ハグのスゴい効果を解説!ストレスが激減するの?【相手別】
ストレス解消方法は人によって違いますが、「ハグすることでストレスが軽減される」という説をご存知ですか?何故ハグをするとストレスが減らせるの?他にも効果はあるの?相手によって効果は違うの?今回は、そんな疑問について解説します。
目次
ハグが苦手な日本人
日本人がするハグというのは、恋人や親子のように親密な関係の相手と、周囲の目が気にならない場所で行うことが多いです。さらに、恋人や夫婦であっても、一緒にいる生活が長くなるとハグをするのが恥ずかしいと、ほとんどしなくなる人もいます。しかし、ハグには私たちにとって嬉しい心理的効果がたくさんあります。ハグにはどんな効果があるのか、また相手によってその効果はどう違うのか、どんな心理の時にハグをしたくなるのかを解説していきます。
ハグによるストレス激減の効果に注目!
まずはハグによるストレス解消の効果について、調査・研究を行った論文からみていきましょう。
アメリカの論文
アメリカのノースカロライナ大学は、ハグなどのスキンシップを行った被験者とそうでない被験者の、心拍数の変化を比較するという実験を行いました。その結果、ハグなどを行っている被験者の心拍数は正常値または遅く、スキンシップを行っていない被験者の心拍数は速く不安定であることが分かりました。
ハグ+泣くことでさらに効果アップ
ハグのみでも、精神的な安定を促すことができますが、ハグをしながら泣くことでその効果がアップするそうです。ハグを30秒するとストレスが3分の1にまで減少するようですが、「泣く」ことをプラスすることで、さらに40%ものストレス減少が期待できるといいます。辛いことがあった時、思いっきり泣くと気分がスッキリすることからも、納得の効果ですね。
なぜハグでストレスが激減するの?その3つの理由を解説!
ハグによってストレスが緩和できることは経験からも、研究結果からも分かります。では、そもそも何故そのような効果があるのでしょうか。その理由について解説していきます。
①ホルモンの働きによるもの
ハグをすることで分泌されるホルモンは、2種類あります。その1つ「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンはその別名通り、分泌されると人を幸せな気持ちにする働きと、ストレス緩和の効果を発揮します。そして2つ目はβエンドルフィンです。人が気持ち良いと感じた時や、美味しいと思った時などに分泌されると言われています。
②安心感・解放感を得られる
ハグには安心感と解放感を与える効果があります。緊張している時、不安な時、誰かにハグをしてもらうことで、自信を取り戻し、穏やかな精神状態で対処することができるように、人の体温を感じるととっても安心することができます。
③ハグの後も効果が持続する
ハグによる効果のスゴいところは、ハグをしているその瞬間だけでなく、その後も効果が持続してくれるということです。毎日数秒のハグを行うだけで、ストレスが軽減したり、免疫力が上がったり、やる気のアップに繋がります。
ハグのスゴい効果10選!
ハグによってストレスが軽減されることは先程から触れてきました。しかし、ハグにはストレス激減の他にもたくさんのスゴい効果があります。ここでは、ハグによって起こる嬉しい効果10選をご紹介していきます。
①ストレス解消
ハグによって最も早く、実感することのできる効果がストレス解消効果です。愛情ホルモンのオキシトシンなどが分泌し、ホルモンの作用によってストレスが軽減・解消されます。ハグしながら泣くことで、よりその効果は高まります。
②幸せな気分になる
苦手な人、嫌いな人にハグをされると不快でしかありませんが、大好きな人や信頼できる人とのハグは、とても幸せな気持ちにさせてくれます。自分がしているのでなくても、小さな子どもがお母さんのもとに駆け寄って、ぎゅっと抱き着くのを見た時はとても穏やかで幸せな気持ちになります。
③安眠効果
ハグをすることで出るホルモンの働きでによってストレスが軽減されると、寝付きやすくなる可能性があります。また、特に疲れているわけではないのに、恋人や安心できる友達と過ごしていると眠くなってしまったという経験はありませんか?ハグすることで、ホルモンの働きだけでなく、そういった精神的な安心を感じて安眠効果が期待できます。
④免疫力アップの効果
「病は気から」という言葉にあるように、心に元気がないと免疫力は低下するものです。ハグをすることで分泌が促されるオキシトシンですが、実はこのオキシトシンには、免疫力を高める効果があることも研究で明らかにされています。
⑤愛情の認識
ハグに限らず、スキンシップは愛情表現の1つです。人恋しくなった時、ひどく落ち込んだ時、誰かに抱きしめて欲しいと思いませんか?親子や恋人の場合、ハグは愛情を相手に伝える手段としてとても効果的です。
⑥不安な気持ちを和らげる
ハグすることで感じる温もりや、分泌されるホルモンの効果によって、情緒が安定し不安な気持ちを和らげることができます。ハグには、不安な気持ちを不思議と落ち着けてくれる効果があるのです。
⑦自律神経が整う
ハグによって多く分泌される沖しいは、自律神経の働きも良くすることで知られています。自律神経が整うと、ストレスに強くなります。その結果として、胃腸や心臓の調子が良くなり、幸せな気分にもなれます。
⑧生理痛の軽減
この効果は女性にとってとても嬉しい効果です。恋人と一緒にいる時や友だちと出かけている時でも、ひどい生理痛に耐えている女性は多いです。ハグをすると、自分でお腹を押さえている時よりも、不思議と痛みが和らぐので試してみると良いでしょう。
⑨食欲を抑える
ハグをすると食欲が抑えられるそうです。しかしある研究では、オキシトシンの分泌が増えることで、なんと1食につき122キロカロリー分も食欲が抑えられるというデータがあるそうです。それとは 逆に、ハグなどのスキンシップが不足している状態だと、愛情的に満たされた感覚が得られず、過食傾向になってしまうそうです。
⑩老化予防の効果
ストレスは、肌荒れや細胞の老化を促進する原因となる「活性酵素」を発生させたり、ホルモンバランスの乱れを引き起こします。そのため、ハグをしてストレスを緩和・解消することは老化予防にも繋がると言えます。
ハグのスゴい効果を相手別に5パターン解説!
