2021年09月24日公開
2021年09月24日更新
ベナベンテ事件!本当にあった血の復讐
かつてスペインで「ベナベンテ事件」という恐ろしい事件が起きました。ベナベンテ事件は犯人によるレイプや肛門への辱しめなども異常ですが、被害者による復讐もそれ以上に異常です。何故犯人を特定できたか?復讐の動機とは?そんなベナベンテ事件についてご紹介します。
目次
ベナベンテ事件とは?
狂気に満ちたベナベンテ事件
ベナベンテ事件とは1992年にスペインで起きた連続婦女暴行事件です。
犯人は被害者に対して多量の出血を伴う暴力やレイプしたり肛門に物を詰めるなどの悪質な行為を働きました。
ベナベンテ事件の犯人は最終的に警察の手によって逮捕されています。しかしその後予想だにしない結末を迎えることになります。
ベナベンテ事件は細かい情報が開示されていないことやあまりにも想像だにしない出来事が多すぎる為、嘘や作り話などと言って疑っている人もいます。
しかし実際にスペインで起きた事件です。今回はそんなベナベンテ事件についてご紹介します。
ありえない!都市伝説!?
ベナベンテ事件、日本語で調べたら普通にたくさん情報出てくるけど日本で作られた都市伝説みたいなもんってことかな #ハンニバルレクチャー
— 🍕 (@C_cat08) May 8, 2017
第1の事件:レイプされ救助も困難な女性
ベナベンテ事件は3人の女性が犯人から暴行を受けています。まず最初の被害者はスペインの女教師でした。
大量の出血、そしてレイプ
その女性は車で現れた犯人に突然車内に引きずり込まれて目隠しをされた状態で誘拐されてしまいます。
その女性を人里離れた小屋へ連れ込んだ犯人は女性の太腿と下腹部を剃刀でズタズタに切り裂き、女性が大量に血を流し泣きわめく最中レイプしてその場を去りました。
ヘリで救助するも、、
数時間後、偶然近くに居合わせたヘリコプターのパイロットによってその女性が発見されました。
パイロットは女性を救助しようとしましたが、その女性は精神が錯乱している状態で犯人が戻って来たと勘違いしたためパイロットから逃げようとしました。
そのためパイロットが女性を落ち着かせて救助するまでかなりの時間がかかりました。
最終的にその女性は病院に運ばれて救急治療を受けましたが、犯行の最中に目隠しをされていたためその女性の情報から犯人を推測することは出来ませんでした。
第2の事件:レイプに加え肛門にまで暴力
自宅へ襲撃
2人目の被害者は一般家庭の主婦でした。犯人は主婦の自宅へ侵入し襲い掛かろうとしました。
その主婦は残念ながら庭で鶏にエサをやることに集中していたため犯人が近づいていることに気づきませんでした。犯人は主婦に目隠しをして鶏小屋の支柱に縛り付けて動けなくしました。
肛門にホウキ!?
犯人は主婦の衣服を剥ぎ取って剃刀で太腿と下腹部を切り裂きレイプました。
それだけでなく犯人は主婦の肛門にホウキの柄の部分を突き刺して、膣の中にシャベルを差し込むという暴挙に出ました。
その主婦は1時間後に帰宅した夫によって助けられて病院へ救急搬送され、大量の出血を伴う重体ながらも何とか一命を取り留めました。しかし今回も目隠しをされていたため犯人の推測は出来ませんでした。
第3の事件:通り魔によるレイプと暴行
またしてもレイプ
ベナベンテ事件の3人目の被害者は仕事に就いたばかりの16歳の女性でした。
その女性は会社からの帰宅途中に犯人に襲われて誘拐されてしまいます。その女性は人里離れた倉庫に連れていかれて剃刀で太腿と腹を切り裂かれてレイプされました。
さらにその女性は膣と肛門の中に大量の石を詰め込まれた状態で腹や背中を殴られたり、乳首の片方を削がれるという辱めを受けました。
それによりこの女性は肝臓が破裂してしまっています。そしてやはり証拠不十分のため犯人は特定出来ませんでした。
ベナベンテ事件の犯人を特定
ベナベンテ事件の犯人によって3人の女性が下半身や肛門などに大量の出血を伴う暴力を受けました。
しかしどの被害者も暴行を受けている最中は目隠しをされていたため犯人を特定することは出来ませんでした。
犯人はマニュエル・ベナベンテ
そんな中ベナベンテ事件を調査していた凄腕の法医学者が犯行現場に落ちていた毛髪と衣服の繊維を採取して分析を行いました。
これにより犯人が付けている香水の種類と犯人が喘息持ちであることが判明しました。
喘息の薬から特定
喘息持ちであるというヒントから警察は地元の薬局を巡回して喘息用の薬の購入者を調査しました。そのおかげで何と捜査2日目にして犯人の逮捕に成功しました。
犯人は1人で農業を営んでいるマニュエル・ベナベンテという男性でした。
マニュエル・ベナベンテは孤独な人物で人との繋がりがとても薄い人物でしたが、定期的に喘息の薬を売っていた地元の薬局の従業員にはマニュエル・ベナベンテの顔を覚えられていました。
弁護士が犯人・ベナベンテにしたまさかの行動!動機は?
