シャトルランの記録を伸ばすコツ!呼吸法やターンの仕方がポイント?
体力テストの項目でもあるシャトルランの記録を伸ばすコツについて解説していきます。持久力を必要とされるシャトルランは走り方にコツがあります。呼吸法やターンのやり方などの裏技的コツも含め、具体的な練習方法などもご紹介しましょう。ぜひ参考にしてみてください。
目次
シャトルランの攻略法が知りたい!
体力テストの中でも苦手意識を持つ人が多いシャトルランですが、走り方にコツがあるのをご存知ですか?今回はシャトルランの記録を伸ばすコツについて解説していきます。呼吸の方法やターンのやり方にもちょっとしたコツがあります。シャトルランの練習方法や、裏技とも言えるコツもご紹介しましょう。ぜひ参考にしてみてください。
そもそもシャトルランとは?
そもそもシャトルランとはどのようなものなのでしょうか?年代によっては知らない人もいるかもしれません。ここではシャトルランについて説明します。
20m間を往復して全身持久力の計測
シャトルランは体力テストの項目のひとつで、全身持久力を計測します。シャトルランのやり方は20mの間隔に引かれた2本の線の間を、合図音に合わせて往復して走ることを繰り返します。短い距離を往復するだけのシンプルな運動に思えますが、何回走ることができるのかを計測するため、体力の限界まで走り続けることになります。
体力テスト実施当初はなかった項目
もともと体力テストというのは、1964年の東京オリンピックの開催をきっかけに始められました。1999年に内容の改定が行われ、新体力テストの項目のひとつに20mシャトルランが加わりました。小学校では必須の実施項目ですが、中学校と高校では持久力を測定するテストは、シャトルランか持久走のいずれか1種類の選択制となっています。
尚、体力テストは大学でも実施されたり、社会人を対象として市町村などで行われることもあります。自分の体力の推移を知るのに役立つだけでなく、年齢ごとの平均データも公開されているため、自分の記録と比較することもできます。シャトルランは1999年以前に体力テストを受けた人には馴染みがないかもしれませんが、機会があれば持久力の測定のためにぜひ挑戦してみてください。
シャトルランのやり方とルールとは?
では、さらに詳しくシャトルランのやり方とルールを説明しましょう。やり方やルールを知ることで、走り方のコツを理解することにもつながります。シャトルランは持久力を測定するテストだけに、なかなかハードな運動です。
やり方
以下が20mシャトルランのやり方です。
1. 20mの距離に引かれた2本の線の一方に立つ。 2. 合図音と同時に、もう一方の線に向かって走る。 3. 次の合図音が鳴るまでに、その線を踏む。 4. 元の線に向かって走って戻り、再び線を踏むことを繰り返す。 |
合図音は「ドレミファソラシド」のメロディで、最後の「ド」の音までにもう一方の線を踏み終える必要があります。合図音は回数を重ねるごとに速まり、移動する時間も短くなるのが特徴で、有酸素運動に対する持久力を測定します。
ルール
シャトルランには以下のようなルールがあります。
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シャトルランの記録を伸ばすコツ【走る前編】3選!
シャトルランのやり方はシンプルながら、なかなか記録を伸ばせずに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。良い記録を出すための方法には、ちょっとしたコツがあります。まず、走る前から心がけるべきことを説明しましょう。
1. 目標を決める
記録を伸ばすコツとして、平均データや前回の自分の記録をもとに、目標とする達成回数を決めましょう。達成が不可能な目標を立てるのではなく、現実的な回数を設定してください。もしシャトルランを実際に始めてみて目標回数を上回るようなら、さらに上を目指しましょう。尚、目標回数も序盤・中盤・終盤と分けて目安を設定しておくことで、ペースが掴みやすくなるコツです。
2. やる前に動的ストレッチを行う
走る前に動的ストレッチを行うことで体を温めておくことも、シャトルランの記録更新のコツになります。動的ストレッチとは動きながら筋肉を伸ばす方法です。やり方は肩や手首、膝、腰、足首などを回したり、片足ずつ前後や横に振ったりします。 サッカー選手が試合前に行っているブラジル体操も動的ストレッチです。
3. スタート前に心を落ち着かせる
スタートの前には心を落ち着かせておくのも、ちょっとしたことですが記録を伸ばすコツです。直前に周りの人と大声で話したり笑ったりするのは、それだけで無駄な体力を消耗することになります。シャトルランではスタートの5秒前から音源のカウントダウンが始まるので、リラックスした状態で集中しましょう。
シャトルランの記録を伸ばすコツ【走り方編】5選!
