ねぶり箸はNGマナー!箸先が汚れた時の正しい対処法とは?
お箸のマナーの中でもねぶり箸というのは一緒に食事をしている相手にも「気持ちが悪い」と感じさせてしまうことがあります。そこで、箸先が汚れた時の対処法やねぶり箸をする人の心理、ねぶり箸という言葉の方言などについてまとめてみました。
目次
ねぶり箸の意味とは?
一緒に食事をしていると、相手のお箸の使い方が気になったという人はいませんか。相手に気持ちが悪いと思われないように、また恥ずかしい思いをしないためにも日本人としてお箸のマナーをしっかりと覚えておきたいところです。お箸の使い方には「嫌い箸」と言われるマナー違反がたくさんあります。その中でもねぶり箸とは、お箸を口の中に深く入れて舐めたり、箸についたご飯などを舐めてとることを言います。そこで、嫌い箸の中でも「ねぶり箸」に注目してみましょう。
ねぶり箸が嫌がられる理由とは?
気持ちが悪い
ねぶり箸が嫌い箸と言われる理由はいくつかあります。ねぶり箸は一緒に食事をしている人の心理状態を気持ちが悪いと感じさせてしまうことがあります。口の中に深くお箸を入れることで口の中や舌が見えてしまいますよね。また、ねぶり箸のぺちゃぺちゃとお箸を舐めている音や仕草は、心理的に不快な気持ちになったりおいしい食事も台無しにしてしまいます。気持ちが悪いと思われてしまうと、もう一緒に食事をしたくないと感じる人もいるかもしれません。
大皿や鍋をつつくのが嫌になる
ねぶり箸は、自分だけの料理ならまだしもほかの人とシェアして食べるのに、舐めたお箸を使って取り分けられたら気持ちが悪いと感じる人もいます。また、大皿料理を取るときは直箸と言って自分のお箸を使って取り分けることはマナー違反になります。大皿料理の場合は必ず取り箸を使いましょう。
直箸はマナー違反ですが、ねぶり箸で大皿料理をつついてはいけない理由が他にもあります。それは、ねぶり箸で料理をつつくことで虫歯菌や細菌などが唾液を介してうつってしまうことがあるからです。そのような理由もあり、ねぶり箸の人と一緒に大皿料理を食べることは心理的に気持ち悪いと感じてしまうかもしれません。
気になり出すと一緒に食事をしたくなくなる
ねぶり箸に限らず、一緒に食事をしている人のお箸のマナーが気になり始めると食事をするのが嫌になってしまいます。一口食べるごとにお箸を舐めたり、お箸についた食べ物を舐めて取るのを見ながら食事をされたら、心理的に気持ちが悪いだけではなく食欲もなくなってしまいます。そのため、次からあの人を食事に誘うのはやめておこうと思われてしまうかもしれません。
箸先が汚れた時の正しい対処法とは?
正式な場での食事の場合
ねぶり箸をしたくなる理由の1つは箸先に食べ物がついてしまったということです。そこで、正式な会食などの席でお箸にご飯がついてしまった時の対処法は、懐紙(かいし)という茶道などで使う白い紙を使いましょう。バッグの中などに入れておき、軽く汚れたお箸を拭いて汚れた懐紙はまたバッグの中に戻しましょう。
通常の食事の場合
ねぶり箸の対処法として、改まった席ではない外食や家での食事の場合、お箸の先だけで食べることができるように気を付けましょう。お箸の先だけを使えば、お箸の上の方までご飯がついてしまうこともないので、ねぶり箸の対処法を考える理由がありません。また、部屋が乾燥しているなどして、お箸に食べ物がついてしまった時の対処法は、味噌汁などの汁物を使うことです。汁物を頂く時にお箸を使えばねぶり箸をしなくてもお箸についた食べ物が取れるので、ねぶり箸をする理由がなくなりますね。
ねぶり箸をする人の心理とは?
ねぶり箸をする人の心理は、食べ物がお箸についたままなのが気になる、また癖になってしまったからなどと言われています。小さい頃からの癖になってしまうと、大きくなって誰からも注意されることがありません。お箸を舐めるという行為は、指を口に入れてしゃぶるのと同じように子供が母親の母乳を求める心理状態に似ているとも言われています。
ねぶり箸をしないための対策3つ!
