シュークリームは冷凍保存できる?保存期間や美味しい解凍方法も!
賞味期限が気になるシュークリームですが、実は冷凍で保存することもできます。今回はシュークリームの正しい冷凍保存の方法や、解凍方法を詳しく解説していきます。冷凍シュークリームをただ解凍するだけでなく、新しい美味しさに出会える食べ方もご紹介しましょう!
目次
シュークリームは冷凍保存できるの?
シュークリームは日持ちしません。せっかくの美味しいシュークリームも時間が経つと味が落ちてきます。賞味期限が過ぎてしまっては、食べること自体ためらわれるでしょう。「シュークリーム、余ったけどどうしよう」、そんな経験はありませんか?
実は、シュークリームは冷凍保存できるのです。冷凍すれば冷蔵庫や常温で保存するより長持ちする上、美味しいままいただけます。ただ、中には冷凍保存に向かないシュークリームもあるので注意が必要です。ここではシュークリームの正しい冷凍保存の方法や解凍方法について詳しくお話していきます。冷凍したシュークリームの美味しい食べ方もご紹介しましょう。シュークリーム好きなら必見です!
まず、シュークリームの冷蔵保存の賞味期限は?
普段、シュークリームを買ってきたら冷蔵庫で保存しませんか?卵や牛乳が使われていますし、生クリーム入りのものもあります。常温保存には向かない食べ物です。そもそもシュークリームを冷蔵庫で保存する場合、賞味期限はどれくらいなのでしょう?
スーパーなコンビニなどで売られているシュークリームの多くには防腐剤が入っています。その場合の賞味期限は長くても製造日から1日~2日程度です。製菓店で買う手作りのシュークリームには防腐剤が使われていないため、できれば買ってきた当日中に食べきるようにしましょう。賞味期限もそのように記載されているはずです。遅くても翌日には食べるようにしてください。
冷凍に向いているシュークリームとは?
賞味期限が短いシュークリームは、冷蔵庫で保存した場合はなるべく早めに食べる必要があります。とはいえ、知り合いから多数いただいたとか、子供が熱を出して食べられなくなったとか、いろいろな事情で賞味期限内に食べられないこともあるでしょう。そんなときにはシュークリームを冷凍保存してみませんか?冷凍すれば賞味期限が切れても美味しくいただくことができます。
ただ、冷凍に向かないシュークリームもあるので注意しましょう。ご存知のように、シュークリームの中身にはいくつかの種類があります。カスタードクリームが入っているもの、または生クリーム、あるいはカスタードと生クリームがブレンドされているものなどです。
冷凍に向いているのはカスタードクリーム入りのシュークリームです。カスタードと生クリームが完全に2層に分かれているようなものは、冷凍保存に向きません。カスタードと生クリームがブレンドされているものなら、多少クリームの柔らかさが損なわれますが、冷凍しても大丈夫です。
なぜ生クリームが冷凍に向かないかというと、温度に敏感で、解凍したときに舌触りが悪くなり味が落ちてしまうからです。確かに冷凍の生クリームは売られていますが、それは工場で作られているためで、家庭では急速冷凍できません。生クリームが分離してしまい、冷凍が難しいのです。
尚、シュークリームによく似たエクレアも、中身によっては冷凍保存できます。同じくカスタードクリーム入りのものなら、解凍後も美味しくいただけるでしょう。
シュークリームの正しい冷凍方法!
シュークリームは冷凍保存できると言っても、正しい方法というのがあります。冷凍の仕方が間違っていると、残念ながら解凍後に味が劣化してしまいます。同じシュークリームでも個包装になっているものもあれば、包装されていないものもあるのはご存知のとおりです。包装の仕方によって冷凍方法も異なってきます。それぞれの包装について正しい冷凍保存の方法をご紹介しましょう。
個包装になっているシュークリームの場合
スーパーやコンビニなどで売られているシュークリームはひとつずつ袋に入れて包装されています。個包装になっているシュークリームについては、そのまま冷凍庫に入れればOKです。冷凍庫に入れておくだけなので、とても手軽で、なおかつ賞味期限切れも気にすることがなくなります。もし冷蔵庫に「急速冷凍モード」という機能があるなら、そのモードで冷凍しましょう。
包装されていないシュークリームの場合
街のケーキ屋さんなど製菓店で購入したシュークリームは、だいたい包装されていないものが多いでしょう。その場合はしっかりと密閉して冷凍するのが、美味しさを逃さないポイントとなります。個別にしっかりとラップで包み、さらにフリーザーバッグに入れて冷凍すれば万全です。
冷凍したシュークリームの保存期間はどのくらい?
気になるのは、冷凍したシュークリームの保存可能な期間ではないでしょうか?いくら長持ちするとは言え、冷凍したシュークリームにも美味しくいただける期限があります。通常、冷凍保存すれば1~2か月程度もつとも言われています。
ただ、本来ならば、冷凍したとしても早めに食べることをおすすめします。なぜなら、冷凍焼けなどで風味がどんどん失われていくからです。冷凍庫の臭い移りも進みます。冷凍保存で賞味期限が延びたと安心せず、なるべく早めに食べるようにしましょう。
冷凍保存したシュークリームを美味しく解凍する方法
冷凍保存したシュークリームを美味しくいただくためには、正しい解凍の方法というのもあります。解凍の仕方によって味が変わってしまうため、肝心なポイントでもあります。では、冷凍したシュークリームはどのように解凍すれば良いのでしょうか?
