概要の書き方とポイント!レポート・プレゼン・卒論を乗り切ろう!
会社や学校のレポートやプレゼン、卒論で必要となる「概要」ですが、その正しい書き方はご存知ですか。「概要」は要点を素早く理解するための大切な項目です。概要の意味をしっかり理解し、書き方のポイントをマスターしてスムーズな書類作成ができるようになりましょう。
目次
概要ってどうやって書くの?
概要と言えば、会社概要・システム概要、会議やセミナーのレポート・プレゼン資料などの冒頭に書かれた概要など、さまざまな場面で使われています。しかし、いざ概要を書くとなると書き方がわからず悩む人も多いのではないでしょうか。まずは概要とはどういうものかを理解し、さまざまな書類の概要の書き方のポイントをマスターしましょう。
そもそも概要とは?
そもそも概要とはどういう意味なのでしょうか。まずは概要の意味や類義語、英語ではどう表現するのかを辞書で確認し、概要のイメージをつかみましょう。
概要の意味
概要は会社や学校など日常でよく使われている言葉でもあり、だいたいの意味は分かるのではないでしょうか。しかし概要を書くためには、あいまいな理解ではなく自信をもって人に説明できるようにしておくことが大切です。まずは辞書の内容を確認し、正確な意味を理解しておきましょう。
概要とは、「物事のおおまかな内容」ということを表しています。「概」は、「おおむね・あらまし」を意味しており、「要」は「かなめ・要点」を表しています。つまり概要は、物事の要点をおおまかにまとめることであると理解できます。
概要の類義語
次に概要の類義語についてみていきましょう。概要にはたくさんの類義語があります。ニュアンスの違いを理解することによって、より正確に概要という言葉をイメージできるのではないでしょうか。類義語とあわせて、適切に表現を使い分けられるようになりたいですね。
概要
意義素 | 類語 |
---|---|
大まかに話をまとめたもの | サマリー ・ 要約 ・ 概要 ・ 摘要 ・ かいつまんだ話 ・ 大まかな部分 ・ 大略 ・ 大要 ・ 概略 ・ 大まかな所 ・ アブスト ・ アブストラクト |
物事の基本的な構成のこと | 基本的枠組み ・ 基本的な枠組み ・ 骨組み ・ 素案 ・ 叩き台 ・ アウトライン ・ 枠組み ・ 大筋 ・ あらまし ・ 概要 |
概要の英語表現
次に、概要は英語ではどんな表現になるのか確認してみましょう。ビジネスや日常生活などでよく耳にする言葉もあるのでぜひこの機会に覚えておきましょう。
概要の英語
主な英訳 | summary; schema; overview; outline; scheme; review; profile; roundup |
概要と似ている3つの言葉との違いを解説!
概要には似ている言葉がたくさんあります。ここでは似ている言葉を3つご紹介しますので、概要との違いを正確に理解しましょう。
①「内容」との違い
「概要」とよく似ている言葉に「内容」があります。一見同じような意味だと思われがちですが、実は大きな違いがあります。「概要」が物事のおおすじを意味するのに対し、「内容」は物事の中身を意味します。つまり「内容」は、物事の中身そのものを表しており、「概要」は「内容」をまとめたものということになります。
②「概略」との違い
次に、「概要」と似ている言葉で「概略」という言葉があります。「概略」は、「略」が簡単にする・省くという意味を表しており、簡単にまとめるという意味になります。それぞれの漢字から連想されるニュアンスの違いで、「概要」と「概略」は意味が違うもののように感じられますが、物事をおおまかにまとめるという同じ意味を表す言葉になります。
③「主旨」との違い
次に「主旨」についてみていきましょう。「主旨」とは、文章や話などで最も中心となる部分を意味しています。例えば、「この話の主旨は」といったように、重要な中心となることを伝えるというニュアンスで使われる言葉です。
概要を書く主なシーン3選!
概要には、読み手が要点を簡潔に把握することができるというメリットがあり、さまざまな場面で書くことが求められます。具体的にどのようなシーンで概要を書く機会が出てくるのかみていきましょう。
①ゼミ・学校
学生においては、ゼミや学校で研究発表をする機会も多いでしょう。その際、研究内容も大切ですが、どのように伝えるかも重要なポイントになります。レポートやプレゼン、卒論など、さまざまな書類の概要として要点をわかりやすくまとめることによって、読み手の興味を惹きつけ自分の成果をアピールすることができます。
②会社・ビジネス
会社やビジネスにおいては、レポートやプレゼンなど、概要を書く機会もさまざまです。情報を概要にすることで、迅速・正確・簡潔に伝えることができ時間の短縮にもなります。わかりやすい概要を書くことによって、円滑に仕事を進めることができ、信頼関係の構築にもつながります。
③セミナー・会議
みなさんもセミナーや会議に参加したことはありますよね。セミナーや会議に参加した場合、概要をレポートにまとめることを求められることもあります。セミナーで習得した有益な情報や、会議の重要な情報などを概要にまとめることで、相手に簡潔に理解してもらい情報を共有することができます。
概要の書き方を10個の内容別に解説!
