『埋め合わせ』の意味や使い方は？効果的な埋め合わせの方法も紹介！

友達や恋人との予定をドタキャンしたり変更したりしなければいけなくなったとき、相手に何と言うことが多いでしょうか。「ごめん、今度必ず埋め合わせするから！」のような言葉をかけることが多いですよね。これは「申し訳ないことをしたので別の機会に償う」という意味で使っています。このように、「埋め合わせ」は予定などの約束を守れなくなってしまったときに使う言葉です。

「埋め合わせ」とは、損失などを他の物事で補うことです。なので、私たちは約束を守れなかったときには「相手に与えた損失を補う」という意味で「埋め合わせする」と言っているのです。

・アポを取っていた予定を取り消しまたは変更しなければいけなくなった
・依頼されていたことが何らかの事情で対応できなくなった

ビジネスシーンのこんな場面では、相手に対してこのような使い方をするのが適当です。

「申し訳ありません、必ず埋め合わせをさせていただきます」

丁寧な謝罪とともに埋め合わせを申し出ましょう。

・友達と遊ぶ約束をしていたが、急な用事が入り行けなくなった
・彼氏や彼女とデートの約束をしていたが、仕事で行けなくなった

こんなときは、ドタキャンすることを伝えた後にこのような使い方をするといいでしょう。

「約束をドタキャンしてごめんね、その埋め合わせをしたいんだけど、いつあいてる？」

謝るだけでなく償いをする気持ちもあることを伝えると、相手に誠意が伝わります。

・友達と遊ぶ約束をしていたが、相手から行けないとの連絡があった
・彼氏や彼女とデートの約束をしていたが、相手から延期してもらえないかと言われた

このように、相手のドタキャンにより自分に損害があった場合はこんな使い方をします。

「わかったよ、今度埋め合わせしてね」

この言葉で伝えると、相手も申し訳なさが少し和らぎお互いいい関係が築けるでしょう。

・友達が遊ぶ約束をドタキャンしたのに悪びれない態度でいるとき
・彼氏や彼女が何度言ってもドタキャンを繰り返すとき

このように、自分が被害を受けたのに相手に反省の態度が見られないのはこのような状態です。

「彼（彼女）は埋め合わせしようともしない」

事情があり約束を守れないことがあるのは仕方ありませんが、誠意を持った対応をしなければ信用を失います。このような相手とは一度きちんと話をするのがいいかもしれません。

「埋め合わせ」の類語のひとつである「代償」とは、他人に与えた損害の償いとして、それに相当する金品や労力を差し出すことを言います。「かけた迷惑の代償を支払う」のように使い方をする言葉です。「埋め合わせ」と意味は近いですが主に「支払う」という動詞とともに硬い文章で使われます。

「補償」も「埋め合わせ」の類語で、損失を補って償うことです。こちらも「埋め合わせ」に似ていますが、主に相手方に与えた損失を損害賠償として金銭で償う場合に「労働災害を補償する」のような表現で使われることが多い言葉です。

「相殺」は、差し引いて互いに損得がないようにすることや帳消しにするこという意味を持つ「埋め合わせ」の類語です。「貸し借りを相殺する」のような使い方をします。プラスとマイナスで打ち消し合うイメージですね。

「穴埋め」は穴を埋めて平らにすることなので、欠損や損害を償うことや不足を補うことを意味する言葉です。そのため「赤字を穴埋めする」のように使います。「埋め合わせする」と意味が近く類語といえますが、どちらかというと都合の悪いことを隠す・なかったことにするといったネガティブな印象を持つ人もいる言葉です。個人間で約束を守れなかったときは「埋め合わせする」を使った方がいいでしょう。

まずは、相手に対して正直に謝罪をしましょう。急な予定や仕事などの理由があって約束を守れなくなったのですから、謝罪の言葉だけでなくその理由も併せて伝え、やむを得ない状況だったということを理解してもらいましょう。

