学級崩壊を引き起こす子供や担任の特徴とは?前兆に注意して!
学級崩壊と聞くと、尖った性格をした「不良」と呼ばれる生徒が荒れて引き起こしているイメージがあります。しかし、近年では成績優秀な子供が引き起こすケースも多いのです。そこで今回は、学級崩壊を引き起こしている子供や先生の特徴を詳しく解説します。
目次
そもそも学級崩壊とは?どんな状態のことを言うの?
学級崩壊の意味とは?
そもそも学級崩壊と言う言葉は、1990年代後半にマスコミが多用したのがきっかけで広まりました。学校と言うのは、本来なら先生が生徒に教育を行う現場です。しかし、学級崩壊が起きているクラスでは生徒が先生に従うことはほとんどありません。生徒は授業を聞かずに友達と話し込むのは当たり前、先生に注意されれば反発します。
そして中には、授業中に酷い態度を取る生徒に対し、「殴られたらどうしよう」「生徒の親からクレームを受けたらどうしよう」と考えて注意できない先生もいます。そうなると生徒はやりたい放題、先生も面倒ごとは嫌なので見ないふりをします。こうした負の連鎖から、学級崩壊が始まっていくのです。
学級崩壊の現状を具体例を使って紹介
一昔前の学級崩壊と言えば、クラスの中の尖った子供数人によって引き起こされていることも多く、注意されるのは悪いことをした子供たちだけです。これに該当しない子供は、しっかりと席に座って授業を聞くスタンスが特徴的でした。
その一方で、近年の学級崩壊は成績優秀な子供が中心となった悪質なスタンスが特徴的です。授業中は机に突っ伏して寝るのが当たり前です。持ち込んだ漫画を読み続ける子供もいれば、イヤホンをしてスマホで音楽や動画を鑑賞する子供もいます。学校は学習をする場ではなく、友達と遊ぶ場所と考えている子供が急増しているのです。
学級崩壊の前兆はいつ頃はじまるの?
先生にとって試練の5月!
学級崩壊の前兆は5月に始まると言われています。入学月の4月は子供たちも友達作りや覚えなければならない事項など、新しい環境に慣れようと必死です。しかし、連休明けの5月にもなると余裕が出てきて、子供たちは段々と視野が広くなります。緊張状態にある4月は正しいことを正しいと認識していますが、環境に慣れてきた5月にはズルや嘘を覚えるようになるのです。
力量のある先生はこんな場面に出くわしても、子供たちが正しい道へ戻れるよう様々な環境づくりを行います。しかし、それほどのパワーがない先生は、学級が崩壊していく前兆を食い止めることができないのです。
子供の本当の姿が見え始める5月!
新しい環境に慣れようとしている4月は、子供たちも様子見をしていると考えてください。クラスの友達だけでなく、担任の先生の様子も伺っているのです。どこまでなら怒られないのか、先生が怒ると怖いのか、こうした情報も自然と収集しようとしています。
そして連休明けの5月には本当の姿を見せ始める子供も多くなるので、これまで静かだった子供がズルや嘘を言うようになる可能性もあるのです。これらは学級崩壊の前兆といっても過言ではないので、先生は今後どのように子供たちと関わっていくのかをしっかりと見極めなければなりません。
要注意!学級崩壊の前兆とは?
授業が始まっても着席していない
学習意欲が低い子供も中にはいるかもしれませんが、授業が始まっているのにその子供が着席していないのは学級崩壊の前兆になりかねません。運動会等のイベントで団結する力もなくなってしまうことでしょう。全員が揃うまで簡単な学習をさせてその子供を待ち、揃ってから授業に入る等の方法を取り入れるのも1つの手段ですね。
授業中に私語が多く授業が進行しない
授業中に私語が多いのも学級崩壊の前兆と言えるでしょう。本来であれば授業中の私語は怒られるものですが、現状ではこれを当たり前のようにしてしまいます。何もすることがなければ私語が多くなる原因となるので、隙を作らないことも学級崩壊を予防する1つの方法です。「周囲の人と1分間で話し合ってみましょう」等のように時間を決めるのもおすすめですよ。
授業中に理由をつけて退出しようとする
学級崩壊には、授業中に何かと理由をつけて教室から出て行こうとする前兆もあります。体調不良だから保健室に行きたい、トイレに行きたい等言われたら、先生という立場上我慢させることはできません。とは言え、1人が退出してまた1人となるのはおかしいですよね。現状を打破するためにも、退出理由がトイレの場合は授業が終わるまで我慢できないのかを1度聞いてみましょう。
子供たちの言葉遣いが悪い・悪口が多い
「死ね」「キモい」「殺す」等、子供たちの言葉遣いが極端に悪いのも問題です。そしてその言葉を本人がいない所でコソコソと話したり、手紙に書いてグループ内に回したりといった行動も見られます。言葉遣いの悪さはいじめにも繋がってしまうのが現状です。
子供が他の生徒を馬鹿にする
間違いというのは次に活かすことができるので、何も恥ずかしいことではありません。しかし、人の間違いを指差して馬鹿にする生徒もいるのが現状です。本人は苦手な分野を必死に学習しているのに、それを他人に笑われたら悲しいですよね。そして、そこで喧嘩が始まったら授業どころではありません。他人を馬鹿にする子供がいるクラスも、学級崩壊を促す可能性があるのです。
学級崩壊を引き起こす子供の特徴とは?
