体育の日の意味や由来を徹底解説！オリンピックとの関係性は？

これまで「体育の日」が祝日として制定された歴史的背景や意味について考えたことはあるでしょうか。「敬老の日」や「こどもの日」のように、その意味や過ごし方の慣例が定着している祝日と比べると、体育の日は数ある祝日の一つとして見過ごされがちかもしれません。でも、体育の日の趣旨や開催されるイベントなどを知っておくと、きっとこのお休みを利用してスポーツをしに出かけたくなりますよ。

「体育の日」は日本の祝日の一つ。10月の第2月曜日に定められています。この休みの日は、全国各地で多くのスポーツ施設が使用料を割引したり、無料にしたりするのでとってもお得なんです。地域によっては、さまざまなスポーツイベントも開催されます。土日を含めると3日連続休みとなるので、積極的にイベントに参加して体を動かし、心身ともに健康を目指しましょう。

国民の祝日に関する法律によれば、体育の日の趣旨は「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかうこと」とされています。実際のところ、多くの幼稚園や小学校などが体育の日の前後に運動会を開催しています。また、大学三大駅伝の一つであり、駅伝シーズンの開幕戦とされる「出雲全日本大学選抜駅伝」も体育の日に行われています。積極的にスポーツに触れて健康をキープしたいですね。

体育の日が制定されたのは1996年のこと。その歴史は、さらに2年前の1964年まで遡ります。体育の日は、この年に開催された東京オリンピックを記念する目的で制定されました。当時、体育の日は「10月10日」に固定されていましたが、その後「ハッピーマンデー法」の制定により、10月の第2月曜日が休みとなって今に至ります。

体育の日は、1964年の10月10日に行われた開会式に由来しています。この日を記念して、2年後の1966年より体育の日が制定されました。初めてアジアでオリンピックが開催された歴史的な日でもあり、当時の人々の感動がいかに強いものであったかが伝わってきます。

体育の日を英語で表すと、“Health-Sports Day”もしくは“National Sports Day”となります。「体育」と聞くと、つい授業の体育を意味する「P.E.」をイメージしがちですが、意味をたどれば“健康を維持するための運動”の意味合いが強いことが分かるかと思います。

体育の日は、1964年の東京オリンピックに由来して生まれた日であるため、これから2020年の東京オリンピックに向けて話題にのぼることも増えるかもしれません。英語で体育の日の歴史なども説明できるようになれば、きっと外国の方とのコミュニケーションに役立ちますよ。

体育の日は、歴史を辿るとオリンピックと深い関係があります。制定の背景は前にもお伝えした通り、1964年に開催された東京オリンピックに由来し、日付は開会式が行われた日にちなんでいます。そして、2020年に行われる東京オリンピックでも、体育の日について新たな動きが見られそうです。

今ではすっかりおなじみの「体育の日」ですが、実はこの名称が使われるのもあとわずかなんです。2017年、スポーツ議員連盟により体育の日の名称を変更する改正法案が提出され、2018年6月に参議院本会議で可決され成立しました。これにより、東京オリンピックが開催される2020年からは「体育の日」という名称が改められ「スポーツの日」という祝日になることが決定しています。

ちなみに特例で2020年のみ、体育の日は10月の第2月曜日ではなく、東京オリンピックの開会式が予定されている7月24日の金曜日に移動されます。同じく祝日・海の日も7月23日の木曜日に移動されるため、土日を合わせて7月23日〜26日は4日連続の休みとなります。

由来となった1964年の東京オリンピックと同じく、開会式に体育の日が当てられると思うと、やはり体育の日とオリンピックには歴史的に見ても深い関係性があるということがお分かりになると思います。

全国各地では、体育の日にちなんださまざまなスポーツイベントが行われます。中には、スポーツ施設の利用料がお得になったり、有名アスリートがゲストとして訪れるものも。普段あまりスポーツをしない方でも、せっかくの体育の日のお休みを利用して参加してみると健康への意識が高まるかもしれません。以下では、体育の日付近に開催されるオススメのイベントを一部ご紹介していきます。

