『内省的』の意味とは?内省的な人の特徴8選やメリット・デメリットも!
『内省的』ってどういう意味?言葉の意味はもちろん、内省的な人が持つ特徴を8選しました。内省的な性格によるメリット・デメリットもご紹介しますので、当てはまる方だけではなく、気になるという方はぜひ読んでみてください。きっとあなたのお役に立ちますよ。
目次
『内省的』の意味とは?
あまり聞き馴染みがあるとは言えない『内省的』という言葉ですが、だからこそ、その意味を知っておくと何らかの場面で役に立つことがあるでしょう。それはきっとあなたにとってメリットとなりえますので、まずは『内省的』という言葉の意味を解説していきます。
『内省的』の読み方
『内省的』の読み方は「ないせいてき」です。意味はもちろん大切ですが、言い間違いをしてしまっては格好悪いですよね。ですから、読み方もしっかり押さえておきましょう。
『内省的』の意味
『内省的』という言葉の意味は「己の心の内を深く省みること。そして、反省することができる」という意味です。つまり、自分で自分がどんな人間であるのか?ということを、深く考えることを指します。
『内省的』の使い方は?専門用語としても使われる!
まずは『内省的』の基本的な使い方からご紹介します。以下のような使い方ができます。
例文①「まずは内省的に、冷静になって状況を捉えることが大切だ」
「まずは自分の言動(行い)を省みて、冷静になろう」という意味です。何かネガティブな状況に陥ってしまった際に、まずは『内省的』になることで冷静に物事を判断できるようにしよう、といった場面においての使い方と言えます。
例文②「彼はとても内省的な人だから、いつでも努力を怠らない」
こちらは「彼はとても自分自身のことを分かっているから、いつでも努力を怠らない」という意味の使い方です。自分自身のことをよく考えることができるということは、自分の本質を理解し、その性格や傾向も把握することができている、と考えられます。
そして『内省』という言葉は、心理学においての専門用語としても使われます。意味に大きな違いはないものの、心理学においては「自分のことを自ら観察する」という意味として使うので、普段の会話や文章での使い方とは少し意味合いが変わってくることも知っておきましょう。
『内省的』の類語や言い換え
『内省的』に対する理解が、少しずつ深まってきたのではないでしょうか?続いては、その類語、別の言葉を使用した言い回しを学んでいきましょう。
『内省的』の心理学的な意味での類語
『内省的』の心理学的な意味については、すでにご紹介しましたね。これを言い換えると『内観的』という言葉を当てはめることができます。
『内省的』の反省という意味での言い換え
一般的に『内省的』という言葉を使う際には「己の心の内を深く省みて、反省することができる」という意味として使うので、これを言い換えるとすれば、まずは『反省』という言葉で言い換えることができますね。
他には「自分の言動を振り返り、反省する」という意味の『自省』や「強く反省する」という意味の『猛省』などがあります。
『内省的』の対義語
類語が分かったところで、次は対義語を知っていきましょう。類義語だけではなく対義語も押さえておけば、より実用的な使い方をすることができますよ。
では『内省的』の対義語とは何か?実は『内省的』という言葉に対義語は存在しません。ですから『内省的』とは逆の意味を伝えたい場合には「非内省的」や「内省的ではない」という表し方をしましょう。
『内省的』と『内向的』の違いとは?
ここまでは『内省的』について解説してきました。そこで「おや?」と思った人もいるのではないでしょうか。『内省的』という言葉の意味や使い方を知ってみると、内に内にと閉じこもってしまっているような印象を受けるので『内向的』という言葉と同じなのではないか?と思うかもしれません。
意識が自分の心のうちに向いている、という点では『内省的』も『内向的』も共通していると言えるでしょう。しかし『内省的』と『内向的』は持っている意味が違います。『内向的』という言葉は「自分の心が持つ関心や興味が、内に内にと向かってしまう」という意味を指す言葉です。
『内省的』という言葉は「己の心の内を省みて反省する」という意味ですから、似ているようで実は違うのです。
内省的な人の性格や特徴8選!ネガティブ思考なの?
