『客観視』の意味とは?客観視できない人の特徴4選・原因・鍛え方も!
『客観視』できていますか?と問われると、「できてるようなできていないような」と明言できない方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、客観視できない人の特徴や原因をご紹介します。客観視の鍛え方もまとめたのでご参考にしてくださいね。
目次
『客観視』の意味とは?
客観視は、日常ではもちろんのこと、仕事や人間関係を構築していくうえでも重要と言われています。「うんうん、客観視することって大事よね!」と同意しながらも、客観視についての意味や使い方は「なんとなく」だったりしませんか?
はじめに客観視の意味や使い方、類義語ををご紹介します。英語表現もまとめましたので、ぜひご参考にしてくださいね。
『客観視』の意味とは
客観視の意味は、「自分の気持ちや利害関係などを除き、物事を考える」ことをいいます。
よく感情的な言動で周りを困らせる人がいますが、客観視できる人の言動はそれと正反対です。一般的には「冷静に判断している状態」を指すことも多いですね。
『客観視』の使い方
客観視の使い方を2つご紹介します。
【例文1】彼女は常に客観視できる方なので、安心して任せられます。
【使い方1】感情的な判断をせずに、平等な視点で判断をする人を表現する時の使い方です。
【例文2】あなたはもう少し自分のことを客観視するべきだと思います。
【使い方2】冷静な判断や言動ができない人に対して、見つめ直してみることをすすめる時の使い方です。
また、「客観的に視て」というように、「客観的」と「視る」を使った表現をされることもあります。
『客観視』の類義語
客観視と似ている言葉(類義語)には、どのようなものがあるのでしょう。代表的な類義語をご紹介します。
【類義語1】第三者的見方
【意味1】第三者というのは当事者以外の関係ない人を指します。当事者ではないので、感情がはいらず冷静になれる立場からの見方ということです。
【類義語2】中立的見方
【意味2】中立というのは争っている人たちの間にはいることを指します。どちらの味方(または敵)でもないので、正しい判断ができる立場からの見方ということです。
【類義語3】客観的見方
【意味3】客観的というのは、物事に対して自分の感情を優先にしていないことを指します。主観的にはならないため、感情を切り離した立場からの見方ということです。
他にも「距離を置いて」や「一歩下がった」という言葉で表すこともできます。
『客観視』の英語表現
英語や他言語を耳にすることで、国際化を日常生活で感じる機会も増えてきましたね。客観視を英語で表現するにはどういった言葉が適切なのでしょうか?代表的な英語での言い回し2つをご紹介します。
【客観(客観的な)の英語訳】objective、objectively
【ポイント】oneselfを使ってみましょう。
【英語例文1】Look at myself objectively.
【日本語訳1】自分のことを客観視する。
【英語例文2】I should take an objective look at myself!
【日本語訳2】(自分に対して)客観視した方がいい!
「客観視=客観的な視点、立場」という訳から、viewやstandpointと合わせて使うこともあります。
客観視できることのメリット4つ!
客観視できることはいいことだ!と言われますが、実際にどのようなメリットがあるのかご紹介します。代表的な4つのメリットをチェックして、客観視が与えるいい影響を想像してみてください。
コミュニケーションが円滑になる
客観視するということは、自分の立場も相手の立場も利害関係なく平等にみるということです。
相手の立場や視点で考えることができるので、自然とコミュニケーションが円滑になります。常に相手がどういった考えや気持ちで行動しているかを念頭に接するので、相手もあなたに対して敵意を持ちにくくなります。
感情の起伏が穏やかになる
「ついつい言ってしまった」「やってから後悔した」といった経験は、多くの方が持っているのではないでしょうか?人は感情に左右されてしまうことがありますよね。
自分を客観視することで、感情を冷静に整理したりコントロールすることが可能になります。自分という人間を、ガラス越しにみるイメージで言動を見直してみることがおすすめです。
等身大の自分を知ることができる
携帯の発展にともない、気軽に動画撮影や録音が可能になりました。動画に写る自分をみて「えっ?私こんな感じなの?」と落胆したことがある方もいらっしゃると思います。
客観視するというのは、その動画や録音に接した時のように、他人が見ている自分を常にみている状態です。全く視点がかわることで、等身大の自分を知ることができます。
多角的に物事を見ることができる
客観視は、主観(自分だけの視点)とことなり、多方面から物事をみることができます。1つのことに対して多角的に考えを広げられることは、選択肢の幅も増えて理想的です。客観視を上手に活用すれば、今まで以上に世界が広がりますね。
客観視できない人の特徴4選!
