七回忌の香典のマナーを解説!書き方・金額相場・お供え【相手別】

今回は七回忌の香典のマナーをご紹介します。七回忌で渡す香典の袋の選び方、封筒の書き方や金額、そして香典以外のお供えにふさわしいものなどをチェックしていきましょう。七回忌のマナーを知ることで、法事の場で故人の冥福を祈る気持ちを伝えることができますよ。

七回忌の香典のマナーを解説!書き方・金額相場・お供え【相手別】のイメージ

目次

  1. 1七回忌の香典のマナーを知っていますか?
  2. 2そもそも七回忌とは?
  3. 3法事の基本を知ろう!
  4. 4七回忌の香典袋について解説!
  5. 5七回忌の香典の書き方を解説!
  6. 6七回忌の香典の金額相場とは?相手別に7パターンで紹介!
  7. 7七回忌の香典の6つのマナー
  8. 8香典以外の七回忌のお供え物3選!
  9. 9【番外編】七回忌の会食に参加する際の注意点
  10. 10七回忌の香典のマナーを知って故人の冥福を祈ろう!

七回忌の香典のマナーを知っていますか?

供養

七回忌の香典のマナーについてご存じでしょうか。お通夜や葬儀には参列したことがあるけれど、七回忌などの法事にはまだ参加したことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、曾祖父・曾祖母や祖父・祖母など、年代が離れた親戚の方の七回忌に参加するという機会がこれからあるのではないでしょうか。

七回忌は葬儀と同じく故人を供養する行事ですが、香典の書き方ひとつにしても、葬儀のときとマナーが違ったりもします。七回忌のマナーを確認して、故人にも、故人の家族にも失礼がないようにしましょう。

そもそも七回忌とは?

七回忌とは、故人が亡くなった年から満6年目に行う法要のことをいいます。親戚など故人と縁のある人が集まり、お寺の僧侶にお経をあげてもらい故人を供養する仏教行事です。七回忌は「年忌法要」という年単位で行う法要のひとつになります。

七回忌の法要は、故人が亡くなった年を1年目と数えて、行うのは満6年目になります。たとえば亡くなったのが2019年であれば、七回忌を行うのは2025年になります。

法事の基本を知ろう!

法事とは

法事

七回忌は法要のひとつですが、法要とよく似た言葉に「法事」というものがあります。似た言葉ではありますが、「法要」と「法事」はそれぞれ別の意味を持っています。

「法要」は、故人をしのび供養する仏教行事のことです。一方、「法事」は法要とその後に行われる会食、食事の場を含めた行事全般のことをさします。

香典とは

香典は故人にお供えをするために包むお金で、通夜や葬儀、七回忌のような法事の際に持参します。不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ)という香典用の袋にお金を包んで用意します。不祝儀袋のことを香典袋とも言います。

七回忌の香典袋について解説!

香典袋の種類

香典袋

香典袋には、仏教だけでなく、神教、キリスト教など様々な宗教のものがあります。七回忌は仏教の行事なので、仏教用の香典袋を選びましょう。封筒が白無地のものは宗教を問わず使うことができます。また、封筒に蓮の花が描かれている物は仏教用の香典袋です。

水引の使い分け

関西の香典袋

香典袋の水引は、「結び切」という結び方のものを選びます。一度結ぶとほどくことができない結び方のため、「一度限りになるように」との意味で香典袋に用いられています。

一番シンプルな結び切は、中央部分でぎゅっと結び、水引を切ったものです。

結び切

「あわじ結び」という結び方も、結び切の一種で香典袋に使われています。数字の8を横にしたように輪を重ねる結び方です。

あわじ結び

「蝶結び」という水引の結び方もありますが、これはほどいて何度も結ぶことができる結び方です。「何度繰り返してもいい」という意味でお祝いの際に使われ、香典袋には使いません。

また、香典袋の水引は、白と黒のものが一般的です。黒が青色の場合もあります。関西地方では、白と黄色の水引を使う慣習があります。住んでいる地域の慣習にあわせるのが一番いいでしょうから、確認をしてみましょう。

七回忌の香典の書き方を解説!

