【会津若松母親殺害事件とは？】栗田恭平の現在・2ちゃんねるの真相

「会津若松母親殺害事件」は2007年(平成19年)に起きた当時高校3年生だった栗田恭平が、実の母親を殺害し、首を切断した事件です。

犯人の栗田恭平は就寝中の母親を襲い、首と右手を切断した後、会津若松市内のインターネットカフェで一夜を明かし、翌朝会津若松署に母親の頭部持参で出頭しました。

少年犯罪としてはあまりにも猟奇的な殺害事件として、社会に与えたインパクトが大きいわりに、犯人の栗田恭平が未成年ということもあって、事件の詳細についてはあまり知られていません。

今回は「会津若松母親殺害事件」の詳細と、出頭するまでの栗田恭平の異常な行動、そして心の闇についてまとめていきます。

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2007年5月15日、時間は午前7時頃でした。大きなバッグを手に会津若松署を訪れた栗田恭平は、実の母親を殺害してきたと告白します。

バッグの中には切断された母親の頭部が入っており、栗田恭平の応対をした婦人警官は頭部を目にした途端、卒倒してしまったほどでした。

その後、犯行現場である栗田恭平のアパートへ警察が急行したところ、布団の上には被害者で、栗田恭平の実の母親はるみ（47歳）が首を切断された無残な状態で発見されたのです。

会津若松母親殺害事件だった…( ˘ω˘ )
ホラーすぎる…

だって出頭する時カバンに母親の生首入れてたんやぞ…？
怖いわ…
— カナリア (@Canaria_3_) 2018年6月30日

殺害日時は、5月15日午前1時30分ごろ、栗田恭平は就寝中の母親を包丁で刺します。この日は奇しくも被害者である母親の47歳の誕生日でした。

後の警察の調べによれば、母親の手には抵抗時にできたものと思われる傷が残っていましたが、数が少ないため、最初の一撃でほぼ即死だったと言われています。

母親を刺し殺した後で、首をのこぎりで切断します。のこぎりは前日に、近所のホームセンターで買ったものです。他にも包丁やロープなどを揃え栗田恭平の犯行は計画的でした。

栗田恭平は当初、両手、両足も切断してバラバラにしようとしましたが、音がうるさく、隣の部屋にいる弟に気づかれることを恐れて断念しています。

母親の首を切断しただけでも衝撃的ですが、栗田恭平は切断に成功した母親の右腕も猟奇的な扱い方をしています。

栗田恭平の出頭を受けて現場に駆け付けた警察官たちは、スプレーで白く塗られ、指でO.Kサインを作った右腕が、部屋の植木鉢に差されているのを発見したのです。

5月15日の深夜に母親を殺害してから警察に出頭する5月15日の午前7時までの間、「会津若松母親殺害事件」の犯人栗田恭平はどこでどう過ごしていたのでしょうか？

今度はその気になる足取りを追ってみました。

栗田恭平は切断した母親の頭部をバッグに詰め、母親の返り血を浴びた衣服を着替えると、自転車で市内のカラオケ店へ向かいます。母親の頭部が入ったバッグは、店の前に止めた自転車の籠に入れたままでした。

カラオケ店では携帯から「会津若松母親殺害事件」について、掲示板に書き込みしたことが確認されています。

自己表現のために犯してはならない犯罪を行ってしまったこと、犯行について今は後悔していないが、いずれ後悔するだろうといったことを書きこんでいました。

この書き込み自体は5月16日に運営会社が削除してしまったので、現在は閲覧することはできません。

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カラオケ店に数時間滞在した後、インターネットカフェに移動します。今度は店内まで母親の頭部が入ったバッグを持参し、アメリカのミュージシャン、ビースティ・ボーイズのDVDを鑑賞していました。