親子や恋人、友だちやなど、ハグをする相手は人によって違います。相手が違っても、ストレス解消などの効果はあるのでしょうか。また、人ではなくぬいぐるみであっても効果はあるのでしょうか。ここでは、ハグをする相手別の効果を5つご紹介します。
①恋人とのハグ
恋人におけるハグは大切なコミュニケーションの1つです。ぎゅっと抱きしめるだけで、愛情や感謝の気持ちを伝えることもできます。恋人同士のハグは、安心感を与えたり不安な気持ちを和らげる効果があるので、普段言葉で気持ちを伝えられない人ほど、ハグで気持ちを伝えてみましょう。
②同性とのハグ
ハグは同性と行っても充分効果を発揮します。中学生や高校生の女の子が、仲良しの友だちと手を繋いだりハグをしたりすることだってありますよね。男同士の友だちなら、お酒を飲んだ時に肩を組むことだってあります。人によってはむしろ、配偶者や恋人にハグをするよりも気軽に試したりお願いしたりしやすいのではないでしょうか。
③親子でのハグ
親子でのハグも、特に母親と子どものハグは大きな精神的な安定とリラックス効果があるといわれています。多くの人は、大人になると親子でハグをすることはほとんどありません。ですが、普段から仲が良く、よくおしゃべりをするような家族仲なら、より円満な関係性を築いたりお互いのストレスを緩和させたりするためにも、積極的にハグをしてみてはいかがでしょうか。
④ペットとのハグ
ペットを飼っている方は、自然とハグをしているのでは?素直で見た目も愛らしいペットは、ついつい抱きしめたくなってしまいますね。それは癒されたり、ペットに対して溢れる愛情を表現したりする結果です。ハグは人間でなくペットと行ってもストレス解消の効果があるのです。
⑤ぬいぐるみとのハグ
よく泣く小さな子どもは、お気に入りのぬいぐるみを持っていることが多いです。眠る時にも、ぬいぐるみを与えると安心してすやすや眠る赤ちゃんが多いです。柔らかいぬいぐるみを抱きしめると、癒されたり不安な気持ちを解消させたりすることができるからです。つまりぬいぐるみをハグすることは、不安などのストレスを和らげる力があるということです。
人が思わずハグをしたくなる4つの心理
可愛い動物を見たり、好きな人といる時、はたまた落ち込んでいるとき、思わずぎゅっとハグしたくなることってありますよね。また逆に、ハグされたいと思うこともあります。人はどんな時、思わずハグをしたくなるのでしょうか。その心理をご紹介します。
①スキンシップをとりたい
「肌と肌の触れ合いによる交流」であるスキンシップの1つであるハグは、愛情を相手に表現したい時にしたくなるものです。お互いの肌の一部を触れ合わせることで親密感を味わいたい、という心理が働くとスキンシップ(ハグやキスなど)という行動を取ってしまうのです。
②守ってあげたい
相手を守ってあげたいという心理が働くと、ハグをしたくなる傾向があります。例えば、泣く子どもを見て大丈夫だよと言ってハグしてあげたくなるのも、「守ってあげたい」という心理から来るものです。
③独り占めしたい
子どもの頃、自分のお気に入りのおもちゃを「渡したくない!」と思った時を思い出してもらうと分かりやすいですね。誰にも渡したくない、貸したくないと、独り占めしたいという心理になった時、ぐっとそのお気に入りのおもちゃを抱きしめていたのではないかと思います。ハグは独占欲が働いた時にも出てしまう行動ということですね。
④甘えたい
犬や猫などの動物でもそうですが、甘えたいと思った時にもハグをしたいという心理が働きます。思いっきり甘えることでストレスから解放されたい時、ハグをしてしまうのです。
ハグを身近に!自然な流れでハグをする5つのコツ
ハグをしたいけどどうすれば良いのか困っている人は、自然な流れでハグをするちょっとしたコツをご紹介するので必見です。
①アイコンタクトをとる
ハグをする時のコツはズバリ、アイコンタクトをとることです。いきなりハグをするのは相手がびっくりしてしまいますし、拒否させてしまったりするかもしれません。相手の表情を見ながら、どのような気分なのかを確かめることができます。
②タイミングを見極める