ベナベンテ事件の犯人が逮捕されてこの事件も解決したかに思われました。
事件解決!と思いきや、、
犯人が逮捕されて警察の留置所に護送された数時間後に弁護士がやってきました。
スペインも日本と同様どんなに凶悪な犯罪者にも弁護士が付く制度となっています。その弁護士は犯人と2人きりで話をするために監房に入りました。するとその直後に監房から悲鳴が聞こえてきました。
ベナベンテが殺される!犯人は!?
悲鳴の主はベナベンテでした。警察が監房に入った瞬間そこには剃刀で喉を切られて大量に出血しながら倒れるベナベンテの姿がありました。
ベナベンテはその後まもなくして息を引き取ってしまいます。その光景を見た警察が驚く中弁護士は自分が持っていた血だらけの剃刀を警察に手渡しました。つまりベナベンテを切り裂いたのは弁護士でした。
弁護士の犯行動機
何故弁護士が犯人を殺害したかというと、その弁護士は3人目の被害者である女性の叔父にあたる人だったからです。
弁護士は可愛い姪っ子に暴行を働いた犯人への恨みが最高潮に達したため復讐に打って出ました。
弁護士によるベナベンテ事件への復讐
ベナベンテ事件は3人の女性に対して異常な暴力をした犯人が、その親族である弁護士によって復讐されることによって幕を閉じました。
弁護士による復讐
弁護士が犯行に至った動機は復讐以外の何物でもありませんでした。
弁護士は自分の姪っ子が犯人にレイプされてからずっと心の中で殺してやりたいという復讐心に駆られていたそうです。
その後、犯人の弁護の役目が自分に回ってきたのは幸運以外の何物でもありませんでした。
さらに驚くことにこの弁護士は殺人をしたにもかかわらず、事情を考慮されたため無罪判決を言い渡されています。
精神は正常!?
弁護士は犯行後に裁判所にて精神鑑定を受けました。その結果精神のどこにも異常をきたしておらず、正常であることが分かりました。
しかし姪っ子が被害に会った後は殺人衝動に駆られていたため異常な精神だったと思われます。
裁判では、これは親族の不幸によって一時的に精神バランスが崩壊しただけと見なされました。そのため弁護士は先60週間は精神鑑定を受け続けることを条件に無罪判決となりました。
嘘!作り話!?信じられないベナベンテ事件
ベナベンテ事件はその異常な内容から嘘や作り話ではないかとも言われています。
犯行内容、無罪などあり得ない点が多数
ベナベンテ事件が信用されていない理由は2つあります。1つは内容があまりにも異常過ぎるからです。
犯人の被害者に対するレイプや肛門への辱めなどの暴行、また復讐という動機があるとはいえ弁護士による犯人への報復そして無罪判決とどれをとっても一般社会では考えられない事ばかりです。
一番異常だと思える要素は復讐のためとはいえ殺人を行った犯人が無罪になったことでしょう。
殺人を犯せば多くの場合、有罪になります。しかし今回は犯行の動機に親族の復讐があったことと、精神鑑定で正常を記録したことが要因となって無罪になっています。
情報が足りない
もう1つは不足している情報がたくさんあることです。ベナベンテ事件は1992年にスペインで起きた犯人「マニュエル・ベナベンテ」による3件の婦女暴行事件及び、親族である弁護士による復讐を意味します。
しかし被害者である3人の女性の名前、犯行現場の地名、弁護士の名前などは公表されていません。そのためベナベンテ事件を信憑性の低い作り話と見なす人もいます。
これらの情報が公表されていないのは当事者たちのプライバシーを保護する目的があると思われます。
そのためこれ以上の深い情報は出て来ませんので実話か作り話かもこれ以上は分かりません。
ネット上では実話であるという意見の方が多いです。
ベナベンテ事件の様な復讐をテーマにした映画:オールドボーイ
ここからはベナベンテ事件の様な復讐劇を題材にした映画をご紹介します。
映画「オールド・ボーイ」
映画「オールド・ボーイ」は2003年に公開された韓国映画です。
パク・チャヌク監督の復讐三部作の第2作で、主人公オ・デスは突然何者かに誘拐されて15年間密室に監禁されてしまいます。
その後解放されたオ・デスが自分が監禁された理由の捜査と犯人に復讐するために奔走します。
犯人へ復讐する日本映画:必殺シリーズ
映画「必殺シリーズ」
映画「必殺シリーズ」はテレビ版も有名な時代劇シリーズです。作品によって主人公が変わりますが、藤田まこと演じる中村主水を主人公にした作品が有名です。
映画「必殺シリーズ」のストーリーは作品によってストーリーが違う物の、政治的な理由あるいは不条理な事情によって恨みを抱えた市民に代わって主人公・中村主水を始めとする「仕事人」達が依頼人に代わって復讐を完遂するという内容になっています。
ベナベンテ事件と復讐:まとめ
ベナベンテ事件は犯行内容、復讐、動機などどれをとっても異常な内容となっています。
しかしそれと同時に復讐という動機で殺人を犯したにもかかわらず無罪となった弁護士など考えさせられる事もあると言えます。
日本では「復讐は復讐の連鎖を産むだけだ」という意見が強いですが、復讐によって解決できる問題もあるのかもしれません。