ただしビースティ・ボーイズの歌詞は問題視されたことはなく、「会津若松母親殺害事件」に影響したという話はありません。

会津若松警察署ホームページ

夜が明けて6時20分頃、インターネットカフェから携帯でタクシーを呼び、そのタクシーに乗って会津若松署に出頭しました。タクシーの後部座席からはその後血痕が見つかっています。

そして栗田恭平が「会津若松母親殺害事件」について行った供述により、警察は犯罪の行われたアパートに急行しました。

J-CASTニュース

2007年5月14日の21時2分頃、当時の２chに世間を賑わすスレッドが立ちました。

タイトルは「母親殺してきた」です。

このスレッドを見つけた人たちは、ネタに違いない、通報されるぞ、などと書きこみしていましたが、5月15日になって「会津若松母親殺害事件」が報道され、犯人の栗田恭平がスレッドを立てたのではないか、と騒然となりました。

ただしスレッドが立てられたのが犯行の行われた日時より早かったことや、警察の公式発表もなかったため、現在でも書きこみはネタだろう、と疑う声と、「会津若松母親殺害事件」の犯人に違いないという声に分かれて、真偽のほどは定かではありません。

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それでは「会津若松母親殺害事件」で母親を殺害した後、その頭部を持って警察に出頭した栗田恭平とはどんな少年だったのでしょうか？

その生い立ちや家族構成などを見ていくことにします。

沼沢湖 - 金山町ホームページ

「会津若松母親殺害事件」の犯人栗田恭平が中学時代まで過ごしたのは、犯行現場となった会津若松市から60キロほど離れた福島県大沼郡金山町です。

人口は5000人に満たない小さな集落で、自然に恵まれた環境の中で育ちます。父親は地元の農協職員、母親は保育士をしており、3人兄弟でした。

中学時代の成績も良く、野球部に所属したり、スキー部に所属し、ジャンプ選手としても活躍し、地元紙に取り上げられたこともあります。

当時、近所に暮らしていた住人からも悪い評判は聞かれず、とても「会津若松母親殺害事件」を起こすような少年には見えなかったと口を揃えます。

「会津若松母親殺害事件」では被害者となった栗田恭平の母親で被害者のはるみは、金山町にある保育園で保育士をしていました。会えば必ず挨拶してくれた、と近所での評判も決して悪くありませんでした。

家族仲は良かったと証言する隣人もおり、栗田恭平と母親との仲についても、これといって事件の引き金となるような噂はありませんでした。

高校生活も初めのうちは特に目立ったところもなく、教師も同級生も口を揃えて、問題を起こすような生徒ではなかったと答えています。

田舎でのんびり暮らしていた栗田恭平ですが、成績がよく、家にも経済的余裕があったことから、会津若松市内の高校に通うため、金山町を離れることになりました。

1年生の時は高校近くの親族の家に暮らしていましたが、弟も会津若松市内の高校に進学したのを機に、犯行のあったアパートに兄弟2人で暮らすようになりました。

成績は中の上くらいで、この頃もまだごくごく普通の高校生だった栗田恭平には、将来、「会津若松母親殺害事件」を起こすような予兆は見られませんでした。

ただし当時のクラスメイトからは、栗田恭平は友達とつるんで騒ぐようなタイプではなかったことや、いじめられてはいないが友達はいなかったとの証言があり、栗田恭平が孤独な高校生活を送っていたことを指摘しています。

そして高校2年生の2学期に入った頃から、少しずつ変化が現われ始めるのです。

体調不良で修学旅行を欠席して以降学校を休むことが多くなり、3年生になってからはほとんど学校に登校することはなくなってしまいました。

母親は担任からの連絡で初めて、栗田恭平の不登校を知りました。

5月に入って病院で診察を受けた際、精神の不安定さを指摘されます。そのため誰も、栗田恭平に登校を強く促すことはしませんでした。

栗田恭平と親しかった友人はこの頃の変化について、以前は穏やかでゲームに負けても怒らなかったのに、「会津若松母親殺害事件」を起こす数日前には非常に苛立った態度を見せていたと証言しています。

