『白々しい』の意味や使い方とは?白々しい人の心理8選や対処法も!
白々しいという言葉を使ったことや言われたことがある人も多いと思います。しかし、白々しいの意味をちゃんと理解していますか?この記事では、白々しいの意味や使い方と、白々しい人の心理と上手な対処法について紹介していきますので、確認していきましょう。
目次
「白々しい」の意味とは?色々な意味があるの?
「白々しい」という言葉を相手に対して使ったり、思ったことがある人も少なくないと思います。日本語とは面白いもので、ひとつの言葉でも複数の意味を持っているものがあります。「白々しい」もそれに該当していて、複数の意味を持つため、様々なシチュエーションで使える言葉となっています。「白々しい」の意味や正しい使い方と、白々しい人の心理や対処法について紹介していきます。
「白々しい」の使い方と例文
「白々しい」には複数の意味があると上記で紹介しました。まずは、「白々しい」の意味とその使い方、さらには例文について紹介していきます。間違った使い方をして恥ずかしい思いをしないように、しっかりと確認していきましょう。
①白く見える様子
平安中期の源重之(みなもとのしげゆき)という歌人の歌集である「重之集」の中に「よそにふるものとこそ見め白雪の白々しくも思ほゆるかな」という句があります。この句から分かるとおり、「白々しい」とはその名のとおり白く見える様子を表す意味としての使い方もあります。
②知っているのに知らないふりをする
「白々しい」とは、知っているのに知らないふりをする時の使い方としても適しています。「初対面のように白々しい挨拶をする」という例文を使って意味を紹介します。本当は面識がある相手だとしても、嘘をついてあたかも初対面のように挨拶をしたりする様子を「白々しい」という言葉の使い方で表現することができます。
③見え透いた嘘
見え透いた嘘を並び立てる様子を表す言葉の使い方としても「白々しい」を使うことができます。「○○さんの責任であることは明白なのに、白々しい言い訳で自分のミスを認めない」というような使い方をすることができます。ミスをしてしまったら謝るのが筋ですが、○○さんのように自分のミスを認めず、見え透いた嘘をつく人もいます。このような時も、「白々しい」という言葉で表現することができます。
「白々しい」の語源とは?
「白々しい」という言葉の使い方について紹介しましたが、なぜ上記のようなことを表現するにあたり、「白々しい」という言葉を使うのでしょうか?その語源について紹介します。
現代では「白」とは色としての使い方がメインですが、もともと「白」という字は、物事がはっきりする様子を意味していました。そして色について表現する時に、はっきりしている色=白色となったという成り立ちがあります。
「白々しい」の類語は?
「白々しい」という言葉には、因習または礼儀により抑制されないという意味もあります。つまり、他人の目などを気にせずに、自分のメリットやその場しのぎだけを考える様子を表すことができます。この意味を用いて使う他の言葉としては、「鉄面皮」や「小癪」という言葉が挙げられ、どちらの言葉も白々しいと似た意味としての使い方ができる言葉となります。
白々しい人の心理や特徴8選!
「白々しい」の意味や使い方が分かりましたら、実際に白々しい人の心理や特徴について確認していきましょう。白々しい人は、どのような心理や特徴から白々しい態度をとってしまうのでしょうか。
何も考えずにその場をやり過ごす
白々しい人は、基本的には何も考えていなかったり、深い考えを持っていない人が多いのが特徴です。その場の雰囲気やノリを判断し、嘘をついてでも相手に話を合わせようとする心理が働いていることが原因となっています。そのため話の内容が非常に薄かったり、誰が聞いても嘘だと思うようなことでもあたかも事実のように話してくることもあります。
空気を読むのが得意
上記でも少し触れましたが、白々しい人は場の空気や雰囲気を察することが得意です。たとえ内容の薄い話であっても、その場が盛り上がるために最適な話題を提供してくれます。白々しい人というと嘘をついたりする姑息な人にも見えますが、実はそれだけではありません。お酒の席などにひとり存在すると、一気にその場が盛り上がることもあります。
やましいことがある
やましいことを考えている人ほど、白々しさが態度として出ることがあります。その場の雰囲気から白々しい態度をとることもあれば、自分を守るために白々しい嘘をつく場合もあります。プライドが高い男性によく見られる傾向となっていて、やましいことを隠そうとする心理から、白々しくなってしまうようです。
相手をよいしょして褒める
白々しい態度をとる理由としては、相手を気持ちよくさせてあげようとする心理も働いていることもあります。白々しい嘘をつかれて気持ちよくなる人もいれば、逆に気分を害する人もいるかもしれません。どう感じるかは人それぞれですが、相手が結果を出すためのサポートとして、わざと白々しい態度をとっていることも考えられます。ある種の優しさとも言えるでしょう。
