振込依頼書の書き方は?銀行別の手数料一覧や注意事項も解説!
最近はATMやネットバンキングで振込みを行う方が増えていますが、多額の支払いの場合は銀行窓口で振込依頼書を使用した振込みが必要になります。今回は銀行窓口で振込みを行う場合は振込依頼書の基本的な書き方や注意点、会社や団体名のカナ略語の書き方などをお伝えします。
目次
振込依頼書の書き方ってどうすればいいの?
家賃や給料、ネットショッピングの支払いなどで必要となる現金振込ですが、最近の現金振込はネットバンキングやATMを利用する方が増えていますが、金額が10万円以上の場合などは銀行や郵便局の窓口で振込む必要が生じます。今回は、窓口で現金振込を行う為に必要な振込依頼書の基本的な書き方や、受取人名のカナ略語などの情報をお伝えします。
そもそも振込依頼書とは?
振込依頼書は、銀行や郵便局の窓口で現金を振込む際に必要となる書類です。振込先金融機関や受取人名を記入する欄があり、銀行により様式が違います。また振込先口座が同じ銀行の場合とその他の銀行の場合では用紙が異なりますので、記入する際は間違えないように注意してください。
銀行窓口で現金振込をする方法・手順は?
普段はATMやネットバンキングで現金振込をされている方は、銀行や郵便局の窓口で現金振込をする機会が少ないですよね。ここからは銀行や郵便局で現金振込を行う方の為に、振込の手順や必要なものをご紹介します。
振込の方法・手順
受取人の口座番号など必要なものを準備したら、窓口で銀行振込の手続きを行います。以下が銀行窓口での現金振込の手順です。
- 銀行に行き、番号札を受けとる。
- 所定の振込依頼書に記入し、窓口に提出する。
- 銀行員が現金振込を行う。
振込手続きにかかる時間
銀行や郵便局の窓口で現金振込を行う場合、1件の手続きにかかる時間は約20分です。お昼休みや窓口が閉まる15時前は混み合う場合があるので、早めに手続きに行くようにしましょう。
振込をするのに必要なもの
郵便局や銀行の窓口で現金振込を行う際は、事前に必要なものを用意しておきましょう。窓口の手続きはATMよりも手数料が高い場合がありますので、忘れないように注意してください。特に10万円以上の現金振込は必ず本人確認が必要となりますので、身分証は必ず持っていきましょう。以下が窓口での現金振込で必要なものです。
- 通帳かキャッシュカード
- 届け出印
- 本人確認書類
- 振込手数料
- 振込依頼書
振込依頼書の書き方①基本の書き方【銀行別】
必要なものを揃えたら、いよいよ銀行か郵便局の窓口で振込依頼書を記入します。ここからは、振込依頼書を記入する場合の基本的な書き方をご紹介します。
ゆうちょ銀行の場合
ゆうちょ銀行は、全国にある郵便局の窓口で振込手続きを行うことができる日本郵政グループの銀行です。ゆうちょ銀行には他の銀行のような支店名がありません。その為、同行間と他の銀行間の取引では、振込手続きの方法や依頼書の様式が違います。
また郵便局のゆうちょ銀行窓口で振込依頼書を記入する時は、受取口座が同行と他の銀行の場合では振込手数料が変わります。
〔同行宛〕振込依頼書の書き方
- 依頼人の住所、氏名、電話番号を記入する。
- 受取口座の記号と番号を記入する。
- 金額欄に振込金額を記入する。
- 自動払い込みの場合は届出印を押す。
〔他行からの振込〕振込依頼書の書き方
- 依頼人の住所、氏名、電話番号を記入する。
- 受取口座の預金種別、店名、口座番号を記入する。
- 金額欄に振込金額を記入する。
- 届出印を押す。
その他の銀行の場合
ゆうちょ銀行以外の銀行での振込依頼書の書き方をご説明します。同じ銀行同士の場合と、他の銀行宛に振込む場合は用紙が違うので、注意しましょう。
〔同行宛〕振込依頼書の書き方
- 依頼人の住所、氏名、電話番号を記入する。
- 受取口座の支店名、預金種目、口座番号を記入する。
- 受取人の氏名を記入する。
- 振込金額を記入する。
〔他行宛〕振込依頼書の書き方
- 依頼人の住所、氏名、電話番号を記入する。
- 受取口座の銀行名と支店名、預金種目、口座番号を記入する。
- 受取人の氏名を記入する。
- 振込金額を記入する。
振込依頼書の書き方②受取人名の略語一覧
受取人名となる会社名や法人名は基本的にカナ略語で記入します。ここからは、振込依頼書の受取人名に記載可能なカナ略語をご紹介します。
株式会社の場合
株式会社の略語は「カ」です。以下が受取人名が株式会社の場合の書き方です。
- 株式会社チェリッシュ:(カ)チェリッシュ
- チェリッシュ株式会社:チェリッシュ(カ)
有限会社の場合
有限会社の略語は「ユ」です。以下が受取人名が有限会社の場合の書き方です。
- 有限会社チェリッシュ:(ユ)チェリッシュ
- チェリッシュ有限会社:チェリッシュ(ユ)
一般社団法人の場合
