ポップコーンの栄養価やカロリーとは?トウモロコシとの違いも!
軽い食感で食べ過ぎてしまいがちなポップコーンですが、実はその栄養価がとても高いことや、トウモロコシとポップコーンの種類が違うことはあまり知られていません。そこで、ポップコーンとトウモロコシの栄養価の違いやポップコーンを使ったダイエット方法をご紹介します。
目次
ついつい食べちゃうポップコーン!
映画館やテーマパークなどでついつい買ってしまうポップコーンですが、最近はポップコーンダイエットなども耳にします。食べ進めるとその軽い食感についつい手が伸びてしまうお菓子のポップコーンですが、その栄養価や体へのよい影響などはまだ知られていません。そこで、身近なお菓子であるポップコーンをダイエットに取り入れることで得られる栄養素の効能やカロリーなどの魅力を改めて見直しておきましょう。
そもそもポップコーンとは?
ポップコーンはオイルをひいたフライパンで炒って作ります。ポップコーンを作ると、トウモロコシが弾けますよね。その理由は粒の中の水分を加熱することで膨張して種皮が弾け、中の部分が飛び出すという仕組みです。いつも食卓に並んでいるトウモロコシとは実は種類が違うので、スーパーなどで買ってきてフライパンで炒ってもポップコーンにはなりません。
ポップコーンの栄養価は?主な7つの栄養素と効能を検証!
①炭水化物
最近は、低炭水化物ダイエットなども流行っていますが、その流れから全粒穀物である玄米や全粒粉のパンなども注目されています。実は、このポップコーンの原料となるポップ種のトウモロコシは、種皮や果皮、胚などを取り除くことなくそのまま食べる全粒穀物に分類されます。つまり、50gあたり29.8g含まれる糖質だけではなく一緒に4.65gの食物繊維も摂ることができるため、良質な栄養素を持つ穀類と言えます。
②たんぱく質
ポップコーンには食物繊維も含まれていて栄養があることがわかりましたが、実は三大栄養素の一つであるたんぱく質もしっかりと含まれています。その量は50g中5.1gです。全粒穀物のため、皮ごと食べることができるので、様々な栄養素を摂ることができるのもポップコーンが体によいと言われる理由ですね。
③脂質
トウモロコシとポップコーンの最も大きな栄養学的な違いは脂質です。トウモロコシは1本2.55g、ポップコーンは50g中11.4gの脂質が含まれています。
④食物繊維
ポップコーン50g中に含まれる食物繊維は4.65gです。他のお菓子と比べても、ポップコーンは食物繊維が豊富なので栄養バランスが優れている体によいお菓子です。食物繊維の効能は便秘予防が有名ですが、他にも肥満や糖尿病、動脈硬化などの予防になります。食物繊維と聞くと腸への効能が有名ですが、実は血液中にコレステロール値や血糖値を正常化する効能もあります。
⑤ポリフェノール
ポップコーンに含まれる栄養素であるポリフェノールは50g中156.6mgと言われています。同じ全粒穀物のライ麦子やオートミールと比較すると3.5倍になり、栄養学的にポリフェノールが豊富に含まれていることがわかります。
ポリフェノールの効能は、抗酸化作用です。この抗酸化作用とは、生活習慣病を引き起こす体の中の酸化作用を防ぐことです。病気だけではなく、抗酸化作用には美肌効果もあるので女性には嬉しい効能ですね。
⑥ビタミンE
ポリフェノールと同じように抗酸化作用の効能を持つ栄養素にビタミンEがあります。ポップコーンにはこのビタミンEも豊富に含まれています。トウモロコシにも同じように栄養成分であるビタミンEが含まれていますが、ポップコーンを作る過程でトウモロコシを乾燥することでビタミンEが凝縮され、トウモロコシよりもポップコーンの方がビタミンEが多くなります。
⑦鉄分
ポップコーンの栄養成分には鉄も含まれます。50g中2.15mgほどですが、子供のお菓子などで鉄分を補給するのはとても難しいので、トウモロコシは栄養成分から見てもよいお菓子ですね。鉄の効能としては貧血予防が有名ですが、ほかにも骨や歯を丈夫にしたり疲労回復などの効能も期待することができます。
ポップコーンのカロリーはどのくらい?
