『埋没』の意味や使い方とは?類語や対義語も紹介!
「埋没」の読み方と意味を知っていますか?プチ整形で使われる「埋没法」というものもありますが、元となる「埋没」の意味や類語、対義語を知るとより深く理解できます。例文を使って正しい意味と、英語での表現する例文も紹介しています。
目次
『埋没』について知ろう!
ニュースなどで「埋没」という言葉を聞いたり見たりすることがあります。この埋没の読み方、使い方、類語、対義語や英語での表現を知って、正しい「埋没」の使い方をマスターしたいと思います。
『埋没』の意味とは?
『埋没』の読み方
「埋没」の読み方は、「まいぼつ」です。埋没の「埋」は埋葬や埋蔵金という言葉のように、まいという読み方をして、うもれる、うめるといった意味になります。
埋没の「没」は「ボツ」と読み方をしますが、訓読みすると「没む」で「しずむ」という読み方もします。「水没(すいぼつ)」という言葉は水にしずむということで、「没頭(ぼっとう)する」という言葉は、打ち込んでいる様子を表します。
意味①うずもれて見えなくなること
「埋没」の意味の1つには、「うずもれてみえなくなること」というものがあります。災害などの土砂や地滑りをして「家が埋没する」といった使い方をします。家が土砂などによって、埋もれた状態になってしまい、沈んでしまった状態の意味です。
意味②知られないこと
「埋没」の意味の2つめには、「世の人に知られないこと」というものがあります。「埋没している逸材」と使われれば、まだ世の中には知られていない優れた人材という意味があります。うずもれてい沈んでいる状態にあるということで、人や物に対して「埋没」という言葉は使われます。
意味③他を顧みないこと
「埋没」の3つめの意味は、「他を顧みないこと」です。「論文に埋没する」という使い方をすれば、論文の作成に、周囲が目に入らないほどに没頭しているという状況になります。埋没している本人は夢中になっていますが、周囲の人から見ると熱心なあまりに状況が見えていないといった意味になります。
『埋没』の言葉を使った使い方と例文4選
①地すべりによって家が埋没した
「埋没」の1つ目の意味にもあるように、「地すべりによって家が埋没した」という例文ならば、地すべりという天災によって、これまでは見えていた家が土砂などによってうずもれてみえなくなってしまったという意味になります。倒壊してしまった、押し流されてしまったという状況とは違い、家全体が埋もれている状況です。
②埋没している逸材を見つけたい
「埋没している逸材を見つけたい」という例文であれば、今現在はまだ世の中にでていない、埋もれている優れた人材をみつけだしたい、発掘したいということです。「埋蔵金を発掘する」といった例文もあうように、埋もれているのものを、外に出すために掘り出すといった使い方をします。
③研究に埋没する
「研究に埋没する」という例文は、取り組んでいる研究に没頭して、周囲も見えないくらいに熱中しているといった状況になります。埋没の、他を顧みないことという意味での使い方をしています。
④埋没法で二重瞼に整形した
「埋没法」という整形手術の技法があります。体の一部を埋め込むようにする手術で、「埋没法で二重瞼に成型した」という例文のように、一部を埋めることでくっきりとさせた二重瞼にすることができます。アイプチといった手軽なものもありますが、埋没法は埋もれた部分が元に戻らないように、医療用の糸で瞼を止めてしまう方法です。
『埋没』が入った言葉3選を紹介!
①埋没法
「埋没法」は、例文でも紹介したように、整形手術で使われることが多いものです。二重瞼にする埋没法というのは、二重のひだを瞼につくって、特殊な糸で数か所を縫い合わせることで、奥二重のように自然に見えせる手術です。皮膚を切ることなく、皮膚を埋没させる方法になります。
②埋没林
「埋没林」は「まいぼつりん」という読み方で、森林全体が火山活動や土石流、海面などの上昇によって海中や地中に埋没したものです。古代や数千年前に水中や地中に埋まってしまった森林は、木々そのものが化石となって化石林と呼ばれます。
③埋没費用
「埋没費用」は、会計や経理面で使われる言葉です。費用をかけたにも関わらず、回収できない費用・コストのことで、新規事業に500万円の投資をしたけれど、赤字続きでこの事業から撤退することにしても、500万円は戻ることはありません。この場合、投資した500万円はうずもれたままで取り戻すこともできず、埋没費用となります。
『埋没』の類語を5つ紹介!