キャンセルになってしまった予定の後は、できるだけ早く次の約束を自分から取り付けましょう。なぜなら、一度予定をドタキャンしてその後また相手から誘ってもらうのを待っているのでは、本当に埋め合わせをする気があるのか相手も疑問に思ってしまうかもしれないからです。自分から積極的に話を進めるのはもちろん、幹事役を買って出て、お店の予約やメンバー調整などの計画を立てるのもおすすめです。あなたの熱意を感じて相手も快く許してくれるでしょう。

早く埋め合わせをしたいと考える方は、軽いものをご馳走してあげるのがいいでしょう。1,000円前後のランチやデザートなどが主流ですが、値段が高いと相手が恐縮してしまうという場合は、数百円のお菓子やコーヒー1杯でも十分です。自分の負担が少なく、お互いが気分よく感じる程度のものをご馳走してあげてくださいね。

ビジネスシーンでの埋め合わせは、まずは誠心誠意謝罪することが第一です。なぜ予定をキャンセルせざるを得なくなってしまったかの理由と、今後繰り返さないための対策を簡潔に伝えましょう。謝罪は大切ですが、起きてしまったことについて長々と話すと「言い訳」と捉えられることもあるので端的にまとめて話すようにします。

一度キャンセルしてしまってもまた次の機会がある場合には、できるだけ自分よりも相手の予定を優先して日程を決めるといいでしょう。約束を守ることができなくなり申し訳なかったという気持ちが相手に伝わりますし、相手も自分の予定を重視して調整してもらえると助かります。

また、次に会ったときに簡単な手土産を渡すのもおすすめです。改めて謝罪するとともに、人数分の美味しいお菓子やコーヒーなどを「この間のお詫びです」と渡すと相手も喜んでくれます。1,000円前後くらいでさほど値段の高くないものを選ぶと、相手も遠慮せず受け取ってくれるでしょう。

彼女と約束していたデートに行けなくなってしまったときは、その次に会ったときにちょっとしたプレゼントをする方法が効果的です。記念日に贈るような高価なアクセサリーである必要はなく、ちょっとしたお菓子や彼女が欲しがっていた雑貨などをプレゼントすることに意味があります。「これ、この間の埋め合わせ。本当にごめんね」と言って渡し、改めて前回の約束を守れず申し訳なく思っている気持ちを伝えましょう。

約束をドタキャンしてしまった次のデートで、彼女の食事代を払うという埋め合わせもあります。埋め合わせのためのプレゼントを買いに行く時間がない方や、プレゼントだと彼女が遠慮してしまいそうだという方におすすめの方法です。いつものように一緒に食べたランチやディナー代をさりげなく「払っておくね。この間の埋め合わせ」とご馳走すると、お互いが気持ちよくスマートに埋め合わせをすることができます。

一度ドタキャンした次のデートでは、行けなかった前回のデートの分まで彼女を楽しませるように努めると、彼女も喜んでくれるでしょう。例えば、いつもよりも遠出してみる・彼女の行きたい場所に行く・いつもはしないドライブをしてみるなど、新鮮な気持ちでデートしてみると、彼女もドタキャンされたことなど忘れてしまうかもしれません。

約束を守れないことがあったときは、彼氏の方からスキンシップで愛情を伝えてみるのもいいですね。手を繋ぐ・抱きしめる・ボディタッチをするなど、触れ合うことで愛しい気持ちを伝えましょう。普段スキンシップが少なければなおさら効果が期待できます。彼氏の方から積極的にアクションを起こしてくれると女性は嬉しいものです。

いつものデートより長い時間一緒にいるだけでも、彼女は「愛されている」と感じるでしょう。前回のデートはドタキャンされてしまったとしても、今日は仕事の都合をつけたり他の時間を削ったりして自分と長く一緒にいてくれると思うと嬉しいですよね。「この間の分まで、今日はずっと一緒にいようね」と声をかければ、彼女は感激してより仲が深まります。

彼氏との約束をドタキャンすることになってしまったときは、すぐに謝ることが一番大切です。男性は女性にプレゼントや食事代で埋め合わせしてもらうことを望まないことも多く、それよりもきちんと謝ることができる誠実さを求めています。申し訳ないという気持ちをまっすぐに伝えて、簡潔な理由とともに言葉で謝罪しましょう。

