そろばんの上手な教え方とは?繰り上がりも分かりやすく教えよう!

「子供をそろばん教室に通わせたくても続けられるのか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。そんな時は、子供に直接教える方法もありますよ。教え方のポイントを押さえれば、未経験でも大丈夫です。今回は、そろばんの上手な教え方を解説していきたいと思います。

そろばんの上手な教え方とは?繰り上がりも分かりやすく教えよう!のイメージ

目次

  1. 1そろばんを子供に教える方法が知りたい!
  2. 2そろばんを始める時期は?
  3. 3そろばんの教え方の前に基礎を抑えよう!
  4. 4【そろばんの教え方①】珠の動かし方を練習しよう!
  5. 5【そろばんの教え方②】簡単な足し算と引き算をやってみよう!
  6. 6【そろばんの教え方③】5の繰り上がりと繰り下がりを攻略しよう!
  7. 7【そろばんの教え方④】10の繰り上がりと繰り下がりの攻略法!
  8. 8そろばんを上達させるポイントは4つ!
  9. 9そろばんは子供の脳を育ててくれる!

そろばんを子供に教える方法が知りたい!

そろばんは昔から計算力がつくといわれており、現在でも子供にやらせたい習い事ランキングで常に10位以内をキープしている人気の習い事です。子供にそろばんを教えて算数の得意な子供になってもらいたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。今回は、親のためのそろばんの教え方やポイントについて解説していきたいと思います。

猫

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そろばんを始める時期は?

できるだけ子供が小さい頃にそろばんを教えた方が、計算力が身につくと考えてはいませんか。しかし、そろばんを始める時期を見誤ってしまうと、子供が計算嫌いになったり、興味を持とうとしない子供にストレスを感じて親が教える事を止めてしまうケースもあります。そろばんを始める時期を見極めるポイントは2つあるので、子供がそろばんに興味を持つきっかけを上手に作ってあげましょう。

子供

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大人の話がちゃんと聞けるようになってから

まず子供が大人の話を理解できていなければ、子供に教える事はできません。幼稚園の先生やお友達と上手にコミュニケーションをとるためには、人の話を聞く力と理解しようとする力が必要です。幼稚園に通い始める頃になれば、親以外の大人との関わりも増え、大人の話がちゃんと聞けるようになってきます。問題を解決するために何をすればいいかを誰かと一緒に考えられるようになれば、学ぶ準備が整っていると考えていいでしょう。

子供

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数に興味を持った時

子供はどんな事にも興味がいっぱいで、日常生活のすべてからいろいろな事を学びます。一般に数を数えられるようになるのは、4歳半ごろからといわれていますが、数に興味を持つ時期は人それぞれです。

実際にそろばんを見せたり、触らせて興味を持った時が最大のチャンスです。「できた!」という体験でモチベーションが上がれば、もっとそろばんに興味を持ってくれますよ。いつでも教えられるように、教え方をマスターしておきましょう。

そろばん

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そろばんの教え方の前に基礎を抑えよう!

そろばんを子供に教えるには、親もしっかりそろばんの基礎を理解していなければなりません。そろばんは買ったものの、使い方を忘れてしまった、使い方があいまいだという方もいるでしょう。まずは教え方の前にそろばんの基礎について解説します。

そろばん

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そろばんの部位の名前

まずは基礎中の基礎のそろばんの部位の名前を覚えましょう。珠の周りを取り巻くのが「枠(わく)」です。そろばんの珠が通っている縦の棒は、「桁(けた)」といいます。上に1つだけある珠は、5の数を表す「珠(ごだま)」、下にある4つの珠が「一珠(いちだま)」です。5珠と1珠を分ける横の棒は、「梁(はり)」です。よく見ると梁には小さな点がついています。これは、「定位点(ていいてん)」といいます。習い初めは必要ありませんが、より複雑な計算をする時には大切になってくるので、今から覚えておきましょう。

そろばん

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そろばんの基本姿勢

次にそろばんの基本姿勢です。そろばんの基礎ともいえるので、正しく覚えておきましょう。まずは、肩の力を抜き、力を入れすぎないように左手でそろばんを持ちます。右手は軽く握り、指先は大きく広げないように注意します。机の端から5cm位のところに置き、体はそろばんの中心に持ってきます。

そろばんを弾く時に使うのは、右手の親指と人差し指です。親指は一珠を入れる時だけ使います。人差し指は、五珠を入れたり取ったり、一珠を取るのに使います。これを二指法といいます。

そろばん

そろばんの珠を動かす時のいい方

そろばんは数を数える時に、そろばん独特のいい方があるので覚えておきましょう。
 

  • 置く……珠を入れる事です。
  • はらう……珠を取る事です。
  • あがる・あげる……上位の位に1を入れる事です。
  • ご破算……数を入れる状態にする事です。
  • (ご破算に)願いましては……読み上げ算の最初の言葉です。
  • ○円なり……お金の額にして読み上げます。2円は「ふたえん」、7円は「ななえん」と読みます。
  • ご名算……「正解です」または「同じ答えです」という意味です。

そろばん

【そろばんの教え方①】珠の動かし方を練習しよう!