表書きの書き方

香典袋

七回忌の香典袋の表書きには、「御仏前」、「御佛前」または「御香料」という書き方を使います。「御霊前」という書き方は四十九日の法要までしか使うことができないので、七回忌の香典には使いません。表書きは、香典袋の水引より上半分の中央部分に、縦書きで記入しましょう。

名前の書き方

名前は、水引よりの下部分の中央に、縦書きでフルネームを記入します。夫婦そろって法事に参加する場合、封筒に書く氏名は夫のものだけで大丈夫です。ですが、故人が妻の親族や友人など妻と縁が深い人の場合は、妻の名前を夫の名前の左隣に書いて連名にしましょう。

中袋の書き方

香典袋は、表書きなどを書く外側の包みと、お金を入れる中袋の二つになっているものがあります。この場合、中袋には、表面に包んだ金額を、裏面に住所と氏名を書きます。

金額は、表面の中央に縦書きで漢数字で書き、頭には「金」とつけます。また、一は「壱」、二は「弐」、三は「参」、五は「伍」、十は「捨」、千は「仟」または「阡」、万は「萬」と書きます。たとえば10,000円を包んだときは、「金壱萬円」と縦書きで記入します。円は「圓」と書いてもよいです。住所氏名は、裏面の左側に縦書きで記入します。

市販の香典袋には、中袋に金額や住所氏名を記入する欄を指定している物もあります。その場合は、その記入欄に従って記入しましょう。金額欄が横書きになっている場合は、漢数字ではなくアラビア数字を使って、たとえば「10,000円」と記入します。

使用する墨の色

筆

七回忌の香典袋に文字を書くときの墨の色は濃墨、つまり真っ黒の墨を使用します。通夜や葬儀など、四十九日より前の香典袋には、「突然の訃報で涙があふれて墨が薄くなった」という意味で薄墨という薄い色の墨を使うのがマナーになっています。それに対して、七回忌など四十九日以降の法要は、あらかじめ法要があることがわかっているので濃墨を使用します。

七回忌の香典の金額相場とは?相手別に7パターンで紹介!

香典

ここからは、七回忌の香典の金額相場をご紹介します。金額相場には幅がありますが、包む金額に端数があると香典を受け取る側に金額を管理する手間を取らせてしまいます。包む際は1,000円単位・10,000円単位で、キリのよい金額を包みましょう。

また、4や9という数字は「死」や「苦」という言葉をイメージさせてしまいます。4,000円や9,000円という金額を入れるのは避けましょう。

①故人が曾祖父またや曾祖母

故人が曾祖父や曾祖母、つまり祖父や祖母の両親にあたる場合は、香典の相場は5,000円~10,000円になります。法要の後に会食がある場合は、5,000円~10,000円を追加して包みます。そのため、会食に参加する場合は、香典の相場は10,000円~20,000円になります。

②故人が祖父または祖母

故人が祖父、祖母のときは、香典の相場は5,000円~30,000円になります。法要後の会食に参加する場合は、香典の相場は10,000円~40,000円です。

③故人が親(父母または義父義母)

故人が父母または義父義母のときは、香典の相場は10,000円~50,000円になります。法要後の会食に参加する場合は、香典の相場は15,000円~60,000円です。

ただ、自分自身が七回忌の法要の主催者である場合は香典を受け取る側になるので、香典を用意する必要はありません。

④故人が親戚

①~③でお伝えした曾祖父・曾祖母、祖父・祖母、父母・義父義母以外の親族の場合は、香典の相場は10,000円~30,000円になります。法要後の会食に参加する場合は、香典の相場は15,000円~40,000円です。

⑤故人が親しかった友人

故人が親しい友人のときは、香典の相場は10,000円~30,000円になります。法要後の会食に参加する場合は、香典の相場は15,000円~40,000円です。

⑥故人と一般的なお付き合いだった人

故人が会社の同僚や部下など一般的なお付き合いの人のときは、香典の相場は5,000円~10,000円になります。法要後の会食に参加する場合は、香典の相場は10,000円~20,000円です。