一般社団法人の略語は「シヤ」です。以下が受取人名が一般社団法人となる場合の書き方です。
- 一般社団法人 チェリッシュ:(シヤ)チェリッシュ
財団法人の場合
財団法人の略語は「ザイ」です。以下が受取人名が財団法人となる場合の書き方です。
- 財団法人 チェリッシュ:(ザイ)チェリッシュ
医療法人の場合
医療法人の略語は「イ」です。以下が受取人名が医療法人となる場合の書き方です。
- 医療法人 チェリッシュ:(イ)チェリッシュ
営業所の場合
営業所の略語は「エイ」です。以下が受取人名が営業所となる場合の書き方です。
- チェリッシュ営業所:チェリッシュ(エイ)
事業所の場合
事業所は特に固有の略語はありませんが、営業所と同様に先頭の文字を使用します。以下が受取人名が「事業所」の場合の書き方です。
・チェリッシュ事業所:チェリッシュ(ジギ)
振込依頼書の書き方③注意が必要な書き方
受取人の口座に正しく現金が振り込まれるためには、振込依頼書の書き方に間違いがないことが重要です。ここからは、振込依頼書を書く際に特に重要な金額とフリガナや、給与振込依頼書のルールなどをご説明します。
金額の書き方
振込依頼書に記入する金額の正しい書き方をお伝えします。振込金額の欄を記入する時は必ず、金額の前に「¥」マークを記入し、3桁ごとに「,」を記入するのが正しい書き方です。
フリガナの書き方
銀行窓口では、振込依頼書に記入されたカタカナをもとに手続きを行うので、フリガナは間違えないようにしましょう。以下がフリガナを書く時の注意点です。
- 拗音や促音などは小さな文字で書かない。
- 濁点半濁点などの記号は一文字として扱う。
- 法人名はカナ略語で記入する。
- 中黒点(・)は使用せず、代わりに空白にする。
給与振込の書き方
給与振込は、事前に給与を受け取る社員から振込口座の情報を得ておく必要があります。振込先の情報を口頭やメモではなく正式な届出書に記入してもらってください。また会社指定の銀行に口座を作ってもらえば、振込手数料を節約できる場合があります。
給与振込届書及び同意書
まず社員に給与振込届書及び同意書に以下の項目を記入してもらいます。振込口座は必ず本人名義の口座を指定してもらってください。
- 所属部署
- 氏名
- 給与振込同意のサイン
- 振込先金融機関、支店名
- 口座番号
- 口座名義人氏名
給与振込依頼書の書き方
給与振込依頼書の書式は、銀行のホームページなどで専用の書式をダウンロードするか窓口で受け取りましょう。給与振込依頼書には、受取人の口座情報以外に以下の項目を記入します。
- 提出先銀行名と支店名
- 依頼日と振込指定日
- 依頼人氏名
ゆうちょ銀行の振込口座番号の書き方
ゆうちょ銀行では、他の銀行とは振込依頼書の書き方が違います。また他の銀行に振込を行う場合は、ゆうちょ銀行の通帳とキャッシュカード・届出印が必要です。以下がゆうちょ銀行宛に振込を行う場合の口座番号の書き方です。
- 店名:漢数字3桁 【例】一二三
- 店番:数字3桁 【例】123
- 預金種目:普通、当座など
- 口座番号:数字7桁 【例】1234567
振込依頼書の手数料一覧
振込依頼書で振込をする際のデメリットは、ATMやネットバンキングより手数料が高いことです。給与や取引先への支払いなど定期的に振込が必要となる場合は、事前に銀行の振込手数料をチェックしておきましょう。
ゆうちょ銀行
同行同支店宛 | 同行他店宛 | 他行宛 | |
5万円以下 | \144 | \144 | \648 |
5万円以上 | \144 | \144 | \864 |
給与振込 | 無料 | \54 | \54 |
ろうきん
同行本支店宛 | 他行宛 | ||
5万円以下 | \324 | \648 | |
5万円以上 | \540 | \864 |
みずほ銀行
同行同支店宛 | 同行本支店宛 | 他行宛 | |
3万円未満 | \216 | \324 | \648 |
3万円以上 | \432 | \540 | \864 |
三井住友銀行
同行同支店宛 | 同行本支店宛 | みなと銀行宛 | SMBC信託銀行宛 | 他行宛 | |
3万円未満 | \216 | \324 | \648 | \648 | \648 |
3万円以上 | \432 | \540 | \864 | \864 | \864 |
りそな銀行
同行同支店宛 | 同行本支店宛 | みなと銀行宛 | 他行宛 |
\540 | \540 | \864 | \864 |
三菱UFJ銀行
同行同支店宛 | 同行他店宛 | 他行宛 | |
3万円未満 | \324 | \324 | \648 |
3万円以上 | \540 | \540 | \864 |
横浜銀行
同行宛 | 他行宛 | |
3万円未満 | \324 | \648 |
3万円以上 | \540 | \864 |
振込する時の注意事項2選!
