カビキラーとカビハイターの違いは?『混ぜるな危険』の意味も!
カビキラーとカビハイターはカビの季節の水まわりには欠かせない掃除用品です。しかしカビキラーとカビハイターの違いをご存知ですか?大きく書かれている「混ぜるな危険」も気になるのではないでしょうか?そこでそれぞれの違いや何が危険なのかということを詳しく解説します。
目次
カビキラーとカビハイターの違いってなに?
カビの時期になると活躍するのがカビ掃除用品であるカビキラーとカビハイターです。しかしいざ購入するとなると、気になるのがカビキラーとカビハイターの違いではないでしょうか。使用感の違いや場所による違い、または両方を混ぜるような使い方をしてもいいのかどうかなど悩んでしまうと思います。そこでカビキラーとカビハイターの違いを詳しく説明させていただきます。
カビキラーとカビハイターの違いとは?
まずカビキラーについて紹介します。カビキラーはジョンソン株式会社が製造販売している商品です。水以外の主な成分は「次亜塩素酸塩」でアルカリ性の塩素系カビ用スプレーです。ほかの成分を成分表の通りに書き出すと安定化剤・アルカリ剤・3種の界面活性剤・香料を使用しています。
最新のカビハイターである強力カビハイターは、花王株式会社が製造販売しています。こちらも水以外の主な成分は「次亜塩素酸塩」のアルカリ性の塩素系カビ用スプレーです。そのほかの成分は成分表の順番通りだと安定化剤・3種の界面活性剤・泡調整剤・アルカリ剤・香料となっています。
カビキラーとカビハイターの成分上の違いとしては、カビハイターにはカビキラーには使われていない「泡調整剤」が使用されているという点になります。カビハイターにだけ「泡調整剤」が入っているということでカビハイターはカビキラーよりも泡にこだわりがあることがわかります。ただしそれ以外の基本成分に違いはなく、どちらもほぼ同じ内容のアルカリ性の塩素系カビ用スプレーです。
カビキラー・カビハイターの使い方と注意点
カビキラーとカビハイターの主成分である「次亜塩素酸塩」はプールの消毒などにも利用されている殺菌力の高い成分です。単体で使用する場合には直接接触しない限りはすぐに塩化ナトリウムと酸素に分解される成分なので危険性は少ないのですが、目に入ったりするとやはり危険です。また、正しい使い方をしないとカビに対して効果が少なくなることもあります。注意点をよく確認して正しい使い方をしましょう。
カビキラー・カビハイターの基本の使い方
カビキラーとカビハイターの基本の使い方を説明します。まずノズルの「出」の部分を印にきっちり合わせます。カビハイターは約10m、カビキラーは約15m対象から離して直接スプレーします。この時目線の高さよりも上に噴射しないようにしましょう。天井などの高い場所に使用する場合にはスポンジや雑巾などに液を吹き付けて塗布するようにしてください。
軽いカビには5分ほど、しつこいカビには15分から30分ほど置いてからしっかりと水洗いしましょう。使用後にはノズルの印を必ず「止」に合わせるように注意してください。使用後の本体は立てた状態で冷暗所に保管します。
カビキラー・カビハイターの効果的な使い方
カビキラーとカビハイターの効果的な使い方を紹介します。基本の使い方を守った上で、より効果を出しやすい使い方としてラップを使う方法があります。カビキラーやカビハイターを塗布した後に、上からラップで覆うことで成分がより浸透しやすくなるのです。ぜひお試しください。
また、メーカーの説明にもありますが頑固なカビにはより長時間薬液をカビに塗った状態にしておくことが大切です。カビハイターはカビキラーよりも泡持ちがよく液だれしにくいので、側面などのラップを使いにくい場所はカビハイターが効果的です。
カビキラー・カビハイターの使用上の注意
カビキラーとカビハイターの使用上の注意を確認しておきましょう。塩素系の強い刺激成分なので必ず注意を守って効果的に使うようにしてください。
- 体調がよくない場合や心臓病・呼吸器疾患等がある人は使わない。
- 窓や戸を開けるか換気扇を回すなどの換気をする。
- 炊事用手袋・マスク・ゴーグルなどを着用する。
