映画監督になるには?必要なスキル・仕事内容・おすすめの学校も紹介!
「自分の作品で観る人に感動を与えたい」と思ったとき、実際に映画監督になるにはどうすれば良いのでしょうか。映画監督になるには資格が必要か、具体的な仕事内容は何か気になりますよね。今回はそんな疑問を解消し、映画監督になる方法について詳しくご紹介していきます。
目次
映画監督になるにはどうすればいいの?
映画監督は、自分の想像する世界や生き物、伝えたい思いなどを「映画」という映像にして残すことができます。しかし、映画監督になりたいという夢や目標を持っても、どうすればなれるのかよく分からないという人は多いのではないでしょうか。また、具体的にはどんなことをしているのかも、実際にはよく知らない人もいるのではないでしょうか。今回の記事では、映画監督という仕事の内容や、映画監督になるための方法などを詳しくご紹介します。
映画監督って何をしている人なの?
そもそも「映画監督」とは、何をしている人のことを指すのでしょうか。「監督」という言葉から、映画を作る組織をまとめる、リーダーのような存在であることは想像できますね。
映画監督とは
映画監督とは、ひとことで言うと「映画の映像制作にかかわるすべてを統括する人」のことです。テレビなどで、俳優に演技指導をしたり、撮った映像のチェックをしたりする姿を見たことがある人も多いのではないでしょうか。そういった、映画を制作するために必要な作業の「指導」を映画監督が行います。
映画監督の仕事内容
映画監督の仕事はいくつもあります。まず、プロデューサーや自分の企画を映像化するため、シナリオライターと一緒に映画のシナリオを作成します。シナリオ作りは映画監督1人で行うこともあります。さらに、作ったシナリオにぴったりの俳優・女優をキャスティングするのも仕事の1つです。そしてどのように撮るかを指示したり、演技の指導を行ったり、撮影後の画面編集や音楽の録音監修も行い、それらすべてから統一した1つの作品(映画)を作り出すのが映画監督の仕事です。
映画監督の収入
映画監督の仕事内容が分かったら、次に気になるのは「収入」ですね。「憧れの映画監督になれれば、収入なんて気にしない」という人は少ないのではないでしょうか。ただ、「映画監督の収入はかなり個人差がある」と一般的には知られています。例えば映画制作会社に社員として入社し映画監督をする場合の収入は、初任給が約20万円と言われています。また、個人で制作する場合は借金をしたり、貯金を切り崩したりする人もいます。そういった人は、収入があるどころか赤字という、厳しい現実があります。
映画1本あたりの収入も、駆け出し映画監督でスポンサー付きの映画なら約400万円ほど、有名映画監督になると1,000万円以上だったりと、個人によって差があります。制作する本数によっても収入が変わり、その額はピンからキリまで様々で、シビアな世界と言えます。
映画監督になるための4つの方法!