『内省的』の意味を考えると、これに当てはまる人はネガティブな性格の持ち主なのでは?と思うかもしれません。しかし、本当にネガティブな性格なのでしょうか?実際には『内省的』な人はどんな性格をしていて、どんな特徴を持っているのか、詳しく見ていきましょう。
自分のことをよく理解している
『内省的』な人は、自分自身のことを深く理解することができています。自らの行動を省みて反省することができるのですから、自分が一体どういう性格の人間なのか?そのメリットやデメリットも、よく分かっている場合が多いと言えます。
自分に厳しく向上心がある
『内省的』な人は、反省することができるからこそ自分に厳しく、またその弱点や欠点を補うように努力することができます。つまり、高い向上心を持っているのです。
自分自身の性格や行動がもたらすデメリットを消し去るべく、努力を重ね、より良い自分へと進化できるような向上心の持ち主であり、かなりの努力家と言えます。
自分に自信がない
『内省的』な人は自分自身のことをよく理解しているため、自分の性格が持つメリットも理解していれば、逆にデメリットにも気づいています。
ですから、自分の生活が持つデメリットによって、なかなか自分を認めてあげることができず、ネガティブな方向へと向かってしまうこともあります。
人に気遣いができる
『内省的』な人は、自らの行いをきちんと振り返り反省ができる分、人に対してよく気遣いができる人でもあります。
ネガティブ思考
自分に自信がないことと共通していますが、自分に自信が持てないということは、何かにつけて不安になってしまいがちということです。すると、自然と思考もネガティブになってしまいます。
人間関係が円滑
『内省的』な人は、他人を慮ることができる人です。時には『内省的』な性格がゆえに、ネガティブな思考に陥ってしまいますが、向上心ある努力家という大きなメリットを持つ特徴もあります。
だからこそ、人を理解する努力も怠りません。その結果、円滑な人間関係を築けることも特徴の一つと言えます。
過去を振り返ることが多い
『内省的』な人は反省ができる人ですから、その分、過去の出来事を振り返ることも多く見受けられます。この特徴は、メリットと捉えることも、デメリットと捉えることもできます。
過去の失敗を反省し、その経験を活かして努力してプラスの結果を得ることができれば、これはメリットと考えられますよね。しかし、過去の失敗を悔やみ続け、ひたすらネガティブな思考のままグルグルと立ち止まってしまうのなら、それはデメリットであると言えるでしょう。
立ち直るのに時間がかかる
『内省的』な人は、何かの失敗や挫折などから立ち直るのに時間を要します。美点でもあるはずの「自らの行いを反省することができる」ということが、マイナス方向に働いてしまった結果かもしれません。
内省的な性格のメリット5つ!
『内省的』な性格が持ちうる特徴を知ったところで、その性格により手に入るメリットはあるのか?気になるのではないでしょうか。こちらもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
向上心が強く成長する
『内省的』な性格であるということは、向上心がとても強いという素晴らしいメリットの持ち主です。自らの行いを振り返り反省し、それならここから成長していこうと努力することができるのですから。
向上心の高さは時にプレッシャーになってしまうこともありますが、成長したいというその思いは、より良い自分を目指すためのエネルギーです。向上心が強いということは、その分だけ成長のチャンスを手に入れられやすいと言えます。これはかなり大きなメリットでしょう。
自分自身をコントロールできる
向上心が強く、成長の可能性を大いに秘めていることも『内省的』な性格のメリットですが、このタイプは自分自身を上手にコントロールする方法もよく理解している、ということもメリットの一つでしょう。
『内省的』な性格の人は、自分自身のことを深く理解していますから、自分の感情をコントロールすることにも長けています。
常に謙虚な姿勢を貫く
『内省的』な人は、むやみに驕ったり偉ぶったりはしません。むしろ、とても謙虚であると言えます。『内省的』な人の性格の特徴でもご紹介しましたが、ネガティブ思考に陥ってしまいやすいという弱点もあります。
そのため、常に謙虚です。驕り高ぶった人に対して苦手意識を持つ人は少なくありませんから、これはメリットに数えていいのではないでしょうか。
冷静に物事が判断できる
『内省的』な人が持つメリットの一つに、冷静に物事を判断することができる、というものもあります。自分自身を上手にコントロールすることができ、常に謙虚さを失わないタイプですから、感情的になってしまいそうなシーンでも、その気持ちに押し流されるようなことがありません。
つまり、まずは解決しなければならない物事に対して、ベストな判断をしやすいタイプであるとも捉えられます。
他人に優しくできる
『内省的』な人は、自分のことをよく理解しているがゆえに、他人に対して優しく接することができます。相手の置かれている状況になって考えることができるタイプなので、他人に寄り添うようなアドバイスやフォローができるのです。
これも素晴らしいメリットと言えるのではないでしょうか。
内省的な性格のデメリット2つ!
