なでしこの花言葉を色別に紹介!由来や種類は?【秋の七草】
「なでしこの花」を知っていますか?良く日本人女性を奥ゆかしく慎み深い女性という意味で「大和撫子(やまとなでしこ)」と例える事を聞きますね。そのなでしこの花の花言葉にはどんな意味があるのでしょうか。花言葉から知る「なでしこの花」の由来や種類をご紹介します。
目次
なでしこってどんな花なの?
「なでしこ」とは、ナデシコ科一群の植物の総称をいい、自生種のほか園芸品種の種類も多様にある、多年草です。「大和撫子」という言葉があるように日本のイメージが強い「なでしこ」ですが、世界各地に分布しておりその種類も豊富で300種類もあります。丈夫で育てやすいことからガーデニングに人気の花です。
なでしこの特徴は?
なでしこの花の特徴は、花びらの縁がギザギザと細かく切れ込んでいるのが特徴的です。母の日の贈る花でかかせない「カーネーション」も同じ特徴をもつ仲間です。花色はピンク色や白色や赤色などもあります。特に可愛らしい色のピンク色が人気です。花が小さくて、色も愛らしい上に丈夫なのでガーデニングや切り花といった鑑賞用や贈り花にもよく使われます。
なでしこの開花時期や見頃はいつ?
300種類もある「なでしこ」の開花時期や見頃ですが、4月~11月頃です。元々とても種類が多く、花自体も丈夫なので、種間交配によって多くの園芸品種が生み出されたことから、植える場所や品種によってはほぼ周年に渡って鑑賞することができます。
なでしこの種類は?
なでしこの種類は、約300品種あると言われています。丈夫で育てやすい事からよくガーデニングや園芸に利用されています。古くから人々に親しまれており、江戸時代に到来した園芸ブームによって中国の常夏(とこなつ)と自然交配が行われ、品種改良が盛んにおこなわれました。
ヨーロッパでは15世紀に栽培されたものがカーネーションの元となり、17世紀にはイギリスで多数の品種が生まれました。以下に代表的ななでしこの種類を紹介します。
河原撫子(カワラナデシコ)
日本各地に自生している代表的な品種で、秋の七草にも含まれる日本人になじみの深い花です。別名「大和撫子(ヤマトナデシコ)」とも呼ばれています。日本減原産の品種なので「ナデシコ」といわれる場合はこの「河原撫子(カワラナデシコ)」のことを指し、またナデシコ属の植物の総称としてもこう言われます。
ヒゲナデシコ(アメリカナデシコ)
アメリカナデシコとなっていますが、原産国はアメリカではなくヨーロッパで、先端が長いひげのように伸びていることから、この名前がつきました。茎の先端に多数の小花が先、種からでもよく育ちます。
姫撫子(ヒメナデシコ)
ヨーロッパ原産の園芸品種です。草丈が低く、秋に紫色の鮮やかな花を咲かせます。初心者でも育てやすく、発芽率も良いので欧米ではとてもポピュラーなナデシコです。
唐撫子(カラナデシコ)
中国から平安時代に渡来した品種で、セキチク(石竹)とも呼ばれます。開花時期の長い四季咲きです。花色も彩りが良く、白、桃、濃桃、赤、赤紫などがあります。
なでしこの名前の由来
なでしこの名前の由来は、その花の姿が「撫でたくなるほど可愛いらしい」ことの由来するとされています。
「幼子のように撫でたくなる」→「撫でたくなるような子」→「撫でし子」→「撫子(ナデシコ)」と名前が変化したと言われています。こうした由来があることから、日本では古くから幼子や女性の例えとして「なでしこ」が使われるようになりました。
また、名前の由来は平安時代に遡りますが、中国伝来のなでしこを「唐撫子」とし、日本なでしこを「大和撫子」として区別し始めたそうです。大和撫子(やまとなでしこ)を女性を称賛する言葉として使い始めたのは江戸時代と言われています。
なでしこの花言葉と由来は?4つ紹介!
なでしこの花言葉はどんな意味があるのでしょうか。そしてその意味にはどんな由来があるのか?代表的な「純愛」「無邪気」「大胆」「貞節」の4つの花言葉と由来をご紹介します。
花言葉①「純愛」
なでしこの花言葉の一つ「純愛」があります。純愛の花言葉の由来はなでしこの花の姿からとられてたものと言われています。なでしこの花は細い糸が集まったような花びらをしています。この花の繊細で清楚な印象が、しとやかな女性のイメージと結びつき「純愛」という花言葉がつけられました。
花言葉②「無邪気」
なでしこの花言葉「無邪気」この花言葉の由来もなでしこの花の姿からとられています。この「無邪気」という花言葉はなでしこの花からうける愛らしい印象が、女性の無邪気なイメージにと結びつきつけられました。
花言葉③「大胆」
なでしこの花言葉に「大胆」という花言葉があります。先ほど紹介した「純愛」とは正反対の花言葉ですね。これは西洋の花言葉です。西洋のなでしこは赤い色の品種が多く、色鮮やかなで派手なイメージのものが多い為「大胆」という花言葉がつけられました。日本と欧米でイメージの違う花というのも珍しく、「純愛」「大胆」といった全く意味の違う花言葉を持つのもなでしこの魅力でもありますね。
花言葉④「貞節」
なでしこの花言葉4つめは「貞節」です。この花言葉の由来もなでしこの姿からとられています。なでしこの花の繊細で清楚な印象が、一歩引いて男性を立てるような女性のイメージを結びつき「貞節」という花言葉がつけられました。
なでしこの色別の花言葉の意味3選!
