ホオズキ(鬼灯)の花言葉や由来を解説!怖い意味ばかりなの?
鬼灯の真っ赤な実は、使者を導く提灯の役割がありました。日本では古くからお盆に仏花として飾られ、昔は薬として利用されてきた歴史もある鬼灯の花言葉には、浮気や毒など怖いイメージばかりでしょうか?その由来や効能、種類や英語の花言葉と合わせて紹介します。
目次
ホオズキ(鬼灯)について知ろう!
ホオズキ(鬼灯)の特徴とは
鬼灯は、ナス科ホオズキ属の種類の多年草です。日本では平安時代から主に薬として利用されてきました。現代では鑑賞用として切り花や鉢物、食用として栽培されています。鬼灯は夏の花で、初夏から夏にかけて民家の庭先や園芸店で見かけます。風船のような形をしていて、中心にある赤く真ん丸な実は、ミニトマトそっくりです。
ホオズキ(鬼灯)の花の見頃はいつ?
鬼灯は、6~7月に白や淡いクリーム色の小さくて可愛らしい花を咲かせます。鬼灯の赤い実を覆っている、ちょっと固い袋状のものはガクだということをご存知ですか?実際のほおずきの花は、5角の小さな可愛らしい白い花です。この花が枯れた後、ガクが成長し、私たちがよく目にしている赤いほおずきの姿になります。
ホオズキ(鬼灯)の実の見頃はいつ?
鬼灯の実は、7~9月に実の見頃をむかえます。鬼灯の花も可憐で美しいですが、ホオズキといえば提灯のような実を楽しむのが一般的です。緑から真っ赤に色が移り変わっていく実の皮は、ガクが変化したもので、中は空洞で、果実の中にはたくさんの種が入っています。
ホオズキ(鬼灯)の名前の由来は?
鬼灯の名前の由来はいくつかあります。赤い実は、赤く染まった頬を連想させます。子供たちの赤く染まった頬の様子から「頬突き」と呼ばれていたことや、ホホというカメムシがつきやすいことから「ホホ付き」と呼ばれていたことが由来とされています。
ホオズキの種類や品種を解説!
鬼灯には種類がたくさんあります。ホオズキ属に分類される種類だけでも、約80~100種類あり、ヨーロッパから日本、北アメリカと北半球の広い範囲に自生しています。鬼灯は、食用と観賞用があり、実の大きさや形もそれぞれです。意外な事に、鬼灯の根には毒があります。
鑑賞用のホオズキ
インテリアとしても楽しめるのが鑑賞用鬼灯の魅力です。鑑賞用の鬼灯の実は、赤い実が特徴です。また鬼灯を使って、様々な遊び細工を楽しむ事も出来ます。オーナメントのような網目がとてもきれいな透かし鬼灯は、水に1~2カ月漬けるだけで、簡単に作ることができます。
上手に作るコツは、新鮮な鬼灯を使うことです。中に実を残したくない場合は、古いほおずきを使うと、網目だけの透かしほおずきができます。ほおずき笛は、ガクから取らず、もみながら柔らかくなったところを見計らって、中身を出します。穴が大きくなると、音が出ないので気を付けてください。
食用のホオズキ
鑑賞用の赤い実とは異なり、食用の鬼灯の実は、オレンジ色の実が特徴です。香りも甘酸っぱく、ミニトマトのような食感で、ガクも鑑賞用のようにしっかりした硬さがありません。手で簡単に破れてしまうほど繊細です。
「キャンディランタン」をはじめ、各産地や農家ごとに、「ストロベリートマト」「ゴールデンベリー」「オレンジチェリー」といった、果物のようなかわいい名前で販売されています。甘酸っぱく、まるで果物の食感で、特に女性に人気があります。西洋では昔からデザートとして、また、ジャムやパウンドケーキ、アイスクリームなどにも加工されています。
ホオズキには毒がある?
鬼灯は、食用や薬として利用されていますが、鬼灯の根には子宮を収縮させる作用があります。妊娠中に食べてしまうと流産を引き起こす恐れがあります。これは、株全体に含まれるアルカロイドの毒性によるもので、江戸時代には堕胎剤として使われてきました。
ホオズキの花言葉と由来!
