『せびる』の意味や使い方とは?『せがむ』『ねだる』との違いも!
せびるという言葉の意味をご存知でしょうか?今回はせびるという言葉について、意味や語源、使い方を紹介していきます。また、せびるの類語でもある「せがむ」「ねだる」との違いも分かりやすく解説していきます。意味を知って使い分けましょう。
目次
『せびる』の意味とは?
せびるという言葉を聞いてどういったイメージを持ちますか?あまり良いイメージを持たない人が多いのではないかと思います。それでは、「せびる」という言葉の意味はご存知でしょうか。せびるの意味は、「品物や金銭を受けようと頼む」という意味があります。せびるの意味を聞くとあまり気軽に使える言葉ではないのが分かりますよね。
今回はせびるという言葉について、意味や語源、使い方や類語などを紹介していきます。「せびる」の類語でもある「せがむ」「ねだる」についても意味や違いを紹介していきます。
『せびる』の語源は?
せびるの語源について紹介します。せびるの語源の紹介として、まず、せびるという言葉は「せぶる」とも言い換えることができます。せびるは、夏目漱石も使っていた言葉でもあり、当時からある言葉です。当時、夏目漱石は東京に住んでいたようですが、せびるという言葉の語源は、岐阜県の方言ではないかと言われています。
当時、岐阜県では子供が親に甘えて、欲しいものを要求するという軽めの要求をするニュアンスで使われており、今ほど強引に「せびる」という意味はなかったと言われています。
『せびる』の正しい使い方を解説!
せびるの意味は理解していただけたと思いますので、次は例文を使って実際の使い方を紹介していきます。まず、せびるとは金銭や品物に関する場合に使うことが多いです。せびるの使い方は、「欲しい商品が手に入らなかったので、その商品を持っている友人にせびる」や「友人が彼女からお金をせびられている」などです。せびるとは品物や金銭など形があるもの頼むという行為のことをさします。
『せびる』を漢字で表現できるの?
「せびる」という言葉を漢字で表現することができます。「せびる」は漢字で書くと「強請る」です。「強請る」とはせびる以外にも「ゆする」とも読みます。ゆするの意味は、「人を脅して何かを要求する」という意味です。せびるとゆするは同じ漢字ですが、意味が異なりますので気をつけましょう。他にも「強請る」という漢字の言葉がいくつかあるので、次のせびるの類語で紹介します。
『せびる』の類語6つ!
せびるという言葉の意味は理解して頂けたと思いますが、せびるの類語は、6つもあるのです。せびるの類語にはどんな言葉があるのか、せびるの類語とその意味を紹介していきます。
①せがむ
せびるの類語で1つ目に紹介をするのは、「せがむ」という言葉です。せがむとは、親密な関係の相手に甘えるように行動を要求することです。せびるとせがむは類語ですが、違う点があります。
せびるは、形のあるものを要求する時に使われますが、せがむは形のないもの、行動や感情を要求する時に使われる言葉です。例えば、「キスをせがむ」のように相手の行動の要求です。
②ねだる
せびるの類語に、「ねだる」という言葉があります。ねだるを漢字で書くと「強請る」となり、せびると同じ漢字を用いるのです。ねだるは、1つ目に紹介をした「せがむ」と似たような意味があります。どちらかというと「せがむ」は大人が使い、「ねだる」は子供が使うイメージです。
また、「せびる」は形ないものに対して、「せがむ」は形のないものと紹介をしましたが、「ねだる」は形のあるもの・ないもの両方に使えるという違いがあります。
③ゆする
せびるの類語で、「ゆする」という言葉があります。ゆするは、漢字で書くと「強請る」なので、せびると同じ漢字です。ゆするは、せびるの類語で、せびるよりも強い脅迫や強要をする時に用いる言葉です。ゆするという言葉は、相手の胸ぐらを掴んで揺すりながら脅かす様子を表しているのです。
④たかる
せびるの類語で「たかる」という言葉があります。たかるも漢字で書くと「強請る」と書きます。たかるという言葉には2つの意味があり、せびると似た意味を持つ「人の金品を要求をする」という意味と、「1つのところに集まり群がること」もたかるという言葉を使います。
⑤もがる
せびるの類語で「もがる」という言葉があります。もがるも「強請る」と書きます。もがるという言葉は、あまり聞いたことがない人も多いと思います。もがるは、「言いがかりをつけて要求する」という意味です。他にも、「異議を申し立てて逆らう」という意味もあるので使い分けが必要な言葉です。
⑥せぶる
せびるの類語で最後に紹介をする言葉は「せぶる」です。せぶるはせびると全く同じ意味を持ちます。せぶるという言葉は、1687年の「浮世草子・男色十寸鏡」や1802年の「洒落本・素見数子」という書物にも使われているので古くから存在しています。
せぶるの「せ」は「施」で「ぶる」は「振る」と言い換えることができて、施は相手へ与えること、振るは配当することといった意味だと捉えられるでしょう。
『せびる』『せがむ』『ねだる』の違いを分かりやすく解説!
