『感化』の意味や使い方とは?感化されやすい人の特徴5選も!
感化の意味や使い方をご紹介していきます。感化には似ている意味の言葉もありますので、その違いも説明していきます。また、感化されやすい人の特徴や、そのメリットやデメリット、英語での表現方法もご紹介しますので、参考にしてみて下さいね。
目次
『感化』はいい意味?悪い意味?
感化という言葉を聞いたことはありますか?「他人に感化される」や「友人に感化された」など、感化という言葉は日常会話でも使われることがありますよね。感化という言葉は、いい意味でも悪い意味でも使われる言葉です。今回は、感化という言葉について詳しくご紹介しますので、言葉の意味を覚えて日常会話でも使ってみましょう。
『感化』の意味とは?
感化という言葉を聞いたことはあっても、詳しい意味は知らないという人も多いのではないでしょうか。感化の意味を辞書で調べてみると、以下のような意味が記載されています。
【感化】[名](スル)考え方や行動に影響を与えて、自然にそれを変えさせること。
感化という言葉は「感化される」という表現で使われることが多いですが、その場合は「考えや行動に影響を受けて、自然に変化すること」を意味します。
『感化』の使い方と例文3つ
次に、感化という言葉の使い方や例文を見ていきましょう。感化の使い方を3つご紹介しますので、感化という言葉を使うときの参考にしてみて下さいね。
①「感化される」
【使い方】
他人の考えや行動に影響を受けて、自分の考えが自然に変わる場合に使います。また、他人が他人の意見に影響を受けて変わってしまう場合にも使われる表現です。
【例文】
・友人に感化されて、スポーツを始めた。
・友人はとても感化されやすい人です。
②「感化を受ける」
【使い方】
他人の考えや行動に影響を受けて、自分でも気付いていない間に、自分の考えや行動が変化してしまっている場合に使います。
【例文】
・恩師の感化を受ける。
・彼女は感化を受けやすい人です。
③「感化を与える」
【使い方】
説得したりせずに、自然と相手に影響を与えて、共感を得たときに使います。
【例文】
・良い感化を与えることができた。
・どうしてあんなに感化を与えることができたのだろう。
『感化』の類語
感化という言葉の類語を見ていきましょう。良い意味の類語や悪い意味の類語がありますので、どちらの類語も知っておきましょう。
いい意味での類語
感化という言葉のいい意味での類語がこちらです。
・働きかける
・影響を与える
・差し響き
・左右する
・反映
・決定付ける
感化には、色々な類語があります。それは感化という言葉が深い意味をもっているからだといえますね。
悪い意味での類語
感化という言葉の、悪い意味での類語がこちらです。
・鍛え直す
・ヤキを入れる
・マイナスの影響をあたえる
感化は良い意味だけでなく、悪い意味としても使われる言葉です。基本的に、影響を与えるという意味ですが、良い影響だけでなく悪い影響を与えることも感化といいます。
『感化』と『触発』の違いとは?
感化されるという表現の他に、触発されるという表現を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。感化と触発は似た使い方をしますが、詳しい意味は少し違います。感化と触発の違いを見てみましょう。
『感化』と『触発』の意味の違い
触発という言葉を辞書で調べてみると、以下のような意味が記載されています。
【触発】[名](スル)1 物に触れて、発動・発射したり爆発したりすること。2 なんらかの刺激を与えて、行動の意欲を起こさせること。
触発とは刺激を与えること、そして行動の意欲を起こさせることを意味しています。刺激を与えるという意味では、感化とよく似ていますが、感化の場合は「自然と行動を起こさせること」触発の場合は「行動の意欲を振るい起こすこと」という意味の違いがあります。
『感化』と『触発』の使い方の違い
感化と触発は、似た意味をもちますが使い方が少し違います。感化は、悪い意味でも使うことができますが、触発は基本的に良い意味で使う言葉です。触発を使った例文がこちらです。
・友人に触発されて、音楽活動を始めた。
・友人の研究に触発されて、私も研究家を目指している。
触発されるとは「影響を受けて良い方向へ行動を起こす決意をしたこと」を意味するときに使われることが多いです。この「良い方向」と「決意」というのが触発の使い方のポイントです。
「感化される」「触発される」「影響される」の違いとは?
感化と触発は似た意味をもつ言葉ですが、影響という言葉も感化や触発と似た使い方をしますよね。感化、触発、影響のそれぞれの違いを見ていきましょう。
「感化される」
他人の行動や考えに影響を受けて、自分の考えが自然と変わること
「触発される」
他人の行動や考えに影響を受けて、行動を起こす決意をすること
「影響される」
物事がもつ力や作用が、他の物や人に及ぶこと
感化、触発、影響はそれぞれ似ていますが、詳しく見ていくと使い方や意味が違います。
異口同音『感化』と『看過』の違いとは?
