「失礼いたします」の使い方を解説!「失礼します」との使い分けは?
「失礼いたします」という言葉の意味や使い方を例文を使って解説します。ビジネスシーンではどのように使うのかなども紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。他にも「失礼いたします」の類語や「失礼します」との使い分けなども解説していきます。
目次
「失礼いたします」はよく使う言葉!
「失礼いたします」という言葉はビジネスシーンだけではなく、接客や日常生活などでもよく使われる言葉です。「失礼いたします」は様々なシーンで使われるので耳にしたことがある人・使ったことがある人は多いはずです。「失礼いたします」の意味や使い方はご存知でしょうか?なんとなく使っている人も多いと思いますので、改めて、意味や使い方を例文を交えてお伝えしていきます。
「失礼いたします」の意味とは?
「失礼いたします」には、お詫びの意味があります。使い方によっては、挨拶で使われることもありますが、その場合の「失礼いたします」も挨拶と同時に相手へ手間をとらせたことへのお詫びの意味があります。着席する際などにも使う言葉で、何かをする際に断りを入れるという意味があります。使い方や使い分けについては後程詳しく説明します。
「失礼いたします」は敬語として使えるの?
「失礼いたします」は、敬語なのでもちろん敬語として使えます。ビジネスシーンでは、上司や目上の人に使う言葉です。ビジネスシーンでは、電話やメールでも使われることがあります。基本的に部屋に入室する際の挨拶として使うので就活でも使う敬語です。
ビジネスシーンでの「失礼いたします」の使い方と例文
ビジネスシーンといっても、メールや電話、面接などで使い方も様々です。今回はビジネスシーンのメール・電話・面接での「失礼いたします」の使い方と例文を紹介していきますので、ご確認ください。
メールでの使い方と例文
ビジネスメールでの「失礼いたします」の使い方と例文を紹介します。基本的には挨拶や謝罪は直接言うのが良いですが、時間がない時や緊急の場合はメールで用件を伝えることもあります。その際は、「突然のメールで失礼いたします」「メールにて失礼いたします」などメールの結びや締めの言葉として使います。
「メールにて失礼いたします」という言葉は、本来であれば直接お会いするかもしくは電話や手紙で連絡をするところ、時間の兼ね合いなどでメールという簡単な手段で連絡を取ったことに対してのお詫びの気持ちを表します。
電話での使い方と例文
電話での使い方として、メールと同じようにはじめにお詫びとして「お忙しいところ失礼いたします」や「夜分遅くに失礼いたします」などの使い方をします。この場合の「失礼いたします」は、電話をすることで相手の時間を奪っていることに対してのお詫びとして伝えます。
次に電話での「失礼いたします」は挨拶としても使います。例文としては、電話を切る際に「それでは、失礼いたします」と切る時の最後の挨拶として使われます。この場合はこれで用件が終わりという意味を相手に伝えることもできるので、基本的には電話をかけた側が「失礼いたします」と言うのが良いです。
面接での使い方と例文
面接での「失礼いたします」の使い方として、面接の際にはまず、部屋に入るときに「失礼いたします」と言うのがマナーです。次に、面接ではよくあると思いますが面接官に「どうぞ、お座りください」と言われた場合は、「失礼いたします」と言ってから座るのがマナーです。最後に、部屋から退室する時も「失礼いたします」と挨拶をしてから帰るようにしましょう。
例文としては、「本日は面接をしていただきましてありがとうございます。失礼いたします」と感謝の気持ちを述べてから去ると良いでしょう。もし面接官が先に退室する場合も、あなたが「失礼いたします」と言うがマナーです。
「失礼いたします」と「失礼します」を使い分けよう!
「失礼いたします」の意味や使い方を紹介をしましたが、「失礼します」との違いや使い分けはご存知でしょうか。「失礼いたします」と「失礼します」は、意味は同じなのですが使い分けをすることができます。「失礼いたします」は謙譲語で「失礼します」は丁寧語なのでシーンによって使い分けをした方が良いです。
どちらの言葉も敬語表現なので、上司などに使っても良いのですが、「失礼します」だと少しフランクな表現となるため、親しい上司などに使うようにしましょう。取引先や面接では「失礼します」だとフランクなので場合によっては悪印象となります。その場合は、「失礼いたします」を使うようにしましょう。
使い分けを紹介しましたが、使い分けが難しい人は「失礼いたします」を使うのが無難です。
就活では「失礼します」ではなく「失礼いたします」が好ましい?