子供のねぶり箸
子供の頃からねぶり箸をしないという対処法を知っておけば癖にならずにすみます。そこで、お箸の先に滑り止めがついているお箸を選ぶという対処法を実践してみましょう。舌や口の中で舐めようとした時にザラザラとした感覚があるので、子供は違和感を感じることができます。言葉で注意しても子供はすぐに忘れてしまうので、実際の感覚として覚えさせてあげるのもねぶり箸の有効な対策になります。
夫のねぶり箸
夫がねぶり箸をしてしまう場合、毎日一緒に食事をしなければならない妻は苦痛に感じているかもしれません。でも、はっきりと言ってあげられるのは妻だけかもしれませんよ。そこで、夫のねぶり箸の有効な対策は優しい口調で「お箸を舐めるのは嫌い箸というお箸のマナー違反になるらしいよ。お箸についたご飯はこうとるといいよ。」などとすぐに実践できる対処法を教えてあげましょう。大人になると料亭などの正式な会食の場も増えるので、お箸の使い方を間違ってしまうと恥ずかしい思いをするのは本人です。きつい言い方にならないように、優しく話してみましょう。
恋人のねぶり箸
恋人とこれからも一緒にいたいと思っているのであれば、上手にねぶり箸のことを伝えてあげるのも有効な対策になります。誰が嫌い箸をしているという指摘ではなく話題の1つとして、「ついついやってしまいがちなお箸の使い方ってあるよね」という言い方をして、お互いに気を付けるようにしましょう。言い方には気を配ることも大切ですが、食事はこれからもずっと続くことなので「あの時言っておけばよかった」という後悔をしないようにしましょう。
ねぶり箸は方言なの?
このねぶり箸の「ねぶる」という言葉は関西から中国、九州地方で使われている方言が元になっています。舐めるという言葉の方言がねぶるです。また、「なぶる」という言葉も岐阜や名古屋から西の地域で使われている方言です。その意味は、物を手でいじりまわす、人のことをからかうなどになります。
このねぶる、なぶるという方言を使ったのが「ねぶり箸」と「なぶり箸」になります。お箸を舐めたりいじったりして口元でいじるという意味になり、嫌い箸として同じ意味を持った言葉になります。どちらの方言もお箸のマナーの名前として使われていて、東京や東北、北海道でも方言としてではなくお箸のマナーとして有名になった言葉です。
スプーンやフォークの汚れも舐めるのは「ねぶり箸」?
ねぶり箸は字の通りに箸を使う際のマナー違反になるので、スプーンやフォークを舐めることを意味しません。でも、スプーンやフォークを舐めることもお箸と同じくマナー違反になります。お箸だけではなく食事の際にスプーンなどを舐めているところを目にするのも気持ちが悪いことなのでやめておきましょう。
また、スプーンについた食べ物を取りたいためにスープなどのお皿の中でカチャカチャと音を立てるのもマナー違反になります。スプーンはお箸と違って金属でできているので、音がしないように使うことも心がけたいですね。
【番外編】ねぶり箸以外の箸のNGマナーを紹介!
お箸のマナーである嫌い箸には他にもNGとされるマナーがたくさんあります。
くわえ箸は、ねぶり箸と似たお箸の使い方のNGマナーになります。ねぶり箸はお箸を舐めることを意味しますが、くわえ箸は口にお箸をくわえたまま他のことをする人を意味します。きちんと箸置きに置くことを心がけたいですね。
指し箸は、食事中にお箸で人や物を指すことを言います。対策は、お箸を持ったまま人と話すのではなく一度箸置きにお箸を置いてから話すと指し箸をしなくてもすみます。
にぎり箸は子供に多い箸の持ち方で、握るようにしてお箸を持ちます。対策は正しいお箸の持ち方を子供の頃から覚えておくということにつきるかもしれません。
寄せ箸はお箸で食器を引き寄せることを言いますが、女性に嫌われやすい箸の使い方の1つです。その理由は、見た目も悪く、食器に傷をつける可能性やお皿を倒して料理をこぼしてしまうことのようです。対策は手でお皿を引き寄せるということを覚えておくことです。
次に、ついついやってしまいがちなお箸のNGマナーです。
迷い箸は、それを食べようかなと迷って箸でいろいろな料理を触ってしまうことです。日本料理は特に料理を目でも楽しむものなので、お箸のマナーとして覚えておきましょう。
刺し箸は、子供などお箸の使い方が得意ではない人に多いマナー違反です。お箸を食べ物に突き刺して食べるので、見た目があまりよくありません。子供の頃からお箸の使い方をきちんと覚えておきたいですね。
箸マナーを知って楽しく食事をしよう!
ここで紹介したねぶり箸や指し箸、にぎり箸、寄せ箸以外にもたくさんのお箸のマナーがあります。子供の頃から少しずつ覚えておくことで癖にならずに、また大人になって恥ずかしい思いをしなくてもすみます。いまさら遅いではなく、今からでも日頃から気を付けて対策を覚えておくことでお箸の使い方はよくなります。ぜひ今日からお箸の使い方に意識を向けてみてください。