公認会計士になるには?資格の取得方法・学校の費用・勉強の仕方も!
税理士との違いや公認会計士になるには何が必要かをご存知でしょうか。実は、公認会計士の資格を取得し公認会計士になるには学校の活用も有効です。公認会計士の資格を取得し公認会計士として活躍するまでにかかる費用や勉強時間などをご紹介します。
目次
公認会計士になる方法を徹底解説!
公認会計士とは魅力的な職業ですがなるには試験に合格する必要があります。しかも、公認会計士試験に合格しただけでは公認会計士にはなれません。公認会計士になる方法を徹底解説します。
そもそも公認会計士とは?気になる将来性や年収についても解説!
職業の選択には判断基準が必要でしょう。ここでは公認会計士の仕事内容・将来性・年収などをご紹介します。
国家資格を持つ職種
公認会計士になるには国家資格である公認会計士試験に合格しなくてはなりません。ちなみに、公認会計士は3大国家試験と呼ばれます。3大国家資格は他の国家試験と比較して難易度が高いことで有名です。
具体的な仕事の内容
公認会計士の主な仕事内容は「監査」です。また、「財務」「コンサルティング」を行う公認会計士や「組織内会計士」として活躍する公認会計士もいます。いずれにしても「監査」は公認会計士の独占業務です。公認会計士の主な仕事内容である「監査」には「法定監査」「法定監査以外の監査」「国際的な監査」の3種類あります。
将来性
公認会計士の将来性は好景気を背景とした売り手市場です。2020年の東京オリンピックによる特要も各業界に将来性があるとする決定打となっています。基本的に公認会計士は将来性が景気に左右されにくい職業です。にもかかわらず現状は公認会計士の将来性が景気に左右されてしまっています。ちなみに、仮に人工知能による監査業務の実用化が本格化し仕事量が激減するならば公認会計士の将来性は危ういです。
年収
年齢が40代以上だと1,000万円以上の年収を得ているケースが多いようです。一方、「投資銀行業務・M&A業務」を担う公認会計士は、投資銀行やコンサルティング会社などにおいてM&A関連の買収対象企業のデュー・ディリジェンスなどの仕事をします。「投資銀行業務・M&A業務」の公認会計士は年齢が20代~30代でも年収が1,000万円を超えたりし年齢が40代ともなると年収2,000万円超もざらではないです。
公認会計士になるには①資格の取得方法の4ステップ!
公認会計士になるには踏むべきステップはたったの4つです。ここでは公認会計士試験の難易度、合格率、年齢層・実務(業務補助)・実務補修・修了考査の4つのステップをご紹介します。
①公認会計士試験
公認会計士試験は難易度が低いのではないかと思われがちですが実際には公認会計士の難易度は非常に高いです。公認会計士の難易度が高い理由は2つあります。1つは多量の試験科目数で公認会計士試験の試験科目は短答式は4科目・論文式は6科目です。特にボリューミーな「財務会計論」の得意不得意に合否が左右される点も公認会計士の難易度が高いとされる所以かもしれません。もう1つは学習ボリュームの多さです。一般に膨大な知識を一気に頭に叩き込む必要のある試験を難易度が低いとは言えませんよね。
公認会計士試験の合格率は高い水準で推移しています。直近の合格率は論文式試験は35~40%で短答式試験は20~25%です。論文式試験の合格率は平成27年は34.8%、平成28年は36.3%、平成29年は37.8%となっています。短答式試験の平成28年の合格率は第一回が15.8%で第二回が13.5%、平成29年の合格率は第一回が19.8%で第二回が9.7%、平成30年の合格率は第一回が16.6%で第二回が18.2%です。公認会計士試験の合格者の年齢層は例年26歳前後で推移しています。例えば、平成30年公認会計士試験の平均年齢は25歳です。
②実務(業務補助)
公認会計士になるには業務補助などの実務経験が2年必要です。そして、実務経験の要件を満たしていることを証明するための書類である「業務補助等の報告書受理番号通知書」の交付を受けなくてはなりません。
③実務補修
公認会計士の試験に受かったら実務補修機関である会計教育研修機構において単位の取得が必要です。実務補修の修了後は内閣総理大臣の確認を受けます。
④修了考査
公認会計士になるには実務補修機関から発行された「修了考査受験要件証明書」が必要です。「修了考査受験要件証明書」の貼付された修了考査の願書は日本公認会計士協会へと提出し受験し合格します。
公認会計士になるには②学校の費用を代表的な3校で比較!
公認会計士になるには勉強が必要です。公認会計士の試験勉強が行える3つの学校の費用などをご紹介します。
資格取得には予備校や通信教育が主流!