七回忌の香典の6つのマナー

①新札は使わない

香典を渡す人

七回忌のような年忌法要での香典に入れるお金について、新札でもいいのか、旧札の方がいいのか、これは考え方が分かれているところです。しかし、一般的には新札は使わず、旧札を使った方がよいでしょう。予定がわかっている七回忌のような法事では新札を用意しても構わない、という考え方もあります。一方で、やはり法事のような故人を供養する行事の際に新札を使うのは失礼にあたるという考え方もあります。

ですから、基本的には七回忌の香典には旧札を使った方がいいでしょう。ただ、旧札といっても、破れていたりあまりに汚れているお札も失礼にあたります。新札ではなくても、比較的きれいなお札を使うようにしましょう。

旧札を渡すことに抵抗があるようでしたら、新札を用意し、一度中央で折りたたむ方法でもよいです。これによって、きれいな新札ですが旧札の代わりとして用意しましたという気持ちを伝えることができます。

②お金の入れ方に注意する

香典を包む際には、お札を入れる向きにも注意が必要です。お札には、表と裏が決まっています。人物の肖像画が描かれている方が表面、その反対が裏面になります。

香典では、お札の表面を裏に向けて入れるのが慣例となっています。中袋を正面からみてお札を出したときに、お札の裏面が見えるように入れます。

お札の肖像画が上下どちらにくるかについては、地域によって違いもあるようです。地域の慣例がどちらかわからない場合は、基本的には肖像画が下になるようにして入れればよいでしょう。お札を複数入れるときは、向きはすべて揃えましょう。

③香典を渡す時のマナー

袱紗と香典

香典を渡すときは、受け取る相手が香典袋の表書きを読める向きにして手渡します。渡す際に、「心ばかりですが」「御仏前にお供えください」などの一言を添えます。

また、香典は袱紗(ふくさ)という布に包んで持参するのがマナーです。香典を渡すときに、袱紗から香典袋を取り出します。香典を包む袱紗の色は、紺、深緑、紫など寒色系の色を使います。紫色は葬儀や法事などの不祝儀のときだけでなく、結婚式などの祝儀の場合も使うことができる色なので、ひとつ用意しておくと便利です。

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④夫婦で参加する際のマナー

法事に夫婦そろって参加する場合、香典は一家族につき一包みでよいので、夫と妻それぞれの香典を用意する必要はありません。また、香典の金額も一人分と同じ相場で構いません。

ただし、法要の後の会食に参加する場合は、食事代として一人当たり5,000円~10,000円を追加で包みます。夫婦で参加する際は、二人分の10,000円~20,000円を追加で包みましょう

⑤孫も参加する際のマナー

子ども

故人が祖父母などでその孫が法事に出席する場合、孫が親と同世帯で一緒に出席するなら、香典は一家族一包みで大丈夫ですから個別に香典を用意する必要はありません。香典の金額相場も親の一人分になります。ただし孫がすでに親から独立して別世帯を持っている場合は、孫自身が別に香典を用意しましょう。

法要の後に会食がある場合は香典に食事代を追加で入れますが、孫が幼児の場合は食事代分は入れなくても構いません。小学生~中学生3年生までは大人の半額程度の2,000円~5,000円、中学校を卒業した後の子の場合は、大人と同額の5,000円~10,000円を家族の人数分包むようにしましょう。

⑥七回忌に参列できない場合の対処法

出欠はがき

七回忌にやむを得ず参列できない場合は主催者側の会食の準備に間に合うよう、欠席の連絡を早めにしましょう。案内状が届いている場合は、欠席であることを記入して早めに返信しましょう。また、欠席の場合も故人への供養の気持ちとして香典を届けると良いでしょう。届け方としては、法事に参加する人に預ける方法と、郵送で送る方法があります。

郵送の場合は、現金書留という方法で郵便局から送る必要があります。まずは香典袋にお金を入れて、表書き、名前などの記入も整えて香典を用意します。郵便局には現金書留用の封筒があるので、その封筒に香典袋を入れて送ります。香典袋とあわせて、欠席のお詫びを書いた手紙を同封するといいでしょう。

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香典以外の七回忌のお供え物3選!

