アルギニンは身長が伸びる効果があるの?多く含む食べ物や飲み物は?
アルギニンは疲労回復だけではなく、子供の成長ホルモンにも関係する食べ物から摂取できるアミノ酸です。身長を伸ばすための摂取のタイミングと、筋力アップのための摂取タイミングも異なるんですよ。アルギニンを多く含む食べ物や飲み物など詳しくご紹介します。
目次
話題の健康成分『アルギニン』の効果や摂取方法を知ろう
アルギニンと言えば、サプリやエナジードリンクなどで目にする名前ですよね。何だか体に良いイメージもあるアルギニンですが、実際どんな効果があるのでしょう。成長ホルモンや免疫にも関わるアルギニンについて、その効果や摂取するタイミングなど詳しく見ていきましょう。
そもそもアルギニンとは?
様々なアイテムに応用されているアルギニンとは、そもそもどんな物質なのでしょうか。
アルギニンはアミノ酸の一種!
アルギニンは非必須アミノ酸の一種です。非必須とは、体内で合成することができるのでわざわざ摂取しなくても大丈夫なアミノ酸という意味があります。ただし、大けがをしたり病気になったり合成できる以上に体内で消費されたり合成が追いつかないことがあるため、その場合には食べ物などで摂取する必要があります。特に成長期の幼児や子供は、合成が追いつかないことがあり、食べ物からアルギニンを摂取する必要があります。
アルギニンの6つの嬉しい効果!身長が伸びるって本当?
アミノ酸の1種であるアルギニンですが、どんな効果があるのでしょう。体力が落ちたときやちょっと元気になりたいときに飲むドリンク剤に含まれている印象がありますが、子供の成長にも欠かせない成分のようです。では、アルギニンの効果6つを詳しく見ていきましょう。
①成長ホルモンの合成・促進
アルギニンの効果の1つに、脳下垂体から分泌される成長ホルモンの合成を促進する働きがあります。成長ホルモンとは、筋肉を強くしたり身長を高くしたりする子供の成長に欠かせない物質です。成長ホルモンの分泌は、10代がピークです。10代が身長を伸ばしたり体を作ったりする成長のピークというわけです。成長ホルモンを十分分泌させるために欠かせないアルギニンは、子供の成長や身長を伸ばすといった時期、特に10代の子供に欠かせない物質と言えます。
②肌のバリア機能のサポート
アルギニンの成長ホルモンの合成を促進する働きは、傷の修復や肌の健康維持にも関わる効果の1つです。コラーゲンの生成にも関わっているとされるアルギニンは、化粧品など塗布するアイテムに含有されていることもあります。角質層にある天然保湿成分のうち、約40%がアミノ酸と言われています。アルギニンはアミノ酸の1種ですから、化粧品に使われているアルギニンはアンチエイジングや保湿の効果があり、アトピー性皮膚炎用のクリームに含まれるアルギニンには角質層保湿の効果が期待されています。
③疲労回復
アルギニンには、疲労物質であるアンモニアを体外に排出する効果があります。また、エネルギー代謝システムを担うアミノ酸の1つなので、代謝を促しエネルギーを効率良く生み出す作用があります。そのため、疲労時にアルギニンを摂取することで疲労回復の効果が期待できるのです。
④免疫力のサポート
アルギニンは、細菌やウィルスなどを撃退するマクロファージと呼ばれる免疫細胞を活性化させる効果が期待されています。感染症合併のリスクがある術後の点滴にも含有されていることもあります。アルギニンのマイクロファージを活性化させる効果で、免疫力アップが期待できるのです。
⑤男性の勃起力改善
アルギニンは、一酸化炭素を血管内で生成して血管を拡張させ、血流を改善させる効果があります。この効果で、精子の量や運動量や勃起力が改善すると言われています。アルギニンのこの効果は、筋力アップのトレーニング時にも効果を発揮するため、男性用サプリメントとして人気があるようです。
⑥生活習慣病の予防
アルギニンには、血管老化防止や体内で発生するがん細胞を攻撃する働きが期待されています。また、アルギニンが血管内で生成する一酸化窒素は血管拡張の効果があります。血管が拡張することで、冷え症・動脈硬化・心筋梗塞などの生活習慣病の予防効果も予防効果も期待できます。アルギニンの保湿や成長ホルモン合成促進などの効果と合わせると、アルギニンは子供から大人までとても効果的な有効成分と言えます。
アルギニンの過剰摂取による副作用とは?
