『猜疑心』の意味とは?猜疑心が強い人の特徴10選や克服法も!
良く耳にする猜疑心という単語。「人を疑ったり、妬んだりする心」を意味しています。正しく猜疑心の単語を使えていますか?猜疑心の意味を知って、特徴や克服方法を見てみましょう。自分の中の猜疑心が少しずつ消えるかもしれませんよ。
目次
『猜疑心』の意味とは?
「猜疑心」(さいぎしん)は、「相手の言動を疑ったり、妬んだりする心、気持ち」を指しています。
猜疑心の「猜」の意味は「妬む」を表し、「疑」の意味である「疑う」がついているので、相手の行動が自分の不利益になるのでは?と心配する気持ちをよく表している意味の単語と言えます。
『猜疑心』の使い方と例文を紹介
良く使う猜疑心の会話例ですが、「猜疑心が強い」とか「猜疑心を起こす」「猜疑心を抱く」という言葉になって使われています。
猜疑心の使い方ですが、例で例えると
猜疑心の使い方1:「彼女は恋人に裏切られることが続き、猜疑心が起こってしまった」
猜疑心の使い方2:「猜疑心を抱くきっかけが解決した」
などと使われることがあります。
『猜疑心』の類語は?
猜疑心にはいくつかの類語があります。
猜疑心の類語1:疑う心を表す「疑心」(ぎしん)。
猜疑心の類語2:何でもないことが怖く感じたり、疑わしく感じたりする「疑心暗鬼」(ぎしんあんき)。
猜疑心の類語3:相手を信頼できないという気持ちを表す「不信感」(ふしんかん)。
猜疑心の類語4:相手を恨み、妬みの感情を表す「嫉妬心」(しっとしん)。
このような猜疑心の類語を知ると、更に猜疑心の意味が良くわかってきますよね。猜疑心の使い方に自信がない時には、類語を使ってみるのもいいですよ。
『猜疑心』の対義語は?
猜疑心の対義語、つまり逆の意味の使い方を見てみると、更に猜疑心の意味が分かっています。
猜疑心の対義語1:相手を信じて頼ることを表す「信頼」(しんらい)。
猜疑心の対義語2:信じて受け入れることを表す「信用」(しんよう)。
猜疑心の対義語3:信頼して任せることを表す「信任」(しんにん)。
猜疑心の対義語4:相手を慈しみ愛情を寄せることを表す「親愛」(しんあい)。
消極的な猜疑心の意味と違って、猜疑心の対義語の意味には、積極的な意味合いを含んでいますし、対義語にはプラスを表す意味が沢山含まれているのが特徴です。
「猜疑心」と「懐疑心」の違いを解説
猜疑心の似たような意味を示す単語に懐疑心(かいぎしん)があります。猜疑心と懐疑心を正しく使い分けるために、懐疑心の正しい意味を知る必要があります。
「懐疑心」とは、「きちんとした理由があって信頼できないと思う気持ち」を意味しています。
「猜疑心」は「人の行動や善意に下心があるのではと疑って、その行為を妬む、つまり相手に利益があるからやったことだと思う気持ち」を意味しています。
2つの似たような単語ですが、意味が少しずつ違ってくるので、意味を理解して使いたいですね。
『猜疑心』を英語で表現するとどうなる?
猜疑心の英語訳をみると、更に猜疑心の使い方と意味がわかってくる人もいると思います。
先にも述べたように日本語の猜疑心は、「疑う」と「妬む」の2つの意味の言葉からなっていますが、英語は猜疑心の1つの意味の言葉から成り立っていて、「suspicious 《of everything》」と表せます。
使い方としては、「You are suspicious of everybody」(君は猜疑心が深い。)といった具合です。
猜疑心が強い人の特徴10選
自分に自信がない
猜疑心の強い人は、自分自身の評価が他の人にも同じように適用されて、他のに人に対して疑問を抱き始めます。「あの人はこれでいいのだろうか?いつもそうなんだろうか?」と、堂々巡りに考え始めて猜疑心が強くなることがあります。
ひねくれている
人の行為を素直に受け止められずに、人間不信のためひねくれて受け取ってしまうので、「これには何か裏があるのでは?」といつも考え始めることによって猜疑心がなくならない状態が続くことがあります。
ライバル心が強い
自分以外はすべてライバルと考える猜疑心が強い人は、誰でも相手に勝たないと気が済まない傾向にあります。相手が強ければ強いだけ、相手に対する猜疑心も強くなるので、相手を疑ってかかるようになります。結果、ライバル心が強いだけ人間不信に陥ってしまいます。
プライドが高い
自分の弱い面を人に見せたくないというプライドの高さ、自意識過剰から、周りの人のちょっとした一言や態度が心の中に引っかかって、猜疑心として現れることがあります。プライドが人間不信を作り上げている傾向が見られます。
コンプレックスがある
自分が何か劣っていることがあり、それが人の目にさらされることを恐れるあまり、人間不信から人に対して猜疑心を抱いてしまう特徴があります。コンプレックスが強いほど、この猜疑心を拭い取ることが難しくなります。
人の話を聞かない
猜疑心の強い人は、自分以外の人のことを信じられていないという人間不信があるので、人の話を聞いているようで、心から聞いていないという傾向があります。そのため、相槌を打っていても、話がチグハグになってしまうという状態に陥ります。
人のせいにする
何か悪いことが起こってしまうと、はっきりした根拠がなくても、日頃からの他の人に対する懐疑心が表れだして、人のせいにして決めつけてしまうことがあります。いわば、人間不信がそのまま行動に出ているということです。
人間不信である
「信じられるのは自分だけ」という考え方から、周りの人の言葉や態度に対して懐疑心を抱いてしまう人もいます。簡単に言うと、人間不信、つまり「人のことを信頼できない、人は皆自分に嘘を言っている」と考える特徴があるようです。
コミュニケーションが苦手
人と接することが苦手な懐疑心のある人は、人を信じられないことから余計コミュニケーションが取れなくなるという、負の循環にはまってしまう傾向があります。
自分に自信がないので、「自分に魅力がないからコミュニケーションが取れないのだ」と思い込んでしまうようです。
何に対しても用意周到
一人で用意周到に準備するのはいつも得意ですが、周りの人と合わせて用意したり計画する際に、相手に合わることができなくなり、「この人はどういう人だろう?」という猜疑心が芽生え始めます。
相手のことを考えすぎてしまって、一人で空回りするという特徴もあります。
猜疑心が強くなってしまう4つの原因とは?
