海の日の意味や由来を徹底解説!そもそも何をする日なの?
夏の祝日である海の日。一体何が由来であり、何をすればいい日なのかが他の祝日より曖昧ではありませんか?そこには皆さんが知らなかったであろう歴史がありました。今回は海の日の由来と過ごし方、海の日に家族で食べる簡単で豪華に見える行事食も紹介します。
目次
海の日について知ろう!
海の日は日本の祝日の中では割と最近にできた祝日です。
世代によっては7月20日が海の日だったはずなのに、どんな理由で変わったのだろう?と疑問に思っている方や、しっかりとした日にちも決まっておらず「7月の第3月曜日」なんて覚えづらいと思う人もいるのではないでしょうか。
ですが、海の日には私たちの知らなかった由来や日にちが固定されていない理由がありました。海の日はいつからできた祝日で、どのような由来と意味の込められた日なのか気になりませんか?
今回は今まであまり考えたことのなかった海の日の由来や、過ごし方を考えていきましょう。
そもそも、なぜ7月20日に固定していないの?
海の日は1996年から制定され、それから2002年まで7月20日の祝日とされてきました。ですが、週休2日制が社会に浸透してきたため2003年に祝日法が改変され、土日とあわせて月曜日を祝日に事によって、余裕のある休日を過ごすための制度『ハッピーマンデー制度』が導入されました。そのため「○月の第○月曜日」と祝日が変っていきました。海の日に関しては、7月の第3月曜日です。
祝日である海の日の曜日が固定されてない理由は、そんな働く国民の疲れを労わる国の気持ちにありました。
海の日の由来!明治天皇との関係とは?
海の日の由来には、明治天皇が深く関係を持っています。
新政府が誕生した後の1876年6月2日に、明治天皇は50日もの日にちをかけて埼玉県、茨城県、栃木県、福島県、宮城県、岩手県、青森県を御巡幸(天皇が各地を回ること)されることになりました。
7月16日に青森県から灯台視察船の「明治丸」に乗船され、北海道を経由して7月20日に神奈川県に船が到着しましたが、明治天皇が明治丸で過ごした3泊4日はとても壮絶なもので、船が3日間もの間激しい荒波にもまれ、当時の汽船に安全性に不安感もあり、それとともに乗員はとても動揺し多くの人が船酔いをしていたといいます。
ですが、明治天皇は終始落ち着いた態度でおられたようで、その様を聞いた乗員や帰りを待つ人達は、心を取り戻し安心したそうです。
日本は全て海に囲まれている島国であり、海洋国家の日本は海を活かして繁栄を続けてきました。海の恩恵である海産物や海に関係した歴史を大切にし、このように歴史的意義のある日を「海の恩恵に感謝し、海洋国家日本の繁栄を祝う」という意味のある記念日にしたことが海の日の由来です。
そして明治天皇の御巡幸の65年後の、1941年に「海の記念日」を提唱して7月20は海の記念日になり、その後2006年に海運関係者などの働きかけなどにより、記念日から海の日という祝日になりました。
海の日の意味とは?正しい過ごし方も紹介!
海の日は祝日のない6月を乗り越え、やっと来た3連休です。ゆっくり過ごすのもよし、海水浴に行くのもよしです。ですが、海の日の本来の意味は、海の恩恵に感謝することですので、意味を知った上で日本の国民らしく海について考えて過ごしてみるのもなかなかいいものでしょう。
また海の日には沢山のイベントが催されており、家族での思い出作りにはピッタリの祝日なのです。ご家族でイベントに出かけ、お家では行事食をいただいて風情を味わえば楽しい連休になること間違いなしです。
海の日に行われるイベントはどんなものがある?
海の日への認識や認知度を高めるために、国土交通省が中心となり海の日やその周辺の期間(海の月間)には沢山のイベントが開催されています。ですが、三連休には海水浴などとあわせて行きたいイベントも沢山あります。海の日にはどんなイベントが行われているのかを知っておくことで、お出かけプランも楽に組めるかもしれません。三連休だけでなく、この夏にお出かけする方も是非チェックすることをおすすめします。
海の日を含む海の月間とは?
