福寿草の花言葉や由来を紹介!縁起が良くて贈り物にもぴったり?

お正月によく見かける縁起のいい花とおなじみの福寿草。まだ咲く花の少ない時期に黄色のかわいい花を咲かせる福寿草の花言葉には縁起のいい意味と悲しい意味があるのはご存知でしょうか。福寿草の花言葉やその由来、別名などをご紹介します。

福寿草の花言葉や由来を紹介!縁起が良くて贈り物にもぴったり?のイメージ

目次

  1. 1福寿草の花言葉は縁起が良い?
  2. 2そもそも福寿草ってどんな花?
  3. 3福寿草の花言葉を紹介!英語圏の花言葉も!
  4. 4福寿草の花言葉の由来とは?
  5. 5福寿草の開花時期は?
  6. 6福寿草の花は毒があるの?
  7. 7縁起の良い福寿草で新年やイベントをお祝いしよう!

福寿草の花言葉は縁起が良い?

お正月用の寄せ植えなどでもよく見かける福寿草。小さくて黄色い花は寒い時期に春を感じさせるような温かい気分にさせてくれます。江戸時代では正月に花を咲かせる縁起がいい花として親しまれてきました。

お正月だけでなく、山野草の愛好家などを中心に人気のある福寿草ですが、その花言葉は「福」と「寿」という漢字からもわかるように縁起のいい意味の花言葉が多いです。しかし、英語の花言葉はなぜか悲しい意味の花言葉になるのです。福寿草のその花言葉の意味や由来、その別名や福寿草の伝説までご紹介します。

福寿草

そもそも福寿草ってどんな花?

福寿草はキンポウゲ科の植物で北海道から九州までの日本の山林に広く生息しています。原産は日本や中国などの東アジアとシベリアです。古代に欧州にも伝わっているので東アジアから欧州の広い地域に分布しています。開花は2月~4月頃、3~4センチ程度の黄色い花を咲かせます。夏は葉も枯れて根だけになり休眠し、また新春になると新しい芽を出します。

日本では黄色い花の咲く福寿草が一般的ですが、黄色の他、オレンジや赤、白などの花を咲かせる種類もあります。

福寿草という花名は日本だけで呼ばれ、英語での花名は「Amur adonis(アムール アドニス)」です。福寿草という花名の由来はどこから来ているのでしょうか。まずは、福寿草の花名の由来についてみていきましょう。

福寿草

福寿草の花名の由来は?

「福寿草」という花名は日本で付けられました。日本では旧暦のお正月にちょうど花が咲いていたため、正月に咲く縁起のいい花として江戸時代からお正月の花として用いられるようになりました。

福寿草の花名は正月に由来しています。日本の正月は年神様という神様を迎えて歳を重ねたことと豊年を祝う行事です。年神様は福をもたらす神様。その「福」が来ることと、歳を重ねる「長寿」を祝う正月に花が咲くことから「福寿草」と名付けられたのが花名の由来です。そのため日本では今でも縁起のいい花として重宝されています。

由来

福寿草の別名を紹介

福寿草は正月に咲くということが珍しいからか、別名が多くある花でもあります。その一部だけでも、「ガンタンソウ(元旦草)」「ツイタチソウ(朔日草)」「ガショウラン(賀正蘭)」「ケンサイギク(献歳菊)」などたくさんの別名があります。日本では縁起のいい花なので、福寿草の別名も正月にちなんだ縁起のいい別名が多くついているのが特徴です。

また、花が咲いている期間が長いため、別名で「チョウジュソウ(長寿草)」とも呼ばれています。

福寿草

福寿草の花言葉を紹介!英語圏の花言葉も!

福寿草の花名が正月に由来していることから、福寿草の花言葉もいい意味の花言葉が多いです。しかし、英語圏の福寿草の花言葉の意味は日本の花言葉の意味とは少し違うようです。福寿草の花言葉にはどのようなものがあるのでしょうか。福寿草の花言葉について詳しくみていきましょう。

福寿草

福寿草の花言葉

福寿草の日本での花言葉は、「幸せを招く」「永久の幸福」です。この2つの花言葉がメインですが、福寿草にはこの2つの花言葉の他にも「幸福」「祝福」という花言葉があります。花言葉に「福」や「幸」など漢字が使われ、お正月から連想してできたのがよくわかる縁起のいい花言葉ばかりです。

これらの花言葉以外にも福寿草には多数の花言葉があり、「回想」「思い出」という花言葉もあります。こちらは福寿草の長寿の意味から由来してできた花言葉だと言われています。長生きをするとその分、思い出がたくさん増えることが、思い出などの花言葉の由来になっているようです。

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英語圏の福寿草の花言葉は?

日本の福寿草の花言葉は正月に由来して名づけられた花という事もあり、いい意味の花言葉や縁起の良い花言葉ばかりですが、英語圏の花言葉は日本の花言葉とは少し違っています。

英語の福寿草の花言葉は「sorrowful remembrance」で訳すと「悲しき思い出」という花言葉になります。日本の花言葉と違い英語の福寿草の花言葉は悲しい意味の花言葉です。この花言葉はなにに由来して出来たのでしょうか。英語圏での福寿草の花言葉の由来を次の章でみていきましょう。

福寿草

福寿草の花言葉の由来とは?