看過という言葉は、大目に見ることや見過ごすことを意味します。「看過できない」という使われ方をすることが多く、見て見ぬ振りをしてしまったときなどに使われることが多いです。感化とは異口同音ですが、意味自体は違いますので、漢字で書くときには気を付けて下さいね。
『感化力』の意味と使い方とは?
感化力とは、名詞の「感化」に接頭辞の「力」がついた言葉で、感化する力や感化させる力を意味していています。「友人の行動は、大きな感化力をもっています」などというような表現で使われます。
感化されやすい人の特徴5選!
次に、感化されやすい人の特徴をご紹介します。感化されやすい人には、特徴や傾向があると言われていますので、見ていきましょう。
①素直である
感化されやすい人には、素直な人が多いです。人を疑わず、人の意見を素直に聞き入れる人は、周囲の人に感化されやすい性格であるといえるでしょう。
②争いごとや競争が苦手
争いごとが苦手な人も感化されやすい傾向があります。争いを嫌い、他人の意見を尊重してばかりいると、自分の意思が薄れていってしまいます。結果的に、感化されやすい性格になってしまうようですね。
③疑わない
人を疑わない人も感化されやすい性格でしょう。相手の言葉を疑わない人は、相手が言った嘘さえも正面から受け止めてしまいます。そのため、相手を信じ込みやすく、相手の影響を受けやすいです。
④自分の意見に自信がない
感化されやすい人の特徴は、自分の意見に自信がないことです。自分の意見に自信がないと、人に感化されやすくなります。逆に、自分の意見や考えに自信をもっている人は、人に感化されにくい傾向があります。
⑤決断力がない
感化されやすい人は、決断力がない傾向があります。決断力がない人は他人の意見に頼ってしまいますよね。いつも他人の意見に頼っていると、自分の意思が弱くなり、感化されやすい性格になっていってしまいます。
感化される人のメリット3つ!
感化されやすい人の特徴をご紹介しましたが、人に感化されることで得られるメリットもあります。感化される人のメリットを見ていきましょう。
協調性がある
協調性がある人には、感化されやすい人が多いです。感化されやすい人は、人の意見を素直に受け入れることができますし、相手の意見も尊重することができるというメリットがあります。
成長しやすい
感化されやすい人は、周囲の人の意見を素直に聞くことができるので、成長しやすいというメリットがあります。柔軟な頭をもっている人も多く、感化されやすい人の中には、大きな功績を残すことができる人もいます。
複数の価値観を取り入れることができる
自分の意見にとらわれず周囲の人の意見も取り入れることができる人は、感化されやすい傾向があります。複数の価値観を取り入れることができるので、柔軟な考えをもてるというメリットがあります。
感化される人のデメリット2つ!
感化されやすい人には、デメリットもあります。感化されることでどんなデメリットがあるのかを見ていきましょう。
人間性が薄い
感化されやすい人は、自分の意思や意見をしっかりもっていないことが多いです。そのため、人間性が薄い人と思われてしまうことが多いです。
一人の意見に偏る
感化されやすい人は、他人の意見に影響されやすいので、公平な判断をすることが難しい傾向があります。そのため、一人の人の意見に偏ってしまうというデメリットがあります。
『感化』の意味をもつことわざを紹介
感化の意味をもつことわざに「朱に交われば赤くなる」という意味のことわざがあります。朱色が入ると赤みを帯びた色になるように、人は付き合う人によって良くも悪くも感化されるという意味のことわざです。
「感化される」の意味をもつことわざを紹介
感化されるという意味をもつことわざに「芝蘭の室に入るが如し」ということわざがあります。芝蘭の香りが漂う部屋にいると、より香りを強く感じられるようになるという意味のことわざで、良い人と付き合っていると良い方へと感化されるという意味があります。
「感化される」の意味をもつ四字熟語を紹介
感化されるの四字熟語で代表的なのは「感孚風動(かんぷふうどう)」です。感孚風動とは、人に感動を与えて感化することを意味した四字熟語です。
『感化』の英語表現とは?
感化を英語で表現すると"influence"となります。"influence"の英語を直訳すると「感化」や「影響」や「勢力」という意味があります。他にも英語で感化を表すときには、以下のような表現方法があります。
・「感化される」="be influenced"
・「〜の感化を受けて」="under the influence of"
感化の英語の表現方法は、たくさんありますね。英語では、感化や影響が同じ単語として使われていますので、その前後の英語から意味を判断する必要があります。
『感化』は使い方によって意味が変わる!
感化という言葉は、使い方によって意味が変わる言葉です。感化を使うときには、似ている意味の「触発」や「影響」、異口同音の「看過」と間違えないようにして下さいね。今回ご紹介した感化の意味や使い方を参考に、普段の生活に役立ててみましょう。