日本に生息する蛾の種類!大きさ・色・蝶との簡単な見分け方も紹介!

暗いイメージがする蛾ですが、実は蝶と間違うほどの美しい姿をする蛾がいるのをご存じですか?蛾はたくさんの種類がいて、大きいものから小さいものまで色も様々なんです!この記事では日本に生息する蛾の種類についてくわしく解説していきます!

日本に生息する蛾の種類!大きさ・色・蝶との簡単な見分け方も紹介!のイメージ

目次

  1. 1日本に生息する蛾の種類はどのくらい?
  2. 2サイズ別に蛾の種類を紹介!
  3. 3色別に蛾の種類を紹介!
  4. 4毒がある蛾の種類を紹介!
  5. 5大量発生する蛾の種類を紹介!
  6. 6種類別の蛾の卵の特徴とは?
  7. 7蛾と蝶の違いは?簡単な見分け方を紹介!
  8. 8【番外編】美しい羽が魅力の蛾を紹介!
  9. 9蛾は種類が多く奥深い昆虫!

日本に生息する蛾の種類はどのくらい?

蛾は蝶に比べて、気持ち悪いなどと言われる事が多いですが、日本に生息する蛾の種類をご存じですか?昆虫の中に「鱗翅目(りんしもく)」という蛾の属するグループは、日本に5,000種類いると言われています。ここには蝶と蛾、両方が含まれていますが、比率で言うと95%が蛾です。

緑

サイズ別に蛾の種類を紹介!

蛾は大きいイメージがあり、少し怖い感じがしますが、実は大きいものから小さいものまでバラエティーに富んでおり、様々な種類があります。蛾のサイズ別に代表する蛾をご紹介します。

大きい蛾の種類

大きい蛾の種類の一つ、ヨナグニサンは与那国島に生息する、世界でもっとも大きい蛾の種類です。日本だけでなく、インド、東南アジア、台湾にかけて生息しています。ヨナグニサンは映画、「モスラ」のモデルになった蛾として有名です。飛ぶとバサバサ音がするのも、世界最大の大きさゆえです。ヨナグニサンは大きいもので30センチにもなり、大人の両手を合わせたくらいの大きいサイズになります。

ヨナグニサン

また、日本の北海道から九州の中で、一番大きい蛾の種類はヤママユガです。ヤママユガは成虫になると15cmほどになります。成虫になると口が退化し、幼虫時代の栄養分で生きる蛾です。

小さい蛾の種類

ノシメマダラメイガやスジマダラメイガ、スジコマダラメイガなどは小さい蛾の種類に分類されます。これらの小さい蛾は、家の中の貯蔵食品や米などの穀物から発生し、害虫として駆除が必要な場合もあります。この小さい蛾の種類の幼虫は乾物やお米が好きで、その食料に産卵される可能性があります。こまめに掃除をしたり、小分けにして、小さい容器に入れて管理する必要があります。

メイガ

色別に蛾の種類を紹介!

蛾の中にはカラフルな色をもつ種類もいます。気持ち悪いイメージが多い蛾ですが、蝶と見分けがつかないほどキレイな色をもつ種類もいるんですよ。白、黒、緑の種類の蛾をご紹介します。

白い蛾の種類

白い蛾ではカイコ蛾が有名ですね。カイコ蛾は、絹の生産のために家畜化された蛾です。そのため、野生では生息する事ができません。真っ白な姿のため、捕食されてしまったり、力が弱いため木から落ちてしまったりします。また、体が大きく、羽の力が退化しているので、飛ぶことができません。成虫になっても口がないので、食べることができず、ただ子孫を残すためだけに生き、そしてそれを全うして死んでしまいます。

カイコ蛾

黒い蛾の種類

クビワウスグロホソバという種類の蛾は、黒い羽を持つ蛾です。名前の示す通り、首の部分が橙色をしていて首輪のような模様になっています。日本では北海道から九州まで分布する種類の蛾です。

カノコガ

黒い蛾の種類の中でもマニアの中で人気が高いのがホタルガです。名前の通り、頭の部分が赤く、体と羽が黒いホタルのような姿をしています。日本各地と朝鮮半島に生息していて、自然の残る場所で良く見かける種類です。

緑の蛾の種類

シャクガ科アオシャク亜科の蛾の種類は、羽が緑色の種類が多く、名前の語尾は「アオシャク」とされています。全世界、ほとんどの国に分布していて、特に暖かい国に多く生息しています。日本では約70種類のアオシャク蛾が生息しています。大きさは12mm~60mmほどの夜行性の種類の蛾で、夜の街灯近くで見る事ができます。昼間は葉っぱの上で羽を広げてじっとしています。

アオシャク蛾

また、スズメガ科の種類の蛾も美しい緑色の蛾です。特にウンモンスズメは鮮やかな模様の特徴がある美しい蛾で、日本の本州、四国、九州、対馬に分布しています。

毒がある蛾の種類を紹介!

蛾の中でも毒をもつ種類がいます。日本に生息する、毒をもつ種類の蛾は一割程度で、ほとんど毒はもっていません。ドクガ科、イラガ科、マダラ科には注意が必要な毒をもった種類となります。主に幼虫が毒をもっています。毒を持った棘や体液に毒が含まれていて、刺さったり、噛まれたりすると激しいかゆみや発疹が出ます。

幼虫

大量発生する蛾の種類を紹介!