客観視のメリットを知ると、「私も客観視を手に入れたい!」と思いますよね。しかし、客観視がなかなか身につかない人もいます。
客観視できない人の特徴を4つご紹介しますので、心当たりのある方はまずはご自身の特徴をチェックしてみてくださいね。
ライバル心が強い
勝ち負けにこだわる性格の方や、負ける自分が許せないタイプの方は、客観視できない人の特徴を持っているかもしれません。
「絶対他人に勝ちたい!」と強すぎるライバル心は、客観視を邪魔してしまいます。ライバル心を持つことは悪いことではありません。しかし、人には得意分野も苦手分野も存在します。どのような状況でも「勝ちだけ」にこだわっていては、うまくいくものにさえ支障をきたしてしまう場合もあります。
負けるが勝ちという言葉があるように、自分を客観視して総合的に判断することがおすすめです。
思い込みが強い
自分の考えを貫くことは、筋が通っていてとても格好いいですね。しかし、主観に基づいた思い込みが強いことは、客観視できない人の特徴です。
「自分はこう思うから!」「だっていつもそうなるから!」というような思い込みは、あくまでも自分の立場での主張です。状況や立場がことなれば、多様なプロセスや結果があります。思い込みでがんじがらめになる前に、フラットな気持ちで判断できるようになりたいですね。
被害者意識が強い
「いつも私ばっかり」「どうせ俺なんて」と、被害者意識を感じさせる言葉を発している方はいませんか?その言葉に客観視できない人の特徴が出てしまっています。
これらの考えはあくまでも主観に基づいたものです。実際他人からみればなんてことない状況でも、勝手に「被害者」になっていることもあります。被害者意識が強すぎることは、日常生活にも多きく影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
相手の気持ちを察するのが苦手
空気が読めない(KY)という言葉が一般的になっていますが、相手の気持ちを察することはなかなか高度な技術に感じますよね。
客観視するうえで、自分や他人、その状態を冷静に分析することが大切です。相手の気持ちを察することが苦手な方は、その方の特性として苦手な場合と、相手のことまで考えていないから結果的に察することができない場合にわけられます。
後者の場合、客観視を意識していくことで、少しずつ相手の気持ちを察していけるようになるかもしれませんね。
客観視できない人のデメリットとは?
客観視苦手だからしかたないと、割り切ろうとしてみたものの、客観視できないとどのようなデメリットがあるのか少し気になりませんか?
やはり最大のデメリットは、「自分主義になり周りがみえない」ことでしょうか。目を閉じて歩いていると想像してみてください。自分は真っ直ぐ歩いているつもりでも、行く先に落とし穴があったり、前から来る人とぶつかる可能性もあります。
自分だけの考えに固執したり、自分の立場で全てを判断することは、時には大きなリスクを抱えます。自分を信じて自分の考えを貫く姿勢は大事なことですが、周りとコミュニケーションをとるためにも、状況を把握するためにも、客観視は大切です。
客観視できない人のメリットはあるの?
「客観視できない=損、悪い」といったイメージもでてきてしまっているかもしれませんが、客観視できないからこそのメリットも存在します。
客観視ができない人は、自分の考えや気持ちを貫こうとするタイプが多いです。どういった状況でも自分を信じて我が道をすすむので「精神的な強さ」を持っています。
客観視しないからこそ強い精神を維持できるのかもしれません。接客業など職種によっては、その精神的な強さが最大のメリットとなることも多々あります。
客観視できない5つの原因を紹介!
