同棲の初期費用から生活費・食費を徹底解説!上手な分担方法は?
これから同棲生活をしようとしている人は、生活費・食費など、初期費用を予め把握しておくことが、2人の円満な同棲生活への第一歩です。今回は、同棲するにあたって必要になる、生活費・食費などの初期費用を内訳も含めて詳しくご紹介します。
目次
同棲に必要な初期費用は4種類!
新年度に向けて、就職や進学・転勤などで物件探しが多くなる時期になりましたね。前述した理由などから、この機会に「同棲」を考えているカップルもいるかもしれません。ですが同棲するには、一体何にいくらかかるのか、きちんと把握できていますか?これから同棲しようとしている人は、おおよその費用の計算をしておいた方が、後々困ったことにならずに済むので、この記事を読んで2人のお金や役割分担など、しっかり決めておきましょう。
まず、同棲するにあたって初めに必要となってくる「初期費用」には何があるのかを理解しておきましょう。初期費用には、大きく分けて4つあります。
①住居の初期費用
一番に思い浮かぶのが住居費用ですよね。一人暮らしをしたことがあれば分かるかと思いますが、賃貸物件を借りる時は家賃と言っても「前家賃」「日割り家賃」や、CMなどでもよく耳にする「敷金」「礼金」といったお金がかかります。詳しい内訳や平均相場などは、後ほどご紹介します。
②家具・家電の初期費用
お互いが一人暮らしをしていた場合は、それぞれが使っていた物を持ち込めばあまりかかりませんが、借りた物件に初めから設置されているケースや、お互いが実家暮らしであった場合に特にかかってくるのが「家具・家電」の初期費用です。内訳は後からみていきましょう。
③引越しの費用
そして2人ともにかかるのが「引越し費用」です。荷物の少ない方で約3~4万円、荷物が多い方で約4~5万円程が引越し費用の平均相場となっています。あくまで全平均ですので、他県へ引越す場合は平均より上がり、荷物の少ない方でも約5.5万円、多い方で約7~10万円もかかることがあります。また、引越す時期によっても変動します。
④不用品の処分のための費用
少なからず新居に持って行く必要のない「不用品」が出てきます。不用品処分をするには、①引越し業者の不用品回収サービスを利用する②廃品回収業者へ依頼する③自治体の粗大ごみ回収サービスを利用するといった方法があります。
同棲に必要な初期費用の内訳一覧①住居の初期費用は?
それではまず、同棲する住居にかかる初期費用についてご説明します。ここをしっかり把握しておかないと、やっぱりまだ同棲はできそうにないという悲しい結果になる可能性も。
おおよそ家賃6ヶ月分
一般的なおおよその目安として、同棲する際は借りる賃貸の家賃5~6ヶ月分の初期費用が必要と言われています。このくらいの家賃なら、2人で出し合えば無理なく用意できそう!と思っても、残念ながら家賃だけでは入居はできません。やはり2人で協力して、どのくらいの費用が必要になるのかを事前に計算してお金を貯めておくべき、と言えそうです。
入居に必要な初期費用の内訳一覧
では家賃の5~6ヶ月分が目安には、具体的にどんな項目があるのでしょうか。入居に必要な初期費用を、以下に簡単にまとめてみました。
敷金
滞納時や修繕費用に充てるための、大家さんに預ける保証金のことです。家賃1ヶ月分が相場になっており、契約終了後(退去時)、実際に現状修復にかかった費用を差し引いた分が戻ってきます。
礼金
読んで字のごとく、大家さんへのお「礼」の意味で支払うお金です。最近は「敷金・礼金ゼロ」の物件も、CMなどでよく紹介されています。相場は敷金と同じく家賃1ヶ月分であることが多いようです。
仲介手数料
不動産会社支払う手数料で、賃貸借の契約が成立したことに対する成功報酬のことを「仲介手数料」と言います。上限は家賃の1ヶ月分と定められています。
前家賃
敷金・礼金などと一緒に、翌月分の家賃である前家賃を支払うことが一般的です。入居した日から当月末までの日割り家賃と翌月分の家賃を一緒に支払います。相場の平均は、家賃の1~2ヶ月分が多くなっています。
火災保険料
賃貸借契約を結ぶと、借りた人には借りた部屋の「原状回復義務」があります。自分の部屋の火災でなくとも、他人の失火が原因で部屋が焼けてしまった際の、万が一に備えて加入するのが火災保険です。
共益費(管理費)
共益費も管理費も、厳密に言うと定義が多少異なりますが物件探しの際にはほぼ同一と考えても問題ありません。共益費・管理費とは、「マンションなどの共有部分を維持・管理するための費用」のことを言います。
