『軽蔑』の意味とは？軽蔑される人の特徴＆されないための方法は？

「あの人、ひどいのよ。軽蔑するわ！」「意味が分からない。軽蔑だよ」なんて、普段何気なく使っている軽蔑という言葉。良い意味ではないことは知っている方が多いかもしれません。でも、軽蔑っていったいどんな意味で、何のことをいうのでしょうか？

軽蔑の意味は、「いやしい・劣っている・つまらないなどと感じて、バカにすること。軽くみてあなどること」です。やはり良い意味ではなく、悪い意味として使われます。

類語とは、よく似た意味をもつ言葉のことをいいます。同義語ともいえます。軽蔑の類語には、さまざまな類語があります。「軽蔑で見下ろす」の意味の類語には「卑しめる」「さげすむ」「あなどる」や、「見くだす」「見くびる」「おとしむ」などの類語があります。「相手を取るに足りない者とみてけなす態度」の意味の類語には「小ばか」「あなどり」「さげすみ」や「ないがしろ」「軽視」などの類語があります。

このように「軽蔑」にはたくさんの類語がありますが、類語の意味をみても類語自体も、「軽蔑」という言葉がいかに良くない意味合いをもつかが分かります。

英語では、軽蔑をさまざまな言葉で表わすことが出来ます。たとえば「嫌悪するような気持ちの軽蔑」なら「despire」、「見くだす気持ちの軽蔑」は「look down on」。他にも「責める意味合いの軽蔑」なら「condemn」、「軽蔑する気持ちで憎む」なら「hate」に置き換えられます。

軽蔑される人にはいくつかの特徴があります。それらの特徴を8つ紹介します。

言い訳を言って言い逃れするだけならまだしも、失敗した責任や失敗そのものを他人になすりつけるのは、人としてマナー違反です。失敗をなすりつけられた人も、その現場を見聞きした人も、なんともいえないいやな気持ちになってしまうことでしょう。怒って、軽蔑を超えて嫌われてしまう可能性すらあります。自分の失敗を人のせいにするような人が、軽蔑される人の特徴に挙げられます。

人の失敗をよろこぶことも、軽蔑される人の特徴といえます。人間誰だって失敗します。そのとき失敗したのは別の人でも、次は自分という可能性も大いにあるのです。自分の失敗を棚にあげて人の失敗をよろこぶのは、意地悪な人のすることです。意地悪な人には、同じような意地悪で感じの悪い人しか寄ってきません。人の失敗をよろこぶことは、「悪意そのものの行為」なので、軽蔑されてしまいます。

軽蔑される人の特徴として、すぐに感情的になることも挙げられます。すぐに感情的になるというのは、いわゆる「キレる人」のことです。感情的になって怒鳴られたり一方的に責めたてられると、された方はとても傷つきます。トラウマにすらなります。感情的になったのが理不尽な理由であれば、なおさらです。

感情的にというのは、大声で怒鳴り散らすことだけをいうのではありません。静かにネチネチと相手を責め続けることも同じです。すぐに感情的になる人は問題を引き起こすことが多く、他人に大きな危害を加える可能性があります。だからパワハラやモラハラが社会問題となっているのです。感情的になってその感情に流されるのは、自分をコントロール出来ていない証拠。すぐに感情的になる特徴をもつ人からは、周りの人が離れていってしまうことでしょう。

すぐに感情的になる性質をもっている人は、それがどれだけ周りに迷惑になっているかを考えて、改善していくのを強くお勧めします。感情的にならない方法としては、自分を客観的に見る癖をつけて、つい感情的になるのをおさえるという方法があります。心理教育であるアンガーマネジメントを学ぶのもいいかもしれませんね。

