核家族化が引き起こす問題とは?家庭や子育てへの影響も解説!

日本の家族形態において核家族化が進んだと言われます。核家族化は家庭環境だけでなく地域社会にも影響を与え、社会問題となることもあります。核家族化が家庭や子育てでどのような問題を引き起こすのか、また最近の核家族世帯と祖父母世帯の関係性を考察してみましょう。

核家族化が引き起こす問題とは?家庭や子育てへの影響も解説!のイメージ

目次

  1. 1核家族の子育ては大変!核家族化の悪影響とは?
  2. 2日本における核家族の割合とは?
  3. 3核家族化が進む原因とは?
  4. 4昔は三世代家族が主流!親の育児の負担が軽減された?
  5. 5核家族化が家庭に及ぼす悪影響とは?
  6. 6核家族化が育児に及ぼす悪影響とは?
  7. 7【番外編①】核家族化によって生まれた文化を2つ紹介!
  8. 8【番外編②】世界の家族形態とは?
  9. 9核家族化は親にとって育児の負担が大きい!?

核家族の子育ては大変!核家族化の悪影響とは?

核家族化が進んだことによって家族の中での父親と母親の役割が変化し、そのことが様々な社会の変化をもたらしています。良い面もあれば悪い面もあるでしょうが、子育てに関しては悪影響の方がクローズアップされがちです。核家族化が進んだことによって日本の家庭のあり方にどんな変化があったのでしょうか。

3人家族

日本における核家族の割合とは?

日本の社会において、核家族の割合は現在どのくらいの割合を占めているのでしょうか。

グラフ 矢印

そもそも核家族とは?

総務省統計局が行っている国勢調査によると、核家族とは、夫婦のみの世帯・夫婦と子供から成る世帯・男親と子供から成る世帯・女親と子供から成る世帯とされており、単世代または未婚の子を含む二世代により構成される世帯を指します。

日本の核家族の割合はどのくらい?

日本において、1920年代にはすでに54%に達していたとされる核家族は、1980年に60.3%とピークを迎え、その後も50%台後半を維持し推移しています。核家族の中でも家族のメンバー構成によって内訳があり、夫婦のみで構成される世帯とひとり親と未婚の子で構成される世帯の割合が近年増加し、夫婦と未婚の子で成る世帯の割合が減少しています。つまり、一般世帯に対する核家族の割合はほぼ一定を保っているものの、核家族内の構成において変化が起こっているのです。

実は核家族より変化が顕著なのは単独世帯です。高齢化・未婚化・晩婚化の影響で、単独世帯がいまや3分の1を占めていてそのことも新たな社会問題となっています。

調査

核家族化が進む原因とは?

核家族が進む原因は近代日本社会の変化の過程と密接な関係があります。

都会

自分自身が核家族で育った

核家族の世帯は高度経済成長期には日本の世帯全体の約60%に及んでいます。現在家庭を築いて親世代となっている人々の多くが、自分自身も核家族の世帯で育っていると考えられます。自分自身が核家族の中で育ってきた親になる世代は、祖父母と一緒に住む大家族のイメージがありません。したがって自分に家族ができた際に「親と同居」という選択肢がないことが核家族化の原因の一つとも言えるでしょう。

進学や就職で単独世帯になる

高度経済成長期には都市に行政の機能や経済活動が集中し、教育環境や就業機会に地域格差が生まれ、地方から進学や就職で若年層が都市部へと流れるようになりました。地方で生活していた夫婦と未婚の子世帯から子供が独立し都会で生活することによって、地方には高齢者の夫婦が残されていく結果となり過疎化問題へと発展していったのです。都会で暮らす未婚の子は地元には戻らず、そのまま仕事のある都会で結婚し家庭を築いていくことが多いため、地方においても都会においても核家族化が進む原因となりました。

ビジネスマン

近居する家族が増えている

核家族世帯の中には、両親との同居ではなく近居という選択肢をとっている家庭もあります。国土交通省の調査によれば、既婚者の家庭がその両親の住まいまで徒歩10分から車・電車で1時間までのところに住んでいる割合が全体の半数近くにのぼります。親と同居するよりも、すぐに会える距離に住む「近居」のほうがメリットがあると考えられていることを示しています。

同居をすると、嫁姑問題など煩わしい問題が発生するかもしれないと警戒する若い世代にも、近居であれば両親に何かあった際にはすぐに駆けつけられ、また子供の世話を手伝ってもらえ負担を減らせるなど魅力的に映るのですね。

昔は三世代家族が主流!親の育児の負担が軽減された?

一昔前は、祖父母と親子が同居する三世代家族が主流でした。三世代家族では、祖父母から若い親に子育ての知恵や経験が伝えられ、子供は親からだけでなく祖父母からも面倒を見てもらえました。家事や子育てに手を貸してもらうという実労働的援助から、食費や光熱費を分担するというような経済的援助も受けられる場合があり、三世帯家族によって親の負担が軽減された面もあるでしょう。

家族

核家族化が家庭に及ぼす悪影響とは?