そろばんの教え方で気をつけたいポイントは、珠の動かし方です。動かし方の基礎ができていれば、そろばんの計算が素早くできるようになり、美しい所作も身につくので、しっかり覚えておきましょう。

「ご破算」のやり方

計算を始める前にそろばんをゼロの状態にする事をご破算といい、基本的に右手で弾きます。勢いをつけすぎると、五珠が跳ね返るので気をつけましょう。

<やり方>

  1. 左手でそろばんを斜めにして、すべての珠を下げます。
  2. 平に戻し、右手の人指し指を左から右にすべらせて五珠を上げます。

この他にも人差し指と親指をつまむようにして梁を指ではらうという略式的な方法もあります。基礎的ではありませんが、簡単な計算をする時などは手間も省けてすぐに計算できます。

そろばん

一珠と五珠を動かす練習をする

指が慣れるように、珠を動かす基礎練習をしておきましょう。一珠は子供でもわかりやすいので、まずは一珠を動かす練習から始めます。一珠の一番上の珠を動かし1を作ります。次に、1つずつ一珠を動かして4を作る練習をしましょう。

次に5を表す練習です。そろばんをゼロに戻し、上の五珠を動かします。五珠を置く時は、人差し指の腹で下げ、減らす時は人差し指の爪で上げます。

6以上の数を表すには、五珠に一珠を何個加えるかを考えなければいけません。小さな子供の場合は、答えを意識しないで珠を動かせるので、案外早く上達します。そろばんの左端から右端まですべて使って練習してみましょう。

そろばん

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【そろばんの教え方②】簡単な足し算と引き算をやってみよう!

繰り上がりや繰り下がりのない簡単な足し算と引き算は、指の動かし方の練習に最適です。次のような基礎問題を繰り返して、珠の動かし方とそろばんの基本を覚えましょう。
 

  • 1+2のやり方
そろばん上で2を置き、その後で1を置きます。すると、一珠が3つ上がった状態になるので、答えは3になります。
 
  • 4-2のやり方
そろばんで4を置き、その後で2をはらいます。すると一珠が2上がった状態になるので、答えは2となります。

足し算

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【そろばんの教え方③】5の繰り上がりと繰り下がりを攻略しよう!

今までは一珠の数を動かすだけでしたが、五珠を動かす5の繰り上がりと繰り下がりになると少し難しくなってきます。そろばんが嫌になってしまう子供のほとんどが、繰り上がりと繰り下がりの計算が出てきた頃です。しかし、ポイントを抑えながら、何度も同じ問題を繰り返していけば自然と身についてきますよ。

星

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五珠の足し算の九九と引き算の九九を覚える

梁の下にある珠の数は4つしかありません。4+2を計算する時は、どう珠を動かせばいいでしょうか。このような場合は、5の補数を使って珠を動かします。まずそろばんで4を作ります。次に五珠を入れ、多すぎる3をはらいます。4+5-3=6が作れましたよね。「足りない時は、多いけれど5を入れて、多すぎる分を取ってあげる」事を教えてあげましょう。小さい子供には計算を表にまとめて語呂良く暗記する九九を使って、五珠の足し算と引き算を覚えさせるのもおすすめです。

5の補数を理解させるには下のように縦書きにして見せるのがポイントです。右の数字が1ずつ増えていくのに対し、左の数字が1ずつ減っていく感覚が覚えられます。

4+1 ●●●●○
3+2 ●●●○○
2+3 ●●○○○
1+4 ●○○○○

式の答えと同じ形になるようにそろばんを動かす

まずはそろばんに式と数を置かせてみましょう。
 

  • 3+4=7を作る場合
  1. 7を置きます。
  2. 7の隣にで3+4の形を作らせます。
  3. 同じ形にするにはどうすればいいのかを考えさせながら、珠を動かしてもらいます。

繰り下がりも同じように問題を出してみましょう。何度も問題を繰り返すのがポイントです。段々と5の繰り上がりや繰り下がりの計算がイメージできるようになってきますよ。

そろばん

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【そろばんの教え方④】10の繰り上がりと繰り下がりの攻略法!

5の繰り上がりができるようになったら、10の繰り上がりと繰り下がりの計算問題にチャレンジしてみましょう。覚える数は増えますが、10の繰り上がりと繰り下がりも、5と基本的に同じです。

子供

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足し算の九九と引き算の九九を覚える

そろばんの足し算を覚えるためには、必ず補数を覚えておかなければいけません。5の補数と同じく、10の補数も「10を作るにはいくつ足りない(多い)か」を考えさせましょう。10の補数は次の通りです。

9+1 ●●●●●●●●●○
8+2 ●●●●●●●●○○
7+3 ●●●●●●●○○○
6+4 ●●●●●●○○○○
5+5 ●●●●●○○○○○
4+6 ●●●●○○○○○○
3+7 ●●●○○○○○○○
2+8 ●●○○○○○○○○
1+9 ●○○○○○○○○○

