ムスカリの花言葉を色別に紹介！西洋の花言葉や由来・種類も紹介！

ムスカリという花をご存知ですか？ムスカリは、ヒヤシンスの種類に似たユリ科の球根植物で、草丈は10~30cmに生長します。長く伸びた茎の先に、紫や青の小さな花をブドウの房のように花を密集させて咲かせます。花びらはあまり開きませんが、見た目が控えめなことから、寄せ植えの引き立て役やグランドカバーによく用いられています。

ムスカリは、春の訪れを知らせる3~５月頃が、開花時期です。春になると、濃い青や紫色をしたムスカリの花をよく目にしますが、ムスカリの花色は青や紫色以外にも5種類ほどもあります。大抵は、鉢植えで出回りますが、切り花にした場合の花持ちは5~7日程度です。

ムスカリの種類は、40~50種類あります。ムスカリの代表種のアルメニカム（学名Muscari armeniacu）は強健で球根がよく増え、葉が長く伸びます。ムスカリの園芸品種には、ボリュームのある八重咲きや細い糸のような花びらが羽毛のようになるものもあり、白花など春から新葉が出る種類や、葉が長く伸びない種類もあります。

ムスカリという名前は、ギリシャ語の「moschos（ムスク)」が由来です。ムスクとは、麝香鹿の腹部にあるジャコウ線から分泌されるものを乾燥させた香料で、ムスカリのなかでも、ある種類のムスカリの花が強い芳香を放つことに由来しています。

旧石器時代の人類に既に「埋葬」という文化があったことは知られていましたが、ムスカリは、世界最古の埋葬花としても有名です。6万年前から埋葬花として、人を送り出す役割を担っていたことが分かっています。氷河期の名残の過酷な環境の中で、人の死を悼み、周りに花を敷き詰めて故人を埋め尽くしていた花が「ムスカリ」でした。鮮やかな青色の花が印象深いムスカリには、希望を感じる前向きな花言葉がいくつもあると同時に、絶望的な花言葉も持ち合わせています。

可愛らしいムスカリからは、想像できない「絶望」「失望」「失意」という花言葉がムスカリにはあります。ムスカリの花言葉には、ポジティブなイメージから、ネガティブなイメージまであります。ムスカリは、6万年前から埋葬花として、人を送り出す役割を担っていたことが分かっています。

ムスカリの花言葉には、悲しみに触れながら、それでも人々を癒す役割を担ってくれている意味が込められています。ムスカリの花言葉には、大切な人を亡くした「絶望」「失望」「失意」、それらを背負って咲いてくれているような健気な花の姿が、花言葉に込められているようです。

ムスカリの花言葉には、暗い花言葉と反対に明るい花言葉もあります。「明るい未来」という花言葉には、長い人生の中で、「もう立ち直れない」と思うほどの絶望を味わうことがありますが、その絶望はいつでも未来に繋がっていることを意味しています。ムスカリのひっそりと咲いているようなイメージは、誰かをそっと応援しているかのようです。絶望や失望の中にいる人達を、ムスカリはそっと慰め「明るい未来」へ導いてくれるような花言葉です。

ムスカリの花言葉には、「通じ合う心」という意味の花言葉もあります。ムスカリの控えめな存在は、辛さを抱えている人には慰めを与えてくれ、前を向いている人には暖かいエールを贈っているかのようです。沢山の心を持つ人と共鳴をしてくれる、そんなムスカリだからこそ「通じ合う心」という花言葉がついたのでしょう。

青色は、ヨーロッパでは両極端な意味合いを持ちます。マイナスの意味では「ブルーな気分」を青で表します。また気分が沈んだ時にも用いられます。逆にプラスの意味では「ブループラット」と呼ばれる貴族の血筋を表す、高貴な色として扱われています。青のムスカリが「絶望「失望」などのマイナスな花言葉と、「明るい未来」などのプラスの花言葉を持つことは、青色の示す意味が由来でもあります。