①埋もれる
「埋没」の類語の一つに「埋もれる(うずもれる)」があります。何かものが、別のもののの中にうずもれる、しずむという状態です。また人材などで、注目される機会が乏しい様子のことでもあります。埋没すると地中か海中に埋もれてしまうとうことで、光が当たらなくなる状態になるので、埋もれるも埋没と同じような意味、類語になります。
②沈没
海の中に船が沈没するという表現の「沈没(ちんぼつ)」も、埋没の類語です。沈没は水の中に沈み込んでしまう状況で、土や砂に沈み込んでしまう埋没に近い意味です。ただ人に使うことは少なく、海や湖といった水面に沈む、埋もれる時に使うことが多いです。
③もみ消される
証拠をもみ消されるという使い方をされる「もみ消される」も、沈没の類語の一つです。Aのことを隠すために、Bのことを持ち出してごまかしたり、消したりすることをいいます。不祥事や事件などがあった時に、表にでてしまうと困ることを、もみ消して隠蔽するということがニュースにもなりますが、証拠を埋めてしまい、表にでないようにすることで、埋没させるの類語といえます。
④一心不乱
「埋没」と「一心不乱」は、類語のようにも感じにくいかもしれませんが、「研究に埋没する」といった例文を「一心不乱」に置き換え「研究に一心不乱」とすれば、意味は同じことになります。集中の度合いが強く、周りが見えなくなるくらいに夢中になっているのが、一心不乱なので、その意味では埋没している状態と近い言葉です。
⑤夢中
「夢中」は「一心不乱」の類語でもあるので、「沈没」にも近い言葉になります。夢中な状態は、心が全てそのことに向いてしまい、他のことには目も向かない、気にならないということです。夢中になっている人は、意識がそこに埋没している状態ともいえます。
『埋没』の対義語を5つ紹介!
①発掘
「埋没」の対義語の1つに、「発掘」があります。発掘作業と言われるように、埋もれたものを取り出すことが発掘で、埋没の状態とは反対の状況にするということで、対義語になります。
②露出
「露出」も「埋没」の対義語の1つです。露出は、カメラ撮影する時には、露出を調整すると言えば、光の強度を整えることで、露出した胸と言えば、服をとりさった状態の胸という意味でも使われます。埋没がうもれて見えなくなってしまうのと反対に、露出は光や風があたるような、良く見える状態のことです。
③発見
「発見」は、何かを見つけること、新しい発見といったことで使われますが、偶然かのように出会うことや気が付くことも発見といいます。この意味では、埋没が周囲に目もふれることなく集中している状態ですが、発見するためには周囲をよく見まわしながらいる状態なので、対義語になります。
④隆起
「隆起(りゅうき)」は、何かから突き出ている状態や、盛り上がって突出していることです。埋没法というのは、皮膚の一部を部分的に沈めるようにしてしまうことでしたが、はれ物やこぶは、皮膚や頭に部分的に盛り上がってしまった状態と考えると、対義語ということが分かりやすくなります。
⑤突出
「突出」も「隆起」の類義語で、「埋没」の対義語でもあります。何かが出っぱっている状況を突出している状況で、「突出した才能」という使い方をすると、平均よりもずっと飛びぬけた才能があるということで、「埋没している人材」という、埋もれているというのとは反対の意味で使われます。
『埋没』の英語表記は?
『埋没』の英語
「埋没」を英語で表現する時には、その使い方の意味によって英語が変わります。地中や海中に埋もれるという意味では、buriedを使います。「埋もれた」ということで、英語では埋葬という意味も持っています。埋没した人材という意味では、forgottenを使い、忘れ去られたという英語を使います。
夢中や他が見えないくらいに集中しているという意味では、crazyという変わり者、気が狂ってという英語が使われることもあります。
『埋没』の英語を使った例文
埋没の英語の例文です。
・The village was buried beneath the snow. その村は雪の下に埋もれた。
・He is an unforgettable scholar. 彼は忘れ去られた学者だ。
・Students are studying unrepentantly. 学生達が一心不乱に研究している。
『埋没』の意味を知って正しく使おう!
「埋没」は、何かが土、海、湖などに埋もれてしまったこと、世の中には出ていない埋もれているということだけでなく、人が周りの目も気にならないくらいに集中していることも意味します。二重瞼のプチ整形というだけでなく、埋没という言葉が使われますので、きちんと理解して正しく使ってください。