『趣味嗜好』の意味や使い方を徹底解説!『趣味趣向』との違いも!

「趣味嗜好」の意味を知っていますか?「趣味趣向」と同じ意味と考えていたり、「趣味趣向」と同じ様に使っている方もいるでしょう。よくわからず使い、実は意味や使い方が間違っていたなんてことは結構あるものです。今回は「趣味嗜好」について語源など詳しくご説明いたします。

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目次

  1. 1『趣味嗜好』の意味とは?
  2. 2『趣味嗜好』の語源は?
  3. 3『趣味嗜好』の使い方と例文!
  4. 4『趣味嗜好』の類語は?
  5. 5『趣味嗜好』の英語表記は?
  6. 6趣味嗜好の対象となるもの7つ!
  7. 7『趣味嗜好』と『趣味趣向』の違いとは?
  8. 8『趣味趣向』の類語は?
  9. 9『趣味趣向』の誤った使い方に注意!
  10. 10『趣味嗜好』と『趣味趣向』を理解して使い分けよう!

『趣味嗜好』の意味とは?

四字熟語である「趣味嗜好」は、「自身の趣味をたしなみ、好んでいる様子」という意味があります。用語の中に含まれている「趣味」と同義の使い方をされることが多いですが、厳密には趣味をより深く楽しんでいることを表すのが理想的とされています。

『趣味嗜好』の語源は?

「趣味嗜好」という四字熟語の語源についてですが、日本語としての「趣味嗜好」は実は語源がはっきりしておらず、これは「趣味」も「嗜好」も同様であるとされています。しかし、趣味を英語にした“hobby”はフィンランドで人気のおもちゃ「棒馬」が語源となっているようです。英語から「趣味」という単語を見ると、子どもが楽しめるような遊び道具や心躍る物事が語源になっていると考えられます。

辞書と地球儀の写真

『趣味嗜好』の使い方と例文!

「趣味嗜好」の使い方としては、自分や他人が好んでいる物事について言及する際の使い方が一般的です。また「趣味嗜好」は四字熟語ですが、類語として紹介した「趣味」のように名詞として使われることも多いため、ポジティブな意味にもマイナスな意味にも利用される表現となっています。ここでは「趣味嗜好」の例文についてご紹介します。

①趣味嗜好が合う

「趣味嗜好が合う」という慣用句についてですが、意味としては読んだ通りになりますが、「好みやたしなみが他人と同じである」という使い方をします。会話の中で「趣味嗜好が合う」と使う機会はあまり多くはなく、それぞれ「趣味が合う」や「嗜好が合う」のように趣味と嗜好で区別して使われることが多いようです。

例文としては「あの人とは趣味嗜好が合うのでよく一緒に遊びに行く」「性格や趣味嗜好がすべて合うあの人は運命の人だ」などがあげられます。

抱き合う男女の写真
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②趣味嗜好が変わる

「趣味嗜好が変わる」という慣用句も会話の中でよく聞く機会があるでしょう。こちらの例文について紹介します。「趣味嗜好が変わる」というと、「趣味や食べ物などの好みが変わる」という意味を持ちます。

例文としては「彼女ができてから趣味嗜好が変わった」「歳を取ったら趣味嗜好が変わってきた」という風に使うこともできます。

料理の写真

③趣味嗜好が違う

「趣味嗜好が違う」の例文は、「趣味嗜好が違う人とは結婚できない」「育ってきた環境が違うので、趣味嗜好も違う」などと使うことができます。

指輪の写真

『趣味嗜好』の類語は?

「趣味嗜好」の類語として「趣味趣向」があります。「趣味趣向」は「趣味嗜好」と同じように会話の中で使われます。大半の人が「趣味嗜好」と「趣味趣向」を同じ意味で認識していたり、同じ使い方をしているのではないのでしょうか。

『趣味嗜好』の英語表記は?

「趣味嗜好」の英語表記について調べてみたところ二つの表記が見つかりました。
 

  1. hobbies and diversions
  2. likes and tastes

1の“hobbies”は“hobby”の複数形で、“hobby”の意味は「趣味」「得意なこと」などがあげられます。

また、“diversions”は“diversion”の複数形で、「気晴らし」「娯楽」「気分転換」の英語表現です。

2の“likes”は“like”の複数形で、「好み」「趣味」の英語表現です。

また、“tastes”は“taste”の複数形で、「経験する」「味わう」などのニュアンスの英語でした。

英語の辞書の画像

趣味嗜好の対象となるもの7つ!

お酒・たばこ

趣味嗜好品と呼ばれるものは世の中に多数あります。国や地域によって趣味嗜好品は多々ありますが、日本で趣味嗜好品としてよく取り上げられるものは、お酒とたばこではないでしょうか。からだに良くないものと知りながらも好む人が多いという点から、趣味嗜好品として取り上げられることが多くあります。

たばこの写真

映画鑑賞

映画鑑賞も趣味嗜好の対象に含まれます。休日にゆっくり過ごしたいという人にお勧めです。好きなジャンルの映画を見ながら過ごす時間は気分転換にもなり、日ごろのストレス解消になることでしょう。

映画館の椅子の写真

音楽

音楽も趣味嗜好の1つと言えます。音楽には様々なジャンルがあり、自分に合ったものを探すのもひとつの楽しみ方です。音楽を聴くことはもちろん、自分で楽器に挑戦してみるのもよいでしょう。また、ライブに出かけるなども含まれます。