アルギニンは食べ物からの摂取ならそれほどたくさんの量を一気に摂取することは不可能なのですが、サプリメントでは含有量が食べ物より多く過剰摂取による副作用の心配があります。では、アルギニンの過剰摂取による副作用はどんなものがあるのか、詳しく見てみましょう。
過剰摂取は消化器官に影響を及ぼす
アルギニンは、アミノ酸の1種です。ですから、単体だけ摂取し続けることで、他のアミノ酸とのバランスが悪くなります。1種類だけ多量に日々摂取し続けることで、逆に副作用の心配もあるのです。アルギニンを過剰摂取したときに起こりうる副作用について、先に箇条書きで簡単に説明します。
・アレルギー体質の悪化
・下痢
・胃腸が荒れる
また、長く続けてサプリメントで内服していると肝臓や腎臓への負担も考えられます。医者からの指示など特別な理由がない限りは、アルギニンを大量に長期間服用することは副作用など心配されますのでおすすめできません。
アルギニンの適切な摂取方法・効果的なタイミングとは?
摂取しすぎることで副作用もあり得るアルギニンですが、次は、適切な摂取方法や効果的なタイミングについてご紹介します。アルギニンは子供の成長期には必須ですから、欠乏すると成長が遅くなってしまう可能性もあります。副作用のない適度な目安について押さえておきましょう。
アルギニンの1日の摂取目安量は?
アルギニンの摂取量の目安ですが、アルギニンの摂取目安は厚生労働省からの発表はありません。ですが、アルギニンが効果的に働くために必要な量として1日2~4gと言われています。また、バイアグラを開発したルイス博士によると3~6gが推奨されています。他には、アスミールという子供向けの成長補助飲料メーカーのサイトによると、アルギニンの1日の摂取量目安は、大人は2g~9gで子供は4gとなっています。10g以上のアルギニンを摂取すると、胃痛等の副作用が起こる可能性が高くなるという説があります。大人も子供も1日4gはOKと覚えておいて良いようですね。
アルギニンを摂取するタイミングは?
アルギニンを摂取するタイミングですが、大人と子供でタイミングが違います。日常的な成長ホルモンが分泌されるピークは、睡眠中です。ですから、子供の身長を伸ばしたり成長を促したりする目的でアルギニンを摂取させるなら、眠る前の空腹時がベストなタイミングと言われています。
大人の場合ですが、筋力アップのためにアルギニンを摂取するなら、トレーニングの前後に摂取すると良いとされています。アルギニンには疲労回復の効果も期待されているため、サプリを服用するならトレーニングの前後のタイミングにしてみましょう。
アルギニンを含む食べ物・飲み物を紹介!
子供にとって成長に必須で、大人なら疲労回復やアンチエイジングにも効果が期待できるアルギニンですが、サプリでの摂取では過剰摂取による副作用の心配がありますね。こちらでは、アルギニンを摂取できる食べ物や飲み物をご紹介します。
アルギニンを含む食べ物は?
アルギニンが多く含まれている食べ物について箇条書きでご紹介します。後ろの数字は、100g中に含まれるアルギニン含有量の目安です。
・豚ゼラチン(7,900mg)
・煮干しトビウオ(4,900mg)
・するめ(4,700mg)
・鰹節(4,300mg)
・凍り豆腐(4,300mg)
・ビーフジャーキー(3,400mg)
・落花生(3,300mg)
・卵(3,100mg)
・鶏の胸肉(2,500mg)
・アーモンド(2,400mg)
・油揚げ(2,100mg)
・木綿豆腐(560mg)
肉類には鶏肉以外の豚・牛・ラムにもアルギニンが多く含まれています。大豆に多く含まれているので、豆腐や油揚げといった原材料が大豆の食べ物にもアルギニンが含まれていますね。魚介では、煮干しが多いですが100gの煮干しを食べることはあまりありませんので、過剰摂取の心配はないでしょう。
アルギニンを含む飲み物は?