就活では、面接で「失礼いたします」「失礼します」を使うことがあると思いますが、好ましいのは「失礼いたします」です。もちろん「失礼します」も敬語なので使っても問題ありませんが、「失礼いたします」の方が丁寧な言葉なので相手への尊重と敬意を感じられ、好印象です。面接では「失礼いたします」を使うことをおすすめします。
「失礼致します」は間違った使い方なの?
「失礼いたします」をメールなど文面にする際に「失礼致します」と変換する人がいますが、「失礼いたします」と「失礼致します」では意味合いが異なります。「いたします」は、「○○をする」の謙譲語である「いたす」の語尾に「ます」が結びついた敬語です。相手への敬意を払い率先する場合に使うことの多い敬語です。
「致します」は、「届くようにする」「至らす」という動詞です。ですので、「失礼致します」の使い方は間違っています。ビジネスメールでも「失礼致します」と書いている人がいますが、間違いなので気を付けてくださいね。
「失礼いたします」と「失礼いたしました」の違いとは?
「失礼いたします」は先ほども紹介した通り、何かをする際に断りを入れるという意味があります。「失礼いたしました」は何かに対してお詫びをする時に使う言葉で、例えば「先日は失礼いたしました」など過去のことに対して使う過去形の言葉です。
「失礼いたします」の類語4つ
「失礼いたします」には、類語がありますので、4つの類語を紹介していきます。
お手数おかけします
「お手数おかけします」が自分の為にお手間を取らして申し訳ありませんというようなニュアンスがあります。「失礼いたします」は自分の行いですが、「お手数おかけします」が第三者の行いに対して使う言葉です。また、「失礼いたします」は申し訳ない気持ちの意味合いが強いのですが、「お手数をおかけします」は申し訳ない気持ちと感謝に気持ちも含まれています。
お詫び申し上げます
「失礼いたします」の類語として、「お詫びをする」の敬語表現で「お詫び申し上げます」という言葉があります。謝罪の言葉で相手へ迷惑をかけてしまった場合や、失態やミスを起こした時に使う言葉です。
お疲れ様です
「お疲れ様です」は、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。使い方としては、相手の努力をねぎらう時や、職場から先に帰る人への挨拶として使います。先に帰る側が「お先に失礼いたします」と挨拶をして、見送る側が「お疲れ様です」と声をかけます。敬語なので上司に使って問題ありませんが、取引先や社外の目上の人に使うと失礼になるので、注意してください。
ご苦労様です
「ご苦労様です」は「お疲れ様です」と同じく相手の労力をねぎらう言葉ですが、使う相手が異なります。「ご苦労様です」は目上の人が目下の人に使う言葉なので、くれぐれも自分よりも目上の人に使わないように注意しましょう。
「失礼いたします」の英語表現
「失礼いたします」の英語表現もご紹介していきます。よく使われる英語は、"Excuse me""Perdon me"です。他にも英語での「失礼いたします」はいくつか表現がありますが日本語の「失礼いたします」を表すニュアンスはありません。英語で"I am sorry to interrupt"という言葉がありますが、意味は「お取り込みのところ失礼いたします」というニュアンスです。
退室や先に帰る際の「失礼いたします」のニュアンスの意味を持つ英語は"I am afraid I must say good-bye"や"I'd better get going now"です。謝る際に使う英語であれば、"I apologize for"という英語フレーズを使うと便利です。
「失礼いたします」を正しく使おう!
「失礼いたします」は、同じ言葉でもシーンによって使い方は様々です。今回は「失礼します」との使い分けを例文を使って紹介をしましたが、理解していただけたでしょうか。また、「失礼致します」という表現は間違いだということも紹介をしました。間違って使っている人も多いようです。これを機にぜひ「失礼いたします」の意味を理解して正しく使いましょう。