なでしこ全般の花言葉「純愛」「無邪気」「大胆」「貞節」の4つを紹介しましたが、なでしこの花の色によっても花言葉の意味が違うのをご存知でしたか?代表的な色別での花言葉を紹介します。
ピンク色のなでしこの花言葉
ピンク色のなでしこの花言葉は「純粋な愛」です。
特にピンク色は女性の愛らしいイメージが強く、大人よりは少女のイメージが強いのがピンク色です。その為同じ愛でもひたむきさや、純粋さが強調されています。なでしこの花の中でも可憐なイメージがあるピンク色は人気のあるカラーです。
赤いなでしこの花言葉
赤いなでしこの花言葉は「純粋で燃えるような愛」です。
ピンク色の花言葉の「純粋な愛」よりも想いが少し強くなる花言葉が付けられています。「純粋で燃えるような愛」が花言葉の赤いなでしこ。特に八重咲きの品種の花言葉になります。なでしこ全体の花言葉に「大胆」という花言葉があります。この「大胆」と「純粋で燃えるような愛」を合わせるととても情熱的なイメージになりますね。
白いなでしこの花言葉
白いなでしこの花言葉は「器用 才能」です。
ピンク色や赤色のなでしこの花言葉とは異なり、白いなでしこの名は事は「器用」や「才能」といった知的なイメージの花言葉がつけられています。もともと西洋の花言葉なのですが、女性の知的な美しさを印象つけさせてくれる花言葉です。ピンク色のなでしこと合わせて贈ると女性にとっては嬉しい贈り物になりますね。
英語でのなでしこの花言葉を紹介!
英語でのなでしこの花言葉も紹介します。英語での花言葉もなでしこ全般だけでなく、なでしこの色別に英語の花言葉を紹介します。
なでしこ全般の英語の花言葉
「boldness(大胆)」日本語の主な花言葉では「純愛」や「貞節」ですが、英語表記になると「大胆」の表現になるんですね。
ピンクのなでしこの英語の花言葉
「pure love(純粋な愛)」ピンクのなでしこの英語の花言葉は、日本語の花言葉と一緒ですね。
赤いなでしこの英語の花言葉
「pule and ardrent love(燃えるような愛)」日本語の花言葉「純愛で燃えるような愛」とほぼ同じ意味の花言葉になっています。
白いなでしこの英語の花言葉
「ingeniosness(器用」「talent(才能)」白いなでしこの英語の花言葉は、日本語の花言葉と全く一緒ですね。
なでしこは秋の七草のひとつ。秋の七草とは?
「秋の七草」を知っていますか?「春の七草」といえば1月7日に七草粥を食して1年の無病息災などを祈り、また正月料理で疲れた意をやすめるものとして、その風習が今でも続いています。しかし「秋にも七草がある」というのは意外にも知られていません。
秋の七草が万葉集に収められている山上憶良の2首が始まりです。春の七草が七草粥にして無病息災を祈るものに対し、秋の七草はその美しさを鑑賞して楽しむもの。なのです。そして、秋の七草の特徴は見て楽しめるだけではなく、薬用など実用的な草花として昔からあり、日本人に親しまれたものが選ばれています。
「なでしこ」はその秋の七草のひとつなんですね。秋の七草は、萩・尾花・葛・撫子・女郎花(おみなえし)・藤袴(ふじばかま)・桔梗の7つです。日本女性の清楚さを表現した「大和撫子」の花、なでしこ。「枕草子」の中で清少納言はなでしこの美しさは草花の中で第一級品であるとしています。
なでしこは漢方としても使われる!
秋の七草で紹介したように、秋の七草は薬用など実用的な草花として使われていたものが選ばれています。なでしこもその中の一つなのです。
なでしこは、漢方名「瞿麦(クバク)」消炎、利尿薬として使われています。
美しい女性のたとえ・大和撫子(やまとなでしこ)の由来は?
「大和撫子(やまとなでしこ)」とは、日本女性の奥ゆかしさや美しさを「なでしこ」の花に例えて表現をする日本で昔から使われている言葉です。昔から使われている言葉と言われていますが、具体的にいつ頃から使われている言葉なのでしょうか。
諸説ありますが「万葉集」でもすでに日本女性を大和撫子に例えていたそうです。「秋の七草」でも紹介しましたが、あの清少納言がなでしこの事を「枕草子」でなでしこの美しさを書いています。詩を読む時代から、日本女性を可憐で美しい大和撫子に例えていたと考えられますね。
なでしこの誕生花はいつ?
誕生花は、生まれた月日にちなんだ花で、誕生日に贈られる花としても嬉しいものですよね。なでしこの誕生花は、7月14日、7月22日、7月28日です。
なでしこは丈夫で育てやすい花。寄せ植えがおすすめ!
なでしこの花は日本を代表する可憐な花という事がわかりましたね。日本女性を例える「大和撫子」もそうですが、日本女性特有の一歩下がって、芯の強い女性。を表してくれる「なでしこ」。なでしこの花自体も可憐でおしとやかなイメージのはなですが、可憐な姿の中には丈夫でしっかりしており、育てやすい花としてガーデニングや園芸に良く使われています。
なでしこを育てる時は、出来るだけ新芽の多い苗を選ぶのが良いでしょう。こぼれ種でも育つほど丈夫な花なので、種まきでも十分、一から育てられます。なでしこは単品で楽しむより、寄せ植えで楽しむのもおススメです。春から秋にかけて季節を感じさせてくれるなでしこは、1年を通して楽しませてくれる多年草と組み合わせて、数年植え替えをせずに変化していく景色を楽しむ事ができます。寄せ植えは丈夫に育ってくれるなでしこならではの魅力でもあります。
丈夫で育てやすいなでしこは、園芸初心者の人でも十分に楽しめる花です。他の植物との組み合わせを楽しみながら、長く育ててみてくださいね。