鍵の交換費用
法律で義務化をしているわけではないので、必ずしも必要になる費用ではありません。前の入居者の使用していた鍵のシリンダー部分を交換するためにかかる費用がかかる場合があるので、事前に確認すると良いでしょう。
同棲に必要な初期費用②必要な家具・家電と費用の目安
物件探しも賃貸契約も結んだら、すぐに同棲を開始!と言いたいところですが、生活必需品となる家具・家電を考えないわけにはいきませんね。でも実際にどのくらいの費用が必要になるのでしょうか?2人に必要なものを揃えるといくらになるのか、正確に計算しておくと安心です。
お互い実家暮らしだった場合の目安
最も買いそろえるものが多くなり、費用が高くなりやすいです。トータルで15~18万円程かかると思っておくと良いでしょう。中古家電のセットや家具・家電付きの部屋を借りるともっと抑えられるので、上手に工夫して揃えたいですね。
どちらかが、または2人とも一人暮らしだった場合の目安
片方またはどちらも一人暮らしをしていると、容量を人数に適したものに買い替えずそのまま使用する場合、2万円程度で済むのではないかと思います。洗濯機やソファーなどを買う場合は、約10万円かかるくらいが目安でしょうか。
必要な家具の内訳一覧
参考までに、同棲生活の初期費用として必要になる家具・家電の平均相場を表にしました。下の表のものをすべて新しく揃えると約20万円はかかります。ただ、テレビは最初は買わなくても生活はできますし、食器も100均で初めは揃えるともっと安く済みます。2人が本当に必要だと思うものを話し合って購入するようにしましょう。
同棲に必要な初期費用③引越し費用・不用品処分費用の目安
同棲の初期費用として必要となる、家具・家電の費用と一緒に考えなければならないのが、引越し費用とその際に出てくる不用品の処分にかかる費用です。
購入するにもお金がかかりますが、処分するにも費用がかかります。不用品の回収費用をなるべく抑えるためには、事前に業者の回収料金相場を調べておくのが有効です。
例えば、自治体の回収料金相場は『ベッド・タンス・ソファがそれぞれ1,000~3,000円、電子レンジが300~500円、自転車が300~700円』です。これに対し、不用品回収業者の回収費用相場は『ベッド4,000~10,000円、タンス4,000~8,000円、ソファ3,000~7,000円、電子レンジ500~1,000円、自転車1,000~3,000円』と、あくまで上記は平均相場ですが回収業者の方が自治体回収より高く設定されていることが多いようです。
初期費用を抑えるための工夫やポイント3選!
できることなら、同棲に必要な初期費用をなるべく抑えたいですよね。そこで、初期費用を抑えるための節約方法についてまとめてみました。
①敷金・礼金ゼロの物件を探す
最近の不動産屋さんのCMでもよく謳っている「敷金・礼金ゼロ」物件で賃貸借契約を結ぶことです。敷金・礼金がそれぞれ1ヶ月分ずつかかる物件と比べると、敷金・礼金ゼロ物件なら単純計算で家賃2ヶ月分の節約ができます。その代わり、賃貸借契約は借りた側は退去時に原状回復の義務があるため、退去する前にその費用を用意しておく必要があります。
②平日に引越しをする
時間にある程度の融通が利くのであれば、平日の引越しがおすすめです。引越しが少ないシーズンでも節約ができますが、引越しが平日なのか土日なのかでも料金に差があるためです。県内だとそこまで差がありませんが、県外であったり移動距離が長かったりするほどその差は顕著です。単身の県外引越しの場合、その料金相場を計算し比べると、平日は約14.5万円、土日は約15万円と5,000~7,000円程の節約になります。
③リサイクルショップや中古家具を活用する
お互いが持ち寄れず、購入しなければならない家具・家電などがある場合は、新しい物ではなくリサイクルショップや中古家具のお店での購入も検討しましょう。上手にデザインや状態の良いものを選べば、おしゃれに見せることだって可能です。
同棲に必要な生活費は?最初に知っておきたいこと!
物件も決まり、引越しも完了したら次に必要となってくるのが同棲生活の生活費ですね。学生なのか社会人なのかということや、カップルの生活スタイルや職業・年齢などによって生活費は大きく違ってくるので、同棲カップル全体の生活費の平均相場はあまり参考にはなりません。というこわけで、まずは必要となる生活費の把握と節約レベル別の平均相場をご紹介します。
①まずは必要となる生活費を確認!