ハグをするタイミングを見極めることも、自然にハグをするコツです。夫婦や恋人であれば、相手に感謝の気持ちや「好き」という気持ちを伝えた(伝えられた)時、親子や友だちなど普段スキンシップを取る機会の少ない相手とであれば、写真を撮るタイミングであればハグをしやすいです。自分でどういうシチュエーション、タイミングならできそうか考えてみましょう。
③心を込める
心を込めることも、自然なハグをするためのコツです。苦手な相手とのハグはしようと思わないとは思いますが、オキシトシンはお互いに想い合っている相手とのスキンシップからでないとほとんど分泌しないそうです。よって、ハグをするのは「自分が愛情を込めることのできる相手である」ことが重要になってきます。
④オドオドしない
ハグをする時、日本人がやってしまいがちなNG行動があります。それは「オドオドとした態度を取ってしまう」ことです。正しいハグの作法において、オドオドするのは「あなたのことが嫌い」という態度になります。ハグをする時には、オドオドしないというのが大切なコツですよ。
⑤挨拶からの流れを掴む
挨拶からの流れを掴むことも、自然な流れでハグをするコツの1つです。親子や恋人ではなく、友だちとハグをするような場合、挨拶の流れでさらっとハグをするといいでしょう。会った時目をお互いに合わせたら、挨拶を交わしながら近づき、肩や背中をポンポンと軽く叩くくらいなら気軽にできそうですよね。
【番外編】ハグの種類を7つ紹介!シーンに合わせて使い分けよう!
ハグのコツがわかったら、今度はハグの種類についても知っておきましょう!シチュエーションによってハグの種類を使い分けると、よりハグの効果を高められますよ。
①向かい合ってハグ
ハグの種類の中でも、最もスタンダードなのが向かい合ってのハグではないでしょうか。向かい合ってのハグはお互いの心臓を重ね合わせる形になるため、心ごとぎゅっと抱きしめられているような気持ちになれるのがこのハグの特徴です。泣く子を安心させたり、相手をキュンとさせたり、というような時におすすめです。
②後ろからハグ
雑誌やテレビでも取り上げられることがあるほど、女性人気の高いのがバックハグです。恋人や夫婦であれば、「甘えたい」「かまってもらいたい」時にすると良いですよ。
③首に手を回してハグ
付き合いたてのカップルほどすることの多いハグというのが、首を手に回すハグだそうです。首に手を回すのは「かまって」のサインなんだそうです。2人きりで過ごしている時、甘えたいなと思ったらハグの種類の中でも、このハグを試してみると良いかもしれません。
④肩を寄せ合うハグ
肩を寄せ合うハグは、先にご紹介したハグの種類3つとは違って、恋人や夫婦ではなく、友だちによくあるハグになります。相手を「励ます」意味があるので、友だちが落ち込んでいる時にするなら、肩を寄せ合うハグがおすすめです。
⑤顔も密着させたハグ
体だけでなく顔まで強く密着させたハグは、ハグをする対象への強い思いを表しています。強い思いは、強い執着心や強い依存度とも言うことができます。相手への思いを目いっぱい伝えたい時にすると良いハグですが、相手が嫌がらないようにすることを忘れないでください。
⑥力強いハグ
力強いハグには、「離したくない」「守ってあげたい」という気持ちが込められています。遠距離でなかなか会えない恋人に会えた時、寂しさからくる不安を緩和したり、なかなかその思いを言葉にしたりできない人は力強くハグすると相手に伝わりやすいのではないでしょうか。
⑦優しいハグ
赤ちゃんなどのか弱い存在には、そっと、ふんわりとした優しいハグをしますね。どんなに愛おしい、可愛いと思っていても、相手のことを大切に思っているからこそ行うハグが、この優しいハグです。相手に大切に思っているよと伝えたい時や、安心させたい時は、優しく抱きしめてあげましょう。
ハグの効果は絶大!恥ずかしがらずにたくさんハグをしよう!
日々生活していると、自分でも知らないうちにストレスが溜まりがちです。特にストレスを自覚している人は我慢や無理をせず、親しい人やぬいぐるみなど、自分に合った方法や相手と、日常的にハグなどのスキンシップを取るようにしましょう。