メバルの刺身のさばき方&美味しい食べ方を紹介!寄生虫は大丈夫?
淡泊で食べやすいため、さまざまな調理方法で食べられるのがメバルです。メバルを刺身で食べる時のさばき方や刺身を美味しく食べられるアレンジ、メバルを使ったおすすめ人気料理もご紹介します。今話題の熟成魚の作り方についても説明します。
目次
メバルを刺身で美味しく食べたい!安全なさばき方をご紹介!
メバルは淡泊な味わいが子どもから大人まで人気で、刺身でも甘みがあって美味しく食べられる魚です。刺身で食べる時の安全なさばき方や、より美味しく食べたい方向けの熟成方法、刺身以外にメバルを美味しく食べられる、色んな種類の料理など、メバルについて詳しくご紹介します。
メバルは大きく分けて5種類!それぞれの特徴は?
①クロメバル
クロメバルは名前の通り、体全体が黒っぽいのが特徴で、表皮に赤みはありません。クロソイやムラソイに外見が似ています。瀬戸内海沿岸が主な産地として知られています。
②シロメバル
シロメバルは表皮の色に特徴があり、金色を帯びたうす茶色またはこげ茶色をしています。シロメバルは内湾に多く生息していて、その中でも特に、沿岸の岩礁域を生息域としています。
③アカメバル
アカメバルは体の側面と胸びれが赤色からオレンジ色なのが特徴です。沿岸近くのアマモ場やガラモ場に多く生息しています。アカメバルは全国の沿岸で獲れます。
マズメバル…
— なおきち (@yuruturi173) March 22, 2019
アカメバル…
キンメバル…
ジグツレル… pic.twitter.com/oZDdDk9nFD
④ウスメバル
ウスメバルはメバル科メバル属の中でも代表的な種類で、メバルと言えばウスメバルをイメージされることが多いです。体色は薄い赤橙色なのが特徴です。タケノコが出る季節に美味しくなると言われていて、3月の下旬から5月にかけてが旬でよく出回ります。クロメバルやシロメバルに比べて、沖の深いところで生息しているのが特徴です。ウスメバルは、アカメバルに含まれる場合もあります。
⑤エゾメバル
エゾメバルは、東北の北部から北海道にかけて獲れるのが特徴の魚で、蝦夷の名前が示す通り、ほとんどが北海道での水揚げです。晩秋から冬に最も美味しくなります。
エゾメバルと戯れて来ました(笑) pic.twitter.com/c013LdxOFG
— gofield (@eemonoya0075) October 10, 2018
刺身におすすめなメバルはどれ?
メバルは脂がのっていながらも淡泊なあじわいでクセがないのが特徴です。刺身にする分には、どの種類のメバルも味わいはほぼ同じです。25cmを超える大きめサイズのメバルを刺身につかうのがおすすめです。
刺身に出来る新鮮なメバルの見分け方とは?
刺身にして食べるなら、新鮮なメバルを選んで料理しましょう。新鮮なメバルを選ぶポイントは以下の3点です。
①体の色が澄んでいる
②綺麗な目をしている
③エラの色が綺麗なバラ色
獲れて時間が経てば経つほど、体の色や目の色が濁ってきます。出来るだけ澄んでいるメバルを使って刺身料理を作ると良いです。
メバルの安全なさばき方を3ステップで伝授!
