シュメール人とは?目が大き過ぎて怖い!大きい目の理由とは?
シュメール人を知っていますか。検索すると大きな目の姿が出て来てびっくりするかもしれません。ちょっと怖いですよね。でもシュメール人は実はとても偉大な人々なのです。大きな目の怖い印象だけに囚われず、その文明を詳しく調べてみましょう。
目次
シュメール人はメソポタミア文明の初期を担った人々!
シュメール人をご存知でしょうか。人類最古の文明の1つとしてメソポタミア文明のことを学校で習った人も多いと思います。シュメール人は、メソポタミア文明の初期にあったシュメール文明を築いた人々です。しかしメソポタミア文明については知っていてもシュメール人についてはあまり知らない人が多いのではないでしょうか。実はこのシュメール人、突然歴史に現れて、突然消えてしまった謎の多い人々なのです。
シュメール人とは?
謎の多いシュメール人ですが、高度な文明を築いたとても優秀な人々だったとされています。そんなシュメール人について、現在わかっていることを詳しく調べてみました。遠い過去に生きた不思議な人々に少し思いをはせてみませんか?
紀元前3800年頃に突如現れた
シュメール人はティグリス・ユーフラテス川の流域に紀元前3800年頃突如として出現しました。そして数学や天文学、建築や美術、宗教などの文明をこの地にもたらしたのです。シュメール人は自分たちのことを「ウンサンギガ」と称していて、シュメール人と呼び始めたのは後の征服者であるアッカド人です。シュメールとは葦の多い地という意味とされていて、その土地に住む人々と呼んだ訳です。
高度な都市国家を形成した
シュメール人は、「ジッグラト」と呼ばれる神殿を中心とした高度な都市国家を形成しました。学問や文明に優れた社会機構を作り、軍を組織して文字と文学をも普及させています。なんと世界初の戦車まで造っていたのです。また、天文学の知識が深いのも特徴で、目に見えないはずの太陽系の惑星まで知っていました。
シュメール人の目は特徴的!
当時の遺跡から出土したシュメール人をかたどった像には共通した特徴があります。それは目です。シュメール人の像の目は通常の人間にはあり得ない大きさで、少し怖いほどです。ちょっと見では人間ではないのではないかと思ってしまうほど、お化けのように目が怖い像が多く発見されているのです。
とにかく大きい
いくつも発見されているシュメール人の像の特徴としてまんまるで大きな目が挙げられます。まるで目玉焼きみたいな丸い大きな目とまんまるで大きな瞳という組み合わせです。そもそも人形の目を怖いものと感じる人は多いものですが、シュメール人の像の場合はその目が普通の倍ぐらいの大きさになっています。これは夜に見ると怖いですよね。ちょうど人が驚いて目を見開いたときのような顔となっています。
青い目だったらしい
同じように出土したシュメール人の像の目は青く塗られていることが多く、そこからシュメール人の目は青かったと考えることができます。特徴的な大きさを持つ青い目がシュメール人を強く印象づけているのです。
シュメール人の目が大きい理由とは?
シュメール人が人間離れした大きな目という特徴を持つ理由を考えてみましょう。突如として現れ、高度な文明を築いて去っていったシュメール人。その容貌的特徴が人間離れしているとなればいろいろと想像することができますね。実際シュメール人の神話のなかには彼らの特殊性を説明している部分があります。そういった手がかりから推測してみました。
宇宙人アヌンナキがシュメール人を創った?
研究者が粘土板から読み取ったシュメール人の神話では、アヌンナキという宇宙人が地球に黄金を求めて訪れ、その際に宇宙人のアヌンナキと猿人とをかけ合わせてシュメール人が誕生したとされています。シュメール人たちも自分たちを「混ぜ合わされたもの」としていたとのことで、この説が本当なら、高度な文明の理由も、風貌が人間離れして怖い理由もわかりますね。
アヌンナキは「宇宙人グレイ」?
シュメール人の風貌は何かを思い起こしませんか?そう、一時期騒がれた宇宙人のグレイです。大きな目という特徴は宇宙人グレイの特徴にそっくりですね。シュメール人の目が大きいのは、彼らの祖先であるアヌンナキがグレイのような宇宙人だったからではないかと考えることができます。宇宙人であるアヌンナキの出身地とされるのは、太陽系を約3600年周期で公転するニビルと呼ばれる星と神話に書かれています。そして実はこのニビルという星は実際に存在する可能性が高いとNASAが発表しているのです。
目を強調するために描かれたという説もある
実はシュメール人の像の目が特徴的に大きいのは、わざと目を強調して作られたり描かれたりしているのだとする説もあります。大きな目は見た者に怖いという感情を引き起こします。また、エジプトではホルスの目というシンボルとして描くほど目を神聖視していますし、トルコでは古くから青い目の形のお守りが飾られています。シュメール文明でも警告や、お守りなどの理由でわざと目を大きく描いたという可能性があるのです。
シュメール人はどんな人々だったの?
