スーツベストの着こなし術!スーツとベストの色違いコーデでおしゃれに!
成人式にスーツベストを着てみたいけど、どんな風に着たらかっこいい着こなしになるのかわからない。結婚式にスーツベストで出席したいけど、ダサいコーデで失敗したくない。そんな方に読んでいただきたい記事です。気になるお値段の話や、着こなしテクニックをご紹介いたします。
目次
スーツベストをおしゃれに着こなしたい!
結婚式やビジネスシーンで、スーツスタイルに美しさを添えてくれるのがスーツベストです。しかし、いざスーツとベストを組み合わせてみると、思いのほかダサい印象になってしまったりと着こなしの難しさに苦戦することでしょう。そんなスーツベストをおしゃれに着こなすためのテクニックや、気になるお値段のことなど、スーツベストについて幅広くご紹介いたします。
そもそもベストって何?
ベストとは?
ベストはもともと上着と下着の中に着る中衣でした。昔はベストといっても袖付きの中衣で、上着のボタンを閉めず、前開けでベストを見せる着こなしが一般的でした。その後、18世紀頃から上着の袖がタイトになり、それに伴いベストの袖がなくなっていきました。これが現代のベストの原型です。
ベストの歴史
ベストの歴史は、1849年のフロックコートスタイルまで遡ります。当時紳士は基本的にフロックコートを着ていました。ボウタイを巻いて、襟の付いたベストを着ています。フロックコートからラウンジコートというスタイルに時代とともに変化していきます。ラウンジコートの時代もベストは着られていました。1924年頃にはほとんど現在と変わらないスーツベストのスタイルに落ち着いたようです。
国によって呼び方が違う
スリーピースに欠かせないベストですが、国によって呼び方が異なります。日本では「チョッキ」、アメリカでは「ベスト」、フランスでは「ジレ」と呼び、チョッキよりベスト、ベストよりジレの方がフォーマルなイメージです。日本ではスーツベストとジレは同一と考えて問題ありません。
スーツベストがおすすめの4つのシーン
①ビジネス
ビジネスシーンでは実は黒のスーツやベストは避けた方がいいとされています。ネイビー系・グレー系・ブラウン系など落ち着いたイメージの色がビジネス向きで、大切な商談の場でも安心して着用できます。ベストはジャケットの色と全く同じではなく、同系色でまとめつつコントラストをつけたコーディネートを意識するとよりスタイリッシュで知的な印象になります。
②カジュアル
カジュアルなシーンでは特にこれといった制約はありません。スリーピースのスーツでもニットなど上着とは別の種類の布を使用したオッドベストなどがおすすめです。スーツにベスト単品を組み合わせることが可能なので、まさにセンスの見せどころです。安い値段のものでも使いようで、チェック・ストライプ・千鳥格子・ドット・ペイズリーなど、遊び心のある柄使いを楽しむことができます。ただし、カジュアルだからといって遊びすぎると、ダサいコーデになってしまう危険があるので注意が必要です。
③成人式
成人式が行われる時期は、地域にもよりますが1月の成人の日に行われることが多く、防寒対策の意味としてもスーツベストは非常におすすめです。明るい色合いのベストなどを選ぶと見た目も華やかになり、スーツだけより一段とあか抜けて、成人式にはぴったりのコーディネートです。目立とうとしすぎてダサいコーデにならないように、基本はしっかり押さえましょう。
④結婚式
結婚式のようなフォーマルな場でスーツの上着を脱いでシャツ一枚になるのはマナーに反し、気が引けます。スーツベストを着ていれば、結婚式でも暑さを我慢することなくジャケットを脱ぐことが可能です。また、結婚式に出席する場合にスーツベストを必ず着なければいけないという決まりはありませんが、スーツベストを着ることできちんとした身だしなみになり、結婚式という晴れの場にふさわしい華やかさを演出することが可能です。
スーツベストはダサい?まずは着こなしの3つの基本をチェック!