「こうでないと映画監督にはなれない」という決まった道筋はありませんが、逆に言うと「こうすればなれる」という仕事でもありません。そこでここでは、例として映画監督になるための方法を4つご紹介していきます。
テレビ業界から映画監督に転身する方法
映画監督になるには、「ディレクターなどのテレビ業界の仕事を経て転身する」という方法があります。実際にテレビという「映像」に携わることによって、演出を学び、実力と人脈を築き映画監督になった例は少なくありません。2000年からテレビドラマ『相棒』シリーズのメイン監督を務め、劇場版相棒シリーズを大ヒットに導いた和泉聖治監督もその1人です。
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CM業界から映画監督に転身する方法
テレビ業界から転身する他にも、「CM業界から転身して映画監督になる」という方法もあります。『恋は雨上がりのように』や『世界から猫が消えたなら』の作品で有名な永井聡監督も、CMディレクターとして活躍した後に映画監督になっています。CM撮影で必要な技術が映画でも活かされますが、多くの経験と実力が必須の方法と言えます。
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他業種から映画監督に転身する方法
テレビ業界やCM業界から転身する方法とは異なり、中には映画の世界とは関係のない「他業種から映画監督に転身する」人もいます。その最たる例が北野武監督です。映画に疎い人でも世界のたけしと呼ばれる北野武監督のことは知っているのではないでしょうか。他には小栗旬さんも俳優から映画監督に挑戦していますし、お笑いの松本人志さんも他業種出身の映画監督です。
明日のシューイチは☝️⁉️
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8時15分頃からは中山のイチバン💥今週はなんと‼️昨日公開のアウトレイジ最終章監督の北野武さんに中山が直撃インタビュー🎤
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自主制作をして映画会社に売り込む
テレビやCM業界などから転身せず映画監督になるには、自主制作した作品を「ぴあフィルムフェスティバル」のような新人発掘の映画祭に出して賞を取ったり、映画制作会社に売り込むという方法もあります。森岡龍監督も、映画祭で受賞してデビューを飾りました。映画『君の名は。』で有名な新海誠監督も自主制作映画から映画監督の道を開いた監督の1人です。
映画「エミアビのはじまりとはじまり」に出演する森岡龍さん、前野朋哉さんにインタビュー♪おふたりは漫才コンビとして実際にM-1に出場したんだって\( ̄∀ ̄*)
— めざましテレビ (@cx_mezamashi) September 1, 2016
6時20分過ぎに放送予定☆#めざましテレビ pic.twitter.com/41hbMJB0S3
映画監督として経験を積むにはどうするべき?
映画制作にかかわるすべての指導を行う映画監督ですが、その知識・技術・指導力などを身につけるための経験は、どのようにして積めば良いのでしょうか。ここからは、映画監督としての経験を積む方法をご紹介していきます。
学校で映画について学ぶ
今の時代は、何でもネットで調べることができ、色んな参考書も簡単に手に入ります。そうは言っても、映画監督になるには何が必要なのか、どれから手をつければ良いのか分からない人の方が多いでしょう。そんな時は、映画関係の学部のある大学や専門学校で学ぶのがおすすめです。
本物の映画監督やプロの演出家などから、知識や技術を体系的に学ぶことができます。映画監督になるためにおすすめの学校については、後ほど詳しくご紹介していきます。
助監督として経験を積む
映画監督としての経験を積む方法としては、「助監督」になるという方法もあります。助監督は、主に映画監督の補佐をする仕事のことです。撮影スケジュールを作ったり、小道具係をやったりエキストラを動かしたりといった、映画撮影に必要な仕事をこなしながら演出を学びます。
映画監督になるために身につけるべきスキルとは?
必要な資格も学歴がなく誰もが目指せる映画監督ですが、映画監督になるには最低限身につけておかなければならないスキルがあります。ここでは、映画監督になりたい人が習得すべきスキルをご紹介します。
映画の専門知識や技術
まず必ず身につけなければならないのが、映画に関する専門知識と技術です。未経験、知識ゼロの状態では到底映画監督にはなれません。映画を撮り始める前に、映画撮影に必要な機材や撮り方を覚え、それを使えなければいけません。独学で学ぶよりも、専門の学校やプロに習うのがおすすめです。
物語を構成するアイデア力
どんなに知識や技術があっても、物語を構成する力とアイデア力がなければ作品を面白く、感動するものにすることはできません。映画の企画から撮影終了までの全過程においてアイデア力を発揮し、常にクリエイティブであろうとする日々の努力が必要です。
人間力を磨く
身につけるべきスキルの最後は、「人間力」を磨くことです。よく「どれほど才能や技術があっても、最後は人間力がものを言う」と、表現されることがあります。この人間力とは、「社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力」と、内閣府の報告書では定義されています。
周囲の人間が応援したり協力してくれたりするためには、その人の人間性が重要です。映画監督として指導する際、指導される人に伝わりにくかったり反感を持たれたりしないためには、この人間力や人間性が大きく影響します。そのため、話し方や他者への理解力、感情のコントロールの仕方など、人間力を構成する力を総合的に磨かなければなりません。
映画監督になるために必要な資格とは?