せびるの類語としてご紹介をした「せがむ」「ねだる」という言葉ですが、この3つの言葉の違いを分かりやすく解説していきます。まず、使い分けるポイントとして、要求するものによって使い分けることができます。せがむとねだるは、お金や物以外でも使う言葉ですが、せびるに関してはお金や物以外では基本的に使いません。それを踏まえて、使い方の違いを紹介します。
「せがむ」「ねだる」は、両方とも親密な関係の人が甘えるように物や行動を意味しますが、違いとしては、「ねだる」は子供が大人に対して行うことや、幼稚っぽいニュアンスがあります。「せがむ」は大人が行う行動に用いられることが多いという違いがあります。そして、「せびる」は無理矢理要求を通す場合や弱みにつけこんで要求をする場合に使います。
せびる人の特徴とは?
では、実際にせびる人はどういった特徴があるのでしょうか。せびる人の特徴を紹介てしていきます。
せびる本人は悪気がない
せびる人の特徴として、本人には悪気がないことが多いです。こういうタイプの人は、お金や物を相手へせびることに対して悪いことだとは思っていません。なので、悪気がなくせびってくるでしょう。相手には悪気がないからと言って嫌な思いをしてまでお金を貸したりなどはしないようにしましょう。あとで、せびられた時の対処法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
せびることに成功すると味を占める
せびる人の特徴として、せびることに成功すると味を占める人がいます。せびることで相手から物やお金をもらうことに味を占めて色んな人にせびるようになるのです。こういうタイプの人は、言葉も上手だったりするので注意をしてくださいね。
せびる人がせびる物の具体例2つ!
せびるという言葉の意味や、言葉の使い方を紹介してきましたが、では実際にせびる人はどういったものをせびるのでしょうか?せびる人がせびる物の具体例を2つ紹介していきます。
小遣い
せびる人が実際にせびる物の具体例の1つ目は、小遣いです。子供が親など身内に対して小遣いをせびることを想定しています。せびるとは無理矢理要求を通そうとする行為のイメージですが、子供が親に小遣いをせびるなどは親密な関係なので、人によっては「ねだる」と捉える場合もあるでしょう。
小銭
せびる人がせびる物の具体例2つ目は、小銭です。本人に悪気がなく、手持ちがないので友人に小銭をせぶることもあるでしょう。この場合は、友人やある程度仲の良い同僚などにせびることが多いでしょう。
せびられた時の上手な対処法3選!
人間関係を良好にするためにも、お金の貸し借りなどは極力したくないと考えている人も多いのではないでしょうか。せびられた時の上手な対処法を知りたいですよね。今回は、せびられた時の上手な対処法を3選紹介しますので、もしせびられた場合はぜひ参考にしてみてください。
お金を貸さない主義だとアピールする
せびられた時の上手な対処法として、まず紹介をするのは、ストレートにお金を貸さない主義だと相手へアピールをすることです。相手によっては悪気がなく言っている場合や、誰にでもお金をせびっている場合もあります。ですので、今後もせびられることがないようにストレートに言うことが大切です。日頃からお金を貸さない主義だとアピールしておきましょう。
お金をせびる理由を追及する
お金をせびる人は、お金の貸し借りに対して軽い考えを持っている人が多いです。せびられた時の上手な対処法として、なぜお金が必要なのか、お金をせびる理由を相手へとことんと追及しましょう。追及をすると案外あっさりと諦める人もいるようです。もし、お金を貸すのであれば、ちゃんと理由を聞いてあなたが納得した上で貸すようにしましょう。
自分もお金がないと言い張る
せびられた時の上手な対処法として、自分もお金がないと言い張る方法が有効的です。お金がない相手からもお金をせびろうとする人ははっきり言って最低です。そういう人ではない限り、お金がないと言い張ることで貸すこともできないので諦めてくれるでしょう。
『せびる』『せがむ』『ねだる』の違いを理解して使いこなそう!
せびるという言葉について、意味や語源、使い方を紹介しましたが、いかがでいたか?せびるの語源は、岐阜県の方言と言われています。また、せびるという言葉の類語でもある「せがむ」「ねだる」の違いも理解して頂けたでしょうか。ニュアンスで言葉を使い分けている人もいると思うので、ぜひ「せびる」「せがむ」「ねだる」の言葉の違いを理解して使いこなしてください。
また、せびられた時は今回紹介をしたせびられた時の上手な対処法3選もぜひ参考にしてくださいね。