ディベートのやり方!絶対に勝てるコツはある?【反論・反駁】
日常ではあまり馴染みのないディベートですが、どのようにして行うものなのでしょうか。ディベートにはコツや練習の必要性があるのかどうか気になるところです。ディベートの一連の流れから絶対に勝てるコツまで、ディベートのやり方を徹底解説していきます。
目次
ディベートについて徹底調査!
ディベートと聞くと難しく複雑なイメージがありますが、簡単に言うとある1つの公的なテーマについて、異なる2つの立場から論議を交わすことです。日常的に行われるものではないので、どのようなルールに沿って行うのか疑問もあることでしょう。しかし、コツを知った上で練習を行うと上手くできるようになり、ディベートが楽しくなります。それでは、ディベートを行う目的や効果はどのようなものがあるのかなど、ディベートについてご紹介します。
そもそもディベートとは?ディスカッションとは違うの?
ディベートとディスカッションは、それぞれ違った特徴を持っています。ディスカッションはテーマを決めて自由に話すことであるのに対し、ディベートには相反する2つの立場に分かれて、互いに意見を主張し合うという特徴があります。後で詳しく説明しますが、ディベートには細かいルールがありディスカッションほど自由に論議を交わすことができません。また、ディスカッションは話し合いですが、ディベートは勝敗のあるれっきとしたゲームです。
ディベートの特徴4つ
ディベートの作戦会議や練習をする際は、ディベートとはどういうものなのかをきちんと理解しておくことでより効率よく練習することができるでしょう。ここでは、ディベートの4つの特徴をご紹介します。
①テーマがある
ディベートの特徴1つ目は、ディベート毎に意見対立を前提にしたテーマがあるということです。ディベートのテーマとしては推定論題・価値論題・政策論題などがあります。
- 価値論題 2つの異なる価値観を対比させながらディベートを進めていきます。
- 推定論題 ある事実が正しいかどうかを吟味するディベートです。
- 政策論題 国家や日本政府のトップの立場を仮定して、ある法案を可決するか否かをディベートします。
また、自分達で自由にテーマを決めてディベートを行うことも可能です。ディベートが面白いか否かは、テーマに左右されると言ってよいでしょう。
②肯定側と否定側に分けられる
ディベートには中立の立場がなく、肯定側と否定側に分れて議論し合うのが特徴的です。ディベートの試合では、肯定と否定のどちらのチームになるかは試合直前まで分かりません。流れとしては、どちらのチームになるかをジャンケンやコイントスで決める・チームごとに作戦会議・チーム内での役割を決めてからディベート開始となります。ディベートの試合は、個人の意見を主張する場ではありません。賛成派であっても否定チームに振り分けられた場合は、否定側の立場でディベートしなければならないのがルールです。
③時間や順番が決まっている
ディベートの試合には必ずタイムテーブルがあり、スピーチの順番・時間・役割などがあらかじめ決められているという特徴があります。ディベートは競技なので、肯定チームと否定チームはフェアにディベートしなければなりません。時間内に話す内容をまとめて言い切らないといけないので、短時間で上手く考えをまとめるいい練習になるでしょう。ディベートはたくさん発言したチームが勝てるわけではなく、短い時間内に的を得た発言をすることが、勝てるかどうかの別れ道であると言えます。
④勝敗がある
ただ単に議論を交わすだけでなく、ディベートには勝敗があるというのが特徴的です。ディベートの試合では、第三者であるジャッジや観客が勝ち負けの判断を下します。たとえ相手チームを論破しても、ジャッジや観客を納得させられなければ試合に勝つことができません。最終的に勝つためには、誰に向かって議論をしているのかを考えながら上手く意見を主張しなければなりません。そしてジャッジや観客は、投票をしたら必ず投票理由を全員の前で説明しなければならない義務があります。
ディベートのやり方を【ステップ別】に4つ紹介!