まずは都内で開催されるイベントをご紹介します。「スポーツ博覧会」は、体育の日の前の土日休みに、2日間にわたって開催される無料のイベント。世田谷区の「駒沢オリンピック公園」と立川市の「昭和記念公園」で同時開催されます。

ニュースポーツの体験から、元オリンピック選手とのふれあい、パラリンピアンのデモンストレーションなど、子供から大人まで楽しめるイベントになっています。タレントやお笑い芸人もステージゲストとして参加するため盛り上がること間違いなしです。健康意識を高めたい方にも、アスリートのプロ意識に触れてモチベーションをあげたい方にもぴったりです。

次は、神奈川県横浜市で行われているイベント「横浜元気！！スポーツ・レクリエーションフェスティバル」をご紹介します。こちらは、毎年体育の日をメインに、9月〜11月にかけてさまざまなイベントが開催されています。広場・運動場・コート・競技場・プールなど、市内のあちこちのスポーツ施設で、有名アスリートによるスポーツ教室を始めとする多彩なイベントが行われます。体育の日の前後の月にも行われているので、気になるイベントがないかこまめにHPをチェックしてみましょう。

続いて、大阪市で開催されている「オータム・チャレンジ・スポーツ」をご紹介します。こちらは体育の日をまたいで、9月1日から11月末までの3ヶ月間にわたって、大阪市内各所で開催されるイベントです。期間中はさまざまな催しがありますが、中でも人気なのは体育の日の屋内プールおよびスポーツセンターの無料開放です。また、2018年はイベントの一環として世界選手権入賞選手を招いて「アイスショー&スケート体験教室」が開催され、人気を集めました。

次は、福岡県福岡市で行われる体育の日のイベント「市民スポーツフェスタ」をご紹介します。こちらは、平和陸上競技場・鴻臚館広場にて開催される市民イベント。毎年行われている市民総合スポーツ大会の開会式と合わせて、トップアスリートとのふれあいや親子で楽しめるイベントが行われるほか、飲食ゾーンもあるため、気軽に参加しても楽しめます。

2018年は、元マラソンのオリンピック選手や元サッカー日本代表などをトップアスリートゲストとして招待したほか、2019年より開幕するラグビワールドカップにちなんで、アジア各国から選手を招待して「ラグビーフェスタ」も開催されました。中学生チームとの交流戦が行われ、無料観戦がでできる貴重な場となったようです。

広島県で体育の日に開催されている「エンジョイ！スポーツ祭」についてご紹介します。こちらのイベントでは、9時から21時まで「西区スポーツセンター」が無料開放されます。例年、体育館やプール、ロビー、会議室、広場などでは、さまざまなスポーツ交流やイベントが行われます。どれも気軽に参加できるものなので、スポーツに慣れていない方でも楽しく運動できるはず。中には体脂肪測定会なども。ちょっとドキドキしますが、健康意識を高めるためにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

宮城県の仙台市では、市民が継続的にスポーツに親しむきっかけとなることを目指し、体育の日を「マイタウンスポーツデー」と位置付けています。この日は、市内のスポーツ施設を無料で開放し、気軽にスポーツに挑戦できるスポーツレクリエーションを数多く用意しています。体力測定などのイベントも行われるため、普段運動をしていない人は健康意識を高めるきっかけとなるかもしれません。体育の日というお休みを利用して自分の身体の健康と向き合ってみるのもいいですね。

体育の日が制定された歴史を知ると、2020年の東京オリンピックでわざわざ日付が開会式の日に移動される理由も分かる気がしますよね。これから「スポーツの日」に改名されることで、ますます注目を集めそうな体育の日。ぜひ、お住まいの地域で開催されるスポーツイベントをチェックしてみてくださいね。