犯行前、母親との間に目立ったトラブルはなかったのに、何が栗田恭平を「会津若松母親殺害事件」に駆り立てたのでしょうか？

逮捕後の供述では「誰でもよかった」「テロや戦争が起きればいい」と言ったことを話していました。

栗田恭平をそんな心理状態に追い込んだものはなんだったのでしょうか？今度は「会津若松母親殺害事件」の動機として考えられる理由をまとめてみました。

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「会津若松母親殺害事件」の後になされた報道によれば、栗田恭平は「多重人格探偵サイコ」という漫画を愛読していたことでも知られています。

漫画の中にバラバラ殺人事件を取り扱ったストーリーがあり、栗田恭平も人体をバラバラにしたイラストを書くなど、影響を受けていたことを窺わせる報道もありました。

また、切断した腕を植木鉢に差す描写も、「多重人格探偵サイコ」の中に登場します。

この「多重人格探偵サイコ」は2006年に茨城県の青少年保護育成条例で有害図書に指定されたのを皮切りに、2008年には会津若松市がある福島県でも有害図書に指定されました。

多重人格探偵サイコの頭蓋骨切られて、生きたまま花の苗を脳に植えられた生き植木鉢にされてるの思い出した。#多重人格探偵サイコ pic.twitter.com/jJ24OZkAXC
— koji thai (@thai_koji) 2019年3月24日

栗田恭平が「会津若松母親殺害事件」を引き起こした原因のもう一つに、ホラー映画DVDの影響が挙げられます。

事件後、栗田恭平の部屋からは多数のホラー映画DVDが押収されました。栗田恭平も供述の中で、ホラー映画の残忍なシーンを繰り返し見ているうちに、自分でも誰かを殺したくなったと話しています。

もう一つ「会津若松母親殺害事件」に影響を与えたとして囁かれているのは、アメリカのミュージシャンのマリリン・マンソンです。

マリリン・マンソンは顔を真っ白く塗った奇抜な外見、過激な言動、挑発的な歌詞などでたびたび世間を賑わしています。栗田恭平の部屋からは、このマリリン・マンソンのDVDも見つかりました。

植木鉢に差した母親の右手が白く塗られていたことと、マリリン・マンソンの白塗りとの関連性も指摘されています。

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マリリン・マンソンと言えば、「会津若松母親殺害事件」が起こる９年前の1999年4月20日にアメリカのコロンバイン高校で起こった、銃乱射事件へ影響を与えたのではないかと、当時のマスコミやアメリカ社会からバッシングを受けたこともで有名です。

犯人のエリック・ハリスとディラン・クレボルドが犯行に及んだのは、マリリン・マンソンの歌のせいだと言われたのですが、これは誤解だったことが後に判明しました。

「会津若松母親殺害事件」について取り調べを受けた栗田恭平は、取り乱すこともなく淡々と事件のあらましを供述しています。

殺人そのものは悪いことだと認識はしていましたが、そこには母親を殺害したことに対する罪悪感や後悔、悲しみといった感情は見られませんでした。

当初は事件前日の弟の態度にムカついて弟を殺そうとしたこと、たまたま母親が泊りにきたため、ターゲットを母親に変更したことがわかっています。

結局母親を殺害した動機についてははっきりせず、高校生活での孤独感を口にすることはありましたが、母親や家族に対して強い恨みを持っていた事実は浮かび上がりませでんした。

「会津若松母親殺害事件」で栗田恭平に下された判決や、関係者に与えた影響と、出所後にコレコレの配信に登場したという噂の真偽についてまとめてみました。

「会津若松母親殺害事件」が起こってからは、栗田恭平自身が携帯のSNS掲示板に犯行を投稿していたり、同級生たちも携帯で殺害事件をいち早く知るなどしたことで、混乱は避けられない状況となっていました。

「会津若松母親殺害事件」については、事件の発覚した15日の午前10時過ぎ、栗田恭平が通っていた高校では、生徒の1人がとんでもないことをしてしまったという校内放送を行い、数日臨時休校となった後、21日から授業を再開しました。

