『みすぼらしい』の意味とは？みすぼらしいのは服装のせいなの？

あなたが学生の頃、両親から「みすぼらしい格好はやめなさい」「人前でみすぼらしい真似はしないように」なんて言われた記憶はありませんか。相手からみて外見や行動がだらしないと感じると「みすぼらしい」人と判断されてしまいます。

「みすぼらしい」という言葉はよく耳にすると思います。誉め言葉ではないものの、なにげなく使っていて具体的に意味は知らない方もいると思います。ここでは「みすぼらしい」の意味、語源、どういった漢字を書くのか辞書を使って説明します。

「みすぼらしい」という言葉を広辞苑で調べると「身なりが悪い」「見苦しく貧弱」と記載されています。面と向かって言われると落ち込んでしまう言葉ですね。

「みすぼらしい」を漢字で書くと「見窄らしい」になります。「窄」の漢字は狭い、つぼむという意味があります。元々の語源は「すばらしい」とも言われ、江戸時代は今の「みすぼらしい」と同じような意味で「すばらしい」が使われていたとされています。

「みすぼらしい」の語源は「み」と「すぼらし」の組み合わせになります。漢字で書くと「みは「身」「すぼらし」の漢字は「窄らし」となります。元々の「窄らし」の語源は動詞の「窄る」が形容詞化したものです。「すえほそし」が語源で漢字で書くと「末細し」になり、これが「窄らし」に変化した説もあります。

「みすぼらしい」と言われる原因は何でしょうか。どんなことをすると「みすぼらしい」と思われてしまうのでしょうか。調べてみるといくつかの原因が分かってきましたのでそれらを解説します。

ファッションにお金を使う事の優先順位が低い人は身なりが質素になってしまいます。「みすぼらしい人」と印象を持ってしまう人もいます。経済的に困窮していないにもかかわらず身なりにお金を使う事が意味がないと考える人は「みすぼらしい」と周りから思われる可能性が高くなります。

例えば90年代に流行ったルーズソックスなどは、親と子で価値観が180度異なる典型だったのではないでしょうか。子供はおしゃれと思っていても親世代から見れば「みすぼらしい」の一言に尽きる外見だったのでしょう。自分ではおしゃれだと思っていても、違う年代、あるいは性別の違いによって価値観が変わって「みすぼらしい」と思われる可能性があります。

世の中は断捨離という言葉がはやっていますが、もったいなくて物を捨てられない人も多いのが事実です。物を大切にするのはよい事ですが、度を越してしまってヨレヨレのシャツ、穴の開いた靴下なんかを平気で身に着けてしまうと「みすぼらしい」とみられてしまうでしょう。

人は内面が大事と言われますが、第一印象が「みすぼらしい」と内面を理解してもらえるほどの深い付き合いにもならず、他人の評価は低いままになってしまいます。「みすぼらしい」とみられる外見の特徴が12個あるのが分かりました。それを把握し自分の評価を上げるように改善してみませんか。

わが道を行くマイペースな人は他人の意見を気にかけることはありません。人の意見に惑わされることなく行動できることは長所です。服装に無頓着すぎて少し季節外れの服を着て、周りから「みすぼらしい」と指摘されても自分が満足していたら気にしないようです。

毎日お風呂で体をきちんと洗わず服を着続けて袖口の裏側が汚れて黒ずみ、服はくしゃくしゃのまま。意外と襟や袖口の汚れは目につきやすいもの。入浴中に首筋や手首念入りに洗って服の汚れを防ぎ、周りの人から外見が「みすぼらしい」人のレッテルを貼られないようにしましょうね。

仕事に着ていくワイシャツの襟や袖にアイロンが掛かっていなくてよれよれの状態だったら、いくら仕事が出来る人でも外見で仕事の能力が疑われてしまうくらい「みすぼらしく」見られるでしょう。クリーニング屋に出せばきちんと仕上げてくれるので手間がかかることはありません。苦にならないなら自分でアイロンをかけるのもよいですね。

体のサイズに対して服のサイズが合わないと服を選ぶセンスがないように見られてしまいます。あるいは安価な服ばかり選ぶ人は服のサイズが合わなくても気にしないようです。そのあたりの無頓着さが「みすぼらしい」原因になってしまいます。