客観視したいのにできないと悩んでいる方は、その原因を探ってみましょう。原因がわかれば、あなたにあった対策がみえてくるかもしれません。客観視できない5つの原因をご紹介します。
こだわりが強すぎる
「オレ流(私流)」を基本信念としている方のように、こだわりが強すぎるのは客観視できない原因の1つです。自分の信念と客観視をあわせもったならば、向かうところ敵なしの状態だと思いますが、「オレ流(私流)」にこだわる方は一般的に主観メインの考え方です。
こだわりを持ちつつも、自分や周囲を冷静に見渡せるように、他の意見にも耳を傾けてみる機会をつくってみることがおすすめです。
自分に自信がない
客観視できない方のなかには、素の自分ありのままの自分を無意識に拒否している方もいらっしゃいます。できない自分や弱い自分を受け入れたくないのです。そのような弱い自分を知り「やっぱりどうせ私なんて」となってしまうのは、まだまだ客観視しているとはいえません。
「私はこういう人!」とそのままの自分を現実(事実)として受け入れてみましょう。主観だけで自信を無くしていてはもったいないですね。
自分を過大評価している
「こんなに結果を出せるのは俺だけだ!」「私レベルになるとこんなもの簡単」などと、前向きすぎる評価を自分にくだす方も客観視できない原因を持っています。先ほどご紹介した「自分に自信がない」と同様に、過大評価も自信の低さからくる場合もあります。
自分の力に対しての評価は、主観だけで決まるものではありません。客観視することで、全体的な適正評価を自分にもたらすことができるようになるはずです。自分への評価の範囲を徐々に広げて、多方面の視野から判断できるようにしていきたいですね。
ひとりよがりになっている
客観視できない原因には、ひとりよがりになっていることもあげられます。自分が良いと思えば他人の意見はそっちのけ!という方は注意です。
特にチームワークが求められる職業の場合、ひとりよがりな言動は周囲の反感をかうことになりかねません。自分の考えを主張することも大切ですが、他の人からみてその考えはどうなのかというように、自分の考え方にも距離をおいてみましょう。
現状に満足している
常に「私にはこれぐらいが限界」「俺にとって精一杯だ」と、自分で限界を設定してはいませんか?客観視できない原因の1つになってしまいます。
自分を客観視できなくても、周囲が「大丈夫もっとできるよ」などと声をかけてくれることもありますよね。そのような意見を少しずつ取り入れてみることで、客観視できる人に近づけるかもしれません。
客観視できるようになるための鍛え方!
客観視に興味が出てきた方は、ぜひ5つの鍛え方を試してみてください。あなたの世界がグンと広がるかもしれません。
他人の意見に耳を傾ける
1つ目の鍛え方は、他の人の意見に耳を傾けることです。「私はこう思っているけど、あなたはどう思う?」と、いろいろな場面で相手の意見を聞いてみることもおすすめです。
相手の目線で考える
自分と相手で考えた場合、必ず相手の立場での視点があります。この相手の目線を考えてみましょう。相手目線で考えることは、簡単にはいかない鍛え方かもしれませんが、その想像力が客観視に結びついてきます。
自分の動画を撮影する
動画や録音を活用するのもおすすめの鍛え方です。鏡とことなり、動画は他人がみているあなたが写っています。ほぼ強制的に客観視することになります。
自己分析をする
自己分析には冷静さが求められ、自分を一歩ひいた状態で眺めることが重要です。このように自己分析を取り入れた鍛え方は、客観視獲得とともに本来の自分に接する良い機会にもなりますね。
情報や知識を増やす
最後の鍛え方は、客観視できるようになるために情報や知識を増やすことです。多くの人と会う機会をつくったり、本などのツールを活用することもおすすめです。インターネットにもたくさんの情報や知識がありますが、全てを鵜呑みにしないように判別しながらチェックしていきましょう。
客観視できることの仕事でのメリット5つ!
客観視できるようになると仕事への良い影響が増えるかもしれません。仕事でのメリットを5つご紹介します。
自分を冷静に見ることができる
客観視できるようになることで、自分を冷静にみられます。特にチームでおこなう仕事の場合、周囲とのバランスを保ちながら自分をも冷静に分析できる能力は重要です。感情的にならない人に対しては、信頼も厚くなってくることでしょう。
コミュニケーションの悩みが減る
コミュニケーションが円滑であれば、仕事もやりやすくなります。客観視できるようになると、周囲とのコミュニケーションがとりやすくなるので、同僚や取引先とのやりとりがスムーズになることが多いです。コミュニケーションに悩んでいる方にこそ、客観視できるようになることが解決の糸口になるかもしれませんね。
間違いやミスが減る
自分に対して過大評価をしなくなることで、仕事の間違いやミスが少なくなってきます。客観視は、「自分は大丈夫」というような根拠のない自信とも無縁です。多方面から自分をみることで、仕事へのつまずきも減ってくるでしょう。
想像力が豊かになる
客観視できるようになると、相手の気持ちを察するスキルもあがります。相手や物事に対して想像力が豊かになっていくのです。特に発想力や想像力が大切な職業の場合は、客観視を鍛えていくことがおすすめです。
洞察力が身につく
洞察力、つまり物事に対して見通す力や見抜く力が養われます。客観視ができるようになると、目からの情報を手掛かりにみえていない部分を考えていく力がつきます。
客観視をできるように鍛えて自分磨きをしよう!
客観視できるようになることは、自分の世界を広げるだけではなく、周囲とのコミュニケーションにも影響を与えます。客観視できない特徴や原因を分析しながら、自分磨きのためにも客観視を取り入れてみてください。