自分自身に余裕がない
猜疑心が強くなる原因のひとつは、自分のことだけに精一杯になってしまうばかりに、心に余裕が生まれなくなることをあげられます。この状態が続くと、自分以外のことはすべて後回しになり、すべての結果だけを信じられずに懐疑心が更に強くなることになります。
不安や焦り
原因の2つめは、自分のこれからの不安や決定した事柄の不安などが積み重なり、意味もなく早く何とかしないといけないという焦りから懐疑心が生まれだします。つまり、周りの良かれと思う援助も、余計なもの、下心のあるもののように思えだしてくるのです。
過去のトラウマ
猜疑心が一番強くなる3つめの原因は、「過去のトラウマ」がフラッシュバックすることです。この原因を押さえる方法が一番難しいとされていますが、過去に嫌な経験がある故に、また同じ状態になるのではないかと意味もなく懐疑心を抱く負の連鎖が始まるのです。
比較される環境にいる
猜疑心の4つめの原因は、いつも比較対象される環境にあった故に、相手のことが信じられなくなったり、相手の評価が気になりすぎて懐疑心が強くなる傾向がある人もいるようです。
猜疑心が強い人との上手な付き合い方を紹介
自分の意見を押し付けない
人によって懐疑心の原因が異なっているので、懐疑心の強い人と接する際には、人間不信に陥らないように、自分の意見を控えて、押し付けないようにするのがベストです。
相手の意見を尊重して、聞き手に回るなら、意味もない相手との衝突が避けられ、懐疑心の強い人と上手に付き合っていくことができます。
相手を肯定する
懐疑心の強い人は、人を信じていません。何を言っても受け入れられない人間不信の状態なので、懐疑心のある人を受け入れる返事をするのが一番です。
例えば、「そうだったんだね」とか「私もそう思う」と、同感できる部分を探すようにするとうまく付き合っていけます。
猜疑心を克服する方法7選
猜疑心の強い自分を自覚する
猜疑心を克服するためには、自分がどれだけ猜疑心が強いのかを自覚することから始まります。人のことをどれだけ疑っているのか、なぜ相手を信じられないのかなど、克服しようとしている事柄を自覚して考える必要があります。
猜疑心を抱く原因を知る
猜疑心を抱く原因が人によって違うので、自分がなぜ猜疑心が強いのか、原因を探ってみましょう。その原因がわかれば、必然と克服する方法も分かってきます。
自分に自信をもつ
自分に自信がないことから猜疑心が生まれているのであれば、自分にできる事柄をピックアップしたり、自分の良い点を人に聞いてみたりして自分に自信を持つなら、猜疑心を克服することができますよ。
素直になる
他の人の善意の行動や言葉を、そのまま受け止めれるような、素直な自分になれるように努力するなら、猜疑心を克服できる助けになります。
意味もなく人を疑うと自分自身も疲れてきますが、素直に受け止めると人間不信が少しずつ改善さえて、楽になりますよ。素直な自分になることは難しいことかもしれませんが、自分に自信がついてきて、どんどん素直に自分が好きになれます。
他人は他人であると思う
他の人と比べないことです。自分と他の人の環境や考え方が違うように、他の人は自分と全く違った人間なのですから、考え方、表現の仕方も違っていると素直に考えるようにすると、懐疑心がいくらか克服されてきますよ。
他人を受け入れてみる
相手をそのまま受け入れる素直な心になってみるのも、懐疑心を克服する助けになります。意味もなく相手のことを疑ってみていたものの、実はそうではなかったという結果が多いことに、きっと気づかれることでしょう。
カウンセリングを受ける
専門家の意見にも耳を傾けてみるのも良いことです。思わない自分の自信のなさがあらわになったり、懐疑心の根本原因を知ることができます。本気で克服したいと考えている人の助けになりますよ。
自分の猜疑心は冷静に対処しよう
誰でも少なからず懐疑心が表れることがあるものです。正しい克服方法を知って、自分の懐疑心と戦ってみましょう。もし、懐疑心が表れてきたなら、原因を探って冷静に対処してくださいね。