毎月必ず必要となる生活費(固定費)の項目は、家賃・食費・水道光熱費・交際費(娯楽費)・通信費(ネット・スマホ代)などがあります。これに加え、シャンプーなどの日用品代や、毎月ではなくともシーズンごとに衣類代も必要になるので、前述したような必ず出ていく支出に加え、生活費は思ったよりもかかります。毎月ギリギリの生活費とならないよう、必要になるお金はしっかりと計算して管理することが重要です。
②生活費の相場は?節約レベル別の平均を3つ紹介!
2人の合計収入、貯金したい金額などによって生活費の相場は変わってきます。そこで、同棲に必要な生活費を節約レベル別に分けてまとめてみました。
節約レベル①ちょっと贅沢生活(お金に比較的余裕のあるカップル)
例えば、都内で家賃15万円(駅近・広めのお部屋)を借りた同棲カップルだと、月平均45.5万円が生活費の目安です。内訳は家賃15万円・水道光熱費3.5万円・スマホ代1.5万円(1人あたり)・食費7万円(1人あたり)・交際費5万円(1人あたり)で計算しています。部屋が広い分、電気代が上がります。地方であれば、生活費を気にしなくても家賃代がもっと下がるので、もう少し生活費が安くなります。
節約レベル②普通の生活(節約は無理なくほどほどの一般的な生活スタイル)
都内で家賃が10万円の物件を借りたとしても、月23万円もあれば貯金をしつつ不自由なく暮らすことができます。目安としては、その他の生活費としてすべて2人で、電気・ガス・水道代で1万6,000円、食費6万円、交際費4万円、スマホ代で1.5万円くらいです。ただ水道光熱費は、2人の生活時間が逆であるような、常にどちらかが家にいる場合にはもっと高くなるので注意しましょう。
節約レベル③節約生活(削れるところは削る、堅実な節約生活カップル)
スーパーの特売日にまとめて食材を買ってほとんど自炊し、スマホを格安スマホにして1人5,000円に費用を抑えたりなどとといったシビアな家計管理をするカップルなら、毎月の生活費は約13~15万円もあれば生活していくことができると思います。家賃6万円以内の物件を探し、夏や冬に電気代・ガス代が跳ね上がらないようにエアコンなどをどのくらい使用しているか管理しなければなりません。
同棲の生活費の内訳と分担をパターン別に3つ紹介!
同棲にかかる生活費の相場が分かったら、学生カップル・社会人カップル・一方が学生または社会人カップルのパターン別に、どのように生活費を負担しているのかを見ていきましょう。以下を参考にしつつ、自分がどのくらい負担すれば良いのか計算して、実際に1ヶ月の生活費のシミュレーションをしてみると良いかもしれませんね。
パターン①学生彼氏×学生彼女の場合は半々
学生同士の同棲は、ほとんどの場合、費目によって分担するよりも生活費を折半することが多いようです。アルバイトや仕送りで生活費を賄っている学生が多いので、極端な無駄使いをしない限り支出も似たり寄ったりです。
生活費の内訳例
家賃5~8万円、水道光熱費1~1.5万円、食費3万円、交際費2万円、スマホ代1.5万、日用品代5,000円くらいを目安とすると、毎月約13~16万円が生活費の平均内訳になります。学生カップルの同棲の場合、食費・交際費など外での出費が多くなりがちなので、「生活費はいくらまで」と毎月2人で決めておくと良いかもしれません。
パターン②社会人彼氏×学生彼女の場合は彼氏持ち
彼女が学生、彼が社会人の同棲カップルは、学生同士のカップルより収入に余裕があるので少し生活費が上がります。学生である彼女が、余程アルバイトで稼いでいれば別ですが、彼氏が社会人の場合、ほとんどの生活費は、社会人で収入の安定した彼氏が負担し、彼女が家事をこなすという分担がスムーズかもしれません。
生活費の内訳例
家賃8~10万円、水道光熱費1~1.5万円、食費5万円、交際費5万円、スマホ代1.5万円、日用品代5,000円が目安となり、計算すると毎月平均約21~24万円が生活費の内訳となります。どちらかが料理上手・節約上手だと食費を抑えられそうですね。
パターン③社会人彼氏×社会人彼女の場合は半々+年収の差分
最も安定した同棲生活を送れる理想的な組み合わせのカップルです。ただ、職種などで収入に差が出ることもあるので、そういう場合は収入差分、負担割合を少し高くするなどの工夫をして、しっかりとお金の把握・管理をするべきです。最も貯金がしやすいのも、どちらかが学生のカップルよりも社会人同士の同棲カップルです。
生活費の内訳
家賃10~12万円、水道光熱費1~1.5万円、食費6万円、交際費5~8万円、スマホ代1.5万円、日用品代5,000~8,000円が目安として計算すると、毎月約24~30万円が生活費となります。社会人になると仕事などの付き合いで飲み会があるなど、食費・交際費が高くなりやすい傾向にあります。休みの日はなるべく分担して自炊するようにすると、もっと生活費を抑えることができ、浮いた分を結婚資金としてなど、貯金に回すことができます。
同棲に必要な食費は?パターン別に4つ紹介!