お供え物

七回忌での故人へのお供えとしては、香典以外にも、お菓子やお花、果物などを選ぶこともできます。それぞれの選び方についてご紹介します。

①お菓子

お供えとしてのお菓子を選ぶときのポイントは3つあります。常温保存ができること・個別包装であること・包装が派手ではないことです。

いずれも供養の場に持って行き、その後で故人の家族が食べることを考えて選ぶと良いでしょう。クッキーやおせんべいといった焼き菓子や、羊羹などが好まれます。お供えのお菓子の金額相場は、5,000円~10,000円ですので、故人の好みを思い出しながら選んでください。

②お花

七回忌のお供えの花の色は、四十九日の法要までのように真っ白にこだわる必要はありません。心が和むような明るい色を選ぶといいでしょう。黄色や青、紫色の花もお供えの花のさし色として使われます。故人が好んでいた花があれば、それを選ぶのもいいですね。

ただ、赤などの強めの色は派手な印象を与えてしまうので、使うのは避けましょう。また、バラなどトゲのある花もお供えにはふさわしくないとされています。花屋で七回忌のお供えであることを伝えて花を選んでもらうのもいいですね。菊やラン、ユリなどがお供えの花としてよく使われています。お供えの花の金額相場も、お菓子と同じく5,000円~10,000円です。

③果物

お供えの果物には、丸い果物がふさわしいとされています。りんごやみかん、メロンや桃などがあてはまります。バナナやイチゴなど、日持ちがしない果物はお供えできる期間が短くなってしまうので避けましょう。

金額の相場は5,000円~10,000円です。どれを選べばいいか迷ってしまうときは、スーパーや果物店で法事のお供え用としてセットで売られているものを利用するのもいいでしょう。

お供え物に適さないNGなもの

お肉やお魚などの生鮮食品は、殺生をイメージさせてしまうので、故人をしのぶ法事でのお供え物にはふさわしくありません。また、故人が好んでいたお酒やたばこをお供えしたいという場合もあるでしょう。しかし、故人の家族や法事の参加者の中には、お酒やたばこのような嗜好品はお供え物にふさわしくないと考える方もいるかもしれません。ですから、お酒やたばこも避けた方が無難です。

【番外編】七回忌の会食に参加する際の注意点

精進料理

七回忌の法要の後の会食には、法事ならではの注意点があります。

会食では、冒頭に代表者があいさつをした後、「献杯(けんぱい)」が行われることがあります。結婚式などお祝いの場や歓送迎会など日常の飲み会で行われる「乾杯」とは異なり、献杯は故人をしのんで行うものなので、次のような注意が必要です。

①代表者が「献杯」と言った後は、乾杯のように唱和はせず静かに黙とうをします。
②杯も高々とはあげずに、顔の高さ程度まであげるのにとどめましょう。
③その後杯を飲み干すか、または少し口をつけます。その後も乾杯のような拍手はしません。

また、法事の会食は故人をしのび、故人の家族や参加者と故人との思い出を振り返る場でもあります。あくまでも法事という行事の一部になりますから、お酒を飲みすぎて悪酔いしてしまったり、派手に騒いだりすることがないように注意しましょう。

七回忌の香典のマナーを知って故人の冥福を祈ろう!

菊

今回は七回忌の香典のマナーについてご紹介しました。法事で一番大事なことは故人をしのぶ気持ちです。法事のマナーを知り、それにそってふるまうことで、故人を思う気持ちを法事を主催する故人の家族にも伝えることができます。

七回忌は、故人を知る人たちと出会い、故人をしのぶ大切な機会です。マナーを知っておくことで、その大切な機会にきっと心から故人の冥福を祈ることができるのではないでしょうか。

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