うことをねらいとしています。リトミックでどのような効果があるのかも解説します。
目次
リトミック教育とは?
リトミックは音楽的能力や表現力を養うだけでなく、想像力や注意力なども伸ばす教育です。リトミックのねらいとしては、子供の潜在能力を育むことに重点を置いています。リトミックは、身体で表現するだけでなく、手遊びやピアノなどの楽器を使って、音楽を楽しみます。
音楽教育法の一つ
リトミックとは身体を動かす運動によって、音楽を学ぶことのできる音楽教育法の一つで、幼児期の人格形成教育として知られています。リトミックでは、リズム遊びを通して、音感やリズム感を養うことをねらいとしています。
リトミックの歴史
リトミックは20世紀初めに、エミール・ジャック=ダルクローズ博士によって創案されました。博士は作曲家や演奏家として活動していましたが、1892年からは教育者としての活動を始めました。授業をしていく中で、学生は音を聴き取ったり、感じ取ったりする能力が低いことに気づきました。そこで、学生の音を感じ取る能力や音楽について考える能力を伸ばすための教育をし始めたのが、リトミックの始まりです。
日本にリトミックが広まったのは戦後です。学習指導要録のねらいや表現などが合致したため、主に幼児教育の分野に広まっていきました。
リトミックを始める時期の目安
リトミックは年齢関係なく、始められます!ベビーリトミックといって、0歳からの教室もあります。多くの教室では、年齢別に分かれているところが多いようです。子供の吸収力はすごいので、早い時期にやるほど効果的だと思います。
リトミックの目的である人格を形成する3要素とは?
①心(マインド)
心(マインド)とは好奇心や探求心、競争心、向上心、自立心などを表していて、リトミックを通して、たくさんの心を育むことができます。友達と一緒に活動していくので、競争心や向上心が刺激されていきます。楽しみながら、たくさんの心を育てることができます。
②力(パワー)
力(パワー)は注意力や集中力、理解力、判断力、表現力などを表していて、自分で考えて行動する力がつくので、今後の成長にも役に立つでしょう。
③性(キャラクター)
性(キャラクター)は社会性や協調性、感受性、積極性、創造性などを表しています。社会性は社会に出てからも必要ですし、リトミックでは友達と一緒に行うので、協調性や個性も養われます。
リトミックの効果13選!
リトミックは「音楽を聴き、イメージを膨らませ、のびのびと表現する」や「音の種類を聞き分けて、その違いを体験する」というねらいなどがあげられますが、リトミックをすることで、どのような効果があるのでしょうか?13個の効果を紹介します。
①聞く力を育てる
リトミックでは、ピアノなどの音をよく聞かないと、動きを表現することができません。リトミックを通して、しっかりと聞く力を身に着けていきます。
②リズム感が身に付く
リトミックは音楽教育の一つなので、リズム感が身に付きます。ピアノの音楽に合わせて歩いたり、走ったりすることで、だんだんと拍がわかってきて、遊びながら、自然とリズム感がよくなっていきます。
③即時反応が身に付く
即時反応とは音やリズムの変化に素早く反応することをいいます。リトミックでは音楽を聴き、考えて表現します。瞬時に考えて行動するという事を身に着けることで、リトミック以外の場面で自分で考えて行動できる子になっていきます。
④コミュニケーション能力を高める
音楽で感じたことを表現することで、自分の気持ちを表現する力を身に着けていくことができます。また、他の子供と一緒に行うことで別の表現を知り、受け入れる事は大切だという事も学べます。表現力が高まることで、友達に自分の思いを伝えたり、相手の考えを聞いたりする力を伸ばしていくと同時に、コミュニケーション能力が高まります。
⑤プレゼンテーション能力を高める
リトミックでは、人前で発表することが多く、その経験を繰り返していくことでプレゼンテーション能力が高まります。この経験を年齢が低いうちから、積み重なっていくと、恥ずかしがらずに発表できるようになります。
⑥表現力を豊かにする
音楽の曲調に合わせて表情や動きを変えることで、表現力が豊かになります。表現力が豊かになると、人と話すとき、相手に自分の気持ちが伝わりやすくなります。
⑦創造力や想像力を豊かにする