ポップコーン豆の総カロリー
野菜として食べているトウモロコシの種子だけを集めたものをトウモロコシ玄穀といい、ポップコーンの元となる種類のことをポップコーン豆といいます。その総カロリーは、130gあたり455kcalになります。
使用するオイルによってカロリーが変わる
ポップコーンのカロリーは作る際に使うオイルの種類によるとも言われています。たとえば、粒を弾けさせる時にバターをたっぷり使ったり、オイルを多めにするとカロリーは高くなります。反対に、電子レンジなどで温めてポップコーンを作るとオイルは必要ないので、カロリーを抑えることが可能です。
味付けによってカロリーが変わる
カロリーを左右するもう1つの条件にポップコーンの味付けがあります。塩味のポップコーンは、炒ってから軽く塩をふるだけでおいしく食べることができるので、ダイエットなどでカロリーを気にしている人にはおすすめです。逆にポップコーンにキャラメルやチョコレートなどをコーティングするとカロリーは高くなってしまうので注意が必要です。
ポップコーンとトウモロコシの違いを解説!
品種の違い
ポップコーンはトウモロコシの粒を乾燥させたものですが、いつも私たちが口にしている野菜のトウモロコシとは種類が違います。ポップコーンは種皮の固い爆裂種といポップ種と呼ばれるトウモロコシの粒です。この粒を乾燥させてオイルをひいたフライパンで炒ると、粒が膨らみ種皮が破れていつも食べているポップコーンができ上がります。いつも食べている甘味種のトウモロコシはスイート種とも呼び、ポップ種とは違って種皮が柔らかい種類のトウモロコシです。
栄養の違い
炭水化物やたんぱく質などの栄養にそれほど違いがありませんが、脂質は4倍以上違います。さらに、栄養成分のビタミンEは作る過程で凝縮されるためポップコーンの方が多くなります。逆に、栄養成分の中でもナイアシンや葉酸などはトウモロコシの方が多く含まれています。
製造過程でカロリーが大きく変わる
味付け以外にも製造過程によってカロリーは大きく変わります。その理由は調理法です。トウモロコシは電子レンジで温めたり、塩ゆでして作るのでオイルは使いません。一方、ポップコーンはオイルやバターを使って炒って味付けをするので脂質が多くなってしまいがちです。
ポップコーンはダイエット中に食べても大丈夫?
お菓子の中では低脂質&低カロリー
オイルを使ったり、濃いフレーバーのポップコーンはカロリーが高いとは言っても、他のお菓子と比較すると、低脂質、低カロリーと言えます。たとえば、同じ50gあたりのカロリーを比較すると、ポップコーンは188kcal、ポテトチップスは280kcalとなり、一目瞭然です。
ノンオイルなどカロリーを抑える作り方を!
ダイエット中はできる限りカロリーを抑えたいですよね。そこでおすすめなのがノンオイルのポップコーンです。市販のポップコーンでもよく見かけますが、フライパンではなく電子レンジで温めて作ることでオイルを使うことなく体によいお菓子としてポップコーンを食べることができます。
味付けは薄めにする
キャラメルやチョコレート、チーズにベーコンなど食欲を刺激してくれるフレーバーのポップコーンがたくさん販売されています。ただし、ポップコーンをダイエット中に食べる場合は、薄めの味付けのものを選びましょう。もちろんカロリーや脂質なども抑えることができますが、濃い味付けは「もっと食べたい」という欲求も刺激してしまうので、適量で食べ終えられるように薄めの味付けのポップコーンがおすすめです。
組み合わせる食品を工夫する
ポップコーンは栄養学的に食物繊維やポリフェノール、ビタミンEなどが豊富で体によいお菓子ですが、栄養バランスとしてはポップコーンだけではカルシウムやたんぱく質の不足が気になるところです。そこでおすすめしたいのが、乳製品です。牛乳やヨーグルト、チーズなどはカルシウムが豊富で良質なたんぱく質を含む栄養バランスが優秀な食品になります。子供のお菓子としてポップコーンを出す場合や、ダイエットをしている時の体の栄養管理方法としてぜひ組み合わせて欲しい食品です。
ポップコーンをダイエットに取り入れる効果的な4つの方法
①ポップコーンで置き換えダイエット
ポップコーンをダイエットに取り入れる場合は、一日の食事のどこかで一食をポップコーンに置き換えてみましょう。ポップコーンの量は、70~100gとしてカロリーを400kcal程度とします。どの食事を置き換えても構いませんが、夕食を置き換えると短期間で効果が出ると言われています。
ただし、このダイエットの効能はいいことばかりではありません。一食をポップコーンにすると栄養バランスが悪くなってしまいます。そのため、残りの二食で不足している栄養素をしっかりと補い体によいダイエットを心掛けましょう。
②間食をポップコーンのみにする
間食をポップコーンに置き換えるダイエット方法もあります。ダイエット中は間食禁止としたいところですが、まったく食べないとストレスが溜まり、反動で食べ過ぎてしまうこともあります。そこで、精神的にもつらくならないように、間食を適量摂りましょう。チョコレートやポテトチップスなどは避けて、間食を摂るなら栄養バランスもいいポップコーンにする、といったルールにします。
どうしても甘いものを食べたい時は、キャラメルやチョコレートのポップコーンを選ぶと高カロリーになってしまうので、そこは市販のダイエット用クッキーなどを選びましょう。
③食事の30分前にポップコーンを食べる
人が食事を始めてから「満腹」と認識するまでの時間は30分と言われています。そのメカニズムを逆手に取り、食事の30分前にポップコーンを食べてみましょう。ちょうど食事が始まる頃には少しの量でお腹がいっぱいになるので、ご飯の量を抑えることにも繋がりダイエットになります。
④ポップコーンを白米代わりにする
100gあたりのエネルギーは白米が356kcal、ポップコーンが484kcalですが、100gのポップコーンを白米と同じ茶碗に入れようとするとあふれてしまいます。そのため、半分の50gを白米代わりに食べると242kcalとなり、カロリーを抑えることができます。また、玄米などの全粒穀物ではなく白米を食べている人がポップコーンを食べることでミネラルやビタミンなどの栄養成分を補填することもできます。
【番外編】子供のおやつにもおすすめ!栄養価の高いお菓子5選!