アルギニンを含む飲み物を検索するとシトルリンやカルニチンやクエン酸なども配合されているサプリ系のエナジードリンクがヒットします。大人が疲労回復のために1本飲むのは良いですが、成長期の子供には配合された様々なアミノ酸や栄養素が過剰なことがあります。子供に飲み物でアルギニンを摂取させるなら、ココア・抹茶・牛乳・豆乳が身近でアルギニンを含む飲み物になります。
子供の成長ホルモンや身長を伸ばすためには、寝る前の空腹時にアルギニンを摂取することが理想でした。寝る前に食べ物を食べる習慣を子供に持たせるのはタブーですよね。ですから、ココアや牛乳などアルギニンを含む飲み物を寝る前に少し飲むという習慣なら取り組みやすいのではないでしょうか。
アルギニンはシトルリンと一緒に摂るのがおすすめ
アミノ酸の1種であるアルギニンは、他のアミノ酸や栄養素と合わせて摂取することでより効果的なこともあります。中でも、シトルリンとの相性が良いと言われています。シトルリンについて少しご紹介してみましょう。
シトルリンもアミノ酸の一種!
シトルリンは遊離アミノ酸と言われるアミノ酸の1種です。腎臓で代謝されるとアルギニンに変わるアミノ酸でもあります。シトルリンにも、血管を拡張させる効果が期待でき、疲労回復や抗酸化作用があると言われています。シトルリンを多く含む食べ物は、ウリ科です。食べ物からシトルリンを摂取するなら、スイカやメロンや冬瓜などを食べましょう。
同時摂取で効果がアップ
アルギニンとシトルリンには、同じ疲労回復効果が期待できます。肝臓で代謝されるときにシトルリンはアルギニンに変わるという性質をご説明しましたが、アルギニンは代謝でシトルリンに変わる性質があります。つまり、アルギニンとシトルリンを同時に摂取すると、アルギニンとシトルリンに代謝され変化するサイクルが何度も繰り返し起こるというわけです。代謝されてお互いに変化する性質が、同時摂取で効果がアップすると言われる理由です。
アルギニンの人気サプリ3選!
こちらではアルギニン含有の人気サプリを3つご紹介します。シトルリンも含有されているアイテムもありますね。子供が服用するには、過剰摂取での副作用が心配です。用法用量などは、それぞれのサプリの指示に従って服用してくださいね。
オーガランド『L-シトルリン+アルギニンカプセル』
L-シトルリンとアルギニンのカプセルが入ったパッケージが1セット入ったアイテムです。燃焼ダイエットのサポートにも有用とありますので、筋力アップのトレーニングの前後のタイミングで内服してみてはいかがでしょう。含有量が少ないとレビューにありますが、食べ物と合わせての補助的な服用が副作用の心配が少なく安心です。食べ物でもアルギニン含有の食べ物をバランス良く取り入れて、サプリを補助的に使ってみてください。
太陽堂製薬『おいしいアルギニン』
水に溶かして飲むタイプのアルギニンサプリです。1包にアルギニン2500mg・シトルリン100mg・クエン酸2500mgが入っています。ペットボトルの水に1包溶かして飲む飲み方が、手軽でおすすめです。炭酸水に溶かす場合は、シュワッと炭酸が抜けて溢れるので注意しましょう。
NOW Foods『Lアルギニン500mg&Lシトルリン250mg』
アルギニン500mgとシトルリン250mgを1粒で摂取できるサプリがこちらです。少しサプリのサイズが大きいようなので、中身を出したり折ったりと工夫して飲んでいるレビューを見かけます。1回2粒を1日1~3回を目安に内服してください。トレーニング前や空腹時や就寝前のタイミングが良いと説明されています。1粒の含有量が少ないので、少しずつ摂取できるのも、過剰摂取や副作用の心配が低くなるので良いですね。
バランスの良い食生活でアルギニンの効果を上げよう
アルギニンは食べ物からも摂取することができる非必須アミノ酸でした。体内で合成できるアミノ酸ですが、子供の急成長時や病気や手術後には合成が間に合わないこともあります。子供の成長にアルギニンを摂取するならできれば食べ物で補っていきたいものです。大人の筋力アップには、サプリの力も借りて食べ物と合わせて摂取していきましょう。