まず、常温での解凍は避けましょう。急激な温度差で解凍することになってしまうためです。常温だと水分が出てしまい、シュー皮がべちゃっとなってしまいます。常温解凍ではせっかくの美味しいシュークリームも台無しです。
また、常温で放置しておくと、時間が経過するほど細菌の繁殖の原因にもなります。うっかり常温のまま置いて忘れていたということになれば、食べることもできなくなるので注意が必要です。
最も美味しくいただける解凍方法は、冷蔵庫に入れておくことです。ゆっくりと時間をかけて解凍することで、本来の美味しさを逃しません。冷蔵庫に移してから1~2時間程度で食べられます。常温で解凍するより時間はかかりますが、冷凍したシュークリームを美味しくいただけるベストな方法です。食事を作る前に冷蔵庫に移し替えておけば、ちょうど良いタイミングでデザートをいただけるでしょう。
冷凍したシュークリームの食べ方
お話ししたように、シュークリームは冷蔵庫で時間をかけて解凍することで美味しくいただけます。ほかにも新しい美味しさの発見にもつながる、冷凍したシュークリームの食べ方というのがあります。具体的な食べ方をご紹介しましょう。
冷凍したまま食べる
冷凍したシュークリームはそのままいただくという食べ方もあります。必ずしも解凍する必要はなく、冷凍庫から出してすぐにいただく食べ方もあるのです。いわゆるシューアイスのような食べ方になります。中のカスタードは冷凍で完全に固まることはなく、シャリシャリとしたアイス状の食感になります。あえてシュークリームは冷凍という食べ方の人もいるくらいです。新しいシュークリームの美味しさに出会いたい人は、ぜひ試してみてください。暑い季節にもおすすめの食べ方です。
オーブントースターで焼いて食べる
ちょっと想像がつかない食べ方かもしれませんが、冷凍したシュークリームをオーブントースターで焼くという方法もあります。その場合、シュークリームを冷凍する時間は、凍って固くなりすぎない3時間程度がおすすめです。半分冷凍されているくらいが目安となるため、固まりすぎたときは一旦冷蔵庫に入れて状態を見ると良いかもしれません。
シュークリームが半冷凍の状態になったら、あとはオーブントースターで焼くだけです。焼き具合はシュー皮の表面に焦げ目がつく程度です。トースターにもよりますが、だいたい2分くらい焼けば食べ頃かもしれません。焦げやすいので、最初はトースターの中を確認しながら焼いていくと良いでしょう。半冷凍シュークリームをトースターで焼くと、シュー皮がサクサクになり、中のクリームは冷えたままとろりとした食感になります。
このトースターで焼く食べ方なら、中身はカスタードと生クリームの両方が入っているシュークリームでも、半冷凍なら大丈夫です。冷凍したシュークリームをトースターで焼くとは意外な方法にも思えますが、とても美味しくいただけます。
【番外編】シュークリームの歴史を知ろう!
番外編としてシュークリームの歴史もご紹介しましょう。シュークリームのはじまりのルーツや、日本での歴史を知れば、おやつの時間の話題にもなるかもしれません。詳しくお話していきます。
シュークリームのはじまりのルーツ
そもそも「シュークリーム」は和製英語です。発祥の地はフランスで、「シュー・ア・ラ・クレーム」と呼ばれていたお菓子です。「シュー」とはフランス語でキャベツの意味で、丸く絞り出した見た目がキャベツに似ているためでしょう。現在のフランスでは日本のシュークリームにあたるお菓子はあまり見かけませんが、「シュー・ア・ランシエンヌ」という名前で存在はしています。
では、世界で一番最初にシュークリームらしきお菓子を食べたのは誰なのでしょう?これは1553年、イタリアのメディチ家のカトリーヌと言われています。フランスに嫁入りした際、お抱えの菓子職人ポプリーヌによってフランスに伝わりました。この時点ではププラン(乳房)と呼ばれ、中にはまだクリームが入れられていませんでした。カスタードクリームや生クリームが誕生したのは17世紀頃です。その後、シュークリームの原型となるお菓子は改良が重ねられ、1760年にジャン・アヴィスが現在の形に完成させたと言われています。
シュークリームの日本の歴史
シュークリームが日本に伝わったのは幕末です。横浜の外国人居留地で菓子店を営んでいた、サミュエル・ピエールという菓子職人が作り始めました。彼の店で働いた日本人も菓子の技術を学び、洋菓子店を開いた人もいます。1896年には米津風月堂がシュークリームの販売を開始しています。日本全国に広まったのは、冷蔵庫が一般の家庭にも普及するようになった昭和30年代です。
シュークリームを冷凍して上手に保存しよう!
身近にあるお菓子として食べる機会も多いシュークリーム。冷凍保存できるなら、賞味期限を気にせず多めに買うこともできます。美味しいシュークリームをわざわざ遠くに足を伸ばして買いに出かけても、たくさん持って帰れます。また、冷凍のまま食べたり、トースターで焼く方法なども、シュークリームの新しい美味しさに出会えるでしょう。コンビニに売っているものでも簡単にできるので、ぜひ試してみませんか?