親が子供に無関心である
子供に無関心な親には、大きく分けて2つの特徴があります。1つ目の特徴は、子供に期待をする親です。なぜ子供に期待をすることが無関心なのかというと、例えばテストで96点と高得点を取っても「あなたなら100点を取ることができるわ!」とプレッシャーを与えます。
しかし、良い点数が取れるまでサポートするのは親ではなく、学校や家庭教師等の外部の人間なのが現状です。「お金を払っているのは私たちなのだから」という思いが強いのでしょう。そして、その期待に応えようと子供は家の中で良い子を演じるようになるのです。これでは家の中で切羽詰まり、ストレスのはけ口が自然と学校へ向けられるのでしょう。
無関心な親の2つ目の特徴は、子供とのコミュニケーションを嫌う親です。幼児期に絵本の読み聞かせをしてもらえなかったり、子供の「あれは何?」に対して応えてあげない親が増えているのも現状です。こうした環境で育った子供は、小学生に上がっても知っている単語が極端に少なかったり、挨拶の等の受け答えができなかったり、学力が低迷しやすい傾向にあるのです。
親が子供に過干渉である
子供に対して無関心な親に比べれば、過干渉な親の方がまだマシと言えるでしょう。しかし、いつでも甘えさせてくれる親を持つと子供は一向に自立することができないのが現状です。それどころか、家の外でも甘えることが普通という認識になっているので、先生に構ってもらおうとしてわざと叱られるような態度をとります。さらに、過干渉な親は過度の愛情から先生に対してクレーマーとなる傾向もあり、学校へ理不尽な要求をする可能性もあるのです。
学級崩壊を引き起こす担任の先生の特徴6選
子供に的確な指導ができない
生徒から好かれたいと考えている先生ほど、ご機嫌取りをしてしまい的確な指導ができません。さらに、過去の自分が優等生であればあるほど先生に叱られる場面に出くわしたことがないので、どのタイミングで生徒を叱れば良いのかもわかりません。生徒指導のできない先生の信頼度は下がりますので、学級崩壊に繋がっても仕方ありません。
決断力・統率力がない
先生という職業に限りませんが、決断力や統率力がない人間には信頼を寄せることはできません。生徒からの質問に対して一向に答えが出ない、反対に生徒に聞いてしまう先生は、生徒に対して無関心と思われても仕方がないのです。これでは先生に頼ることをしなくなるので、生徒はクラス内で思い思いに学習を進めることでしょう。
学級・学校のきまりを守り通さない
先生という立場にある以上、学校のきまりを守り通すことは当たり前のことですね。しかし、尖った生徒に対して恐怖心が勝ち、指導をすることができない先生も中にはいます。先生自身がきまりを忘れてしまったり、クラスのきまりを何度も変えてしまったりすれば、生徒たちもきまりを無視するようになります。
叱り方がワンパターンである
何度も同じセリフで叱られては、生徒も聞く耳を持たなくなります。その場の状況に応じて臨機応変に態度を変えないと、生徒に対して無関心だと思われてしまうこともあるでしょう。生徒の心に響くような叱り方ができると良いですね。
他の先生とのコミュニケーションが取れない
学校では他の先生方との連携が重要です。科目によっては違うクラスの生徒たちの授業を行わなければならないので、情報を共有するというのは非常に大切なことなのです。他の先生とのコミュニケーションを取れない先生は浮いた存在になりますし、子供たちとのコミュニケーションが上手とは言えませんよね。
問題から目を背ける
問題から目を背ける先生というのは、何かあったときに人のせいにする傾向にあります。自分が叱られたくないという思いを優先するので、問題に対して目を瞑ります。そしてその問題について保護者からクレームが来ても「私は悪くありません」という主張をするのです。これでは生徒だけでなく保護者からの信頼も失うことになりますね。
子供のクラスが学級崩壊か心配!確認する4つの方法とは?
授業参観に参加する
「子供のクラスが学級崩壊していないか心配」という場合は、授業参観に積極的に参加しましょう。日頃から威圧的な態度をとる先生のクラスは、子供たちの顔も沈み気味です。一方で、子供たちが豊かな表情で授業を受けているときは、日頃から先生のことを信頼しながら学校生活を送っていることでしょう。
子供からクラスの様子を聞く
日頃のクラスの様子を子供の口から聞くのも、学級崩壊かどうかを調べる方法です。先生が面白かった、先生のピアノが上手だった等、先生を尊敬するような会話が出てきていれば安心です。しかし、「学校へ行きたくない」と不満を漏らすこともあるかもしれません。このような時は、クラスの状態がよくないと言えるでしょう。
他の保護者に話を聞く
クラスの先生に少し不安を抱いた時は、他の保護者から話を聞くのも1つの方法です。ただし、SNS等で先生の悪口大会のようにならないようにしましょう。ちょっとした相談事が大げさな出来事に変換されてしまう可能性があります。
学校と積極的に関わりを持つ
参観日に限らず、近頃は作品展や発表会など様々なイベントがあります。子供の学校生活が気になる時は、積極的に参加するようにしましょう。学校関係者と保護者の人が関われる機会が多いほど、先生が生徒を大切にする気持ちが強くなります。
学級崩壊は低学年化しているって本当?その理由とは?
学級崩壊が低学年化している原因は、甘えたい子供が多いところにあります。子供に無関心な親が増えている今、愛情不足を感じる子供は多くいます。そのため、構って欲しい衝動からいたずらや暴力など先生を困らせるような行動をしてしまうのです。さらに、親との会話が少ないと語彙力も低くなるため、自分の気持ちを相手に説明することができません。言葉が通じないので相手に暴力を振るって力でねじ伏せようとするのです。
学級崩壊を未然に防ぐには前兆を知ることが大切
低学年化している学級崩壊は、前兆を知ることで未然に防ぐことができます。とは言え、クラス内で悪い行動をするのは生徒だけではありません。学級崩壊の原因は先生や保護者にもあるのです。まずは原因を見極めることから始めましょう。