①ポップコーン
ポップコーンは、とても栄養価が高いので体によい子供のお菓子としてもおすすめです。脂質やカロリーのことを考えてノンオイルのポップコーンを選ぶことで、ポテトチップスに比べて摂取エネルギーを抑えることができます。さらに、食物繊維が豊富でポリフェノール、ビタミンB・E・たんぱく質・ミネラルなどたくさんの栄養素も含まれているので、ポテトチップスやスナック菓子ばかり食べて栄養バランスが崩れている子供のおやつにはぜひおすすめしたいですね。
②おせんべい
チョコレートや脂質の多い洋菓子に比べるとおせんべいはおすすめですよね。でも、そのおせんべいの中でも特に体によいお菓子としておすすめしたいのがごませんべいです。ごまの栄養価が高いことはよく知られているかもしれませんが、具体的にはビタミンEやカリウム、カルシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。他にもごまの栄養素として有名なセサミンは、美容効果、高血圧やコレステロールの酸化を防ぐ働きなどの効能があります。お菓子からもいろいろな栄養素を子供の体に取り入れることができるのは嬉しいですね。
③チョコレート
子供のおやつにチョコレートと聞くと、糖質と脂質が多くて太る、歯に悪いなどマイナスのイメージばかりがつきまといますが、実はしっかりとチョコレートの成分を見極めて買うことで子供にとっても栄養価が高いおやつということができます。チョコレートには、カリウム・鉄分・マグネシウム・亜鉛・リン・食物繊維などの栄養素が含まれていますが、注目したいのは、集中力、思考力、記憶力を高めたり、やる気を引き出す効能があると言われているテオブロミンという栄養成分です。
子供にはミルクチョコレートを選んでしまいがちですが、このテオブロミンという栄養成分は少し苦味のあるビターなダークチョコレートにミルクチョコレートの4倍含まれています。チョコレートに含まれる脳のエネルギーになる糖質と一緒に摂ることもできるので、子供のおやつの選択肢の一つにしたいですね。
④たまごボーロ
小さい子供のおやつとして定番のたまごボーロですが、実は低カロリーなお菓子の一つです。50gあたりのカロリーはポテトチップスが277kcal、たまごボーロが180kcalです。小さい子供が食べるため添加物なども使われていません。また、最近では栄養機能食品として鉄分やカルシウムなどの栄養素が強化されて販売しているたまごボーロもあります。ぜひ子供のおやつに「懐かしいね」という一言とともにたまごボーロを出してみませんか。
⑤ナッツ類
ナッツ類には子供の体によい栄養素である良質たんぱく質や良質な脂質であるリノール酸・オレイン酸が含まれています。栄養素から見ても、子供のお菓子として選びたいですね。子供は積極的にたくさんの野菜を食べてくれることが難しいのですが、ナッツ類の中のアーモンドには100gあたり31.2mgのビタミンEが含まれています。このビタミンEの量はブロッコリーの12倍と言われています。もちろんアーモンドだけを100g摂るのではなく、ナッツや野菜などいろいろな種類の食材を食べてよい体にしたいですね。
ポップコーンは栄養価の高いお菓子!おやつやダイエットに取り入れよう!
実はポップコーンはとても栄養価の高いお菓子です。製造方法や味付けなどにこだわって選ぶことで子供のお菓子になったり、ダイエット中の方のサポートもしてくれます。ぜひポップコーンを上手に使って、栄養バランスの整った体によいダイエットをしたいですね。