シャトルランの記録を伸ばすためには、走り方にもコツがあります。少しでも回数を増やそうと、がむしゃらに走れば良いというものではありません。具体的な走り方のコツをご紹介しましょう。
4. 合図に合わせて走る
合図音に集中し、その音に合わせて走るようにしましょう。「ドレミファソラシド」の最後の「ド」の音のときに、ちょうど次の線に達するように走ります。合図音より早く次の線に到達してしまうと、そこで待機する必要があり、体力の消耗につながります。最初はゆっくりとしたメロディから始まるので、遅めのスピードで走るのがコツです。特に序盤は周囲の人のペースに合わせてしまいがちとなりますが、必ず合図音に集中しましょう。
5. コンスタントに走る
コンスタントに走ることも記録を伸ばすコツになります。速く走りすぎて途中で歩いたり、待機するような状態になると、先ほどもお話ししたように体力を無駄に消耗してしまいます。最初はペースが遅く感じるかもしれませんが、だんだん速くなってきますし、延々と同じ距離間を走り続けるのが苦痛になってくるでしょう。合図音に合わせ、コンスタントなペースを維持するのが走り方のコツです。
6. 省エネな走り方をする
省エネな走り方というのがあります。これも長距離を走り続けるシャトルランのコツです。特にペースが遅い序盤は最小限の力で走りましょう。体が横に揺れたり、腕を大きく振りすぎるような走り方は、体力の無駄遣いとなります。シャトルランは持久力を要するため、可能な限り体力の消耗を抑える省エネな走り方を心がけてください。
7. ターンの前に減速する
同じ長距離を走るのでも、持久走と大きく異なるのは、シャトルランはターンを繰り返すという点です。いかにターンをするかがコツで、それにより体力の消耗具合が違ってきます。急な減速や加速を行うと、足に余計な負荷がかかります。理想的な走り方としては、20mの距離のうち前半でゆっくり加速し、中間地点くらいで最高速度にした後、ターンをするまでに徐々に減速していきます。
8. 呼吸を意識する
持久力が試されるシャトルランでは、長距離走と同じような呼吸方法を意識するのも走り方のコツです。長距離走の呼吸方法とは、「2回吸って2回吐く」、または「2回吸って1回吐く」などです。ただ、ペース配分や走り方など他にも気を付けることがあるため、あくまでも自分が一番楽と感じる自然な呼吸方法で走るのがコツになります。
シャトルランの記録を伸ばすコツ【実践編】3選!
実際に走り始めてからは、序盤・中盤・終盤でのペース配分も重要となります。シャトルランでどこまで距離を走れるかは、ペース配分のやり方次第とも言えます。実践編として、記録を伸ばすためのコツを解説しましょう。
9. 序盤はゆっくり走る
序盤はとにかくゆっくり走ることを心がけてください。持久力を温存するためです。先述のとおり、途中で歩いたり待機したりすることがないように気を付けましょう。周りのペースにも惑わされないよう、合図音に集中することがコツとなります。
10. 中盤は遅れをとらないようにする
シャトルランも中盤にさしかかると、徐々にきつくなってきます。合図音も早くなってくるため、遅れをとらないように集中力を持続させるのがコツとなります。急な減速・加速も避けるようにして、スピードの配分に注意しましょう。
11. 終盤は周りに気を取られない
終盤ともなると、いよいよ脱落者もたくさん出てきます。合図音も早いため、ターンでペースを崩してしまいがちです。ひとつひとつのターンを確実に重ね、終盤でもうひと踏ん張りできるかどうかで、記録も違ってきます。持久力の限界に挑戦するつもりで頑張りましょう。
シャトルランの記録を伸ばすコツ【裏技編】2選!
シャトルランには裏技とも言えるコツがあります。この裏技的コツを押さえることで、より多くの回数を稼ぐことが可能となります。結果を大きく変える要因ともなる具体的な裏技を解説しましょう。
12. 旋回でターンする
基本的なルールとして、シャトルランではターンをするとき、線に足が触れるか超えるかすればOKとなります。シャトルランで最も大切なのが、このターンのやり方です。短い距離を何度も往復するために、ターンは体力を消耗するポイントでもあるからです。
なるべく走る距離を短くしようと、ターンを90度の急角度で方向転換すると、足に負荷がかかってしまいます。裏技的コツとして、ターンは線を少し超えて緩やかに回る形で行いましょう。この方法なら急な減速を避けることもできます。足への負担を軽減する裏技的コツとなるので、ぜひ試してみてください。
13. ファとソの音を意識する
すでにお話ししたとおり、シャトルランでは20mの距離のうち、中間地点を最高速度で走るのがスピード配分のコツとなります。1往復分の合図音は「ドレミファソラシド・ドシラソファミレド」です。つまり、コツとして「ファ」か「ソ」の音で、中間地点を通過するのが理想的なペースということです。スピード配分の裏技的コツとして、「ファ」と「ソ」の音に意識を集中してペースを整えましょう。
シャトルランの記録を伸ばすコツ【その他】2選!
