宇宙飛行士になるには?必要な資格や資質・気になる給料も!
宇宙飛行士になりたいと思っている子供は少なくありません。また宇宙飛行士になるにはどんな方法があるのか探している人もいるでしょう。今回は宇宙飛行士の仕事内容に加えて、宇宙飛行士になるにはどんな方法や条件があるのかを紹介します。
目次
宇宙飛行士になるにはどうすればいいの?
子供が憧れる仕事の1つに宇宙飛行士があります。宇宙飛行士になるにはどうすればいいのか具体的に知りたいと思っている人もいることでしょう。今回は宇宙飛行士になるには、どんな資格や資質が必要なのか、そして宇宙飛行士とはどんな仕事をする人なのかを紹介します。
宇宙飛行士の仕事内容を紹介!
憧れの宇宙飛行士ですが、実際に彼らは宇宙でどんな仕事をしているのでしょうか。仕事内容に加えて、宇宙飛行士の給料や宇宙飛行士にはどんな人が向いているのかを紹介します。
宇宙飛行士とは
宇宙飛行士とは宇宙で様々な仕事をこなし、研究する人のことです。宇宙では国際宇宙ステーション(ISS)に滞在し、ISSの運用や維持を行いながら宇宙開発の仕事を行います。そのため宇宙飛行士は研究者として情熱を持っていて、自分の仕事を確実にこなせるように専門分野で深い知識を持っている人が必要とされています。
宇宙飛行士の仕事内容は?
宇宙飛行士は国際宇宙ステーションでロボットアームを使った国際宇宙ステーションでの実験や修理などを行いながら、自分の専門分野の宇宙実験なども行います。地上の仕事とは違って宇宙で仕事を行うにはかなり難しい技術が必要とされますが、その仕事を通して宇宙の難しい謎を解明したり、将来の社会に貢献出来る結果を残せるのです。
宇宙飛行士の所属はどこ?
宇宙飛行士の所属はJAXA(宇宙航空研究開発機構)です。宇宙飛行士になるには、まず難関とされる宇宙飛行士候補者選抜試験を受けて合格し、JAXAの職員となる必要があります。
宇宙飛行士の給料は?
宇宙飛行士の給料が気になる人もいるのではないでしょうか。宇宙飛行士の給料はJAXAの職員給与規程が適用されていて、採用時の給料は大学卒業の30歳で約30万円、35歳で約36万円といわれています。専門職の宇宙飛行士ですが、大学卒業であっても給料はそれほど高くないようです。
どんな人が宇宙飛行士に向いているの?
宇宙飛行士は宇宙滞在中にあらゆる国の人と上手くやっていく協調性が求められています。また長期間宇宙に滞在することもあるので、精神的・身体的に適応能力が高い人が向いているといえるでしょう。宇宙飛行士には英語会話の能力や専門分野を追究出来るだけの高い学力などが必要です。
宇宙飛行士になるには?
宇宙飛行士になるにはどんな段階を踏む必要があるのでしょうか。応募の仕方や試験の流れを紹介します。
JAXA宇宙飛行士候補者選抜試験を受ける
宇宙飛行士になるには、JAXA宇宙飛行士候補者選抜試験の募集に応募し、採用される必要があります。この宇宙飛行士の募集は不定期で、毎年募集が行われるとは限りません。このJAXA宇宙飛行士候補者選抜試験は英語を基本とした学力や体力が必要とされ、書類審査に合格した後に第一次選抜・第二次選抜・第三次選抜まで試験があります。
宇宙飛行士になるための訓練をする
宇宙飛行士になるには、試験に合格するだけでは不十分です。JAXA宇宙飛行士候補者選抜試験の後にJAXA宇宙飛行士候補者として選抜されたとしても、すぐに宇宙に行けるわけではなく、「基礎維持訓練」「維持向上訓練」「インクリメント固有訓練」の3段階の訓練を受ける必要があります。訓練はアメリカのNASAで行われ、数年にかかる体力や学力を必要とする訓練プログラムが組み込まれることになります。宇宙飛行士になるにはこれら訓練が欠かせません。
宇宙飛行メンバーに選ばれる
宇宙飛行メンバーとして選ばれたとしても、まだまだ訓練は必要になります。訓練の最終段階である「インクリメント固有訓練」に入るため、1年半をかけてアメリカやロシアなどの訓練地に赴きます。そこでは国際宇宙ステーションと地球を往復する宇宙船の操作訓練など、専門知識や技術を主とした訓練を受けることになります。それらをすべてマスターすることで、初めて宇宙飛行士として国際宇宙ステーションでの仕事が出来るようになります。
宇宙飛行士候補者選抜試験の募集要項は?