ここまで何度も述べてきたように、映画監督になるために必要な資格はありません。また、学歴も関係ありません。ただし、映画制作のすべての指揮を執るため、各スタッフや出演者などに的確な指示・指導を出せるだけの知識と技術が必要不可欠です。
映画監督に向いている人とは?
映画監督は誰でも目指せる仕事ですが、誰もがなれる仕事ではありません。専門学校や大学に通っても、そこから映画監督になれるのはほんの一握りの人です。では、映画監督に向いている人とはどんな人なのでしょうか。
発想力・アイデアが豊富である
映画監督の仕事は、普通の人とは違った角度から物事を見られる、子どものように柔軟な発想力・アイデアが豊富である人が向いています。観る人が当たり前に思いつく映像ではなく、独自の発想とアイデア力から面白い映画を制作することができます。
行動力がある
知識も技術もアイデア力も、持っているだけでは映画監督になれません。映画制作の会社に入る、助監督など映画制作の現場で経験を積む、実際に映画を作って映画祭に出すなど、行動力が必要となります。
物語を作ることが好き
映画は、「こんなヒーローがいたら格好良いな」「こんな生き物がいたら楽しいだろう」といった空想や、好きな漫画や小説の世界を映像化することができます。そういった物語を考えることが好きな人が、映画監督には向いています。自分の考えた物語を脚本として書き起こすことができます。
人と協力して何かを作ることが好き
映画は脚本・照明・機材・俳優や女優など、多くの人と力を合わせて作り上げるものです。人とはなるべく関わりたくないという人や、ただ1人で黙々と作業していたいという人には難しい仕事です。たくさんの人と関わって苦労して作り上げた作品を、お客さんに観てもらう喜びを感じることができる仕事である映画監督は、人と協力して何かを作ったり成し遂げたりすることが好きな人に向いています。
映画監督になるためにおすすめの学校とは?
日本には、映画監督になるための知識や技術を学べる学校があります。ここでは、その中でも特におすすめの学校をいくつかピックアップしてご紹介します。
映画監督になるためにおすすめの大学
映画監督になるためにおすすめの大学の1つが、日本映画大学です。2011年に日本映画学校を改組してできた大学で、映画学部のみの単科大学です。1年次から撮影・録音・編集・プロデューサーなど、映画に関する基本を全て学ぶことができます。
私たちの母校、日本映画大学のダビングスタジオにて、映画『私たちが生まれた島』のダビング作業1日目が終了しました。
— 都鳥拓也 (@OvkqxeVCJUsio9R) August 7, 2019
シークエンスごとに分けながら、音声を確認してミックスのバランスなどを整えていくのですが、最初のシークエンスから監督のこだわりが出てじっくりと作業が進んで行きました。 pic.twitter.com/ZHQI2rKKNn
また東京芸術大学大学院映像研究科では、プロと同様の映画制作プロセスを学習できるのでおすすめです。
映画監督になるためにおすすめの専門学校
映画監督になるためにおすすめの専門学校には、東放学園映画専門学校があります。映画業界で実際にプロとして活躍している方が講師をしており、演出・撮影・照明・録音・編集など、映画制作に関するすべてのパートを2年で学べるのが魅力です。
映像チーム(東放学園専門学校/東放学園映画専門学校)#コンサートのつくりかた2019 pic.twitter.com/IJ302gCPmp
— 東放学園音響専門学校 (@toho__onkyo) August 7, 2019
映画監督になるには人間力を磨こう!
映像・音楽・編集・美術・シナリオライターなど、それぞれの役割がそろって初めて「映画」という作品が完成します。映画監督は、そんなそれぞれの役割を担う人達に指示を出し現場を統一する、難しくも魅力的な仕事です。映画監督になりたい人は、人間力を磨き、映画制作に携わってくれる人達と上手くコミュニケーション取ることで、自分のアイデアをより素晴らしい作品にしましょう。