また、謝罪とともに「あなたのことを大切に思っている」という気持ちも伝えるとよりいいでしょう。彼氏の性格によってはドタキャンされるということは自分をないがしろにされたように感じるかもしれませんが、「早く会いたい」などと素直に表現すると彼氏も愛情を感じて寂しさが和らぎます。

今回デートをドタキャンすることになったことでどうしても彼氏にお詫びがしたいときは、彼氏の希望を叶えるデートをするのもおすすめです。「次はどこに行きたい？」と積極的に尋ねれば、次に会う予定を楽しみにしていることも伝わり彼氏も嬉しいはずです。特に希望がないようなら、彼氏好みのデートを計画してみるのもいいですね。

彼氏もしくは自分の家で一緒に過ごすことができる環境なら、手料理で埋め合わせをする方法もあります。彼氏のために手間暇かけて作った料理をふるまって楽しく穏やかな時間を過ごせば、彼氏はプレゼントよりも嬉しく感じてくれるはずです。普段料理をしない方はもちろん、日頃から彼氏に料理を作っているという方も、彼氏の好物やちょっと手間のかかる料理を作って愛情を伝えるといいでしょう。

これまで紹介したように、男女で効果的な埋め合わせ方法が異なるのはなぜでしょうか。それは、デートに対する考え方が男女で違うからかもしれません。男性は「彼女を喜ばせたい」と考える人が多いですが、女性は「彼氏がリードしてほしい」と思う人が多いようです。なのでデートがキャンセルとなったとき、女性はリードされる側として物などの埋め合わせを求め、男性はリードする側として形のある埋め合わせは求めない傾向にあります。男性に対してはきちんと言葉で伝えたり希望をきいてあげることこそが大切なのです。

気になる男性が、自分と約束していたデートをドタキャンしてきたとします。相手はもちろんやむを得ない理由で約束が守れないと伝えてくるものの、女性は相手が自分に興味がないのかもしれないと不安になってしまうでしょう。次の2つのパターンで相手の気持ちを推察することができます。
 

• 男性がデートを楽しみにしていた場合
• 男性がデートを楽しみにしていなかった場合

男性があなたとのデートを楽しみにしていた場合、仕事などやむを得ない理由でドタキャンすることになったとしても、早くあなたと会う機会をもう一度作りたいと考えます。なので、あまり間を置かずに次の約束を「埋め合わせ」として取り付けてくるでしょう。つまり、気になる男性がドタキャンの埋め合わせを提案してくる場合は脈ありの可能性が高いと言えます。

一方で、実はあなたとのデートを楽しみにしていなかった場合は、あなたとのデートに気乗りせず当たり障りのない理由を作り約束をドタキャンしているのかもしれません。ドタキャンの理由だけでそれが本当か判断することはできませんが、ドタキャンの後埋め合わせの誘いがない場合は脈なしの可能性が高いといえます。なぜなら、あなたとのデートが楽しみだったなら次にあなたと会う機会を早く作りたいと思うからです。ドタキャンの後連絡がないときは、新しい相手を探すのもいいかもしれません。

ときには、外国人の友達や仕事相手に英語で「埋め合わせする」ことを伝えることがあるかもしれません。そんなとき、英語ではこのように言います。
 
"I will make it up to you."

"Make it up to A"で「Aに埋め合わせする」という意味なので、英語で「あなたに埋め合わせします」という文章になります。英語で「埋め合わせ」を伝えようと考えると難しく感じてしまいますが、実は簡単な単語ばかりで表現できるんですね。

また、ドタキャンは英語で″to cancel at the last minute″と言います。
「昨日はデートをドタキャンしたから、今日はその埋め合わせをさせて。」という例文は、英語でこのようになります。

"Yesterday I cancelled our date at the last minute, so I want to make up for it today."

「埋め合わせ」は英語のフレーズでも使いやすく便利なので覚えておくといいでしょう。

約束をしていた相手やそのときの状況に合わせて、自分も相手も気持ちのいい埋め合わせをしましょう。効果的な埋め合わせをすれば、今までよりもさらによい関係を築くこともできるかもしれませんね。