紫色のムスカリにも、ムスカリ全般に関する花言葉と同じように、悲しい花言葉がついています。 これは、西洋での青のイメージがネガティブ寄りであることが由来と考えられています。紫色も青色のイメージに近いため、「失望」のほかにも「絶望」という花言葉がついたのでしょう。

ムスカリは寄せ植えや花壇でも、チューリップやスミレなどのメジャーな花々を引き立てるように植えられています。脇役で、あまり日の目を浴びない感じからも、ネガティブな花言葉が日本語でも英語でもついたのでしょう。

白色のムスカリには、残念ながら花言葉がありません。けれど、白いムスカリには不思議な存在感があり、他の色では味わえない可憐な雰囲気があります。花言葉は特にありませんが、白色のムスカリは、プロポーズの印として贈る地方もあります。

ムスカリの英語での花言葉には「usefulness（有用・有益)」という英語の花言葉があります。その英語の花言葉の由来は、ムスカリはガーデニング初心者でも育てやすく、水が少なくても枯れにくい特徴を持っている事から付けられました。ムスカリは、どの花とも相性の良い花で、生命力も強く、寄せ植えに多く用いられます。その実用性が高いことからも英語の花言葉には、「有用・有益」という少し現実的な英語の花言葉が付けられたのでしょう。

フランスでは、ムスカリは愛のメッセージを伝えたい時に贈る花のひとつです。「l’amour romantique（ロマンチックな愛）」の花言葉は、フランスらしい花言葉です。フランスでは、特に白色の花はプロポーズをする時に贈る花として用いられることが多いそうです。鈴なりになった白い花が、純潔と子孫繁栄を象徴しているのでしょう。 

「通じ合う心」「明るい未来」という花言葉を持つムスカリは、1月30日、2月26日の誕生花です。どんな花とも相性が良く、花壇や寄せ植えの鉢植えの花として人気があるムスカリは、単品で密植している姿は青い色が神秘的でとても豪華な印象です。ムスカリは、温かいエールと共に、そっと相手を慰め「明るい未来」へ導いてくれるような花言葉があるので、誕生日のプレゼントを贈る時には、ポジティブな花言葉を添えて贈るといいでしょう。

寄せ植えとは、ひとつの場所に複数の植物を植えることをいいます。育つ環境が似ている植物を組み合わせて鉢や庭などに植える園芸手法です。寄せ植えは、ガーデニングビギナーでも比較的アレンジしやすいガーデニングテクニックです。ムスカリは、公園などの広い花壇で群生させるとかなり見応えがありますが、自宅で楽しむには増えすぎて困ることもあります。自宅の庭でムスカリを楽しむ時は、鉢やプランタ―に寄せ植えして楽しむのがおすすめです。

ムスカリは、低い位置に花が咲くので、脇役になりがちで控えめな植物です。それぞれの花苗の色合いや高低差を考えて寄せ植えしないと、せっかくの可愛らしいムスカリが隠れてしまいます。ムスカリを寄せ植えにする時には、水仙、チューリップなどの育てやすい秋植え球根がおすすめです。また一年草では、スミレ、パンジー、アリッサム、ストックなどの秋から春に咲く一年草がおすすめです。

ムスカリは、秋に球根を地植えすると、冬の間に茎や葉が育ち、春に一斉にムスカリの花を咲かせます。地植えでは、群生させると青いじゅうたんのような花畑になります。ムスカリは、水やり以外にあまり手間がかからず、植えっぱなしでも毎年花を咲かせますが、葉ばかりが長くなってしますので、6~7月に球根を掘り上げて、涼しく風通しのよい場所で保管します。12月頃また植え替えると、毎年葉ばかりが長くならずに綺麗に咲かせることが出来ます。

ムスカリには、「絶望」などの暗い花言葉から「明るい未来」など明るい花言葉まで、様々な場面で使える花言葉があります。ムスカリは、寄せ植えにしたとき同様に花言葉としても、どんな場面でも人々の心を救ってくれ、明るい未来へと導いてくれそうですが、ムスカリには、ネガティブな花言葉もあるので、プレゼントに花言葉を添えて贈る時には、注意しましょう。