日本で大量発生する種類の蛾と言えば、マイマイガです。マイマイガとはドクガ科に属する大きいサイズの種類の蛾です。日本をはじめとして、アジアやヨーロッパ、北アメリカ、北アフリカと分布しています。10年周期で定期的に大量発生し、一度大量発生すると2~3年は数が落ち着かず、被害が多く出ます。大量発生すると、幼虫は山の木々の葉を食べ尽くしてしまい、成虫は電柱や車、店の街灯に集まるという被害が出ます。大量発生させないための対応として、建物の外壁などに産み付けられた卵塊を掃除機で吸い取ったり、削り落として対策する事が有効です。

マイマイガ大量発生の被害

マイマイガの大量発生の被害として、昭和40年から41年に岐阜県での記録があります。この時、樹木だけでなく稲や麦など5000haの被害がありました。また、幼虫の糞で山は蓄積されて長靴じゃないと歩けない状態だったり、道路の上を幼虫が大量に移動するような大量発生でした。

山
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種類別の蛾の卵の特徴とは?

蝶は点々と卵を産むのに対し、蛾は卵を一か所に集中して産む種類が多いのが特徴です。蛾は種類によって卵の特徴が違うのも面白い所です。チャドクガは強い毒をもつ種類の蛾ですが、産卵の際に卵の周りを成虫の毛で覆います。成虫の毛は毒があるので、卵塊と呼ばれる、毛で覆われた状態にして卵を守ります。

また、他の生き物に卵を産み付ける種類の蛾もいます。ウスムラサキシマメイガはハチの巣に寄生する種類の蛾です。ハチの巣や巣の周辺の産卵します。孵化した幼虫は巣に侵入し、ハチの幼虫を食べて成長します。

ハチ

蛾と蝶の違いは?簡単な見分け方を紹介!

蝶と蛾はよく似ているので、見分け方がなかなかわかりません。どのような見分け方があるのかご紹介します。

蝶

触角の形での見分け方

一番簡単な見分け方が「触角の形」です。蝶の触角は先はふくらんでいて、こん棒状かカギ状になります。対する蛾は触角の先が、くし状になっているか先まで太さが変わらず、まっすぐのびています。蝶か蛾か迷う時はまず触角で見分けてください。ちなみに、蛾のくし状の触角はオスで、この触角でメスのフェロモンを感知します。

触角

昼行性か夜行性かでの見分け方

蝶は昼行性で、蛾は夜行性と言われるのを聞いたことがあるかもしれません。一般的にはこの見分け方でいいのですが、中には昼行性の蛾の種類もいます。例えばオオスカシバと言うスズメガ科の種類の蛾は昼行性の蛾です。蛾は夜行性ばかりではありませんが、蝶は昼行性です。夜に行動している種類のものは蛾で間違いありません。

毛虫は蛾になる?

毛虫は蛾になり、毛のない幼虫は蝶になるイメージがありませんか?実は蝶の中にも毛が生えた幼虫はいます。そして、蛾の中にも毛のない幼虫がいます。ですので、毛虫だから蛾になるという見分け方はできません。

毛虫

【番外編】美しい羽が魅力の蛾を紹介!

蛾の中でも、特に美しい羽を持つ種類の蛾がいます。蝶といってもおかしくないほどのその姿に、魅了される蛾マニアもたくさんいるんですよ。美しい羽を持つ蛾を見ていきましょう。

日本に生息する美しい羽をもつ蛾

日本に生息する、美しい羽をもつ種類の蛾をご紹介します。まずは、オオミズアオはヤママユガ科の種類の蛾で、翡翠色をしたまるで宝石のような白い蛾です。北海道から九州にかけて分布し、80~120mm程の蛾です。

カノコガ科の種類のカノコガは日本各地で見られる、美しい蛾です。その姿は蛾とは思えないほどで、フタオビドロバチに擬態していると言われています。体の割に羽が大きいのが特徴です。羽は黒に白色の紋がちりばめられています。羽に触れると鱗粉が黒と白の模様そのままに手につきます。

翡翠色

世界に生息する美しい羽をもつ蛾

日本だけでなく、世界中に美しい羽をもつ蛾はいます。マダガスカルに生息するニシキオオツバメガは、世界で最も美しいと言われる蛾です。昼行性で毒を持つ種類の蛾ですが、その姿はまるで蝶です。黒を基調とした中に色彩豊かな模様が入り、さらに光沢をもつ蛾です。

モモイロヤママユはヤママユガ科の種類の蛾で、北アフリカ大陸に分布しています。名前の通り、ピンク色をしています。ピンクといってもパッションピンクに近く、明るい黄色も配色された蛾です。姿はもこもこと毛で覆われていて、とてもかわいらしい姿をする蛾です。最近ではSNSで取り上げられ、話題にもなった蛾の種類です。

ヒレオナガヤママユは尾の突起が世界で一番長い蛾です。マダガスカルやマレーシアに分布し、オスの尾の長さは15㎝もあります。枯葉のように見えますが、月の模様両方の羽に入っており、英名では「マレーシアの月光蛾」とされている黄色の美しい蛾です。メスはオスより短めの尾を持ち、色は緑色なので、オスとメスで飛ぶ姿はまた美しい光景です。

月

蛾は種類が多く奥深い昆虫!

蛾は不気味がられたり、怖いイメージが強い昆虫ですが、知れば奥深い昆虫でしたね。種類も多く、サイズも大きいものから小さいものまでたくさんいることがわかりました。羽の色も白や黒だけでなく、蝶と見間違うほどのカラフルな美しい蛾の種類もいますね。蝶と蛾の見分け方についても知れたので、外に出た時はぜひ蛾の姿を探してみてくださいね。

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この記事のライター
SABU
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