①同系色で合わせる
ジャケット・ベスト・パンツともに、同じ生地で仕立てたものをスリーピースと呼びます。スリーピースの基本として、まずはジャケット・パンツと同じ生地でベストも仕立てます。全体的に統一感が生まれ、コーディネートに悩まない王道の着こなしで失敗が少なく、ダサいコーデを回避できます。
②スーツの色は合わせやすいものを選ぶ
せっかくのスーツベストをダサい印象にしないために、スーツの色は合わせやすいものを選びましょう。黒・紺・グレーなどが種類も豊富で失敗が少ないのでおすすめです。ベストは基本的には同系色の色を選ぶことで全体にまとまりのある落ち着いた印象になりますし、シーンに合わせて遊び心を加えてみるのもいいでしょう。
③ボタンの留め方
一般的にビジネスやフォーマルな場所ではボタンはすべて留めるのがマナーですが、ベストと合わせてスーツを着ている場合は、一番下のボタンは留めない「アンボタンマナー」(unbutton)というマナーがあります。一番下のボタンを留めない理由は、スーツのシルエットが崩れてしまうからだそうです。また、一番下のボタンは飾りでついている場合も多いため、外して着こなすのがかっこいい着こなしです。
スーツベストの4つの魅力!
①洗練されたスーツスタイルが叶う
ベストを取り入れたスーツスタイルは、スーツ・ネクタイ・シャツだけの姿とは全く違った仕上がりになります。普段ネクタイが無造作に垂れ下がっている部分に、ジャケットとは別の中衣と引き締まったボタンが現れます。つまり、ベストを着用することでスーツの完成度が格段にアップし、洗練されたコーディネートが実現できるのです。
②着やせ効果がある
ジャケットは体にフィットする生地で仕立てられているため、シャツだけの状態よりもおなか周りがすっきり引き締まって見えます。色味の濃いベストならより引き締まって見えるので、おなか周りが気になる方には紺やダークグレーのベストを選びましょう。体型に自信がない方こそベストがおすすめです。
③おしゃれ感が格段に上がる
スーツベストの魅力は、何よりも「おしゃれ感が格段に上がる」ことです。スーツベストを取り入れることで、スマートでデキるかっこいい男に見られること間違いなしです。また、ベストの種類やニットなどの素材の違いによって同じスーツでもコーディネートの幅がぐんと広がります。値段も安いものからそれなりのものまで様々です。その場に適した、自分に似合うものを選択しましょう。
④体温調節ができる
意外と大きなメリットなのが、スーツベストは着脱することで体温調節が可能なことです。英国ではもともと、スーツは必ずベスト付きで着られていました。それは英国が北に位置していて、夏でも寒い日があったためです。スーツベストを着脱することで温度の変化に対応できるのです。
スーツベストの種類を5つ紹介!
①シングルのベスト
シングルのスーツベストは、シンプルに中央でボタンを留めるタイプのベストです。シングルのベストの中にも、5個・6個とボタンの数には色々とあります。基本的には、一番下のボタンは外して着用します。
②ダブルのベスト
ダブルのスーツベストは、前合わせが重なってボタンの列が増えているタイプのベストです。重厚感があり人目を引くデザインです。こちらもボタンの数はいくつかの種類があります。
③襟付きベスト
もともと、スーツベストは襟が付いていたそうです。なぜかというと、ベスト自体が上着のようなタイプのものがあったからだそうです。シングルのベスト・ダブルのベストともに襟付きが存在します。襟の付いたスーツベストは品格があり、クラシカルです。
④柄ベスト
基本のチェックやストライプに、遊び心のある花柄など、スーツベストは柄の種類が豊富です。同系色でまとめれば安い印象にならず、失敗も少ないです。シーンに合わせて思い切ったコーディネートを楽しむのもいいでしょう。
⑤ニットベスト
ニットの素材でスーツベストを合わせるなら、色や柄をポイントにコーディネートすることをおすすめします。その時々でニットベストがスーツのアクセントになったり、全体を引き締める役割を果たします。手持ちのスーツに合ったお気に入りのニットベストを見つけましょう。お気に入りのニットを色違いで持つのもおすすめです。
スーツベストの着こなし術12選!おしゃれな色違いコーデは必見!