鬼灯の花言葉には、「偽り・ごまかし」「半信半疑」「心の平安」「浮気」など、鬼灯の赤く大きな袋が由来するものが多いことが特徴です。また、漢方薬として使われていたり、毒性があったりと様々な特徴を持っていることから、それらの特徴に由来した花言葉が考えられてきました。
①「偽り・ごまかし」
鬼灯の花言葉の「偽り・ごまかし」の由来は、鬼灯の花は大きな膨らみをもち、中になにか大きな実が詰まっているかと思うと、中は空洞で小さく丸い実が一つあるだけです。大きな袋の見た目に反して、期待外れな実の大きさであることから、「偽り」と付けられました。
②「半信半疑」
鬼灯の「半信半疑」という花言葉は、鬼灯の小さな実からつけられています。鬼灯の実は、古くから生薬や漢方として用いられていましたが、毒がありつつも漢方として使われていた事が由来で「半信半疑」という花言葉が付けられました。
③「心の平安」
「心の平安」という花言葉も、鬼灯の実の効能が由来です。昔は錠剤の薬はなかったので、鬼灯の実を砕いて鎮静剤として用いられていました。痛みが引いていくことから落ち着きを取り戻し、楽になったことが由来で、「心の平安だ」という花言葉がつきました。また昔は夏になると、鬼灯の花を紙風船のように膨らませて子供たちが遊んでいました。その楽しく遊んでいる姿を見て、大人たちは和んだり癒されたことが由来で「心の平安」と付けられた説もあります。
④「浮気」
怖いイメージの鬼灯の花言葉のひとつに「浮気」という花言葉があります。鬼灯に浮気という花言葉が付いた由来は、古くから望まない妊娠の堕胎薬に使われていたことが由来します。観賞用の鬼灯には毒性があります。アルカロイドという特性物質が、微量ながらも根から葉まで全体に含まれています。発達障害を引き起こしたり、腹痛や子宮収縮の原因にもなるため、江戸時代には堕胎薬として使われていた怖い印象があるので、鬼灯の花言葉には「浮気」などのように怖いイメージの花言葉が多いようです。
ホオズキの英語での花言葉は?
英語で鬼灯は、「Winter Cherry」や「Ground Cherry」と呼ばれています。果樹のサクランボと違い、ナス科のホオズキは野菜の苗のような多年草で、ナスやトマトによく似た花を咲かせます。西洋から花言葉の習慣と共に鬼灯の花言葉もそのまま入ってきました。英語でもあまりいい意味の花言葉ではありませんが、日本では可愛い見た目と御利益のある縁日の縁起物という文化がすっかり馴染んでいるせいか、ほとんどの人が今も怖いイメージの花言葉は気にしていないようです。
鬼灯の英語の花言葉には、「deception(ごまかし)」という花言葉があります。鬼灯の英語の花言葉は、日本の花言葉と同じ意味の花言葉が付いています。実の大きさに対して、中は空洞で、種も小さいことから、「偽り」「ごまかし」「欺瞞」という花言葉が英語でもつけられています。
ホオズキは薬草として活躍している?!
生薬に用いられるのは、観賞用の鬼灯です。平安時代の頃から薬用に利用され、江戸時代には薬用だけでなく子供の玩具として盛んに愛用されてきました。鬼灯は、鎮咳、解熱、利尿作用があり、咳、発熱、のどの痛み、むくみなどに効き目があるとされています。
ホオズキは花言葉としては贈り物には向いてない!
一風代わった花言葉や浮気など怖いイメージの花言葉が多い鬼灯ですが、日本では昔から観賞用や食用として、人気がある植物です。お世話になった相手に贈り物にするために購入する人も多くいます。日本では特に鬼灯は古くから、プレゼントとしても親しまれてきました。贈り主に不要な心づかいをさせてしまっては、折角の相手の好意がお互いに辛いものになってしまいます。贈り物として鬼灯を使う時は、花言葉は一旦心の中にしまい、鬼灯の自然美を素直に鑑賞しましょう。
【番外編】ホオズキで有名な「ほおずき市(東京)」を紹介!
毎年、お盆になると浅草寺で「ほおずき市」が開催されます。7月上旬に開催され、120件を超える鬼灯の露天が賑わい、境内にはたくさんの観光客が訪れます。道端には、竹かごに入った鬼灯が並び、値引き交渉する声があちこちから聞こえてきて、とっても賑やかです。夜遅くまで開催され、日中とは違った幻想的な雰囲気も味わえるので、ぜひ一度訪れてみてください。
ホオズキの花言葉としては怖い意味だけじゃない!
毒にも薬にもなり、食用になる種類もある鬼灯は、妖しくも個性的な花言葉持っています。善い意味も怖い意味もあわせ持つ不思議な鬼灯の花言葉は、昔から人々を惹き付けてきた鬼灯の大きな魅力だといえます。鬼灯の怖い花言葉に囚われず、甘いフルーツとして、また可愛らしい姿を愛でる観賞用として鬼灯の魅力を楽しみましょう。