ギリシャ神話における福寿草

英語圏での福寿草の花言葉「悲しき思い出」はギリシャ神話が由来です。英語での花名は「Amur adonis(アムール アドニス)」と紹介しましたが、この英語の花名に使われている「アドニス」という名の青年が登場するギリシャ神話が福寿草の花言葉に由来しているのです。

福寿草の花言葉の由来になったギリシャ神話をご紹介します。

ギリシャ神話

福寿草が登場するアドニスのギリシャ神話

息子の放った恋の矢に胸を貫かれた、美と愛の女神アフロディーテは、美しい青年アドニスを見て恋に落ちます。アドニスに夢中になったアフロディーテは、狩りが好きなアドニスに危ない狩りはしないでと伝えます。しかし、アドニスはその忠告を聞かず、狩りの途中に猪に襲われ命を落としてしまいます。

アドニスの死を悲しんだアフロディーテはアドニスの血に神の酒を注ぎました。するとそこからアドニスの血のように赤い福寿草が咲きました。このギリシャ神話が福寿草の花言葉の由来になったと言われています。

しかし、他の花の由来でこのギリシャ神話で聞いたことがあるという方もいるかもしれません。実はアドニスのギリシャ神話はアネモネの花が誕生するギリシャ神話と同じなのです。福寿草がなぜアネモネに変わったのかはわからないそうですが、同じキンポウゲ科の植物で古代にはヨーロッパにも福寿草は伝わっていたため、福寿草の原種はアネモネに似ていたのではないかとも言われています。

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アイヌに伝わる福寿草の伝説

福寿草の悲しい伝説はギリシャ神話だけでなく、実は日本にもあるのです。それは北海道に住むアイヌ民族に伝わる福寿草の伝説です。アイヌでは福寿草の事をアイヌ語で「クナウノンノ」と呼びます。その花名は福寿草の伝説に登場する霧の女神クナウの伝説に由来しています。アイヌに伝わる福寿草の悲しい伝説もご紹介します。

アイヌ

クナウ姫の悲しい伝説

北の国に霧の女神クナウがいました。クナウは年頃になり雷の神である父親が選んだ土竜(モグラ)の神と見合いをさせられ、土竜の神と結婚することになりました。しかし、クナウは地潜り虫などを食らうモグラが好きではなく、この結婚は望んだものではありませんでした。父親のいう事は絶対で、嫌々結婚することになりました。

嫁入りの日、この結婚が嫌だったクナウはついに逃げ出してしまいました。心配になり土竜の神は世界中を探し回します。結局クナウは逃げきれず、隠れていた草の中にいたところを見つかってしまいました。クナウを見つけた土竜の神は激怒します。「親や夫の言う事が聞けない愚かな娘は天に帰る事も許さない。草の中がそんなにいいなら草になってしまえ」とクナウに呪いをかけました。

呪いをかけられたクナウは一本の黄色い福寿草に変えられてしまいました。福寿草になってしまったクナウは天にいる父親を一目見たいと思いますが、土竜の神の手下に見張られ、それすら叶いません。そのため、福寿草は動物たちが冬眠する冬の間だけ、雪の間からこっそり天を見ているのです。その伝説からアイヌでは福寿草の事をクナウノンノと呼んでいるのです。

福寿草

福寿草はアイヌでは大切な花

アイヌではこのような伝説がある程、福寿草は大切な花だとしています。他にも「福寿草が咲くと、春の魚イトウ(幻の大魚)がやってくる」と言われています。極寒の地域に住むアイヌの人たちにとって、やっと来た春の訪れを感じさせる大切な花が福寿草なのですね。

福寿草

福寿草の開花時期は?

春の訪れを感じさせ、様々な花言葉や伝説のある福寿草。その福寿草の開花時期は旧暦のお正月にあたる2月頃~4月頃に開花します。1月頃に開花し、お正月用の寄せ植えなどに使われている福寿草はハウス栽培でその開花を早めたものになります。福寿草の開花している期間は長く遅い地域では5月頃まで咲いているそうです。

冬は咲く花も少ないので、この季節に開花する福寿草は私たちの目を喜ばせ、もうすぐ春が来るという喜びを教えてくれる花なのです。

福寿草

福寿草の花は毒があるの?

可愛らしい花が私たちの目を楽しませ、縁起のいい花言葉も多い福寿草ですが、実は毒があるのです。

毒のある草は昔から薬として使われていますが、福寿草の根には利尿作用や心臓の薬の強心剤として使われることもあるそうです。しかし、とても中毒性が高いので、素人が薬として手を出すのはとても危険です。

福寿草の根に含まれる毒はシマリン、アドニトキシンという成分が含まれています。中毒の症状としては、嘔吐、心臓麻痺、呼吸困難になり、場合によっては死に至るケースもあるそうです。福寿草のつぼみがふきのとうに似ているため、間違えて食べてしまい中毒を起こすケースがあるそうです。可愛らしい花ですが山林などで採取するときには気をつけましょう。

福寿草

縁起の良い福寿草で新年やイベントをお祝いしよう!

福寿草

福寿草の由来や花言葉、その伝説などについて紹介しましたが、いかがでしょうか。福寿草は日本では縁起が良い花言葉の多い花です。新年や春を迎えるイベントなどに福寿草を飾れば、その可愛らしい花と縁起の良さに知っている人には一目置かれるのではないでしょうか。

また、日本には縁起のいい寄せ植えの組み合わせがあります。例えば、南天と福寿草の寄せ植えなどです。難を転じる南天との組み合わせで「災い転じて福となる」という意味になります。こういった縁起の良い組み合わせの寄せ植えなら贈り物や冬のイベントなどにぴったりだと思いますよ。

福寿草の花言葉には悲しい意味もありますので、上手く活用して福寿草を楽しみましょう。

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