その際に行われた校内放送では、ショックのあまり気分の悪くなってしまう生徒が現われ、PTSDと思われる症状で、数10人にも及ぶ生徒や父兄が心のケアを必要とする状態に陥りました。

「会津若松母親殺害事件」の後、マスコミの報道は過熱し、栗田恭平の父親はもちろん、親族や隣近所への取材がひっきりなしに行われました。

東京スポーツではモザイク入りとは言え、中学時代の栗田恭平の顔写真を掲載し、実家が土砂崩れの被害にあったことや、スキー大会で入賞したことを報じる報道機関も現れました。

また、報道機関の情報を元に、ネット上では栗田恭平の個人情報がどんどん暴かれ、「会津若松母親殺害事件」の情報は、恐ろしい勢いで拡散していったのです。

これに対し、栗田恭平の父親は「被害者の夫より」という文書でマスコミに対し、「会津若松母親殺害事件」についての報道自粛を要請しました。

裁判所｜福島地方裁判所・福島家庭裁判所

「会津若松母親殺害事件」は、栗田恭平が母親の切断した頭部を持参して警察に出頭してきたことや、未成年だったということで、世間に大きなインパクトを与えた事件です。

果たして犯人の栗田恭平にはどんな刑が下されたのでしょうか？

「会津若松母親殺害事件」は未成年者が起こした事件です。未成年者の場合、まず最初に判断を委ねられるのが家庭裁判所です。

通常は未成年者の更生を目的とした処分を科しますが、犯した犯罪によっては検察官送致と言って、成人同様に刑事裁判にかけることもあります。

栗田恭平に対し福島家庭裁判所会津若松支部は、知能は高いが精神は未熟で、軽度の精神障害があると認定しました。

そのため成人同様の刑事裁判ではなく、医療少年院に収容して適切な治療を受けさせるといった保護処分の決定をくだしました。

「会津若松母親殺害事件」当時は未成年でしたが、現在は成人して既に出所しているのではないか、と言われています。

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「会津若松母親殺害事件」の犯人、栗田恭平が収容された医療少年院について簡単に説明しましょう。

少年院法では少年院の種類は4つの種類に区分されます。このうち、心身に障害があると思われる者が収容される施設が第三種少年院となり、俗に医療少年院と呼びます。

医療少年院自体も、医療的ケアをするもの、診療療法を行うものの２つに分かれています。

医療少年院に送られ保護処分となった「会津若松母親殺害事件」犯人の栗田恭平は、既に医療少年院を出所したと言われています。それでは栗田恭平は現在、どこで何をしているのでしょうか？

かつてニコニコちゃんねるで人気を博した配信者にコレコレという人がいます。現在もYouTubeやツイキャスなどで活躍中ですからご存知の方も多いでしょう。

2016年、そんなコレコレがツイキャスと呼ばれる動画配信サービス上で、実際の犯罪者からの凸（連絡）募集という企画を行いました。

そのさ中、「会津若松母親殺害事件」の犯人を名乗る男からの連絡が入り、ネット上では本物の栗田恭平かどうか、物議を醸しています。

「会津若松母親殺害事件」では、殺した母親の頭部を鞄に詰めて警察に出頭したり、右手を加工して自宅の植木鉢に飾ったり、真偽のほどは定かではないものの、犯行について2chに投稿するなど、数々の異常性が見られました。

「会津若松母親殺害事件」のような猟奇犯罪が起こるたび、マスコミは過激な音楽や漫画、映画の影響を口にしますが、果たしてそれだけが原因なのでしょうか？

「会津若松母親殺害事件」の犯人栗田恭平の心にどんな闇が巣食っていたのか。それは誰にもわかりません。
いつの時代も殺人事件は起き、完全に無くすことは不可能ですが、少しでもこういった事件が減ることを祈るばかりです。