2021年08月31日公開
2021年08月31日更新
手縫いでも簡単!ズボンの裾上げを自分でやる方法
あなたは普段、ズボンの裾上げをするときはお店にお願いしますか? それとも自分で手縫いしますか? この記事では自分でズボンの裾上げを手縫いでするための方法をまとめました。 いつもお店に裾上げを任せている人は1度ご自身でやってみてはどうでしょう?
目次
- 1意外と簡単!ズボンの裾上げを自分で手縫いでやってみよう!
- 2お店に頼まず自分で手縫いして裾上げをすることのメリット
- 3お店に頼まず自分で手縫いして裾上げをすることのデメリット
- 4ズボンの裾上げを簡単に手縫いでやるやり方①:ズボンの裾の長さを決める
- 5ズボンの裾上げを簡単に手縫いでやるやり方②:裾を折ってアイロンをかける
- 6ズボンの裾上げを簡単に手縫いでやるやり方③:流しまつり縫いで縫う
- 7もう1つのまつり縫いのやり方:たてまつり縫い
- 8まつり縫い以外のやり方:千鳥がけ
- 9ズボンの裾上げの手縫い以外の簡単なやり方①:ミシンで縫う
- 10ズボンの裾上げの手縫い以外の簡単なやり方②:裾上げテープを使う
- 11ズボンの裾上げの手縫い以外の簡単なやり方③:接着剤を使う
- 12自分でズボンの裾上げをするときの注意点①:裾の長さは靴を履いて決める
- 13自分でズボンの裾上げをするときの注意点②:仕上がり位置で切らない
- 14自分でズボンの裾上げをするときの注意点③:針と糸の選び方
- 15まとめ 自分でズボンの裾上げを手縫いでやってみよう!
意外と簡単!ズボンの裾上げを自分で手縫いでやってみよう!
「自分でジャージやジーンズ、スラックスの裾上げをしたい!」
このように思われる方も多いと思います。
自分で裾上げができるようになればジーンズやスラックスなどいろんなズボンの裾上げを好きな長さでやることができます。
なによりお金がかかりません。
そこで今回は手縫いによるズボンの裾上げの簡単な方法をご紹介していきます。
手縫い以外にもミシンやテープなどを使った簡単なやり方も合わせてご紹介します。
これを機に自分で裾上げをしてみてはどうでしょう?
お店に頼まず自分で手縫いして裾上げをすることのメリット
自分で手縫いするメリット①お金がかからない
お店にスラックスなどのズボンの裾上げを頼んだ場合、大体1,000円前後の料金がかかります。
また自分でズボンの裾上げを行えば、完成までにかかる時間も短縮できるはずです。
少しでも出費を抑えたい、少しでも早く裾上げをしたいという方は自分で裾上げをやってみましょう。
自分で手縫いするメリット②:お店に行く手間がない
もう1つのメリットは、わざわざお店に行かなくて済む点です。
ご近所に裾上げをしてくれるお店があればそこまで手間ではないのかもしれませんが、田舎だとそうもいかないことが多いです。
お店までの距離が遠いほど、自分で裾上げすることのメリットは大きくなります。
ご近所に裾上げをしてくれるお店がない方はぜひこの機会に裾上げのスキルを身につけてはどうでしょう?
お店に頼まず自分で手縫いして裾上げをすることのデメリット
自分で手縫いするデメリット①:全て自分でやらなければいけない
自分でスラックスなどのズボンの裾上げをすることのデメリットとしては、裾上げの作業を自分でしなければいけないことでしょうか?
特に手縫いで裾上げを行うのは、人によっては面倒に感じるかもしれません。
そこで手縫いだけでなく、テープや接着剤を使ったとても簡単な方法もご紹介します。
どうしても手縫いを面倒と感じる方はテープや接着剤を用いて裾上げをしましょう。
きっとわざわざデメリットに挙げるほどの手間はかかりません。
自分で手縫いするデメリット②:仕上がりが良くないことも・・・
こちらも人によりますが、手縫いになれていない方、手先が器用じゃない方はどうしてもきれいに仕上がらない可能性があります。
こればかりは経験を積み重ねるしかないと思いますが、裾上げをする機会がほとんどない場合はお店に任せても良いかもしれません。
何度も裾上げをするのであれば積極的に手縫いで裾上げをしましょう。
その方が非常にコストを安く抑えることができます。
ズボンの裾上げを簡単に手縫いでやるやり方①:ズボンの裾の長さを決める
裾の長さは靴を履いた状態で決めましょう。
また、この時のベルトの位置にも注意してください。
普段と同じようにベルトを付けたうえで裾の長さを決めてください。
一般的なスーツのスラックスの裾の長さは、画像のようにヒールから大体3~4㎝程度です。
スラックスの裾の長さを決める他の目安として、クッション(たるみ)があります。
このクッションのでき具合により、ワンクッション、ハーフクッション、ノークッションの3パターンの裾の長さがあります。
ワンクッションとは、裾口が1回折れるほどの長さです。