【さばき方①】鱗を落として頭と内臓を切り落とす
まずは鱗を落とします。メバルには鋭いトゲがあり、エラも薄くて硬いです。メバルをさばいて刺身にする際には気を付けましょう。鱗を落としたら、胸びれを持ち上げるようにして間に包丁を入れて、頭を切り落とします。その際に、頭に付いている内臓も一緒に切り落とします。
【さばき方②】3枚におろす
尾から頭に向けて、背びれにそって2~3mmの切れ込みを入れます。そして再び尾の方から、中骨に当たるまで包丁を入れましょう。背中側と同じように腹側も包丁を入れます。次に、尾から頭の方に向けて包丁を入れて切っていき、骨と身を切り離します。この時、少しずつ包丁を入れて身を切っていくと綺麗に切り離せます。反対側も同様に切っていき、残っている腹骨を切り取りましょう。
【さばき方③】骨を切り刺身用に整える
身の真下より下側の方にある中骨を、身の下側に残すようにして半分にしましょう。尾の方の身を少し切り落としたら、皮をつまみ、皮と身の間に包丁を入れていきます。皮を上手に剥ぐには、包丁ではなくつまんだ皮を左右に動かすようにしながら行うのがコツです。もう半分の身も同様に皮を剥いだら、残っている中骨を切り落として、刺身用の処理の出来あがりです。
メバルの刺身の美味しい食べ方3選!醤油だけじゃない!
①メバルのカルパッチョ
カルパッチョと聞くと難しい料理に思えるかもしれませんが、混ぜるだけで出来るカルパッチョソースを刺身にかけるだけで出来るという、お手軽料理です。
カルパッチョソースの材料
- オリーブオイル 大さじ1
- ポッカレモン100% 小さじ1
- 味ぽん、または醤油 少々
- ブラックペッパー 少々
- 粒マスタード 適量
- クレイジーソルト 適量
②メバルの漬け
漬けだれを作ってメバルの刺身を漬けておくだけで美味しく出来る、メバルの漬けもおすすめな料理です。さらに、ご飯にメバルの漬けを乗せて、そのうえに卵の黄身、万能ねぎ、刻み海苔を乗せてメバルの漬け丼にすれば、おもてなしにも最適な料理になります。
漬けだれの材料
以下の割合で混ぜ合わせれば出来あがりです。
- 醤油 3
- みりん 1
- 酒 1
③メバルの昆布締め
刺身が格段に美味しくなるので是非作ると良いのが、メバルの昆布締めです。メバルの刺身を昆布で挟むだけで、風味と旨みが豊かになって、まるでお店で食べるような上品な味になります。
昆布の表面を日本酒でまんべんなく湿らせます。キッチンペーパーに日本酒を含ませて昆布を拭くと、うまく湿らせることが出来ます。昆布締めに使う昆布はどんな種類でも大丈夫です。波打っている昆布は刺身を挟む時に隙間が出来てしまうので、平らになっているものを選んで締めるのがコツです。昆布にメバルの刺身を重ならないように並べます。その上に昆布を乗せて挟んだら、全体をラップでピッタリと包んでください。冷蔵庫で寝かせるだけで昆布締めが出来あがります。
上にバットや皿などで重しをすると、昆布の旨みがしっかりと移ります。メバルの刺身が食べごろになるのは締めて3~4時間後が目安となります。1日以上昆布に挟んでおくと、刺身が黄ばんで硬くなるので、1日経ったら昆布は取っておきます。
昆布締め10日の沖メバル
— mer (@megfish60) May 17, 2019
コリコリしっとり甘く pic.twitter.com/Wtfafko2Rq
メバルを刺身で食べる時は寄生虫に要注意!対処法は?
メバルはアニサキスに要注意!
メバルを刺身で食べる時に注意が必要なのが、寄生虫のアニサキスです。アニサキスとは青魚などの魚介類に寄生する寄生虫(線虫)のことで、アニサキス寄生虫が寄生している生鮮魚介類を生で食することで、私たちの胃腸の壁に刺入して、食中毒(アニサキス症)を起こしてしまいます。
釣ったらすぐにさばいてしまおう
アニサキスはメバルが生きている間は内臓にいる寄生虫なのですが、メバルが死んでから時間が経つと、内臓から筋肉に移動するという特徴があります。つまり、アニサキス寄生虫による食中毒を防ぐためには、新鮮なメバルを選び、すぐに内臓を取り除くということが重要です。メバルを釣ったら、内臓を取り除くさばき方ですぐにさばいてしまうことで、刺身に寄生虫がつくのを防ぎます。
マイナス20度以下で一旦寝かせたものが安全!