- 入浴中には絶対に使用しない。
- カビ掃除以外に使用しない。
- 幼児や認知症の人などの誤飲を防ぐために置き場所に注意する。
- 液が目に入らないよう注意する。
- 液が肌や衣服につかないよう注意する。
- 単独で使用する(酸性製品や酢やアルコールなどと混ぜると有害ガスが発生して危険)
- 短時間の大量使用や連続しての長時間使用はしない。
- 外国製タイルは変色のおそれがあるので注意する。
- 浴槽に液が落ちると変色することがあるのですぐに水洗いする。
- 衣類や敷物に液がつくと脱色するので注意する。
- 直射日光や高温の場所での保管はしない。
- 倒した状態での保管はしない。
- 破損の恐れがあるので落下に注意する。
もしもの時の対処法
もしもカビキラーやカビハイターを誤って危険な使い方をしてしまった場合の対処方法も覚えておきましょう。まず、塩素系のカビキラーやカビハイターを酸性タイプの製品と混ぜたり一緒に使ってしまった場合は、すぐにその場を離れて刺激臭がなくなるまで近づかないようにします。カビキラーやカビハイターの薬液が目に入ってしまった時には、こすらずにすぐに流水で15分以上洗って必ず眼科医を受診してください。失明の危険があります。
カビキラーやカビハイターを誤飲した場合には吐かせてはいけません。水か牛乳をコップ1、2杯飲ませた後医師に相談しましょう。皮膚にカビキラーやカビハイターの薬液が付着した場合には水で洗い流し、異常が出たら皮膚科を受診してください。さらにカビキラーやカビハイターを使用しての掃除中に目にしみたり咳き込んだり気分が悪くなった時には、使用を中止して洗顔やうがいを行いましょう。病院に行く場合は必ず原因となった製品を持参するようにしてください。
カビキラー・カビハイターの効果的な使い分けと掃除方法
カビキラーやカビハイターを使ってカビ掃除をする場合に、より効果的な使い方を考えてみましょう。カビ掃除は水回り全般で行うものですが、お風呂場とキッチンでは使い分けをしたいと考えるのは当然のことです。それぞれの場所に適した掃除用カビ洗剤とそれを使った掃除方法を紹介します。
キッチンにおすすめなのは?
キッチンにおすすめのカビ掃除用の洗剤は「キッチン泡ハイター」です。カビハイターでないことを疑問に思うかもしれません。実はカビハイターもキッチン泡ハイターも同じ塩素系漂白剤なのでほぼ成分は変わらないのです。そのためどちらも同じようにカビ掃除に使えます。ただしカビハイターは木製品に使用できませんが、キッチン泡ハイターはまな板を始めとする木製品にも使えるのです。その点から考えてキッチンには「キッチン泡ハイター」が便利でしょう。
カビ掃除に使う場合にはその泡を活かして壁や立てたまな板などにも使用できます。十分に時間を置いて水で洗い流すようにしてください。
ゴムパッキンにおすすめなのは?
ゴムパッキンのカビ掃除にはカビキラーの仲間の「ゴムパッキン用カビキラー」がおすすめです。ゴムパッキンにカビが発生すると深く根を張ってしまってなかなか落ちません。カビに効果を発揮するにはゴムパッキンの奥まで成分を浸透させる必要があるのです。その点「ゴムパッキン用カビキラー」はジェルタイプなので、泡製品よりも密着度が高く効果的です。
「ゴムパッキン用カビキラー」はペンのように塗布する形になっています。そのため細かい場所にも十分に塗布することができるのです。カビを取り除きたい場所に塗布したら、ラップを使って密封して3時間程度放置してから洗い流すようにすると効果的に使用できます。
お風呂場におすすめなのは?
お風呂場のカビ掃除におすすめなのは「強力カビハイター」です。「カビキラー」もかなりカビに効果的と評判ですが液だれがあるので側面の壁などに使いにくく、泡持ちがよく液だれのない「強力カビハイター」が高く評価されています。
お風呂場のカビ掃除の際に注意することは、塗布してすぐにこすってしまわずにカビが酷いところほどそのまま長時間放置する必要があるということです。塗布した後にラップをパックのように被せたら半日程度放置してから洗い流すようにすると効果的です。
カビキラー・カビハイターの詰め替えの注意点5選!