ハーフクッションはクッションができるかできないかくらいの長さです。
ノークッションは裾に一切クッションができない(靴の甲に触れない)長さです。
この3つのどれを選ぶかは、裾口の広さで決めます。
具体的にはスラックスの裾幅が23㎝以上であればワンクッション、20~22㎝程度であればハーフクッション、19㎝以下であればノークッションとなります。
もちろんこれはあくまでも目安ですので、スラックスの裾の長さは最終的には自分の好みで選びましょう。
ズボンの裾上げを簡単に手縫いでやるやり方②:裾を折ってアイロンをかける
裾の長さが決まったら、その位置に印をつけ折り返します。
この時ズボンを裏返し、ズボンを穿いたときに裏側に来る部分が表に来るようにします。
そうしたら、画像の一番下の普通地のように折りましょう。
2度折るのはほつれ防止のためです。
この状態でズボンの裾口にアイロンをかけます。
スラックスの場合、シングルとダブルがありますが、ダブルの場合は折り返す分長めに内側に折り返しておきましょう。
ちゃんと折り目を付けるためにもしっかりアイロンをかけましょう。
スラックスのように生地があまり厚くないズボンの場合は靴擦れ布を付けることをおすすめします。
これを付けることでスラックスの裾口から擦り切れていくのを防止することができます。
靴擦れ布を付ける位置は画像のように裾のラインから、折り曲げて内側に来る部分につけます。
裾上げをする前にミシンで縫い付けましょう。
靴擦れ布はできるだけ裾側に縫い付けましょう。
裾がシングルの場合は、表側に縫い目が見えないように手縫いで縫い付けることをおすすめします。
ダブルであれば縫い目が見えることはないので、ミシンで縫ってしまっても大丈夫です。
ズボンの裾上げを簡単に手縫いでやるやり方③:流しまつり縫いで縫う
では早速、手縫いで裾上げをする簡単なやり方を説明します。
先ほど折り返した部分(縫い代)をまつり縫いで表の布地に縫い合わせます。
この時の縫い方はいくつかあるのですが、まずはまつり縫いの方法をご紹介します。
1、縫い代の裏から針を表に出す。
2、5㎜程先の表布の糸をわずかにすくいます。
3、縫い代の裏から針を出します。
4、1~3を繰り返します。
画像はまつり縫いで縫った時の裾の裏側の状態です。
このようなまつり縫いは「流しまつり縫い」とも呼ばれます。
まつり縫いで裾上げをすると、表からはほとんど糸が見えなくなります。
画像ではあえて違う色の糸を使用していますが、実際は生地の色に合わせるためほとんど目立ちません。
こちらは実際にズボンの裾上げのためにまつり縫いをした例です。
この画像は裏側から見ているので、まつり縫いの斜めの糸が見えますね。
今度は表側から見た画像です。
なんとなくどのあたりに糸が通っているかわからなくもないですが、糸が全然見えないのがお分かりいただけますか?
これがまつり縫いのメリットです。
糸がほとんど見えないのでスラックスのようなズボンにおすすめです。
もう1つのまつり縫いのやり方:たてまつり縫い
まつり縫いにはもう1つ、たてまつり縫いという種類があります。
こちらはほとんど流しまつり縫いと同じなのですが、縫い代から針を出した後にすぐ上の表布の糸をすくう点で異なります。
こちらの方が流しまつり縫いよりもしっかり縫い付けられます。
画像は裾の裏側から見た状態です。
表布の糸をすくう位置が異なるだけなので表側からの見栄えはほとんど変わりません。
たてまつり縫いをするときの針を通す間隔ですが、画像のように大体0.3~0.4㎜程度をおすすめします。
もちろんあくまでも目安なので、あまり長さを気にせずに縫っても問題はありません。
まつり縫い以外のやり方:千鳥がけ
まつり縫い以外の手縫いの方法として千鳥がけというものがあります。
こちらはまつり縫いとは逆に左から右に進みます。
千鳥がけの方法は画像のように、
1、縫い代の左側の裏から針を通す。
2、画像の②の位置で表布の糸をすくう。
3、画像の④の位置で縫い代をすくう。
4、2と3の繰り返し。
このような手順で進みます。
こちらはそれぞれの縫い方や見た目をまとめた画像です。
先ほどは通常のまつり縫いを「流しまつり縫い」としてご紹介しましたが、通常のまつり縫いよりも縫い目を大きくしてゆるくまつる方法を流しまつり縫いとすることもあります。
あくまでも間隔の違いだけなので実質同じ縫い方には変わりありません。
千鳥がけも含めて、お好きな縫い方で裾上げをして問題ないでしょう。
また、今回ご紹介していない奥まつり縫いですが、縫い代の奥(裏)をまつるため縫い目が見えない縫い方です。
縫い目が見えないことから高級服などでよく使われる方法になっています。
慣れてきたら奥まつり縫いでやってみても面白いですね。
ズボンの裾上げの手縫い以外の簡単なやり方①:ミシンで縫う
スラックスではなく、チノパンやジーンズのようなズボンの場合はミシンで裾上げをしましょう。