会社や学校において、概要はさまざまな書類に必要とされる項目ですが、書き方にはそれぞれポイントがあります。内容別に概要の書き方をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
①レポート
まず、レポートの概要の書き方です。レポートは会議やセミナー、研究結果などの報告書として提出する書類です。概要は、読み手がわかりやすく興味を惹く内容になるように意識しましょう。書き方のポイントは、レポートの要点をしっかり抑え、起承転結を組み込んだ読みやすい文章にすることです。また200字〜400字程度におさめ、読み手にストレスを与えない長さであることも書き方の大切なポイントです。
②プレゼン
次に、会社の会議やセミナーなどで用いられるプレゼンの概要の書き方です。プレゼンの概要は、主張・目的・根拠などを短く論理的に提示することが書き方のポイントです。あらかじめ要点を簡潔にしておくことによって、会議やセミナーの参加者がプレゼンの全体像や内容を把握しやくなります。
③卒論
次に、卒論の概要の書き方です。卒論の概要は、論文の序論・本論・結論を簡潔に書いておくことが書き方のポイントになります。これを読めば一目瞭然といったような内容にし、論文への興味と理解を深めることが大切です。
④企画書
次に、会社などで使われる企画書の概要の書き方です。企画書は、自分のアイデアや提案を第三者に理解してもらうためのとても重要な書類です。企画書の概要は、相手にもっと詳しく知りたいと思わせるような書き方をすることが大切です。読み手にわかりやすく論理的で、負担を感じない程度にシンプルであることを意識し、読み手の興味を惹きつけることが書き方のポイントです。
⑤職務履歴書
次に、書類選考などで提出する職務履歴書の概要の書き方です。職務履歴書の中身をしっかり読んでもらえるかは、概要によって左右されると言えます。しっかりと評価される職務履歴書の概要は、現在までの職務経歴や内容を時系列に記載し、志望動機や事故PRを簡潔にわかりやすくまとめることが書き方のポイントになります。
⑥システム概要
次にシステム概要の書き方です。システム概要とは、主にITの分野で用いられ、システムの内容や機能を説明するものです。そのシステムの内容だけについて書くのではなく、そのシステムが必要である理由、システムが掲げる目標についても明確にしておくことが書き方のポイントになります。
⑦研究概要
次に、研究概要の書き方です。研究概要は就職活動などの際に、自分の研究をアピールする書類として企業からも重要視されている書類です。研究概要では、研究内容を明らかにし、背景、問題、成果、学んだことなどを論理的にまとめることが書き方のポイントになります。また相手が専門的な知識を持たない人でも理解できるよう、なるべく難しい専門用語は使わずにわかりやすい書き方をすることも大切です。
⑧作品概要
次に、作品概要の書き方です。本や絵画など、作品概要はその作品がどういうものであるのかを分かりやすく書いたもので、作品をより素早く正確に理解するために大切な項目になります。作品の大まかな内容や特徴を簡潔に書くことが書き方のポイントです。
⑨調査概要
次に、調査結果を報告する際に必要となる調査概要の書き方です。調査概要は、調査した結果だけを書けばいいというわけではありません。調査の目的や内容、結果、そこから得られたことについて簡潔にまとめることが書き方のポイントです。
⑩研修概要
最後に、研修概要の書き方についてみていきます。研修概要は、その研修が何を学ぶものなのか、どういう内容で行われるのかという点を明確にすることが書き方のポイントです。読み手が内容と目的を理解し、参加するメリットを見出だせるような書き方を意識しましょう。
概要の書き方の3つのポイント
ここまで書類別に概要の書き方をご紹介してきましたが、じつは、それらの概要の書き方には共通するポイントがあります。ここでは概要の書き方のポイントを3つご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
①内容の素材を集める
まず1つ目の書き方のポイントは、概要を書く前に、伝えたい主張や目的・理由・事実など内容となる素材を集めるということです。集めた素材を論理的に組み立て、読み手がすんなりと理解できるような概要の書き方を意識しましょう。
②情報を数字に置き換える
次に意識しておきたいポイントは、集めた情報をなるべく数字に置き換えるという書き方です。単純に物の大きさや広さを伝えるときだけなく、状況を説明するときにもできるだけ数字を使って表現しましょう。読み手のイメージを広げ、理解を深めるために有効な書き方です。
③要点をまとめる
最後にご紹介するのは、要点をまとめる書き方です。概要は、ただ文章を短くまとめればいいというわけではありません。読み手が望んでいる情報しっかりおさえ、適度なボリュームで簡潔にまとめる書き方を意識しましょう。
概要の書き方を覚えてスムーズな書類作成を目指そう!
学校や会社など、さまざまな場面で概要を書くことがあるかもしれません。そんな時は、今回ご紹介した書き方のポイントを参考にしていただき、スムーズに書類作成ができるようになりたいですね。