5の時と同じように縦で書けば、1から9までの数字を逆順に足しているだけなので、意外と簡単に覚えてくれます。

足し算はできるものの、引き算は苦手というお子さんも多いかもしれません。そんな時も5の繰り上がり・繰り下がりを教える時と同じく、足し算と引き算の九九を覚えさせましょう。とにかく繰り返す事が大切です。リズミカルに口ずさんでいくうちに自然と覚えていくものですよ。

手の指を使って教えるのもあり

補数を覚える事が難しい小さな子供には、両手の指を使って補数を考えさせると思いのほかすぐに覚えてくれますよ。補数という言葉が難しいようでしたら、「お友達の数」などのように、子供でもイメージができるような教え方がおすすめです。

「指を3本曲げると伸ばしたままの指は何本かな?7本だね。3のお友達は7なんだね」

このような教え方で補数を覚えさせましょう。この時、大切なのは教える側が指を折らない事です。子供自身にやらせてイメージさせましょう。

手

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10の繰り下がりは注意する計算がある

10の繰り下がりには少し難しいポイントがあり、計算する時に注意しなければなりません。それは「6、7、8、9」の4つの数を引く場合です。この4つの数を計算する時には何通りかの方法があるためです。6を引く時は「10とって4を足す(例.12-10+4=6)」の他にも「10とって5を足して1を引く(例.12-10+5-1=6)」という方法があります。1の位に4を出せない場合は、まず5をとって1を足します。この方法を使用する事が多いので、しっかり身につけておきましょう。
 

  • 6を引く時は、10とって5を足して1を引きます。
  • 7を引く時は、10とって5を足して2を引きます。
  • 8を引く時は、10とって5を足して3を引きます。
  • 9を引く時は、10とって5を足して4を引きます。

何度も同じ問題を繰り返し練習していけば、きっと10の繰り下がりもバッチリになりますよ。

ダーツ

簡単な問題を繰り返して「できる」と感じさせる

簡単な問題を何度も繰り返させるのは、子供に計算の基礎を覚えさせるだけではありません。簡単な問題を繰り返して正解の回数を増やすうちに「自分はそろばんが得意なんだ」と自信がついてきます。何事も続かなければ伸びるものも伸びません。あせらず、じっくりと簡単な問題を繰り返し続けて達成感を感じさせましょう。

子供

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そろばんを上達させるポイントは4つ!

せっかく教えるのだから、上達してもらいたいと思うのが親心というものですよね。そろばんを上達させるポイントは4つです。そろばんだけでなく、勉強やスポーツなど、どんな事にも応用できる方法なのでぜひ試してくださいね。

少しの時間を毎日やる

子供の集中力は長く続くものではありません。週に1度だけ何時間もかけて取り組むよりも、1日10分を毎日繰り返す方が身につきます。また、同じ時間帯に行う事でそろばんをやるクセをつけさせましょう。夕食前や朝の登校前など、できるだけ毎日同じ時間帯で10分など時間を決めて勉強させます。

時計

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楽しく覚えさせる

「子供が理解できないのは、教え方が悪いから?」「いつも叱ってばかりで、子供がそろばんを嫌いになってしまうかも」と悩んでいませんか。教えようとしても子供が反抗的な態度をとったり、他の遊びに夢中になったりと、親が教えるのはなかなか難しいものです。

そんな時は、肩の力を抜いて、子供と一緒に楽しく学ぼうという気持ちで取り組んでみましょう。子供に教える事で親も教え方を学ぶと考えれば子供の意外な一面を発見できる喜びも感じられますし、子供にも親の気持ちが伝わり楽しく覚えてくれますよ。

子供

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無理にレベルを上げない

そろばんの教え方の大切なポイントは、ゆっくりとしたペースで基礎問題を繰り返していく事につきるといってもいいでしょう。無理にレベルを上げた問題でつまづくと、そろばんが嫌いになってしまう可能性もあります。子供が何ができるか、また何ができないかをしっかり見極め、自分の力で十分できるようになってから次のレベルに進ませましょう。

親子

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子供に目標を決めさせる

親にやらされているという教え方では、子供のモチベーションは上がりにくいものです。教え方のポイントは、子供に目標を決めさせる事です。自分で決めた目標のために何をすればいいのか、うまくできない時はどう対処していけばいいのか自分で解決法を見つける力も自然に身についていきます。

まずは、「毎日続けてみる」といったざっくりとした目標を立てさせます。徐々に「5分で30問解けるようになる」のような具体的な目標を子供自身で決められるように、さりげなくサポートしてあげましょう。

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そろばんは子供の脳を育ててくれる!

そろばんは、計算ができるようになるだけではありません。計算ミスをしないために注意深く観察する力、暗算する事で右脳が鍛えられてヒラメキ力記憶力が育つといわれています。それ以外にも集中力情報処理能力など、さまざまな力を育ててくれます。ぜひ、子供の力を伸ばすそろばんの教え方をマスターして、子供の能力を広げてあげましょう。

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