リトミックでは、音について考えたり想像したりするので、創造力や想像力が身に付きます。年齢が上がると、先生のお話の聞いて、音を想像して表現することもできるようになります。
⑧右脳も左脳も活性化する
リトミックでは右脳も左脳も刺激します。右脳は音楽脳とも言われており、音楽を聴いたり、表現を考えたりしています。左脳は計算脳と言われ、分析や判断する脳ですので、どういう音楽なのかを判断しています。リトミックを通して、遊びながらどちらの脳も活性化させることができます。
⑨心と身体のバランスが整う
音楽は心を癒す効果があるといわれています。音楽を聴いて、体を動かすことで自律神経の発達を促すので、心と身体のバランスが整います。
⑩協調性や社会性を育てる
リトミックはグループで行うことが多いので、自分の意見だけでなく、友達の意見やアイデアを聞く場面があります。自分の主張だけでなく、相手を尊重する力を身に着けていくことで、集団生活で必要な協調性や社会性を伸ばしていけます。
⑪運動能力の基礎が身に付く
リトミックを通してリズム感が身に付くと、運動能力が上がります。どのスポーツでも動きの中に、独特なリズム感があるので、リトミックでリズム感が鍛えられると、スポーツに活かしていくことができます。
⑫集中力を養う
リトミックは耳で聴き、表現していくので、音楽に集中していないとできません。集中力には内的集中と外的集中があるのですが、リトミックではその両方が組み合わさっているので、楽しみながら集中力を身に着けられます。
⑬親子リトミックでママのストレス解消も!
親子でリトミックに通うのもオススメです!親子で体を動かすことで、子供の新たな一面や成長を感じられたり、ママ自身も体を動かすので、ストレス解消もできます。ママが楽しんでいる姿を見て、子供もリトミックを楽しんでくれると思います。
リトミックのやり方例を年齢別の8段階で解説!
子供は年齢が上がるにつれて、できることも増えていきます。リトミックでの活動を年齢別に動画で紹介します。
①0歳~1歳
0、1歳児はリトミックを通して、少しずつ音楽に慣れていきます。まだ、自分ではうまく体を動かせないので、音に合わせて揺り動かしてあげます。こちらの動画では、赤ちゃんとママが向き合って、揺らしてあげます。
②2歳~3歳
2歳~3歳のリトミックでは、身体全体を使って表現することが特徴です。こちらの動画では、ピアノの音楽に合わせて、手作り楽器で音を鳴らしたり、身体を動かしたりしていきます。0歳~1歳ではママやパパとやっていましたが、友達と関わっていくことが多くなり、コミュニケーションの基礎を築くことをねらいとしています。
③4歳~5歳
4~5歳になると、聞く力が伸びるので、音を自分で判断して動くようになり、自分で考えて表現していきます。こちらの動画では、ピアノの音楽が変わると、すぐにその音に合わせて表現している様子がわかります。
④小学生
小学生になると、音符や拍を理解できるようになるので、友達と協力して音楽を作り上げていきます。こちらの動画では、音楽や身体だけでなく、物を使って表現しています。
⑤親子
こちらの動画では、親子リトミックの様子です。歌やピアノに合わせて、子供と一緒に身体を動かします。子供とスキンシップがとれますし、家にいてもできるので、天気が悪い日に取り組んでみてはどうでしょうか?
⑥大人(シニア)向け
リトミックは右脳と左脳に刺激を与えるので、認知症予防にも効果があるそうです。座った状態でもできますし、簡単な楽器を使ってリトミックを楽しむことができます。こちらの動画では、座ったままでできるリトミックです。脳に刺激を与えることをねらいとしているので、無理しない程度に身体を動かしましょう。
⑦指導者向け
リトミックの講座では、国際免許取得に対応している講座も増えてきました。既定の履修時間を受講すると、国際免許の受験資格がうまれます。こちらの動画では、講座の楽しそうな雰囲気が伝わってきます。
⑧マタニティ向け
マタニティ向けのリトミックでは、妊娠中は激しい運動はできないので、音楽を聴くということに重点を置いています。妊娠中は不安な気持ちになることもありますが、音楽を聴くこととリラックスや癒しの効果があるので、オススメです。ピアノは胎教にもいいので、おなかの中にいる赤ちゃんも喜んでくれるでしょう。
リトミックのおすすめの教室3選!