同棲に必要な食費は一体どれくらい?周りの同棲カップルは平均してどのくらい使っているの?と、これから同棲を始めようと考えている人は気になりますよね。ここでは、パターン別の平均食費と理想的な食費はどれくらいなのかについてご紹介します。
①同棲カップルの平均食費
自炊中心か外食中心かによって変わりますが、おおむね月5万円以内に収めているカップルが多いようです(マイナビウーマン調べ)。
②自炊中心カップルの平均食費
自炊中心の同棲カップルの平均食費は、約3~4万円程。その中でも、さらに意識して食費の管理をして節約を頑張っているカップルは、2万円~2.5万円に食費を抑えていることに成功しているようです。毎月食費が5万円以内であれば平均と考えて良さそうです。また、片方ばかりが料理をするのではなく、曜日などで料理する日を分担したり、手伝ったりすると無理せず自炊を続けられます。
③外食中心カップルの平均食費
半月以上外食をしている同棲カップルは、平均して約6~7万円程が食費に充てられます。お互いに忙しくて自炊に手が回らないカップルや、デートの一環としてちょっと高めのお店に行くカップルが、外食中心になり、食費が多めになっているようです。
④理想的な食費は収入の15%
他の同棲カップルの食費事情は分かったし、もちろん節約が大切なのは分かるけど、外食もたまにはしたいと思う方は多いはず。一般的に、理想的な食費は「手取りの15%」と言われています。2人の合計収入が30万円なら、食費は計算すると『300,000×0.15=45,000円』です。ちなみに、家賃や水道光熱費などにも理想的な割合があるので、調べて参考にすると良いですよ。
同棲の費用の上手な分担方法3選!
仲良く同棲生活を送るためには、同棲にかかる費用について2人で話し合い、納得していることが大切です。カップルによって費用分担や費用項目の比率は異なりますが、今回は一般的に多く見られる費用分担の方法と割合の決め方をご紹介します。
①出費項目ごとの支払い担当を決める
お金の扱いはしっかりしないと「別れ」の原因にもなりかねません。曖昧にしたりどちらかが不満に感じたりしないよう、出費項目ごとの支払い担当を決めましょう。担当の決め方はカップルによって違いますが、話し合って分担を決めておくことでトラブルを避けることができます。
②共通で管理する銀行口座を作る
毎月決まった金額を、お互いに共通して管理する銀行口座に入れるのもひとつの手です。家賃・水道光熱費・食費・生活用品など、2人の同棲生活にかかる生活費をその共通口座から支払うということです。入金額は給料日に、お互いの収入に応じた割合で入れるのがおすすめです。もちろん、無理のない範囲で全く同じ金額でも構いません。ただ、共同名義の口座は作れないため、代理人カードでお互いにキャッシュカードを使えるようにしたり、ゆうちょ銀行を活用して一方が通帳で入出金、もう一方がキャッシュカードを利用するなどの工夫が必要になります。
③収入差から負担額を決める
お互いが社会人の場合、年齢や職業の違いなどによって収入に差があることがあります。そんな時は、収入差から負担額を決めたり、負担する項目を分担したりすると良いでしょう。男性の方が収入が高い場合が多いので、その場合は家賃負担も男性の方が高く、代わりに彼女が食費や水道光熱費を負担する、といったカップルが多いようです。
同棲する前に必要な費用のシミュレーションをしよう!
いかがでしたでしょうか?同棲に必要な初期費用って結構かかりますよね。初期費用だけでなく、いざ引越した後の生活費も、2人で協力してお金の計算・管理をしながら生活しなければなりません。大変なこともたくさんありますが、大好きな彼・彼女との生活は楽しいことも、学べることも多いです。これから同棲しようと考えている人、将来同棲してみたいなと思っている人は、紹介した内容を参考にして、素敵な同棲生活を送ってくださいね。