ホッチキスの正しい止め方!ビジネスで役立つマナーを知ろう!
ビジネスマナーの1つでもあるホッチキスの止め方について、疑問に思うことはないでしょうか。簡単だと思われるホッチキスの止め方も、次の作業や書類の用途に合わせて適切な止め方をする必要があります。ホッチキスの正しい止め方をマスターしてビジネスで役立てましょう。
目次
ホッチキスの止め方のビジネスマナーが知りたい!
社会人になると、知っていて当然と思われるビジネスマナーがたくさんあります。普段使い慣れているはずのホッチキスの止め方にもビジネスマナーが存在します。書類をホッチキスで止めるように依頼された場合でも、右なのか左なのか、角度はどうなのか意外と知らなかったことに戸惑うでしょう。そのような場合でもホッチキスの止め方で困らないために、ホッチキスの止め方のビジネスマナーを紹介します。また普段何気なく手にしてる書類も、ホッチキスの止め方の位置などに気をつけてチェックしておくと参考になりますよ。
【書類別】ホッチキスの止め方のマナーは?
ホッチキスの止め方の基本を書類別に紹介します。基本のマナーを知ることでいろいろな場面で応用がきくので1つずつ確認していきましょう。
横書きの書類の場合
横書きの書類の場合、ホッチキスの止め方は「左上」に止めるのが基本となります。横書きの文章は左から右に読むので、文章の最後が右下の端になります。大多数の人がその部分のページをめくっていくので、ホッチキスの止め方の位置は「左上」に止めると書類をめくりやすいので「左上」が望ましいと考えられています。
縦書きの書類の場合
縦書きの書類の場合、ホッチキスの止め方は「右上」に止めるのが基本となります。横書きの書類と同じ考え方で縦書きの書類を読む場合、右から左へ上下に読むので、ページの最後の視線は左下となります。その左側の書類をめくっていくためホッチキスの止め方を「右上」にすることでスムーズに書類に目を通すことができます。
縦書き・横書き混在の書類の場合
縦書き・横書き混在の書類の場合は、どのような止め方が望ましいのでしょうか。このような場合のホッチキスの止め方は「左上」が基本の止め方となります。縦書き・横書き混在の書類とは、資料の中に図形やグラフなどがある場合です。そのような場合は用紙の方向を変えて止めます。例えば縦書きの書類の中に横書きが数枚混在している場合は、横書きの書類を縦書きに合わせて縦の向きで「左上」に止めるのが一般的な止め方となります。ただし例外的に縦書き・横書きが混在する場合は、実際に書類を見て臨機応変に判断し読みやすい方に止めましょう。でき上がった書類を見る立場となって目を通して見ることで書類の向きの見やすさが確認できます。
【用途別】ホッチキスの止め方のマナーは?
書類の用途によりホッチキスの止め方も変わってきます。難しい作業ではありませんが、用途に合わせて使いやすいように、ホッチキスの止め方を選びましょう。用途別に適したホッチキスの止め方を3つ紹介します。
ファイリングが前提の書類の場合
会議などで使用した書類をファイリングして管理する場合もあります。ファイリングする場合はホッチキスの止めた部分が膨らみ、収納に支障がでることもあるので工夫することが必要です。ファイリングが前提の書類の場合は、ホッチキスの止める位置を少しずつずらした箇所に止めるようにします。
書類を製本のようにする場合
書類の枚数が多い場合は1箇所だけでは、扱いづらいことがあります。そのような場合は書類をホッチキスで2箇所止めましょう。製本のようにすることで安定感が増します。右と左のどちら側を止めるかは、書類が縦書きか横書きかで違ってきます。ホッチキスの止め方は角度をつけずに縦書きの書類はホッチキスの針を縦に真っ直ぐになるように止め、横書きの書類は横に真っ直ぐになるように止めます。ホッチキスの止める位置は端から5ミリくらいを目安とします。また、使用するテーブルの広さも考慮するなど総合的に判断しましょう。
書類を中綴じにして冊子のようにする場合
書類の枚数が多い時は1箇所で止められないことがあります。そのような時は、中綴じにして冊子のようにすることで対応できます。中綴じの場合は中心が少しでもずれると綺麗に仕上がりません。中綴じにする場合、しっかりと折り目をつけてずれないようにホッチキスを止める位置を確認することが重要です。手元にあるホッチキスで、中綴じにして冊子のようにする方法を紹介します。
- ホッチキスを180度開いてホッチキスを止める位置を確認します。
- 次に中綴じにしたい箇所にホッチキスを止めます。
- 裏返しにしてでているホッチキスの針をペンチで調整すれば冊子の完成です。
ただし、一般に手元にあるホッチキスでは限界もあり、必ず上手くいくとも限りません。最近では180度開かないホッチキスも市販されています。確実に中綴じにして冊子のようにする場合は、中綴じ用のホッチキスも市販されているので事前に準備しておくことも必要です。
【書類の内容別】ホッチキスの止め方のマナーは?