地肌は新陳代謝を繰り返すためフケが出るのはある程度仕方がないのですが、あまりにもフケが多いと不潔に感じられ周囲の人は不快に感じるでしょう。新陳代謝のバランスが崩れているとフケがひどくなるので「みすぼらしい」と思われる前に洗髪を十分にすること、油っぽい食事を控えるとよいでしょう。

いくら気に入った服だからと言って毎日同じ服を着るのは、周りからもお金がないから同じ服ばかり着ているのだろうかと要らない憶測を呼んでしまうかもしれません。服も同じ服ばかり着ていると傷みも出てきて、ますます「みすぼらしい」外見になってしまいますよ。

当たり前のことですが人は暑い時期には汗をかきます。その汗を放置すると臭い菌が繁殖し体臭を放つようになります。その状態で洗濯せずに同じ服を着続けると服に臭い菌がしみこみ、周囲に不快な思いをさせるようになってしまいます。今はスメルハラスメント、不快な臭いも問題になっているので指摘される前に改善しましょう。

おしゃれは足元からとよく言われます。靴はほこりや泥が付きやすく意外と人に見られる場所でもあります。営業など人と接する仕事についている人はまめに靴を磨いて気を配るようです。逆に靴の手入れをしなかったり履き潰して平気な人は外見にこだわらないズボラな性格なのかもしれません。その性格が周りからみて「みすぼらしい」と思われてしまう原因の可能性大です。

髪の手入れを全くしない。寝起きのままで髪をとかさずに外へ出かけてしまう。長髪で枝毛の手入れもせずにほったらかしのままだと、きちんと生活できない「みすぼらしい」人と見られてしまいそうです。髪を櫛でとかすくらい時間もかからないのに、それをしないのは外見も悪い印象を与えやすくなります。

髭を綺麗に整える男性は不潔に見られることはありません。問題なのは不精髭でしょう。病気で髭がそれない状態なら理解もできますが、明らかにずぼらで髭を整えないのはまわりに不快な印象を与えてしまうでしょう。

爪を適切に手入れしないと割れてしまうし、伸びていたら爪の隙間が黒ずんで不潔な印象を与えてしまいます。指先は人の目に触れやすいところなので、まめにチェックしてケアをしましょう。

古いものでアンティークの価値があるものもありますが、ただもの持ちがいいだけでは古臭いものを捨てることが出来ないみすぼらしい人と思われる可能性があります。自分の持ちものの価値も折に触れて見直す癖をつけましょう。

どんな行動が「みすぼらしい」のか、周りの人の価値観によってもある程度変わってきますが、たいていの人が感じる「みすぼらしい」行動にはいくつかの特徴がみえてきました。その行動の例を挙げていきます。

美味しそうに食べる人を見ているとほほえましく感じます。ですが口いっぱいに食べ物を頬張ってくちゃくちゃ音を立てたり、無料のお漬物を大量に食べるなどの行動は一緒に食事する人を不快にしてしまいます。「みすぼらしい」人と思われる前に食べ方を改善しましょう。

爪をいつも噛んでいる人は内面にストレスを溜めこんでいる可能性があります。そのイライラを解消するために爪を噛む行動に走ってしまうそうです。ぼろぼろの爪になってしまわないように早めにストレスを解消しましょうね。

最近はエコノミークラス症候群を防ぐのに貧乏ゆすりが効果的という報告があるそうです。しかし目の前の人が貧乏ゆすりをしていたら「みすぼらしい」という印象を持ってしまうかもしれません。貧乏ゆすりは不快な事で大脳の働きが抑制されると起こりやすいそうです。気持ちに余裕を持って貧乏ゆすりを抑えるようにしてみてはいかがでしょうか。

子供のころハンカチを持たずに学校へ行き、手を洗った後服で手を拭いてしまう。そんな子供のころの癖が抜けないまま大人になってしまった可能性があります。最近はハンドドライヤーがあるトイレが増えていますが、ハンカチ、ハンドタオルは常に持ち歩いておきましょう。ハンドドライヤーもハンカチもない時、服で拭いていたら綺麗に洗った手を服で汚してしまうことになります。