社交辞令として褒める
あまり趣味のよくないネクタイをしている人を見て、「今日のネクタイも素敵ですね」などと、社交辞令として思っていないことを言う白々しい人もいます。前述した相手をよいしょすることと社交辞令は意味は似ていますが、社交辞令の場合は自分の利益のために白々しい態度をとることが特徴です。しかし商談などの場においては、相手の気分をよくさせることが結果に繋がるため、自分の本音を押し殺してでも社交辞令を言わなければならない人は少なくありません。
自分をよく見せたい
自分をよく見せたいために、わざと白々しい嘘をついたり、お世辞を言うようです。この傾向は特に男性に多く、相手よりも自分が優れているという心理を持っているためと言われています。口ではお世辞で相手を褒めていますが、深層心理では自分はその上を行っていると思っているために、白々しい嘘をついたりお世辞を言うようです。
裏表がある
白々しい人には、裏表があることが特徴として挙げられます。誰でも少なからず裏表は存在するものですが、白々しい人の裏表は他の人に比べても激しい場合が多いようです。先程紹介した社交辞令もそうですが、自分の利益を絡めることが多いために、裏表がある性格となっているようです。
友達が多い
白々しい人は友達が多い傾向にあります。もしも白々しい言動や態度に気付いていたとしても、一緒にいて気分がよかったり、楽しいと思ってくれる人が多いために友達が多いです。ただし深いところまで付き合える友達は少ないため、親友と呼べるような存在とは中々巡り会えないこともあります。付き合えば付き合うほど薄っぺらさが見えてしまうので、相手も深入りすることを避けています。
【相手別】白々しい人の心理を紹介!
前述したように、白々しい人には裏表があります。そのため、相手によって態度を変えることもあれば、見え透いたような嘘や社交辞令を言うこともあります。白々しい人にどんな心理が働いているのかを、相手別に確認していきましょう。
初対面の人
白々しい人の中には、初対面の人に対して嘘をつくことに抵抗を感じない人もいます。お互いに相手のことを知っていない状態だからこそ、自分が優位に立つような振る舞いをしてしまいます。しかしそんな振る舞いや社交辞令も度が過ぎてしまうと、「この人はいつもこうなんだろうな」と相手に思われてしまうこともあります。
友達
友達に対して、嘘がバレてもお構いなしという気持ちで白々しい発言をすることもあります。友達という関係があるため、自分のちょっとした発言が関係を悪化させることは考えていません。そのため、周囲の人からは白々しいと思われることが多いようです。その場を盛り上げるためのよい意味での白々しい人もいますが、そうでない場合は深い友達関係を築くことは難しいでしょう。
恋人
恋人という深い関係になっている以上、白々しい発言や行動は相手に悟られやすいです。時には嘘も必要かもしれませんが、そこに白々しさを纏ってしまうと、信用問題にも関わってきます。男性は女性に対して自分をよく見せようとする傾向があり、女性は男性に対して、自分を守るために白々しくなることが多いです。白々しさをなくすことが、恋人とよい関係になるためのポイントです。
嘘っぽい?白々しいセリフ3選!
続いて、白々しいと思われがちなセリフの例を紹介します。他人をよいしょする時や社交辞令でも、このようなセリフは白々しさがにじみ出ているかもしれませんので、心当たりのある人は注意しましょう。
「○○さんってすごい!」
すごいと言われて悪い気がする人は少ないかもしれませんが、このセリフは社交辞令のお手本であり、白々しさ満点のセリフとなります。本当に相手のことをすごいと思うのならば、具体的にどこがすごいのかを付け加えます。それを捉え切れていない、もしくは見つけられないために、「すごい」という漠然とした言葉で相手を持ち上げようとしていると捉えられてしまいます。
「○○さんって素敵だね!」
上記で紹介した「すごい」と同様に、こちらも社交辞令として使われるセリフです。その理由についても上記と一緒で、相手のことをあまり知らないけど何か褒めなければいけない時に、「素敵だね」という漠然としたセリフで相手を褒めています。「今日のスーツも素敵ですね」など、特徴を捉えた発言をすることで白々しさはが薄まってきます。
「今度一緒に○○しましょう!」
あたかも今後のお付き合いを続けていきたいという意味に捉えられるこのセリフですが、実はこれはその場の雰囲気で言っているだけであり、決して本心ではないことがほとんどです。社交辞令として使われることも多いセリフのため、真に受けてしまうと逆に空気が読めない人と思われる可能性もあります。
白々しいことを言われた人の心理とは?