シュメール人の目や風貌に注目して来ましたが、実際に古代に生きたシュメール人は、どのような人々だったのかを、彼らの残した痕跡から辿ってみましょう。あまりにも見た目が印象的なので怖い風貌ばかりが目立ってしまいますが、実際の生活を知ることで、シュメール人をもっと身近に感じることができます。
楔形文字を発明した
シュメール人は楔形(くさびがた)文字を発明したことでも知られています。楔形文字というのは、粘土板に葦を尖らせた筆記具で書き記されたものです。そもそも商売を盛んにしていたシュメール人は取引の記録を残す必要がありました。そこで発明されたのが楔形文字という訳です。当初は記録のために使われていた楔形文字ですが、後には文学などの高度な文化的な用途に使われるようになっていきます。シュメール人の高度な文明の発展の影にはこの楔形文字の発明があったと考えていいでしょう。
ビール好きだった
シュメール人はビールが好きだったと言われています。ビールの歴史は古いのですが、シュメール人のビール造りは世界最古のものの1つでした。実は今でもシュメール人のビールの醸造方法は謎となっています。どんなビール造りを発明したのか気になりますね。ただ、シュメール人のビールはとても濃かったのか、カスが多かったのか、ろ過ストローで飲むという特徴がありました。実はシュメールにはビールの女神様までいました。「ニンカシ」という名前です。ビールの女神様を称える詩も発見されています。
史上最古の貿易ネットワークを築いた
シュメール人の住んでいる土地には資源があまりありませんでした。そのため、貿易は必須だったと考えられます。そしてシュメール人は自分たちの欲しいものを手に入れるために高度な貿易ネットワークを築いたのです。そのネットワークは陸路だけでなく海路までに及びました。取引相手はディルムンやマガン、メルハという都市となっています。これらの都市は現在のバーレーンやエジプトやエチオピアであると考えられていて、かなりの距離を移動していたようです。特に人気があった交易品がラピスラズリでした。理由としては美術品や装飾として深い青色が愛されたからということです。
シュメール人の測量法や数学は現在も使われている
シュメール人は優れた計測法や数学を発明しました。シュメール人の数学は現在の10進法ではなく、60進法でしたが、現在も時間の計算方法のなかにその痕跡が残っています。円を360度と定義したのもシュメール人です。さらに円周率の起源もシュメールであるとされています。太古の昔にとても高度な数学や測量法を使っていたのです。
すでに脳手術を行っていた
シュメール人の遺跡からは800枚ほどの粘土板の医学書も発見されています。その医学書から、シュメールには高度な医術があったことが判明しています。また、発掘された当時のお墓から見つかった頭蓋骨には明らかな手術痕が発見されました。これらの点から、シュメール人はすでに脳手術までもを行っていたことがわかったのです。シュメール人の優秀さは怖いぐらいですね。
シュメール人と日本人には共通点がある?
とても不思議で興味深いシュメール人ですが、実は日本人と多くの共通点を持っているとされています。大きな青い目をしたシュメール人と共通点と言われるととても不思議ですが、いくつもの理由があるのです。シュメール人と日本人との共通点を確認してみましょう。
縄文系の顔とシュメール人が似ている
日本人のルーツは2つあります。縄文系と弥生系です。日本に古くからいたとされるのが縄文系で、縄文系は目が大きく彫りの深い顔立ちとなっています。この目が大きく彫りが深いという顔立ちにシュメール人との共通点があるという訳です。また、シュメール人は自分たちを黒髪の人と呼んでいたことから、黒髪という共通点もあります。
シュメール語と日本語は似ている
さらに驚くべきことに、シュメール語と日本語はその作りが似ているのです。単語に接辞と呼ばれる言葉をつけることで、その単語の働きを変える言葉を膠着語と呼びます。日本語もシュメール語も共にこの膠着語です。具体的に説明すると、「私・は」「今日・も」「あなた・を」の「は・も・を」の部分が接辞と言われる言葉でそれが接着剤のように働くので膠着語と呼ばれています。言葉が似ているというのは、民族的な共通点としてはとても大きな理由となります。
日本の神話とシュメールの神話が似ている
さらに日本とシュメールの神話に共通点があると言われています。シュメールではほかの星から神が降りて来て人と文明を作りました。日本では天から降臨して来た神々が日本を作ったとされています。また、日本で有名なヤマタノオロチの神話に似たものがシュメールにもあります。シュメールの龍はヤマタノオロチよりも1つ首の少ない7つ首ですが、シュメールでは退治した後に3つの神器を得ます。ヤマタノオロチの場合は三種の神器の1つである草薙の剣を得ることになります。不思議な共通点ですね。
シュメール人は素晴らし文明をもたらした人々だった!
シュメール人は紀元前3800年というはるか昔に存在した人々ですが、高度な文明を発展させた文明人でもありました。文字を発明し、文学を発展させ、交易路を整備して国々との交流を活性化させています。さらには高度な医学も発展させ、数学や測量法の基礎を発明しました。残された壁画や像の容姿から目が大きく怖い印象があるシュメール人ですが、日本人との共通点も多く、遠いご先祖様の可能性もあるかもしれません。そう考えると親近感が湧いてきませんか?ときには歴史を学んで、偉大な昔の人々を思い描いてみましょう。