リキュールの賞味期限や保存方法を解説！【未開封・開封・種類別】

カクテルやお菓子を作る時に欠かすことのできないリキュール。アルコール度数が高く糖分の量が多いほど賞味期限は長く数十年間も保存が可能でボトルに賞味期限の記載がないことも多いのですが、賞味期限があるものもあることをご存じですか？未開封でも原材料・保存方法によっては賞味期限が短くなることもあるようです。

安全においしく飲めることを保証された期間が賞味期限です。切れたからといって即座に腐り飲めなくなるものではありませんがリキュールの持つ本来の風味が損なわれてしまいます。賞味期限にこだわらず早めに飲み切るのにこしたことはありません。

リキュールにはいろいろな種類があり、それぞれの使われている原材料によって賞味期限はまちまちです。一般的にはアルコール度数の高いものほど賞味期限は長くなります。また、糖分が多く含まれているものも賞味期限が長くなっていて、数十年ともつと言われています。

リキュールが未開封の場合、高温多湿や直射日光が当たるといった状況でなければ基本的に数年は使用することができます。しかし例え未開封でもクリーム系リキュールやフルーツ系リキュールは他のものと比較してアルコール度数が低いので賞味期限に関係なく病みやすいため注意が必要です。

一旦開封してしまうと他の食品と一緒で空気に触れた箇所から酸化していきます。スピリッツなどの蒸留酒とは違い、香味成分の加えられているリキュールは原材料によって病みやすくなっているので開封後は賞味期限に関わらず早めに飲み切りましょう。

中でもアルコール度数が低いリキュールやチョコなどのクリーム系のリキュールは特に賞味期限に注意してください。

原材料によって大まかに分けられるリキュールはそれぞれ賞味期限が変わっています。その種類別に賞味期限を見ていきましょう。

薬草（ハーブ）や香草、スパイスなどが入った香草・薬草系のリキュールには独特の苦味があり癖が強いと感じる人も多いかもしれません。

香草・薬草系のリキュールは比較的賞味期限が長いのですが、香りが肝心なリキュールですので開封後は早めに飲んでしまったほうがいいでしょう。

フルーツの果肉や果皮、果汁などが入ったフルーツ系のリキュールは種類が豊富です。カクテルとしてだけではなく、お菓子を作る時に使われることもよくあります。カシスやマリブもこのカテゴリに含まれています。

フルーツ系のリキュールは、お酒は病まなくても果肉や果実が病むので賞味期限は比較的短めです。腐ってしまわないように気をつけてください。

フルーツの種子やコーヒー・カカオなどの豆が入ったナッツ・種子系リキュールはフルーツ系のリキュールより種類は少ないものの個性的で味わい深い香味があり、食後酒として飲むのに適している一方でお菓子作りにもよく使われています。

ナッツ・種子系のリキュールは比較的賞味期限は長めです。数年もつでしょう。

カカオやバニラ、砂糖などが入ったチョコレートリキュールはカカオの香りが豊かで濃厚な味わいがあり、デザートカクテルとしてチョコレートが好きな女性を中心に人気が高まっています。チョコレートリキュールはチョコレートを作っているブランドが作っているものとリキュールメーカーが作っているものがあります。

チョコレートリキュールはアルコール度数が低く、クリームも使われているので賞味期限は長くありません。開封後は賞味期限に関わらず早めに飲みきりましょう。

健康食品として名高いヨーグルトが入ったヨーグルト系リキュールはコクのある口当たりと甘酸っぱさがあり飲みやすく女性を中心に人気となっています。

原材料に動物性のものが使われているため未開封でも非常に傷みやすくなっています。賞味期限は短いので冷蔵庫に保存のうえ早めに飲みきることをおすすめします。

賞味期限がはっきりと記載されていないこともあるリキュールを最後まで美味しく味わうために正しく保存しましょう。賞味期限をのばすポイントは5つあります。

高温や多湿に何度何%以上といった具体的な数値はさだめられていませんが、常温を越えなければ大丈夫でしょう。日本工業規格で常温は15〜25℃と定められています。厚生労働省が定める常温は外気温を超えない温度となっています。夏場でも25〜30℃でしょうか。30℃をかなり上回るような温度に長期間さらされると賞味期限内でも香りや味わいが劣化するので高温多湿・直射日光を避けるよう注意してください。