①グレー系スーツ×同系色ベスト
グレー系のスーツに同系色のベストを合わせるコーディネートは、あえてネクタイまでグレーに統一することでかっこいいスタイルになります。色を統一する場合は、素材の種類を1つ、ニット系の温かみのあるものにするとぐっとまとまりが出ます。
②ネイビー系スーツ×キャメルベスト
ネイビー系のスーツとキャメルのベストの色違いコーデの組み合わせは、大人の雰囲気を醸し出すおしゃれなコーディネートです。ネイビーとキャメルは相性がよく、ネクタイもいずれかの同系色を取り入れればさらにまとまりのあるスタイルを実現できます。
③ネイビー系スーツ×カーキ色ベスト
ネイビー系スーツとカーキ色のベストで、憧れのアズーロ・エ・マローネを表現した色違いコーデです。ソフトな風合いの生地同士をチョイスすれば、違和感のない上品な雰囲気に仕上がります。ネクタイも素材の種類を合わせて統一感をもたせましょう。
④柄スーツ×リンクカラーベスト
ストライプの効いたスーツには、同系色のカラーベストがマッチします。色味を合わせて、素材をニットなどの違う種類にすればストライプのシャープな印象を柔らかくすることができます。ネクタイやポケットチーフを指し色にしてかっこいい色違いコーデを楽しみましょう。
⑤チェック柄スーツ×ニットベスト
チェック柄のジャケットにニットをレイヤードした組み合わせは、複雑な構成に感じるかもしれませんが、チェックのメインとなっている配色にニットベストやネクタイの色味を合わせることでダサい雰囲気にならず、かっこいい色違いコーデに仕上がります。
⑥花柄シャツ×チェック柄ベスト
ロマンティックな花柄シャツとクラシックなチェック柄ベストのコンビネーションで、グラマラスなスーツスタイルを演出できます。やんちゃとこなれ感あふれる色違いコーデです。
⑦ブラックスーツ×ベージュベスト
ブラックスーツとベージュのベストで、立体感と柔らかさのあるかっこいいスタイリングに仕上がります。ネクタイはモノトーンでコントラストを利かせるのがおすすめの色違いコーデです。
⑧ブラックスーツ×グレーベスト
クールなオールブラックのスーツスタイルに、あえてハズしたグレーのベストを合わせるのはいかがでしょう。スニーカーやシルバーを取り入れれば安い印象にならず、ストリートにもなじむかっこいい色違いコーデの完成です。
⑨ダブルスーツ×ストライプ柄ベスト
鮮やかなブルーのダブルスーツに同系色の大胆なストライプ柄のダブルベストを合わせて、個性的なドレススタイルの完成です。白シャツをフロントボタンまでしっかり留めれば安い印象にならず、ドレスの精度をしっかり高めてくれます。
⑩白シャツ×チェック柄ベスト
ベストに派手めのチェック柄を持ってくる場合は、白シャツで引き締めるとダサい印象を回避できます。ジャケットは落ち着いたグレートーンを選ぶとかっこいいスタイルが決まります。ネクタイの種類で遊び心を演出しましょう。
⑪グレースーツ×ネイビーベスト
スタイリッシュなグレースーツとノーブルなネイビーのベストを合わせると、シックにまとめたビジネススタイルの完成です。スーツとネクタイ、ベストとシャツをマッチさせてるとコーディネートの統一感が高まります。足元はブラウンレザーのシューズでエレガントさを演出しましょう。
⑫ダークカラースーツ×ライトトーンベスト
ダークカラーのスーツにトーンの明るいベストを合わせて、コントラストを利かせたかっこいいスタイリングがおすすめの色違いコーデです。ネクタイとシューズをダークトーンで揃えれば安い印象を与えず、一層しまりのあるスタイリングがきまります。
スーツベストをもっとおしゃれに着こなすおすすめアイテム5選!