幼いころの癖でしょうか、ティッシュを持ってなくて鼻水を袖で拭いていたのが何かの拍子で大人になっても同じ行動をとってしまう。拭った跡が袖に残ってしまいますし、「みすぼらしい」というより不潔に見られます。子供のころ袖で鼻水を拭う癖があったら、無意識にその癖が出ないようにしましょう。

試食が好きな方は多いと思います。また街角で配布されているティッシュを必ずもらう方もいると思います。ですが、物事には限度があります。無料だからといって何度も試食を繰り返したり何度も往復してティッシュを何回も貰う行動を周りの人に話さない方がよさそうです。「みすぼらしい」人と自身の評価を下げてしまいそうです。

「みすぼらしい」人はなぜそう見られる行動をしてしまうのでしょうか。どういった性格の人が「みすぼらしい」行動をしてしまうのかその時の心理や性格の特徴を調べてみました。

自分の世界を持っている人は周りの目を気にせずマイペースで行動していく特徴があります。人の声に惑わされないので、着ているものがくたびれていても気にしないのが特徴です。「みすぼらしい」との声が耳に入ってもわが道を行くタイプです。

人の意見に耳を貸さずに行動するので物事を客観的に見ることが苦手です。自分の決めたルールに従い行動するのでやや協調性に欠ける部分があります。身近に忠告してくれる友人も少ないので結果「みすぼらしい」外見になってしまいます。

常にお金のことが頭にあり新しい靴を買う必要があるときも、まだ履けるからと言い聞かせて傷んだ靴を履き続けたりします。周りにどう思われてもお金を使う事にシビアに行動してしまいます。

やっぱり人から「みすぼらしい」なんて言われたくないですよね。どうすれば自分を改善できるのでしょうか。ここでは具体的に「みすぼらしい」外見を改善していく方法を解説します。

人の目を気にしすぎるのはあまりよくありませんが、自分の外見が周りからどう見られるか客観的に見つめなおしていくのは、みすぼらしさから抜け出すのに大事なことです。

なりたい自分を想像するのも一つの方法です。素敵だなと思う俳優でもいいですし、職場で憧れる先輩でもよいと思います。憧れの人の外見をまねてみるだけでも、「みすぼらしい」自分を改善する鍵になるでしょう。

服の袖はほつれていていませんか。靴底はすり減っていませんか。身に着ける服や靴の状態をまめに確認しましょう。糸のほつれや靴底のすり減りなどを見つけたら修理に出すなりして改善していくと「みすぼらしい」なんて言われなくなります。

髪がぼさぼさだと「みすぼらしい」印象を与えてしまいます。キチンとブラシで髪を整えて枝毛もきちんとケアしましょう。また寝癖がついていればスプレーを使ってきちんと直してから出かけましょう。

素肌美人という言葉はありますが、身だしなみとしてのメイクは大切だと思います。ただ肌の状態によってはメイクが出来ない場合も考えられますので清潔感があればメイクにこだわりすぎる必要はないと思います。

人の行動が他人にどう影響を与えるかについて、見た目の情報が55パーセントの割合を占めるという研究結果があります。この割合から考えると見た目というのは非常に大切で、「みすぼらしい」と損をする可能性がありそうです。

「みすぼらしい」の同義語には「しがない」「くたびれた」「身なりが悪い」があります。「しがない」の語源は「さがなし」で意味は「取るに足りない、つまらない」になります。「くたびれた」の語源は「くたびる」で「持ち物などを長い間使って古く傷むこと」という意味があります。

「みすぼらしい」の英語表現は"shabby"になります。同義語の「くたびれた」は英語で"Tired"「しがない」の英語表現が"I have no choice"「身なりが悪い」は"Bad appearance"と英語で表現されます。英語で例文を作ると"He always poor"和訳は「彼はいつもみすぼらしい身なりをしている」になります。

「みすぼらしい」人の外見、特徴、改善方法、類義語や英語表現について解説してみました。人の目を必要以上に気にすることはありませんが、人の第一印象で周りの人の態度が変わるのも事実です。円満なお付き合いをしていくために努力することも大切です。