高温も多湿も直射日光も遮ることのできる理想の保管場所というと冷蔵庫が最適です。流し台の下は排水管の影響で意外に湿度が高くなるので向いていません。リキュール瓶をインテリアとして飾りたい場合は飲みきった後の空き瓶を使うようにしましょう。

開封後はフタをしっかり閉めましょう。リキュールが空気に触れると酸化してしまい風味や味わいが損なわれていきます。せっかくのリキュールは最後の一滴まで美味しく飲みたいのでしっかり閉めるようにしてください。

プライベート・プリザーブというワイン保存用のガスを使ってみてもいいでしょう。無味・無臭・無害の不活性ガスを数回スプレーして栓をすれば液面と空気が接触して酸化することを防げます。ワインやリキュールなどのお酒以外に調味料やコーヒー豆などにも使えるので1つあれば何かと役に立ちます。

リキュールを注いでフタを閉める前に、ボトル口に付着したリキュールはしっかり拭き取ってください。放っておくと時間の経過とともに糖分が固まって開けにくくなってしまいます。

お気に入りのリキュールを購入する時、そして保存する時に賞味期限を無闇に縮めることのないよう注意しておいたほうがいい点を3つあげてみます。

開封後はいくら冷蔵庫に入れていても賞味期限は迫ってきますので、大勢で飲むといった機会以外ではなるべく早く飲み切れるサイズを選ぶことです。

いろんな種類のリキュールの味を楽しみたかったり可愛いデザインの瓶を飾りたかったりなどの理由から複数のリキュールをコレクションしている場合もあるでしょう。そんな時は賞味期限や傷んでいないかなどを小まめにチェックすることが必要になってきます。

桃やみかんやライチといったフルーツ系のリキュールなど、劣化が早く賞味期限の短いリキュールもありますので注意してください。

リキュールによっては加熱処理されておらず酸化しやすいものもあります。ベイリーズやゴディバ・モーツァルトなどのクリーム系リキュール、クレーム・ド・カシスやクレーム・ド・フランボワーズなどのベリー系リキュール、子宝やアドヴォカートなどのヨーグルト系・卵系リキュール、ベルモットなどのワイン系リキュール等々です。これらは非常に痛みやすいので、賞味期限に関わらず美味しく飲むためには必ず冷蔵庫で保存するようにしてください。

ミルクやヨーグルトといった乳製品系のリキュールや一部のリキュールには賞味期限が設定されているものもあり、未開封では常温保存可でも開封後は冷蔵庫に保存して早めに使い切るよう指示されます。冷蔵庫に入れているからといっても開封すれば風味の劣化は始まってしまうので美味しく飲むためには開封後は賞味期限に関係なく早めの消費をおすすめします。

はっきりとした賞味期限のないリキュールは、賞味期限が切れているかどうか自分で判断するしかありません。匂いや見た目が購入時と比べ明らかに異なっていた場合は賞味期限が切れている可能性が高いので飲まないほうがいいでしょう。

少し風味が劣る程度だった場合は他の風味の強いお酒とカクテルにしてしまったり、ケーキを作る時に隠し味として使いワンランク上の大人なケーキにしたりといった別の使い道もあります。

リキュールは基本的には賞味期限の長いものが多いのですが、中には比較的賞味期限の短いものもあります。それでも正しく保存すれば早々に風味が劣化することもなくなるので、上手に賞味期限と付き合って美味しく飲み切りましょう！