①シャツ
せっかくのスーツベストをダサいコーディネートにしないためには、ワイシャツの選定も重要です。ワイシャツの襟先がベストから出てしまうと、だらしない印象を与えてしまいます。また、ボタンダウンシャツはカジュアルなので相性がよくないといわれています。せっかくのスリーピーススタイルをダサいコーデにしないために、シャツ選びはディテールまでしっかりこだわって選びましょう。
②ベルト
スーツベストを着用する際は、基本的にベルトやサスペンダーは見えないようにすることが基本です。なぜなら、ウェストコートとトラウザーズ(ズボン)の連続性がスリーピーススーツにおける美しさのキモだからです。ですので、スーツベストにおすすめのベルトはバックルの薄いものを選ぶことがダサいコーデにならないポイントです。
③ネクタイ
スーツベストの着こなしを無難なもので終わらせないために、ネクタイを使ってアイデンティティを表現してみるのもいいでしょう。少し派手な色のネクタイを合わせてみるなど、細部でおしゃれを見つければかっこいい大人の魅力を演出できます。値段も安いものから手に入りますので、シーンに合わせて数種類持っておくといいでしょう。
④ポケットチーフ
ビジネスシーンから結婚式などフォーマなルシーンまで幅広く使えるポケットチーフは、何枚あっても便利です。最もフォーマルなものは麻100%のチーフといわれています。そのほか、光沢感のあるシルクのチーフなど、シーンやコーデに合わせて色違いや素材の種類で色々と揃えておくことをおすすめします。
⑤ウォッチチェーン
ウォッチチェーンとは、懐中時計のチェーンのことで、1900年代はウォッチチェーンを着けることがステータスの1つだったそうです。ベストの腰ポケットに懐中時計を入れてベストのボタンホールにチェーンを留めるのが定番です。全体の印象がぐっとドレスアップするアイテムです。結婚式などの華やかな場におすすめです。
おしゃれなスーツベストの値段が安い!おすすめショップ4選!
①洋服の青山
洋服の青山は、HILTON(ヒルトン)・PERSON'S FOR MEN(パーソンズフォーメン)などの7つのブランドを展開しています。それぞれに高品質の生地を使用していて、タイトなシルエットを意識した作りが特徴です。ビジネスシーンにピッタリなスーツから、値段が安く手に取りやすいものや遊び心が入ったデザインまで、豊富なラインナップを楽しむことができます。
②スーツのAOKI
スーツのAOKIは、フォーマルとスーツの中間にあたる「ブライダルスーツ」を展開しています。着回し可能なリバーシブルベストやネクタイの種類も豊富で、色違いコーデ初心者におすすめです。値段も安いものから手に入るので、結婚式用に1セット持っておきたいスーツです。
③ユニクロ
ユニクロでスーツが販売されていることをご存知でしょうか?ウールジャケット・ウールパンツ・シャツ・スーツベストなどが比較的安い値段で購入できると評判です。ジャケットは約2,000通りから自分にフィットするサイズを選ぶことができ、補正料金もスーツの値段に含まれているのがうれしいポイントです。
④イオン
イオンのプライベートブランドである「トップバリュ」のスーツはとにかく種類が豊富で、専門店と比べても引けを取らないラインナップです。予算は10,000円からと値段も安いので、気軽に選ぶことができるのも魅力です。
スーツベストのおしゃれな着こなし術で周りと差をつけよう!
いかがでしたか?基本的なスーツのコーディネートのマナーを守りさえすれば、結婚式や成人式など、ベストはどんな場面でも合わせることができる便利なアイテムです。値段も安いものから始めれば、安心して購入することができますね。スーツベストをあまり着ないという人も、この機会にコーディネートを楽しんでみてください。今までにないかっこいい着こなしと一味違う雰囲気をお楽しみください。