①カワイリトミック教室
カワイ教室といえば、ピアノ教室で有名ですよね!音楽に特化しているので、リトミックでも音楽の基礎がつくられると思います。カワイリトミック教室は年齢や目的に応じて、コースを選ぶことができます。ただ、実際に体験しないと、リトミック教室の雰囲気やどんなことをするのか分からなくて、不安だと思います。そんな方は近くの教室で体験レッスンの申し込みをしましょう。体験をすることで、先生の人柄や内容がよりわかると思います。
②TOEベビーパーク
TOEベビーパークは、「叱らずに個性を育てる」というねらいを持っていて、子供だけでなく、お母さんも成長できる教室です。この教室では、月齢7か月ごとに5つのコースが分かれていています。また、たくさんの遊びが用意されているので、適切な遊びを提供することで、脳の発達が促されます。そして、毎回のレッスン時に育児相談タイムがあるので、育児で不安なことがあるとすぐ相談できるので安心です。
③ちゃれんじリトミくらぶ
ちゃれんじリトミくらぶでは、少人数で行うので、子供一人一人の個性や発達に寄り添うことができます。音楽の基礎だけでなく、知育活動も取り入れているそうです。
リトミックのおすすめの教材3選!
リトミックの教室が遠くて、通うのが大変だという人もいますよね?そんな人には自宅でリトミックをやってみましょう!好きな時間に取り組むことができるのでオススメです。
①アンパンマンのリトミックあそび(CD)
こちらは、アンパンマンのリトミックCDです。子供たちみんなが大好きなので、お子さんも楽しんで取り組めるのではないでしょうか?外遊びが出来ない日は、元気が有り余っているお子さんも多いと思うので、一緒にやってみてください。
②こどもがグングン伸びる「音楽あそび」
こちらは、家庭でできるリトミックや音楽遊びの良さが紹介されている本です。家庭でできるリトミックが紹介されているので、保護者の方にオススメです。
③リトミックってなあに リズムの良い子に育てよう
リトミック研究センター代表理事の岩崎光弘さんが書かれた本です。保護者や指導者に分かりやすい言葉で、リトミックを解説しています。
子供がリトミックに通っていたママの体験談
実際にリトミックに通われていたママの体験談をご紹介します。
先生の歌やピアノの演奏、リズム遊びが楽しくて…そのおかげで、先生に話し始めたり音楽が聞こえると座って次の動作や指示をしっかりと聞いてから動くようになりました。
人の話を聞く時に座りなさいと教えなくてもそういう風に体で覚えていったように思います。
挨拶や名前を呼ばれたらお返事をするという基本的な事を学ぶ事ができました。
またお友達と一緒に何かをするという楽しさをリトミックで初めて学んだように思います。
聴音などは教えていなくてもいつの間にかわかるようになっていました。
様々なジャンルの音楽(例えばサンバとかワルツとか)を聞くので色んなリズム感を知る事ができるところもいいです。
また、知育教材が教材として配布される教室だったので、手先がとても器用になりました。
はさみの使い方や糊の貼り方、シール貼りや紐通しなど何気ないことも子供の中でやるからこそ、負けん気が生まれたり、いい方法を真似てみたりと切磋琢磨されていくようです。
また音に合わせて体を動かすからか、とても頭を使う様子でレッスンがある日はよく昼寝をしてくれました。
ちょっとした発表会もあり、子供の達成感も満たしてくれ、様々な経験をさせる事ができた。
【番外編】注目の英語リトミックについて解説!
英語リトミックとは
「英語リトミック」とは英語とリトミックを組み合わせた学習方法です。英語は独特なリズム感があるのですが、リトミックを通して身体で学ぶことができます。英語に苦手意識があっても、リトミックなら楽しく学ぶことができると思います。
英議リトミックの主な内容は、体を動かしながら英語の歌を歌ったり、季節のイベントに合わせて英語の表現を学んだり、アルファベットを覚えたり、英語絵本を使って英語を学びます。
英会話教室との違い
英会話教室と英語リトミックの主な違いは、音楽が学べる点です。英会話教室でも歌を歌うと思いますが、英語リトミックでは実際に楽器に触れることができます。英語と音楽を楽しく学ばせたいと思うなら、英語リトミックがオススメです。
楽しくできるリトミックは子供の習い事におすすめ!
習い事は無理やりやらせるより、楽しんでやらないことには身についていかないと思います。リトミックでは遊びながら、知らず知らずのうちに、成長できるのもいいですよね!リトミックは子供が大好きな音楽を聴きながら、身体を動かせるのでオススメです!