年齢は比較的20代が多くて難易度の高い公認会計士試験ですが高い合格率を誇る理由は社会人でも学びやすい予備校や通信教育の活用にあります。主流なのは簿記2級・簿記1級・会計士・税理士などの専門コースです。特に簿記2級や簿記1級を取得済みの方が公認会計士・税理士を志すケースが多く見受けられます。簿記の資格取得を経て会計の楽しさに目覚めた方にとって公認会計士や税理士は価値ある上位資格です。
①大原学園
公認会計士になるには自信を持って大原学園をおすすめできます。大原学園の公認会計士・税理士の就職率全国専門課程実績は99.2%です。通信講座には簿記や公認会計士を始めとする講座が取り揃えられ公認会計士に限っては全日・夜間の集中資格取得コースがあります。なお、費用は70~80万円程度です。
②LEC
LECにも公認会計士・税理士・日商簿記といった簿記・会計系の資格・講座が取り揃えられています。LECの公認会計士は無駄の少ない「スマート価格」での学習が可能です。良心的な価格設定だと始めやすいですね。短答合格の初級コースの2019年秋生の早期価格は約21万円です。
③クレアール
公認会計士になるにはクレアールもおすすめです。クレアールには公認会計士・簿記検定などの通信講座があります。また、クレアールの公認会計士は目指す人に向けたイベント・セミナーなどが豊富です。さらには公認会計士個別相談なども行われています。費用も30~50万円と手頃ですよ。
公認会計士になるには③勉強の仕方
公認会計士は試験勉強のやり方が物を言う資格です。ここでは公認会計士試験に合格し晴れて公認会計士になるための勉強の仕方をご紹介します。
資格取得までの勉強時間の目安
勉強時間の目安は3,500時間です。最短合格でも2,500時間は必要と言われています。公認会計士試験の受験期間の設定として一般的なのは1.5~2年であり2年と仮定した場合の1日の平均的な勉強時間は5時間です。ちなみに、公認会計士試験に一発合格した人の1日の勉強時間の平均は入門・基礎期は6.1時間で上級期は8.7時間となっています。公認会計士の試験勉強の時間を1日に10時間程度取れるならば越したことはないですよ。
計算問題の練習
「簿記」「管理会計」「租税法」などの計算科目は毎日解くのがおすすめです。また、「財務会計論」は計算問題が7割を占めるため練習が必須となります。計算問題の練習には問題集の活用がおすすめです。ちなみに、LECでは公認会計士試験の計算問題集の解答用紙がダウンロードできますよ。
暗記
「企業法」「租税法」など法律科目の試験勉強には暗記がおすすめです。ただ、公認会計士試験は、暗記のみで乗り切れるほど難易度が低くないので並行して理解を深める必要があります。
過去問の把握
公認会計士試験の勉強は過去問の活用にも効果が期待できます。繰り返し出題されている過去問を解くことにより重要な論点の復習が可能です。さらには本試験の感覚が掴みやすくなったり出題傾向・繰り返し出題されている論点の把握に繋がります。
解ける問題を確実に押さえることが合格のカギ!
公認会計士の試験に合格するには解ける問題を確実に押さえるのが得策です。そして、予備校の答練は積極的に受講しましょう。アウトプット力と時間配分力が磨かれます。
よくある疑問「税理士」との違いとは?
税理士は公認会計士と間違えられやすい職業です。ここでは税理士の受験資格・登録先・仕事内容をご紹介しますので公認会計士と比較してみて下さい。
税理士資格の受験資格
税理士試験の受験資格は学識・資格・職歴の3種類でいずれも証明書類が必要です。なお、平成18年度以降に公認会計士試験の短答式試験を合格した人は学識を満たすとして税理士試験を受験できます。
税理士の登録先
税理士の資格を持つ人が税理士として仕事するには日本税理士連合会の税理士名簿に登録しなければならない旨が税理士法第18条に記されています。税理士名簿の登録を受けるには、税理士事務所の区域の税理士会への登録免許税の納付および登録申請に必要とされる書類の提出が必要です。同時に日本税理士会連合会会則第44条の規定により手数料5万円の納付義務が生じます。
税理士の仕事内容
担当先に左右されるのが税理士の仕事内容です。公認会計士とは異なり税理士の担当先には個人も該当します。税理士の独占業務の内容は「税務代行」「税務書類の作成」「税務相談」です。
公認会計士はやりがいや将来性あり!内容を理解して資格取得を目指そう!
公認会計士は簿記の延長線にある資格と言えばそれまでです。にもかかわらず公認会計士になるには相当な労力を伴います。公認会計士試験の長い勉強期間中もモチベーションを保ち続けなくてなりません。そのため、難易度・合格率・将来性・年齢・年収などの予備知識を頭に入れておくのがおすすすめです。試験勉強にも自分なりのやりがいを見出して立派な公認会計士として活躍しましょう。