宇宙飛行士になるには、宇宙飛行士候補者選抜試験を受ける必要がありますが、募集要項として次の事柄があげられています。募集要項の一部を紹介します。
(1)日本国籍を有すること。
(2)大学(自然科学系)卒業以上であること。
(3)自然科学系分野における研究、設計、開発、製造、運用等に3年以上の実務経験(平成20年6月20日現在)を有すること。(なお、修士号取得者は1年、博士号取得者は3年の実務経験とみなします。)
(4)宇宙飛行士としての訓練活動、幅広い分野の宇宙飛行活動等に円滑かつ柔軟に対応できる能力(科学知識、技術等)を有すること。
(5)訓練時に必要な泳力(水着及び着衣で75m:25m x 3回 を泳げること。また、10分間立ち泳ぎが可能であること。)を有すること。
(6)国際的な宇宙飛行士チームの一員として訓練を行い、円滑な意思の疎通が図れる英語能力を有すること。
(7)宇宙飛行士としての訓練活動、長期宇宙滞在等に適応することのできる以下の項目を含む医学的、心理学的特性を有すること。
①医学的特性
身長:158cm以上190cm以下 (注:宇宙服を着用して船外活動を行うには、約65cm以上が必要です。)
体重:50kg~95kg
血圧:最高血圧140mmHg以下かつ最低血圧90mmHg以下
視力:両眼とも矯正視力1.0以上
色覚:正常
聴力:正常
②心理学的特性
協調性、適応性、情緒安定性、意志力等国際的なチームの一員として長期間の宇宙飛行士業務に従事できる心理学的特性を有すること。
(8)日本人の宇宙飛行士としてふさわしい教養等(美しい日本語、日本文化や国際社会・異文化等への造詣、自己の経験を活き活きと伝える豊かな表現力、人文科学分野の教養等)を有すること。
(9)10年以上宇宙航空研究開発機構に勤務が可能であり、かつ、長期間にわたり海外での勤務が可能であること。
(10)米国勤務当初に必要な国際免許の取得のため、日本の普通自動車免許を採用時までに取得可能なこと。
(11)所属機関(又は、それに代わる機関)の推薦が得られること。
宇宙飛行士になるのは難しい?
宇宙飛行士になるには難関があります。どれほど難しいのか、どうやって選ばれるのかを紹介します。
倍率は100倍以上
宇宙飛行士になるには宇宙飛行士候補者選抜試験の難関を突破する必要があります。難しいことで知られている宇宙飛行士候補者選抜試験は、倍率が100倍以上といわれているほどです。
あらゆる面で優秀な人材が求められている
宇宙飛行士になって宇宙に行くことになると、あらゆる仕事や実験をすることになります。それで医師やその他の専門職を身に付けているあらゆる面での人材が求められることになります。自分の専門分野を活かして、世界規模の開拓が出来るような人材が特に求められてます。有名な大学を卒業している必要というよりは、自分の専門職をどれだけ熱心に行っている人かという点が重視されます。
宇宙飛行士になるために必要な資格や資質は?
憧れの宇宙飛行士になるには、どんな資格や資質が必要とされているのか知っておく必要がありますよね。自分がその資格や資質を満たしているのかチェックしてみましょう。
募集要項を満たしていること
宇宙飛行士候補者選抜試験の募集要項には、細かく要項が記されているので、自分が宇宙飛行士になることが出来るのか1つ1つをチェックしましょう。それらすべてを満たしていて、初めて宇宙飛行士候補者選抜試験の募集要項に応募することが出来ます。
体力・精神力
宇宙では地上と比べて体力の消耗が激しく、体力が勝負の仕事もたくさんあります。体力が必要となる仕事が長期に及ぶことも珍しくないので、日頃から訓練しておかないと、宇宙で仕事が出来ない状態になりかねません。
またいろいろな環境に合わせて自分を調整するだけの精神力も必要とされています。加えて万が一、自分で予期しない事態が発生したとしても、パニックにならず冷静に処理出来る精神的強さが必要です。
学力や知力
宇宙飛行士になるには宇宙飛行士候補者選抜試験を受ける必要があることは上記でも述べましたが、その応募要項の中には「大学(自然科学系)卒業以上」とあります。大学の中にはたくさんの学科がありますが、その大学の学科の中でも自然科学系の学力や知力が必要です。
また宇宙で研究が難しい状態になったとしても、それに対応出来るだけの研究者としての学力と知力が求められています。地上では考えられなかったような難しい事態になるとしても、仕事を続行する必要があるからです。
チームワークや社交性
宇宙飛行士になるにはチームワークと社交性も大切です。国際宇宙ステーションには各国から人が集まって来るので、日本の文化では受け入れられることでも、相手の国には受け入れられない習慣なども出てきます。それらを上手くコントロールして、お互い気持ちよく仕事が出来る環境を作る必要があります。相手を思いやる気持ちを持つ社交性があるかどうかは、宇宙飛行士になるにあたって重要な資質だといえます。
英語・ロシア語などの語学力
宇宙飛行士になるには、国際語である英語は必須です。英語を流暢に話したり書いたりすることが出来ないのであれば、仕事が始まりません。また今後は英語に加えてロシア語の語学力も必要になります。英語とロシア語を大学で専攻している人もいるほどです。国際宇宙ステーションには各国の人が集まることを考えると、英語・ロシア語の基本言語に加えて、その他の言語も話すことが出来ると有利です。
虫歯があると宇宙飛行士になれないって本当?
宇宙で体調を崩したとしても少し休養をとることで回復することが出来ますが、虫歯だけは治ることがありません。宇宙には歯医者がないので虫歯があると仕事に集中出来ないことから、虫歯がある人は早めに治療しておく必要があります。虫歯があると宇宙飛行士になれないと考えている人もるかもしれませんが、虫歯に関しては治療していれば、詰め物があっても問題ないとされています。
宇宙飛行士になるには体力・知力・精神力が必要!
宇宙飛行士になるには、大学卒業や専門知識があることに加えて、体力・知力・精神力も必要になります。宇宙飛行士は高い倍率をくぐり抜けなければなりませんし、人としての資質も求められるので、本格的に宇宙飛行士を目指している人は日頃から訓練を行っていきましょう。