瑠璃色ってどんな色?使い方や具体例も紹介!【生き物・宝石】
皆さんは「瑠璃色」という色についてご存知でしょうか。日常会話では、あまり使われない表現ということもあって、知らないという方も多いのではないでしょうか。ここでは、実際に瑠璃色とされている生き物などを例に、皆さんに瑠璃色について詳しく解説していきます。
目次
瑠璃色について詳しく知りたい!
自分の体験談を伝える際に、どのように表現したらいいか困ったということは一度はあるのではないでしょうか。ここで解説していく「瑠璃色」の意味、使い方を知っていれば、旅行先での出来事を簡単かつ自分のイメージ通りに、伝えられるかもしれません。
瑠璃色はどんな色?
「瑠璃色」とは、紫みを帯びた濃く鮮やかな青色を指します。他には、「襲の色目(かさねのいろめ)」の色目の名称でもあります。「襲の色目」とは、衣服を重ねてきたときの色の組み合わせのの名称で、平安時代以降の公家社会で行われていたとされています。「襲の色目」における「瑠璃色」は、緑がかった薄い藍色のことを指しており、現代とでは「瑠璃色」に対する認識は違ったものとなっています。
そもそも「瑠璃」とは?
「瑠璃」とは、仏典に登場する宝石です。仏教の礼拝用言語であるサンスクリット語の「バイドゥーリヤ」が、音訳されて「瑠璃」となりました。
仏教の七宝の一つ
仏教の七宝とは、仏典に登場する7種類の宝です。その7種類の宝として代表的なものは、金、銀、玻璃(はり、水晶のこと)、瑪瑙(めのう)、シャコ(蝦蛄貝の貝殻のこと)、珊瑚、それから「瑠璃」とされています。七宝における「瑠璃」とは、青色の宝石を指し、ラピスラズリ(黄金石)だとされています。
青色系のガラス質を指す
「瑠璃」は、コバルトガラスのような青色系のガラスを指す言葉としても使います。昔は、ガラスやガラス工芸品を指す言葉でもありました。
瑠璃色の使い方は?
では「瑠璃色」は具体的にどのような使い方をするのでしょうか。ほとんどの場合において深い青を形容する際に使います。使い方の例としては「深い海のような瑠璃色の瞳」「瑠璃色に光るガラス細工」「鮮やかな瑠璃色の花」「瑠璃色の青空」などが挙げられます。
瑠璃色の宝石は?
ラピスラズリ
前述した仏典に登場する「瑠璃」を指す宝石です。「ラピスラズリ」は、人類が利用した鉱物として最古のものとされています。そんなラピスラズリですが、顔料ウルトラマリンの原料としても珍重されていました。
「ウルトラマリン」とは、「海を越えてきた青」という意味がありますが、このように呼ばれるようになった経緯は、「船で海を越えて来た宝石」であるためです。石自体の色味は瑠璃色が多いですが、色々な種類のミネラルが混ざったものであるため、黄鉄鉱の斑など別の色が混ざることが多いです。
サファイア
「青色の宝石」と言いますと「サファイア」を連想される方が多いのではないでしょうか。「サファイア」とは「青」を意味するラテン語が語源となった名称で、昔から「サファイア」は青という印象が強く根付いています。古代旧約聖書で記されている「サファイア」は、「ラピスラズリ」を指していて、古代では現代における「サファイア」だけでなく、青色をした宝石全体を指す言葉だったという記述もあります。
瑠璃色の花の種類は?
「瑠璃色」はコントラストの強い紫みを帯びた青です。鮮やかで美しいものといえば、「花」ですよね。では、瑠璃色の花はどんなものがあるのでしょうか。ここからは、そんな「瑠璃色の花」をいくつかピックアップして紹介します。
菖蒲
「瑠璃色」の草花の中でも特に人気が高いものが「菖蒲(ショウブ)」です。一般的には、「菖蒲(ショウブ)」は「アヤメ」と呼称することが多いです。「アヤメ」と呼ばれる草花には、他にも「菖蒲(アヤメ)」「カキツバタ」があります。これらは全てアヤメ科の草花であり、「アヤメ」と呼んでも間違いではありません。
色々な「菖蒲」がある中でも、ここで紹介していくのは鮮やかな瑠璃色の花を咲かせる「菖蒲」です。こちらの菖蒲は、日本や朝鮮半島~東シベリアが原産地となっているアヤメ科の耐寒性宿根草です。見頃となる時期は6月上旬から下旬にかけてとなっています。育てる場合は日当たりが良く、少し湿った場所を選ぶとよいでしょう。
瑠璃玉薊(ルリタマアザミ)
「瑠璃玉薊」とは、高さは約1メートルのキクの種類の一種で多年草です。開花時期は夏で、丸い形に頭状花を咲かせます。「頭状花」とは、主にキク科にみられる花序で、多くの花が集まって一つの花の形を作るものを指します。「瑠璃玉薊」のほかにも、「ノアザミ」や「フジアザミ」などがあります。
瑠璃草(ルリソウ)
「瑠璃草」とは、山地の林に自生する高さ約30センチメートルのムラサキの一種で多年草です。開花時期は春で、見た目は全体に細かい毛があり、「瑠璃色」と呼ぶに相応しい青い花をつけます。その外見から観賞用に栽培もされています。また「瑠璃草」というのは、「ホタルカズラ」の異名でもあります。
瑠璃はこべ
「瑠璃はこべ」は、暖かい地域の海岸の近くに自生するサクラソウの種類の一種で一年草です。開花時期は春で、瑠璃色の花をつけます。
瑠璃虎の尾
「瑠璃虎の尾」は、山地に自生するゴマノハグサの種類の一種で多年草です。高さは約1メートルほどで、卵型の葉が対に生えています。開花時期は夏で、紫みを帯びた青色の花を多数穂状につけます。美しい容姿から、切り花用に栽培されています。
瑠璃色の生き物もいるの?