ギターの写真

スポーツ

スポーツは体を動かすことが好きな人にお勧めの趣味嗜好の1つと言えるでしょう。スポーツにはジョギングや水泳、球技など様々なものがあり、自分に合ったことを選ぶことができます。ウォーキングやヨガ、ストレッチなど簡単なものから取り組めるのも良い点です。

ヨガをする女性

旅行

行動力がある人、違う世界を見てみたい人にお勧めの趣味嗜好としてあげられるのは旅行です。旅行でその土地の文化に触れたり、その土地ならではの料理を食べたりと新しいことを体験することで充実考えられます。普段とは違うものに触れることによってリラックス効果を得られたり、新たな発見から見分が広がるでしょう。

海の写真

料理

食べることが好きな人にお勧めな趣味嗜好は料理でしょう。ラーメン食べ歩きやランチ巡りなど、食べることをメインに据える場合や、自分で料理を作ることをメインにすることもこれにあげられます。味付けの違いや産地の違いにこだわってみるなど、ディープな趣味と言えるでしょう。

コックの写真

読書

読書もまた幅広い趣味嗜好の1つと言えるでしょう。漫画や小説、実用書など様々なジャンルの本があります。好みのジャンルを掘り下げたり、新しいジャンルを発掘するのもいいでしょう。漫画や小説を読むことで普段の生活から離れた世界を楽しむことができますし、実用書は自己啓発やスキルアップに役立つでしょう。

読書をする人の写真
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『趣味嗜好』と『趣味趣向』の違いとは?

一見よく似ている「趣味嗜好」と「趣味趣向」ですが、意味も語源も異なります。正しく使い分けるために「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違いについて見ていきましょう。まずは「趣味嗜好」と「趣味趣向」の意味と使い方の違いについてご紹介します。

意味の違い

「趣味嗜好」と「趣味趣向」の違いについてですが、これまでご紹介した通り「趣味嗜好」の意味は、個人的に好きなことや楽しみ、それを親しんだりたしなむことを言います。「趣味趣向」とは、物事が自分にとって好ましいことかそうでないかを判断する心持のことを言い、「趣味趣向」は物事の方針や方向性、趣味などを意味します。

例えば食事、住居、ファッション、インテリアなどのものに対する好みも「趣味趣向」と言えますし、色、デザイン、味、香りに対する好みも「趣味趣向」と言えます。好みの有無を判断する感情が「趣味趣向」と言えるのです。

インテリアの写真

使い方の違い

「趣味嗜好」という言葉は、スポーツなどの「趣味」や食べ物などの「嗜好」といった、自分の好みそのものを指す言葉として使います。一方、「趣味趣向」という言葉は、「趣味」に対する「趣向」、つまり「趣味」に対する「好意の感情」や方向性を指す言葉として使われており、「趣味嗜好」と「趣味趣向」、このふたつの言葉には明確な使い方の違いがあります。

つまり、「趣味趣向が合う」というと、自分と自分以外の人との好みの有無が合うことを意味し、「趣味趣向が変わる」というとそれまでの好みの有無が変化することを意味します。また「趣味趣向を凝らす」という使い方もあり、その人の持つ趣味趣向の対象物に注力することを意味するのです。

『趣味趣向』の類語は?

「趣味趣向」の類語は「好き・嫌いの感情」「趣味・好みの傾向」などがあげられます。「趣味趣向」と同様に好みの有無を表現する類語が大半を占めます。

「趣味」の類語には「嗜好」も含まれますが、その他にも「道楽」「ホビー」「余暇活動」「プリファレンス」「好み」「優先権」などがあります。「趣向」の類語は「技巧(ぎこう)」とあります。「趣味」や「嗜好」のたくさんの類語に対し、「趣向」の類語は「技巧」のみです。「技巧」とは、ものを仕上げたり表現したりするときのテクニックのことを言います。

つまり「趣味趣向」は何かの技術や技法、作品に対して使われる「趣向」という言葉が、それだけに関わらず幅広く使われるようになり、「趣味趣向」という言葉が広がったと思われます。言葉とは常に時代とともに変わっていきます。「趣味趣向」という言葉を使う機会も増えてきたということです。

筆などの写真

『趣味趣向』の誤った使い方に注意!

「趣味嗜好(しゅみしこう)」と「趣味趣向(しゅみしゅこう)」は発音が似ているため、誤って使われていることが多いです。例えば「食べ物の趣味趣向が合わない」という例文は誤りになります。「趣向」は方向性は傾向を示す言葉なので、この場合は「趣味嗜好」を使う方が適切です。

コーヒーやたばこのことを「趣向品」という人もいますが、それも誤りです。コーヒーやたばこは「嗜好品」と言い、例文としては「コーヒーの趣味趣向が合う」などの使い方が正しいです。「趣味趣向」の意味や語源などをしっかり理解し、正しく使いましょう。

疑問の写真

『趣味嗜好』と『趣味趣向』を理解して使い分けよう!

さて、ここまで「趣味嗜好」の意味をはじめ「趣味嗜好」の使い方や例文、類語や英語表記についてご紹介してきました。「趣味嗜好」と「趣味趣向」を普段の会話の中で間違えて使っていたという方や、何となく使っていた方も、今後は正しく使うことができると思います。

「趣味趣向」との違いについても詳しくご説明しました。「趣味趣向」という言葉は、その人の持つ趣味趣向を指す物事や対象に注力することを意味します。似たような響きの言葉ですが「趣味趣向」とは人となりを表すようなファッションやメイクなど、好みの有無を表すのです。

これからは「趣味嗜好」と「趣味趣向」を自信を持って使い分けていきましょう。

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この記事のライター
のちのち
趣味は着物と珈琲とクラフトビール、町歩き。

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