祝日の海の日とあわせて覚えておいてもらいたいのが『海の月間』です。国土交通省が中心となり、海の恩恵に感謝し、海洋国家日本の繁栄を祝う祝日の海の日を含め、7月1日~7月31日までの1か月を海の月間と呼んでいます。
国土交通省では、海の日の由来や趣旨を国民によく知ってもらおうと関係省や庁地方公共団体、また海に関係する会社や団体などと協力して、海の日の意味や意識を広めたいという理由で海の月間を設けたそうです。
海の月間に行われるイベントはどんなものがある?
海の月間の期間内には様々なイベントが催されています。その中でも「海フェスタ」は最大のイベントであり、毎年都市を変えて開催されます。船の一般公開から、マリンスポーツ、コンサートなどいろいろなジャンルから海に関係するイベントがあり「ミス日本・海の日」なども開かれます。
また各地では海に関係したアートコンクールや、海での危険性や人命救助の教室、海岸の掃除など、様々な海に関係したイベントを行って、海の日はなんの理由であるのかを考えさせ、その理由を認識してもらおうという働きが見えます。学びに適したスペースもたくさん用意されており、夏休みに向けたお子さんの自由研究の材料にもなるかもしれません。
海の日を英語で表現すると?外国人への説明の仕方は?
海に囲まれている国は沢山あっても、その中で海の日という祝日のある国は日本だけです。ですので、日本人なら海外の方に海の日はどんな意味のある祝日なのか、英語で説明できると海外の方からは喜ばれるでしょう。
海の日は英語でMarine Dayですので、海外の方から英語で聞かれる場合は、"What is Marine Day?"となるでしょう。英語を多少話せる方なら少し詳しく、英語はあまり得意でない方でも簡単に説明できる英語の文章を紹介します。
まずは、少し詳しい海の日の意味を説明した英語の例文です。
Marine Day is a holiday established in 1996 as Japan’s 14th national holiday.
海の日は日本の14番目の祝日として1996年に制定されました。
The law defines Marine Day as a holiday celebrated in the hope of prosperity for the maritime nation of Japan, as well as a day of thanks for the blessings of the sea.
法律では海の日を「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」と定義されています。
いつどんな理由で作られた祝日なのかよくわかるような例文です。多少英語の話せる方は、是非チャレンジしてみてください。
次に少し簡単な英語の例文です。最初の文ではnational holidayは祝日、The third Monday in Julyは7月の第三木曜日がポイントになります。また、次の文ではisland countryは島国、blessingsは恩恵、soは~だから~というポイントになる単語と文法で表します。
The third Monday in July is a national holiday called Marine Day.
7月の第三木曜日は海の日という祝日です。
Japan is an island country, so it’s a day to thank the blessings of the sea.
日本は島国なので、海の恩恵に感謝する日です。
この例文なら英語の得意でない方でも簡単に海の日がいつで、どんな理由のある祝日なのかを英語で説明できるでしょう。
【番外編】海の日の行事食に!おすすめシーフードレシピ3選
海の日にお出かけして外食するのもいいですが、お家に帰ってイベントの感想などをお子さんから聞きながらゆっくり行事食を楽しむのも思い出になると思います。でもお出かけした後は疲れていて、張りきったご飯は作りたくないというのも、忙しい主婦の本音です。そこで時短、簡単、豪華見えする海の日にぴったりな行事食レシピをご紹介します。