カビキラーやカビハイターは詰め替え用があるのでお得に使える商品です。しかしこの詰め替えも使い方を間違えると危険が生じる場合があります。うっかり詰め替えの時に問題が発生しないように注意点を確認しておきましょう。
注意文・説明文を必ず守ろう
カビキラーやカビハイターの詰め替え容器には本体部分に注意文や使用方法の説明文があります。その内容を必ず守りましょう。注意文や説明文には安全に使うための方法が記されています。カビキラーやカビハイターは強い塩素系の薬液となっているので取り扱いには注意が必要です。
違う容器は使わないようにしよう
違う容器に移し替えて使うのはやめましょう。薬液を移し替えると液が皮膚や衣服に付着する危険があります。また、ほかの洗剤容器などを使った場合は薬液と混ぜる結果になり有毒ガスが発生する可能性があり大変危険です。さらに容器の変化でノズルの噴射が正しく行われなくなる危険もあります。容器によっては薬液と化学反応を起こして破損する場合もあり危険です。絶対にやめましょう。
液だけ詰め替えるのは危険!
カビキラーやカビハイターの本体が残っているから液だけ詰め替えて使おうと思ってしまうことがあるかもしれません。これも大変危険です。移し替えの際に薬液に触れてしまう危険があります。詰め替え用の製品はそのままノズルを取り付けられるようになっているので正しく付け替えて使いましょう。
容器が破損したら買い替えよう
カビキラーやカビハイターの容器はプラスチックボトルでそれほど頑丈ではありません。破損しやすい容器なのです。特に頻繁に動かすノズル部分は破損しやすくなっています。もし壊れてしまった場合には本体ごと買い替えるようにしましょう。まだ使えるかもしれないと思って使用すると、液もれや思わぬ場所に噴射したりなどの危険が予想されます。絶対にやめましょう。
カビキラーをカビハイターに詰め替えても大丈夫?
カビキラーとカビハイターの成分は同じ塩素系漂白剤なので混ぜても安全では?と考えて詰め替えて使いたいと思うかもしれませんが、これは絶対にやめてください。容器を移す場合には薬液がこぼれて皮膚や衣服に付着する危険がありますし、違う製品の詰め替え用に違う製品のノズルを付け替えるとチューブの長さが合わなかったり粘性の違いでノズルがきちんと働かなかったりします。カビキラーはカビキラーでカビハイターはカビハイターで使うようにしてください。
カビキラー・カビハイターは混ぜて使ったら危険なの?
カビキラーやカビハイターには本体側面に大きく「混ぜるな危険」という文字があります。どうしてカビキラーやカビハイターは混ぜると危険なのかをきちんと学んでおきましょう。
「混ぜるな危険」の意味とは
カビキラーやカビハイターは強い塩素系の薬液です。強い酸性のものと混ぜると塩素ガスと呼ばれる有毒ガスが発生してしまいます。トイレ用洗剤やお風呂洗い洗剤などには強力な酸性製品もあるので、カビキラーやカビハイターと混ぜると大変危険です。絶対に避けるようにしましょう。
キラーとハイターは同時に使っても大丈夫
カビキラーとカビハイターはほぼ同じ塩素系成分の薬液です。同時に使っても特に支障はありません。液だれするカビキラーを平面部分に、泡が強力なカビハイターを壁面部分に使うという使い分けも可能です。
塩素系・酸性以外の「混ぜるな危険」な成分
塩素系成分と酸性成分を混ぜると有毒ガスが発生するということはわかったのではないでしょうか。実は日常に使用するもののなかには塩素系と酸性以外にも危険な組み合わせがあります。たとえば最近人気の手作り洗剤に使用する酢やクエン酸なども塩素系成分と混ぜると有毒ガスを発生します。アルコールやアンモニアも塩素系成分と混ぜると同じように有毒ガスが発生して危険です。また、アルミニウム容器やスチール容器にアルカリ洗剤や酸性洗剤を入れると水素が発生して破裂の危険があります。くれぐれも注意しましょう。
両者の違いはメーカーの違い!好きな方を使おう!
カビキラーとカビハイターではほとんど成分に違いがなく、それぞれに使いやすい工夫がされているものの基本はほぼ同じであることがわかったのではないでしょうか。結論から言うとカビキラーとカビハイターの違いはメーカーの違いと言うことができます。使う場所に合わせて使いやすいものを選んで使うのがおすすめの使い方です。