シャトルランは疲れた体では記録を伸ばすことはできません。持久力を試されるだけに、万全の体調でのぞみたいものです。そのためには、シャトルランの前日から心がけたいコツとも言えるものがあります。簡単な方法なので、ぜひ試してみてください。
14. 前日の食事は炭水化物を摂る
食事によっても持久力は違ってきます。シャトルランの前日には、摂取カロリーの7割程度を炭水化物にしてみるのも裏技的コツです。スポーツ選手なども行う「カーボローディング」と呼ばれる食事法で、持久力が向上する効果があります。炭水化物とは、パスタやご飯、パン、ジャガイモなどに含まれています。
逆に、食物繊維や脂肪を多く含む食べ物は控えるようにしましょう。また、食事量は普段と同じ程度を心がけ、食べすぎにも注意してください。食べ慣れていないものを食べるのも体調不良の原因となるため、炭水化物ばかりを詰め込むような無理は禁物です。
15. しっかり休む
シャトルランの前日はしっかり休むことも、意外と盲点となりがちなコツです。前日こそ最後の練習を頑張りたくなるかもしれませんが、当日疲れが溜まっているようだと逆効果となります。休みすぎると体を鈍らせる原因となるため、足への負担を減らすような練習方法を心がけ、調整程度に練習することをおすすめします。
シャトルランの練習方法を3つ紹介!
前日の練習について触れたところで、シャトルランに最適な日頃の練習方法もご紹介しましょう。家や近所でもできる方法なので、気軽に練習に励むことができます。記録を伸ばすための裏技も必要ですが、体力アップにはやはり地道な努力も欠かせません。
1. バーピージャンプ
持久力の増強に効果的な練習が、バーピージャンプです。筋トレと有酸素運動を兼ねた練習法となり、学校の体育の授業で経験したことがある人もいるかもしれません。以下が練習方法となります。
練習方法
1. 直立の状態を作る。
2. 両手をついて、その場にしゃがむ。
3. しゃがむのとほぼ同時に、両脚を跳ねるように後ろへ伸ばす。
4. 腕立て伏せのように両肘を曲げ、軽く体を沈ませる。
5. 再び両肘を伸ばし、ほぼ同時に両脚を最初の位置に戻す(しゃがんだ状態)。
6. 立ち上がるのと同時に両手をあげ、思い切り高くジャンプする。
練習のコツ
- 上記の動作を20秒で1セット行い、10秒休んだ後、再び同じ動作を繰り返す。
- 連続で8セットできるように、少しずつ回数を増やす練習をする。
- 全力で行うのがコツで、途中でやめるとしてもそれまでは力を抜かないことで効果がある。
2. 10mダッシュ10mジョギング
シャトルランによく似た運動となりますが、10mダッシュ10mジョギングも効果的な練習方法です。ターンのコツを掴む練習にも最適です。
練習方法
1. 10m間隔で2本の線を引く。
2. 片方の線からもう片方までダッシュで走る。
3. 一方の線に到達する前に減速し、線を踏んでターンする。
4. 復路はジョギング程度のスピードで戻る。
練習のコツ
- 上記の往復を体力の限界まで行う。
- 10mに慣れたら、20mまで距離を伸ばして行う。
3. 坂道ダッシュ
シャトルランで大切なのは持久力だけでなく、瞬発力や脚力も必要です。この3つを鍛える練習方法として、坂道ダッシュがあります。
練習方法
1. 100m程度の坂を全速力で駆け上がる。
2. 帰りはゆっくり下りる。
3. 再び全速力で坂を上がる。
練習のコツ
- 1日5~8回程度を目指して練習する。
- 無理はせず、3日練習したら1日くらい休むようにする。
シャトルランはコツを掴めば距離が伸ばせる!
シャトルランの攻略法を、裏技的コツも含めて解説してきました。シャトルランは苦手意識のある人も多いですが、コツを掴むことで記録を伸ばすことも可能です。また、コツを実践するだけでなく、日頃の練習も取り入れることで、体力を全体的に向上させることもできるでしょう。こちらの記事を参考にして記録更新を目指しましょう。