ディベートには、一連の流れがあります。それぞれのステップにおいて、コツをつかんだ上で作戦会議や練習を行うと勝てる確率が高くなるものです。まずは各ステップの内容を理解して、ディベートの流れを把握しましょう。
①議論のたたき台を作る
ディベートのやり方としてはまず、議論のたたき台(立論)を作ります。立論とはそれぞれのチームが、テーマを肯定または否定する理由を述べていくことです。立論の段階においてはどちらのチームも淡々と自分たちの意見を述べるだけで、反論したり相手チームを否定するような意見は述べません。賛成または反対する理由を、ジャッジをはじめ全員に分かりやすくプレゼンテーションする感覚で述べていきます。
②質疑・応答
ディベートのやり方の2番目のステップは、立論に対しての質疑・応答です。質疑・応答の流れは、最初に肯定チームがスピーチをするので、肯定チームの立論直後に否定チームが質問します。この時点で反論はしません。相手チームが立論で論じたことと論じてないことを明確にして、次の反論のステップのための情報収集をします。質疑・応答のコツとしては、どちらのチームも物凄い速さでスピーチをするので、聴き洩らしたことやもう一度確認しておきたいことなども質問するといいでしょう。
③反駁
反駁のステップでは、お互いの立論を元に再度議論を繰り広げます。反駁には複数のやり方があり、最初の反駁ではそれぞれ自分達の主張の方が相手チームよりも理にかなっていることをジャッジや観客にアピールしていきます。相手チームの立論や反駁の弱点を上手く指摘し、論理を崩壊させていく「攻撃」の反駁、相手チームからの反論に対して説明不足な部分を補足する「防御」の反駁、お互いのメリット・デメリットを比較して、自分達の方が理にかなっている理由を示す「比較」の反駁の3つのやり方があります。
④最終弁論
ディべートのやり方の最終的な流れは、最終弁論です。ここで勝てるかどうかが決まります。最終弁論のコツは、自分達の主張の方が正論であることを伝えることです。ディベートで勝てるかどうかは、ジャッジを納得させることができるかどうかにかかっています。反論や反駁が上手くできても、ジャッジに共感してもらえないとディベートで勝てる見込みはありません。ジャッジの心に響く最終弁論を意識することがコツです。
ディベートで絶対に勝てるコツを3つ紹介!
ディベートで勝つためには、いくつかのコツがあります。コツをしっかり掴んでおくことで、相手チームを論じ倒すことが可能です。それでは、ディベートで絶対に勝てる3つのコツを見ていきましょう。
①自信を持つ
ディベートで絶対に勝てるコツの1つ目は、自信を持つことです。ディベートで勝つためには、堂々と振る舞いながら自分達の主張を上手く伝えることがコツです。自信がなさそうだったり不安気に振る舞うことは、ジャッジの目にはマイナスに映ってしまいます。いかに自分達のチームの主張が正しいかを、確かな裏付けと共に論理的に証明していかなければならないので、言葉と態度の両方での説得力がコツとなります。本当は確証がない事柄に関しても、あたかも確信しているかのように自信たっぷりに見せることがコツであると言えます。
②先に相手の意見をすべて聞く
発言することが重要なディベートですが、自分達が先に発言する前に相手の意見をすべて聞くことは、ディベートで勝てるコツなのです。相手チームの意見を先に聞くと、自分達が聞く耳を持っていることを分かってもらえる・相手チームの主張の弱点を見つけることができる・相手チームが上手く発言できずに自爆するかもしれないなどの利点があります。相手に先に喋らせることは、相手チームの特徴や策略を把握し、その後自分達が優勢になるよう振る舞いやすくするためのコツです。
③反論と反駁を使い分ける
反論と反駁を使い分けることも、ディベートで絶対に勝てるコツです。通常、反論とは相手の意見や主張に対して意見を述べることであり、反駁は相手の批判や主張に対してただ意見を述べるのではなく、論じ返すことを意味します。ディベートにおいて反論とは立論に対してのみの反論を意味し、反駁は反論に対して再度反論することを意味します。相手の立論に対して反論したいのか、あるいは反論されたことに対して再度反論したいのかを見極めて反論と反駁を使い分けることは、相手を上手く論じ倒すコツであると言えます。
ディベートは中学生や高校生でもできる?
ディベートはやり方やコツを掴んでしまえば、中学生や高校生でもできます。立論・尋問・反駁・最終弁論の流れを意識することで、ディベートが楽しくなります。ディベートは回数を重ねることが何よりの練習であり、中学生や高校生であっても質の高いディベートが可能です。また、授業の一貫としてディベートを取り入れている中学校や高校もあり、ディベートの部活動がある学校も存在します。ディベート甲子園と呼ばれる、他の学校のディベート部と競い合うディベート選手権もあるそうです。
ディベートについて知って、会話力を上げよう!
ディベートの流れやコツについて述べてきましたが、いかがでしたか。1つのテーマについて論じ合うディベートは、会話上手になるためにはとてもよい練習です。ディベートは流れやコツを掴んでしまえば楽しくなり、難しいものではありません。回を重ねるごとに会話力も向上していくものですので、どんどんディベートに参加してみましょう。