メバルの刺身からアニサキスによる食中毒を防ぐ安全な方法としては、冷凍があります。マイナス20度以下の温度で24時間以上冷凍で寝かせることで、アニサキスは死滅します。
【上級者向け】メバルを熟成する方法3ステップ!
淡泊な味で知られるメバルの刺身ですが、より旨みを引き出して食べたい場合には熟成をおすすめします。メバルの刺身を熟成させるのにはテクニックが必要ですが、メバルを美味しく食べたいという方は、熟成方法を知っておくと良いでしょう。
①釣ったメバルを神経締めする
まずは、メバルを釣り上げたら、すぐに神経締めをすることから熟成のステップは始まります。神経締めを行うことで、死後硬直を遅らせることが出来るので身の引き締まった刺身をいただけます。また、メバルを釣った時に暴れれば暴れるほど旨み成分を消費することにつながるので、旨み成分を逃がさないためにも神経締めは大切な作業です。
②帰宅したら3枚におろし塩をふる
神経締めを行ったメバルのウロコや血などを、包丁で丁寧に取り、流水で洗い流します。ウロコや血を綺麗に洗わないと、雑菌が繁殖して腐敗につながるためです。その後、メバルを3枚におろして、刺身に塩をふりかけます。
③キッチンペーパーで包んで寝かせる
塩をふったメバルの刺身をキッチンペーパーで包み、さらにラップで包んで冷蔵庫で熟成させます。刺身を清潔に保つために、キッチンペーパーはこまめに取り換えましょう。熟成の目安は、一晩から5日程度です。熟成具合を見ながら、自分の好みを探るのも良いでしょう。
【番外編】メバルを使ったおすすめ料理4選!刺身以外にもレシピ色々!
①お子さんにもおすすめ『唐揚げ』
メバルは丸々唐揚げにしても美味しい魚です。とても食べやすいので、大人だけでなくお子さんにもおすすめな料理です。二度揚げすることで骨まで食べられるので、香ばしくて栄養満点です。唐揚げの衣に、カレー粉やガーリックパウダー・ハーブを混ぜることで、違った風味の種類の唐揚げも作れます。
②メバル料理の定番『煮付け』
メバルの定番料理といえば、煮付けでしょう。旬のメバルは身がプリプリしていて、煮付けにすることで食感が引き立ちます。味付けはしっかりと濃い目にするのが良いです。メバルは小ぶりなサイズの魚なので、丸のまま煮付けにするのがおすすめです。生姜を一緒に煮れば、魚の臭み消しになります。
③おもてなしにもおすすめ『アクアパッツァ』
洋風で豪華にメバルを楽しみたい場合には、アクアパッツァにすると良いです。アクアパッツァは、白身魚とトマトをメインとして、魚介や野菜などを一緒に煮て、その出汁で煮込む料理です。貝などいろいろな種類の魚介類を煮込むことで、旨みがたっぷりでパーティーなどで出すのにも最適な料理になります。
④おつまみに最適『骨せんべい』
メバルを3枚にさばいて出た骨は捨てずに骨せんべいにすれば、おつまみに最適な料理に変身します。日本酒と水を1:1で入れたものに、海水程度の濃さになるように塩を振りましょう。その中にメバルの骨を浸けて、1~2時間ほど冷蔵庫で寝かせます。キッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取ったら、低めの温度の油でじっくり素揚げしていきます。パリパリと食べられるようになるには、時間をかけてじっくりと揚げるのがコツです。
クセのないメバルは使いやすい!下処理に注意して美味しく食べよう
クセがなく淡泊で調理のアレンジが利くメバルは、和食から洋食までいろんな料理に使いやすいので、是非食べたい魚です。刺身で食べる時には寄生虫に注意して、正しく下処理をして調理を行いましょう。