現代日本の社会問題の原因の一つが核家族化であると言われることがありますが、核家族化が家庭に及ぼす悪影響にはどのようなものがあるでしょうか。

夫婦関係の悪化

核家族の中でも、夫婦だけの世帯の場合と子供のいる世帯では状況がかなり違います。夫婦だけの世帯の場合、子供を欲しいと思うかどうかや子供を作りたいと思うタイミングのずれなどで夫婦関係が悪化することがあります。子供がいる夫婦の場合、子育ての方針の違いなどがいさかいの原因となる場合もあるでしょう。いずれにしろ、どちらかの親と同居していると、目の前で喧嘩をしにくい状況が歯止めになるのですが、別居の場合親の存在が歯止めになることはありません。

ケンカ

援助がなく親の負担が増える

高度成長期とは違い、現代日本は夫だけの収入で家族を支えるのが困難な時代になってきています。ますます負担の増える教育資金のためにも、子供が幼くても母親も家庭を支えるため働き収入を得る必要があります。かと言って子育てや家事を怠ることもできないため親世代の負担は増すばかりです。

祖父母と同居している場合は、家事を手伝ってもらったり、両親ともに仕事で遅くなる時は子供の面倒を見てもらったりなど援助してもらえることもあります。しかし祖父母と離れて暮らしている核家族の場合、援助が得られず負担を分散することができないのです。

ストレス

核家族化が育児に及ぼす悪影響とは?

核家族化は子育て環境にも大きな変化をもたらしました。残念ながら、核家族化が地域社会の希薄化の原因の一つとなり、子育てに関しては悪影響の方が大きいと言えるでしょう。

子供に向き合う時間の減少

待機児童問題に現れているように、近年では子供を保育園に預け両親ともに働く家庭が主流となりつつあります。また早期教育に力を入れる家庭が増加し、習い事や塾に子供を通わせるため、どうしても子供と親が向き合う時間は減少傾向をたどります。祖父母と同居していれば、保育園のお迎えを早めに行ってもらったり面倒を見てもらうという援助を受けられますが、離れて暮らしている核家族ですと家に子供しかいない時間が増えることが考えられます。

悩み

子供とご近所との付き合いが希薄

核家族化によって、現代の都市部では近所の人や地域社会との関わりが浅くなってしまいました。教育機関や企業が集まる都市部は、進学や就職のために地方から人が集まります。地元ではない地域で家庭を築いた人々が多いため、親も子供も地域ぐるみで近所の人々と深い関係を作ることがなかなかできないのです。近所の人々が子供の成長を見守り社会性を教育することが難しくなってきているのが問題です。

ケンカ

育児ノイローゼになるリスクが上がる

一昔前は3人兄弟・姉妹は当たり前でしたが、現代日本の家族構成では一人っ子で育った人も多くなってきました。そういう幼い兄弟姉妹の世話をしたことがない人が、いざ自分が親になると思い通りにいかない子供を前に途方に暮れることも多いでしょう。親と同居している場合、子育てで問題が発生した時に知恵を借りることができます。ストレスがたまった時は子供の面倒を見てもらい息抜きに出掛けることもできるでしょう。しかし、祖父母と遠く離れて生活する核家族は孤独なまま子育てをしなければならず、心的にも体力的にも負担が多く育児ノイローゼになるリスクが高まります。

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子供の虐待をする可能性がある

近年、大きな社会問題となっている子供の虐待事件ですが、これも原因の一つに育児の負担が母親一人に集中しがちな核家族の孤独があるかもしれません。地域社会で親子を見守る習慣がない都市部の場合、どこに相談をしていいのか分からず、ストレスのはけ口が子供へと向かってしまう可能性が高くなるのです。

虐待

【番外編①】核家族化によって生まれた文化を2つ紹介!

核家族化は家族の生活スタイルや子育てスタイルに変化をもたらし、それによって新たな文化も生まれています。

『イクメン』

女性の社会進出が進み、子供が生まれても女性が職場復帰する、再就職することは珍しくなくなりました。しかし祖父母と離れて住む核家族の形態は、男性が育児や家事、子供の教育へ参加する割合を増やさざるを得ないため、「イクメン」という文化を生みました。

海 父親

『近居』

夫婦共働きが当たり前となりつつある近年、核家族ではあるけれど、祖父母と日常的な往来ができる範囲に居住する「近居」が増えてきています。自分たちも核家族で育った世代が親と祖父母になっているため、お互いに同居に対しては煩わしさを感じるが、近居は適度な距離を保ちつつお互いサポートしあえます。若い親世代は、近居を選ぶことで祖父母と新たな関係を築きつつあるようです。

【番外編②】世界の家族形態とは?

日本人と欧米人の根本的な違いは、家族形態の違いであり、それが私たちの発想思考にまで影響していると人類学では唱えられています。世界にはどんな家族形態があるのでしょうか。

家族 祖父母

直系家族

以前の日本や韓国で見られた三世帯家族のように、子供が成長して生計を立てられるようになっても、親はそのうちの一人の子と同居する家族形態のことを「直系家族」と言います。欧米では、ドイツやスウェーデンにも見られます。

核家族

子供は就業し独立した生計を営むようになると親元を離れ、結婚して新しい家庭を作るのが「核家族」で、イギリス、アメリカ、フランスから広まっていったと考えられています。これらの国々には家政婦や乳母を雇う文化があり、核家族における子育てや家事、子供の教育といった負担を軽減させることが可能だったことも大きいでしょう。

核家族化は親にとって育児の負担が大きい!?

核家族は、家庭環境とりわけ育児において大きな問題をもたらすこともあります。祖父母からの援助を受けられない時は、親にとって大きな負担を感じることもあるでしょう。そんな時は地域との繋がりを意識し、行政や学校などの教育機関に援助を求めていきましょう。核家族は核家族の家庭環境に合ったか形で絆を深めていくことが、子供の成長にとって大切になるのです。

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この記事のライター
horst430
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