ミシンで縫う場合は画像のように3か所に印をつけていきます。
印をつける時のズボンの置き方は、チノパンの場合はセンターラインで折って脇線が中心に来るように、ジーンズの場合は脇線が端に来るようにしましょう。
印は上から順に
1、仕上がり位置
2、実際にミシンで縫う位置(裾口からステッチまでの長さ分、仕上がり位置から下につける)
3、切り取り線(1と2の間隔の半分くらいあけてつける)
となっています。
1と2については上下の生地のそれぞれの裏表にも印をつけます。
線を引き終えたら、切り取り線で裾を裁断します。
チノパンの場合は、裾口を切り取ったらズボンを裏返した状態で先ほど引いた線に合わせて折っていきます。
そうしたら画像のように縫い目の位置から、生地のできるだけ端っこをミシンで縫っていくようにしましょう。
ミシンで1周縫ってさらに3㎝程度重ねて縫ったら、アイロンをかけて完成です。
ジーンズの裾上げをミシンで行う場合は、縫う前に内側のステッチのところをカットしておきましょう。
ジーンズのステッチの部分は特に厚いため、通常のミシンでは壊れてしまいます。
ミシンが壊れるのを防ぐためにも、忘れずにカットしておきましょう。
あとはチノパンと同様にミシンで縫っていけば完成です。
ズボンの裾上げの手縫い以外の簡単なやり方②:裾上げテープを使う
さて、今まで手縫いやミシンによる裾上げの方法をご紹介してきましたが、ここまで読んで「私にはできない」と思ったあなたに朗報です。
手縫いやミシンよりもずっと簡単な方法があるんです。
こちらの「裾上げテープ」を使えば、誰でも簡単に裾上げができます。
しかもこの裾上げテープ、100均で売ってます。
とにかく裾上げテープを使えばコストも手間も限りなく少なくすることができます。
ただし、裾上げテープを買うためにお店に行く手間は増えるかもしれませんね。
ざっくり裾上げテープの使い方をまとめると、
1、裾上げの仕上がり位置を決め、アイロンで折り目を付ける
2、裾上げテープを使う分だけ切り、水でぬらす(切るときは2~3㎝余裕を持って切る)
3、裾上げテープを、内側に折り曲げた生地と表布に固定あてて、アイロンの熱で接着させる
以上になります。
こちらは濡らした裾上げテープを少しずつアイロンをあてて接着しているところです。
よれないように慎重に接着していきましょう。
アイロンによる接着が終われば完成です。
ズボンの裾上げの手縫い以外の簡単なやり方③:接着剤を使う
こちらの布用接着剤を使うと、裾上げテープ以上に簡単に裾上げができてしまいます。
先ほどと同様に、テープの代わりにこの接着剤で接着すればいいだけです。
接着剤を素早く乾燥させたい場合は、アイロンをかけるとすぐに乾きます。
最も簡単な方法ですが、多少のコストはかかってしまいます。
それでもお店で裾上げをしてもらうよりは安上がりです。
コスト面を重視するならやはり手縫いがおすすめです。
自分でズボンの裾上げをするときの注意点①:裾の長さは靴を履いて決める
裾上げの仕上がり位置は、絶対に靴を履いた状態で行いましょう。
意外と靴のヒールに高さがあるため、靴を脱いだ状態で合わせるとかなり短めに仕上がってしまいます。
また、この時はベルトもしっかり締めましょう。
ベルトがあるかないかだけでも仕上がり位置が変わってきてしまいます。
注意しましょう。
出典: https://mendy.jp
自分でズボンの裾上げをするときの注意点②:仕上がり位置で切らない
仕上がり位置では絶対に切らないようにしましょう。
画像のような革パンツならあまり問題ないかもしれませんが、切りっぱなしだとどんどん糸がほつれてきます。
ほつれてこないようにきちんと折り返して縫いましょう。
自分でズボンの裾上げをするときの注意点③:針と糸の選び方
糸を選ぶ際は、まず「手縫い用」を選びましょう。
そのうえで、スラックスの場合は裾上げするズボンの糸の色と太さに近い糸を選びましょう。
できるだけ裾上げを行うズボンと同じような糸を選ぶことで縫い目を目立たなくさせることができます。
チノパンやジーンズは生地に使われている糸ではなく、ステッチに使われている糸に合わせましょう。
糸を決めたら次は針を決めます。
針はもちろん手縫い針を使います。
針の太さを表す数字は原則として小さくなるほど針は太くなります。
裾上げをするズボンの生地がジーンズのように厚ければ針も太くしましょう。
細かく縫う場合は短い針を選び、粗く縫う場合は長い針を使います。
マチ針の準備も忘れずにしましょう。
まとめ 自分でズボンの裾上げを手縫いでやってみよう!
いかがでしたか?
裁縫の経験があまりない方でも、手縫いによるズボンの裾上げはそれほど難しいことではありません。
なにより最もコストがかからないのでおすすめの裾上げ方法です。
一度裾上げを手縫いしてみてはどうでしょう?