皆さんは、瑠璃色の生き物をご存知でしょうか。「青い鳥」はご存知の方も多いと思います。瑠璃色の生き物と想像すると鳥がイメージされる方も多いのではないでしょうか。実際は、瑠璃色の生き物はどんなものがいるのか見ていきましょう。
オオルリ
はじめに紹介する生き物は「オオルリ」です。オオルリとは、スズメ目ヒタキ科に分類される鳥類の一種です。夏鳥として日本に渡来し、冬は東南アジアで越冬します。全長は約16センチメートルで、雄は若鳥時代を超えると美しい青い羽根になります。また「コルリ」「ルリビタキ」と共に、「青い鳥」御三家の一種でもあります。
瑠璃懸巣(ルリカケス)
「瑠璃懸巣(ルリカケス)」とはカラス科に分類される鳥類の一種です。大きさは全長38センチメートルほどで、頭や翼、尻尾が瑠璃色をしています。非常に珍しい鳥で、奄美大島と徳之島にのみ生息しています。また、天然記念物にも指定されています。
カラスアゲハ
「カラスアゲハ」は、日本全土に分布している、アゲハチョウ科に分類される昆虫の一種です。暗めの瑠璃色の羽が特徴で、大きさは45から80ミリメートルでアゲハチョウの中では大き目の昆虫になります。
ミヤマカラスアゲハ
「ミヤマカラスアゲハ」は、カラスアゲハと似ている昆虫です。蛹で越冬する種類で、春型は7月、夏型は10月ぐらいで見納めになります。
ルリタテハ
「ルリタテハ」は、タテハチョウ科に分類される昆虫の一種です。成虫の大きさは25から45ミリメートルで「瑠璃」の和名通りの瑠璃色の模様が入った羽が特徴です。冬も成虫で越冬し、春には飛び始めます。成虫の飛び方は力強く機敏で、縄張りに他のオスが侵入すると激しく追いたてます。
ルリシジミ
「ルリシジミ」はシジミチョウ科に分類される昆虫に一種です。成虫の大きさは12から19ミリメートルで、名前の通り、瑠璃色の羽が特徴の蝶です。
ルリセンチコガネ
最後に紹介する瑠璃色の生き物は「ルリセンチコガネ」です。センチコガネ科に分類される甲虫ですが、センチコガネの中でも、紀伊山地の個体は瑠璃色になることから、ルリセンチコガネと呼ばれます。
瑠璃色は曲名にも使われている!
皆さんは、瑠璃色が曲名に使われている楽曲について、ご存知でしょうか。聞いてみると、音から瑠璃色のイメージをつかめるかもしれません。
瑠璃色の地球
「瑠璃色」が形容詞として使われている楽曲の一つに挙げられるのは、松田聖子さんの楽曲「瑠璃色の地球(るりいろのちきゅう)」が、あります。この曲は、1986年に発売されたアルバム「SUPREME」に収録されており、10曲のうち最後の1曲として登場しました。
NHK紅白歌合戦でも披露されており、1986年に放映された「第37回NHK紅白歌合戦」にオリジナル版を披露しています。それから15年後の2001年に放映された「第52回NHK紅白歌合戦」では、アレンジ版の「瑠璃色の地球20001」を披露しました。
瑠璃色金魚と花菖蒲
「瑠璃色金魚と花菖蒲」とは、「アイドルマスター ミリオンライブ!」の楽曲です。「アイドルマスターミリオンライブ! シアターデイズ」にて白石紬(CV.南早紀)の持ち歌として発表されました。初収録のCDは2017年8月23日発売の「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE 01」となっています。
瑠璃色の空
「瑠璃色の空」とは、ゲーム「刀剣乱舞」が原作となっている「ミュージカル刀剣乱舞 ~三百年の子守歌~」の楽曲になります。「瑠璃色の空」という曲のテーマは、家康公を刀剣乱舞の登場キャラクター達が見守るというものです。また、こちらの楽曲は2017年11月8日にはアルバムも発売されています。「瑠璃色の空」という曲のテーマは、家康公を刀剣乱舞の登場キャラクター達が見守るというものです。
瑠璃色は現在も使われる伝統の色!
「瑠璃色」の使い方や意味については理解していただけましたか?瑠璃色という表現は、創作や文章でのやり取りの際に、正しく使うことで読み手にイメージを伝える際に役立つことでしょう。