お子さんも旦那さんも喜ぶ様なご飯を、手間いらずでさくっと作ってしまいましょう。
エビとタコのタイ風セビーチェ
海の日の行事食に冷たい前菜でさっぱり食事を始めるのはいかがでしょう。セビーチェとは、魚介に柑橘系の酸味を加えたマリネのことです。酸っぱ辛く味付けしパクチーでタイ風に仕上げます。ぷりぷりとしたエビとタコの食感とレモンとパクチーの爽やかな香りが、夏バテ予防にも効果的な海の日の行事食です。
材料
剥きエビ 100g
タコ 100g
玉ねぎ 1/4個
パクチー お好みの量
塩 少々
【A】
レモン汁 1/2個分
塩 小さじ1/2
ガーリックパウダー 少々
【B】
レモン汁 1/2個分
ごま油 大さじ1
スイートチリソース 小さじ1/2
ナンプラー 小さじ1/2
作り方
【1】
【A】【B】をそれぞれ別のボウルに入れ混ぜ合わせます。タコは食べやすい大きさにカットし、エビは軽く茹で火を通しておきます。タコとエビの水気を軽くキッチンペーパーで拭き取り【A】のボウルとよく混ぜ合わせ冷蔵庫で冷やします。
【2】
玉ねぎは辛味を抜く為薄くスライスし、冷水にさらして放置します。パクチーはざく切りにしておきます。
【3】
【B】のボウルに水気を取った玉ねぎと、軽く水気をきった【A】を入れて混ぜ合わせる。最後に塩で味を調えた後パクチーを加えたら完成です。
めかじきとトマトのニンニク風味
主食にも副菜にもアレンジできる、シンプルで旨味のあるメニューです。そのままでパンやパスタに合わせてもよし、和風出汁のもとでアレンジすればごはんやそうめんに入れてもよしの使い勝手のいいレシピです。
もちろんそのまま副菜としても色どり鮮やかなトマトが、海の日の食卓を彩ってくれます。海の日の行事食にあと一品が欲しいときにおすすめです。
材料
めかじきの切り身 200g
トマト 200g
ニンニク 1かけ
塩 小さじ1
オリーブオイル 小さじ1
黒胡椒 適量
イタリアンパセリ 少々
作り方
【1】
トマトとめかじきを食べやすい大きさに切り、めかじきには塩を振って下味をつけておきます。
【2】
フライパンにオリーブオイルをいれ、軽くつぶしたニンニクをいれて、ニンニクのいい香りが立ってくるまで中火で火にかけます。その後、軽くキッチンペーパーで水分を拭いためかじきを入れて焼き、きつね色になるまで焼けたらひっくり返して、きちんと火を通してください。
【3】
めかじきが焼けたらトマトを入れ、焼き目が付くまで焼きます。
【4】
塩と黒胡椒で味を調えて皿に盛りつけした後、イタリアンパセリで彩りを足して完成です。
塩レモンとサバ水煮缶の炊き込みご飯
入れて炊いて混ぜるだけの、簡単炊き込みご飯のレシピです。サバの水煮がいい出汁になりご飯にぎゅーっと凝縮され、おかずいらずの炊き込みご飯は子供から大人までに愛される味です。塩レモンを加えることによって爽やかさが増し、海の日にぴったりの行事食です。残ったご飯は冷めてもおいしいおにぎりにもできるので、海の日の主食に是非お試しください。
材料
米 2合
サバ水煮缶 1缶
粗みじん切り塩レモン 大さじ1
塩レモン汁 大さじ1
和風だしの素 小さじ1
カイワレ大根 1パック
水 適量
作り方
【1】
カイワレ大根は3センチほどに切ります。飾りつけ用にカイワレ大根の葉の部分と塩レモンを、少量別にしておきます。
【2】
米を研いだ後、1時間程おいたところに塩レモンの汁、サバの水煮の汁、和風だしの素を加え、通常炊くときと同じ水の量で炊飯します。
【3】
米が炊き上がったらサバの水煮の具、粗くみじん切りにした塩レモンとカイワレ大根を加えて、ざっくりと混ぜ合わせます。
【4】
お椀に盛りつけたあと、飾り用にとっておいたカイワレ大根の葉と塩レモンで彩りを足して完成です。
海の日は海からの恩恵と日本の海洋業繁栄を考える日!
今まで海の日って何だろう?と思っていた方も、これを機に我々日本人の母のような海の事を考え過ごしてみるのも風流かもしれません。日本人にとって大切な「感謝の心」を後の世代に繋いでいく為に、お子さんと一緒に祝日について考え楽しくイベントで過ごすのもいいでしょう。
海の日という祝日ができるまでには色々な人々の思いや、沢山の出来事が積み重なりできた歴史ある素晴らしい休日である海の日を満喫してくださいね!