『内省的』な性格が持っているたくさんのメリットが分かったところで、次に気になるのは「デメリットはないのか?」ということでしょう。ここではその疑問を解消すべく『内省的』な性格のが持つデメリットをご紹介していきます。
メンタルが弱く人の目が気になる
まずデメリットの一つとして挙げられるのは、メンタルの弱さです。『内省的』な人は自分の行いなどを反省することができ、これを成長のきっかけにすることもできますが、一度ネガティブな思考に陥ってしまうと、とことん落ち込んでしまいます。
そして、そのネガティブな思考により周囲の目が気がかりになってしまい、思う通りに行動できなくなってしまいます。これでは、たくさん持っているはずのメリットを活かせませんから、かなり注意が必要になるデメリットでしょう。
口下手で話が面白くない
『内省的』な人は、話し上手とは言えない傾向にあるようです。どちらかと言えば口下手で、人によっては「この人の話はつまらないな」と思わせてしまうこともあります。
このデメリットに対しては、無理に話し上手になることを目指すより、聞き上手を目指す方がいいでしょう。自分の話を一生懸命に聞いてくれることは、誰にとっても嬉しいものです。口下手であること自体はデメリットかもしれませんが、だからこそ、こうした対処法を覚えることも必要です。
仕事における内省的な人のメリット&デメリット
『内省的』な人が持つ性格やメリット・デメリットをご紹介してきましたが、こうした性格は仕事においてはどういった影響を与えるのでしょうか?そこで、仕事という点にフォーカスしたメリット・デメリットをご紹介していきたいと思います。
メリットとしては、誰からも信頼されやすいということが、まず挙げられます。他人に優しくでき、常に謙虚な姿勢でいることから、上司・同僚・後輩と立場を選ばず、どんな人からも信頼されやすいと言えます。
デメリットとなってしまうのは『内省的』な人の「反省することができる」という点です。絶対にミスをしない、という人はなかなかいないでしょう。誰にでもありえることです。そして『内省的』な人は、そのミスを反省することができます。ここで、それを踏まえて次は失敗しないようにする、とプラスの方面に向上心を持って進んでいくことができれば、これはむしろメリットでしょう。
しかし、失敗を引きずって反省することだけに集中してしまうと、ネガティブな思考から抜け出すことができなくなってしまいます。こうなると、途端にデメリットになってしまうので注意が必要です。
内省的な人になる3つの方法!
『内省的』な人のメリット・デメリットを知った上で、もしも「そんな性格になれたら」と思ったあなたへ、その方法を3つご紹介します。ぜひ実践してみてくださいね。
毎日自分の行動を振り返る癖をつける
自分自身のことほど、実は理解していないものです。なぜなら、あなたの評価を下すのは自分自身ではなく、他人であることの方がずっと多いのですから。そこで、まずは自分の行動を振り返る癖をつけるようにしましょう。
自分の行動を振り返るというのは、単に「今日はこれをした」というような日記的な内容ではなく、あなたがその日に起きた出来事などに対して、どういった行動をしたのか?何を考えてそうしたのか?といった自己分析を行うということです。
初めのうちは難しく感じるかもしれませんが、続ければ自然と習慣になっていくものです。自己分析がしっかりできるようになると、自分のポジティブな面を伸ばすことも、逆にネガティブな部分を改善する方法も思いつくようになります。
そのため、毎日の行動を振り返る=自己分析をするということは、あなたの強みを活かせるようになると共に、弱点の改善を行えるようになります。結果『内省的』な人へと近づくことができます。
明日の自分の行動をイメージする
自分の行動を振り返ることで自己分析をしたら、今度は明日の自分の行動を考えてみましょう。たとえば今日、何らかのミスをしてしまったとして、そのことについて振り返り「どうしてミスをしてしまったのか?」「対処法は他になかったのか?」など分析します。
そして次に「明日は同じ失敗をしないためにはどうすればいいのか?」と具体的なイメージを持つことが大切です。
反省することは大切ですが、それだけで終わらせてしまっては成長には繋がりません。向上心を持って、成長することへの意欲を持つことこそ『内省的』な人へと近づく近道と思いましょう。
自分の気持ちを書き出してみる
人は常に、何かを感じながら生きています。しかし、それはたった一つの感情ではなく、ありとあらゆることに対して様々な感情を持ちます。そうなると、頭の中が混乱してしまうこともあるでしょう。それに従って、冷静さを欠いてしまうこともありえます。『内省的』な人になりたいと思うのなら、感情の整理を上手にこなすことを覚えましょう。
その方法として最も簡単なのが、自分の感情を素直に書き出してみることです。紙に書き出すことによって「なるほど、自分はこんなことを感じていたのか」と自分を客観視することができます。すると、思い悩んでいたことに対する解決策を思いついたり、消化しきれなかった感情に上手く折り合いをつけることもできるようになります。
『内省的』の英語表現
『内省的』という言葉を英語で表現する場合には“introspective”という単語を使います。知っておくだけで役に立つ場面が訪れるかもしれないので、余裕があれば押さえておきたいポイントですね。
内省的な人は自分に自信をもとう!
『内省的』な人は、実に謙虚な人が多いです。ですから、周囲にいくら評価されても、それによって素直に自信を持つことも難しい一面もあるようです。デメリットも確かに存在している性格ではありますが、それよりも多くのメリット、可能性を秘めています。
『内省的』であることにネガティブにならず、プラスの方面に意識を向けていきましょう。