白々しいことを言う人の心理について紹介しましたが、白々しいことを言われた人はどのような心理になるのでしょうか。その心理について紹介します。
会話の内容が薄く時間の無駄だと感じる
白々しい人の知ったかぶりとも思われるような発言は、内容が伴っていないために会話の内容は薄くなりがちです。内容を把握しきれていないため、何度も同じ切り口で話をしてきます。そのため、白々しいことを言われる側としては時間の無駄と感じることがあるようです。
社交辞令・口説き文句かなと思う
白々しい言葉には分かりやすい嘘も多く、「誰にでも言ってるんでしょ?」と思われることもあるようです。白々しい発言の特徴としては、誰にでも当てはまるような言葉を言いがちなため、その人だけに向けた具体的な言葉がありません。そのため薄っぺらい言葉となり特別感を感じられず、社交辞令であったり口説き文句で言っていると思われることが多いです。
知っておこう!白々しい人が注意すべきこと2つ!
白々しい人が他人に思われる心理は上記のようになります。白々しいことを言うのであれば、そう思われないような立ち振舞いや態度が求められます。注意すべきことについて紹介します。
ほどほどにしないと信用されなくなる
イソップ寓話のひとつである「オオカミ少年」という話をご存知の人も多いと思います。少年が退屈しのぎに「狼が来た!」と嘘をついて騒ぎ立てて退屈しのぎをしていましたが、最後には誰にも信用されなくなり、狼に食べられてしまう話です。この少年のように、白々しいことはほどほどにしないと誰からも信用されなくなり、しまいには孤立して痛い目を見ることになりかねません。
白々しい人を好意的に思わない人もいる
世の中にはお世辞や社交辞令も必要ですが、中には遠まわしな言葉を嫌い、腹を割った話し合いを好む人もいます。そのような人達に対しては、白々しい人は面倒臭い以外の何者でもありません。相手の人間性を理解し、相手に応じて立ち振舞いを変えることができれば、どんな相手とも上手に付き合うことができるでしょう。
白々しい人への4つの対処法!
周囲に白々しい人がいることに対して、不満やストレスを感じている人も少なくないでしょう。しかし、職場などに白々しい人がいる場合は接点を持たないわけにはいかず、適切な対処法が必要となります。白々しい人と上手に付き合うための対処法について紹介します。
聞き流す
白々しい人の発言は身にならない内容のものが多く、全てを聞き入れようとすると聞く側が疲れてしまいます。それどころか、嘘八百を並べられたら話の内容が矛盾していることも十分に起こりえます。相手も適当なことを言っていることが多いので、こちらも話半分に聞き流すことが白々しい人に対する対処法です。
言われたことに振り回されない
前述しましたが、白々しい人の発言は整合性を持っていない場合があります。言われたことを全て真に受けると、何事も進まなくなってしまいます。それを回避するためには、言われたことに振り回されないような対処法をとらなければなりません。何事に対しても自分で真実を見極めるクセを持つことで、この対処法を身につけることができます。
冷静に指摘する
時には白々しいことを冷静に指摘するような対処法をとるのもよいでしょう。相手が傷つかないか心配になるかもしれませんが、相手も社交辞令であったり気を遣って白々しい発言をしている場合もあります。そんな関係を改善したいのであれば、「白々しいですよ」と冷静に指摘することも大切です。
その場を離れる
白々しい人の発言や態度にうんざりするのであれば、その場を離れましょう。関わりを持たなければ、白々しい人にうんざりすることもありません。「ちょっと電話が来たから」などと言ってその場を離れるようにするのも、時と場合によってはよい対処法となります。
「白々しい」の英語表記
英語が標準語となっている人に白々しいと思うこともあると思います。その際には、英語で「白々しい」と伝えなければなりません。「白々しい」を英語で表現すると、どのような英語になるのかについて紹介します。
白く見える・はっきり見える
白く見える様子は、"of the color of something, appearing to be white"と英語で表現できます。はっきり見える様子は、透明を表す"clear"という英語を使い、"I can see it clearly"と表現することができます。
信用のない人・信憑性のない言動
信用のない人を英語で表す時は、「信頼する」という意味の"trust"を使い、"cannot trust"という英語で表現します。「信憑性」は英語で"reliable"と表しますが、これの否定形の"unreliable"を使い"unreliable language"と表します。
白々しい嘘
白々しい嘘を直訳する英語はありませんが、「見え透いた」という意味の"bald"と、「嘘」という意味の英語で表現します。 嘘という単語は様々あります。"lie"には嘘の中でも強い非難の感情が含まれていて、"fib"は実害のない軽い嘘を表します。"falsehood"も嘘という意味ですが、やむを得ない場合についた嘘となります。つまり"bald ○○"というように英語で表現することができます。状況によって嘘という単語を使い分けるとよいでしょう。
白々しい人の心理や対処法を知ろう!
白々しい人には悪気がある場合もあれば、悪気がない場合もあります。その心理を知ることが、白々しい人の行動パターンや対処法を知ることにも繋がります。白々しい人だからと邪険にするのではなく、よいところも見つけて上手に付き合うようにしていきましょう。