プレゼンや会議、契約書などの書類に適したホッチキスの止め方のマナーは、どのようなことに配慮すればいいのでしょうか。ビジネスシーンで必要な書類の内容を例に挙げて紹介します。
プレゼンや会議で使う資料の場合
プレゼンや会議で使う資料の場合は「【書類別】ホッチキスの止め方のマナー」で紹介した基本の止め方に従えば、マナー違反となることはほとんどないでしょう。まずは書類が縦書きなのか横書きなのかを確認します。枚数によって1箇所の止め方だけでは扱いにくい場合は製本のようにするか、冊子のようにするかなど書類を見る立場になってどの止め方が見やすいかで判断しましょう。
契約書の場合
契約書などの重要な書類の場合は、ホッチキスで2箇所止めて更に製本テープで仕上げるということもあります。そのため横書きは左、縦書きは右というように必要に応じたホッチキスの止め方を覚えておくことが大切です。
ホッチキスを止める角度も重要!
ホッチキスの止め方を書類別・用途別・内容別に紹介しましたが、ホッチキスを止める角度にもマナーがあります。ホッチキスを止める角度は正確には45度がいいとされています。分度器を当てて角度を確認する必要まではありませんが、書類に対して斜め45度の角度で止めると書類が膨らまないようになります。更にめくりやすく書類が破けづらくなるので正しい角度で止めることで書類を見る立場にとっても扱いやすく、見やすさにも繋がります。
気をつけて!ホッチキスで止めない方がいい場合と対処法!
全ての書類が必ずしもホッチキスで止める必要があるわけではありません。企業によっては独自のルールがある場合もあります。迷った場合は事前に確認することも必要です。書類の用途を理解して対処できる最良の方法を、常に考えて仕事することが大切です。
頻繁にコピーする書類である場合
頻繁にコピーする書類であれば、コピー時にホッチキスの跡が写りこむ場合もあります。また、その都度ホッチキスの針を外すと書類が破けたりと劣化していくことになるので、コピーする書類であると予測できる場合はホッチキスで止めない方がいいでしょう。
書類を見比べたい場合
複数の書類を見比べたい場合は、書類を行ったり来たりするよりも並べた方が見やすくなるので、この場合もホッチキスで止めない方がいいでしょう。そのためには書類の大まかな内容も頭に入れ対応することを常に心掛けましょう。
書類をファイルに綴る場合
パンチで穴をあけてファイルに綴る書類であれば、ホッチキスで止める必要はありません。ホッチキスで止められていると書類の数に比例してホッチキスの止めた部分だけ厚くなり使い勝手も悪くなります。書類を準備する時点で、使用後の用途が不明な場合は確認しておくことも重要です。
ホッチキス止めしない方がいい場合の対処法は?
上記以外にもいろいろなケースが考えられますが、ホッチキス止めしない方がいい場合はクリップ止めや針を使わないホッチキスなどで対処し、臨機応変に対応しましょう。
【番外編】ホッチキスの呼び方はいっぱいある?
ホッチキス・ホチキス・ステープラなどホッチキスの呼び方はいっぱいありますが、それぞれの名前には由来があるので紹介します。ちなみに、日本で最初に販売された時の呼び方がホッチキス、新聞用字用語集ではホチキス、JIS規格で決められているものがステープラです。
『ホッチキス』の名前の由来とは?
「ホッチキス」とは日本における「ステープラ」の別称です。日本では「ホッチキス」と呼ぶことが多いですが、英語圏においては「ホッチキス」といっても理解されないようで、「ステープラ」が一般的です。
日本での「ホッチキス」という呼び名は、1903年(明治36年)に伊藤喜商店(現、株式会社イトーキ)がアメリカ合衆国より初めて輸入したステープラーが、E.H. ホッチキス社(E.H.Hotchkiss)のHotchkiss No.1というモデルであったことに由来する。 ... ホッチキス社に改称した。
『ホチキス』の名前の由来とは?
「ホッチキス」の名前の由来の通り、最初に海外から輸入された時の呼び方は「ホッチキス」なので呼び方が変化していったような説もあります。「ホッチキス」を「ホチキス」と表記されることもあり、名前の由来は「ホッチキス」と同じ内容となっています。ただしNHKでは「ホチキス」と統一しているようです。
『ステープラ』の名前の由来とは?
「ステープラ」の名前の由来は英語が語源となっています。「コ」の字形をした針を押紙に刺し通し、先端を内側に折り曲げることによって書類などを綴じる文房具の総称のことをいいます。紙を綴る道具を"stapler"(ステープラー)といい、針を"Staple"(ステープル)といいます。「ステープラー」や「ステップラー」と表記されることもあります。
ホッチキスの止め方のビジネスマナーを知ろう!
普段何気なく使っているホッチキスも、書類を見る相手がいかに扱いやすいか、見やすいかを考えることがポイントです。マナーに沿って、予測できる次の作業や書類の用途に配慮した適切なホッチキスの止め方をし、相手に気遣いができるビジネスマナーを身につけましょう。