銀行や郵便局の窓口で振込依頼書を使って振込む場合は、ネットバンキングやATMで振込む際とは別の注意事項があります。ここからは、振込依頼書を使って振込をする時の注意事項を2つご紹介します。
10万円以上は本人確認書類が必要!
本人確認法という法律が改正されたことにより、平成19年から銀行や郵便局で振込依頼書を使って振込を行う場合は、本人確認書類が必要となりました。振込依頼書で10万円以上の振込みを行う場合は、以下の身分証を用意しておきましょう。
- 個人:運転免許証・パスポート・健康保険証・国民年金手帳・外国人登録証など。
- 法人:登録事項証明書・印鑑登録書など。
振込先を間違えたら大変なことに!
振込依頼書に記入した振込先を間違えた場合は、取消しの手続きが必要となります。間違えて振込みを行った場合は銀行を通じて相手に現金の返金手続きを依頼することになります。手続きをしても相手の同意が得られない場合は返金がされません。
また銀行で取消し手続きを行った場合は取消しに係る手数料が必要となります。振込依頼書で現金を振込む際は必ず、振込先を確認しましょう。
【番外編】振込に関するよくある疑問を4つ紹介!
基本的な振込みの手順を覚えたら、手続きができる時間帯や反映されるタイミングも気になりますよね。ここからは現金振込みに関する一般的な疑問にお答えします。
未成年でも銀行口座を作れるの?
未成年の方でもネット通販やオークションなどで銀行振込が必要になる機会がありますよね。未成年の銀行口座開設は各銀行により対応が違います。15歳未満の未成年は、ほとんどの銀行で親権者の同意が必要です。18歳未満や20歳未満の方が口座を開設する場合、親権者の同意が求められる銀行もありますが、15歳以上になれば自分の意思で銀行口座を作ることが可能です。
口座番号を教えても大丈夫?
銀行の口座番号は他人にお金を振込んでもらう為には、必ず教えなければならない情報です。一般的に給与や代金の支払いなど必要な目的以外で口座にお金が振り込まれることは、ほとんどありません。
ただし、ごくまれに闇金融などから必要以上の借金を背負わされる「押し貸し」に悪用される場合があるので、被害にあった場合は早めに警察に相談してください。
振込が出来る時間帯は?
銀行や郵便局の窓口で振込が出来る時間帯は、9時から15時です。銀行は基本的に銀行法という法律で定められた時間帯のみ窓口業務を行っています。振込依頼書での振込手続きが出来るのは、この9時から15時までの時間帯となります。
相手の口座に反映されるタイミングは?
振込依頼書を使って振込みをした場合、気になるのが相手の口座に反映されるタイミングですよね。基本的には窓口業務が行われている9時から15時の間に振込みを行えば、当日には相手の口座に反映されます。ただし窓口業務終了時間直前の振込みや、給料日や月末で混み合っていた場合は翌営業日に反映される場合があります。
振込依頼書を書く時は慎重に!
今回は給与振込や多額の取引を行う際に必要となる振込依頼書の書き方や注意や注意点についてお伝えしました。給与や多額の支払いなどで使用する振込依頼書は、振込先の間違いなど思いがけないトラブルを招く場合があります。10万円以下のお金を振込みたい時は、ATMやネットバンキングなどを活用しましょう。