自分勝手でずうずうしいという特徴をもつ人は、ある意味たくましい人であるともいえます。いろんな出来事に「私には関係ない」「私が一番」で通すことが出来れば、自分が傷つくことは少ないかもしれません。ですが、そのしわ寄せは周りの人にいきます。自分勝手でずうずうしい特徴を持つ人のフォローに疲れて、いずれ軽蔑されてしまいます。

平気で嘘をつく特徴のある、嘘つきな人もまた軽蔑されます。嘘をついてもなんとも思わない、その神経を疑われます。人間性すら疑われ、信用してもらえなくなるでしょう。普通はなかなか平気で嘘をつけません。もし仕方なく嘘をついたとしても、後ろめたいような心苦しい気持ちになるものです。誰も「嘘つき！」なんて責められたくないのは同じです。

そして平気で嘘をつく特徴をもつ人には、嘘に嘘を重ねて生きるという特徴もあります。たとえば日常的に浮気を繰り返したり、小さな嘘を何度もつく、といったふうにです。表面的にはうまくいっていても、その生き方が人から尊敬されることはありません。頭の回転の良さは認めますが、平気で嘘をついていたら、陰で軽蔑されてしまいますよ。

嫌な事から逃げて努力しない、という特徴を持つ人は、もしかしたら現代人の特徴として多いかもしれません。現代は自由な社会であるといえます。いろんな選択肢があって、嫌な事から逃げるための理由も方法も、たくさんあります。けれども自由であるということは、すべて自分で決めないといけないということ。裏を返せば責任がともなうのです。

ときには逃げることも必要ですが、いつも嫌な事から逃げて努力しないのは考えもの。努力しないことが習慣になると、ふんばりがきかないので、ここぞというときにも努力できなくなってしまいます。

逃げ続けることも、努力しないことも、本当の気持ちの奥底では苦しいもの。前向きな努力は自分を解放してくれます。軽蔑されないためにも、勇気を出して努力への一歩を踏み出してみませんか。

清潔感がないという特徴の人も、軽蔑されがちです。清潔感がないというのは、お風呂に毎日入らない、服を着替えない、ボサボサの髪でも平気、といったことが特徴としてあります。

「人は見た目ではない！中身が大事なんだ！」という意見ももっともですが、とはいえ清潔感がないのは極端で、マナー違反です。見た目もある程度は大切にした方が、お互いに気持ちよく関われます。

食事マナーが悪いのも軽蔑される人の特徴。姿勢はだらっとして、肘をつき、足を組み、なんて格好で食事されたら、周りもいやな気分になります。箸の持ち方まではいかなくても、食事するときの最低限のマナーは守りたいものですね。

また食事のマナーだけでなく、食事しているときの大人としてのマナーも大事です。食事している場所で、ささいなことで店員を怒鳴りつけるなんてこともマナー違反。軽蔑のまなざしで見られるでしょう。

人を軽蔑してしまうと、相手のことを受けつけなくなり、やがて嫌いになってしまいます。なぜ人は人を軽蔑してしまうのでしょうか。嫌いになってしまうのでしょうか。その気持ちの心理の1つは「道徳観」「倫理観」にあるといえます。人として、してはいけないことをしている人のことを許せないと思う心理です。正義感、といってもいいかもしれませんね。

その気持ちを無理におさえこむことはありません。いやなものはいやだし、ダメなことはダメだからです。ですが、人はいろんな側面をもちます。100パーセント悪いだけの人間はいません。もし人を軽蔑してしまっても、その人の良いところを見つける努力をしていった方がいいといえます。

また、あなたのその正義感は素晴らしいものですが、時代によって「正しいこと」は変わります。正しいと思っている信念も、人によって違います。その人の住んでいる場所、文化、信じているもの、育ってきた環境など、いろいろな背景があるのもまた事実です。

軽蔑される人だって、好きでそのような人間性におちいったわけではないことも多いはず。心理的に「軽蔑する」ようになっても、なぜ軽蔑される人間性をもつようになったかという背景を考えずに、その人だけを責めるのはナンセンスです。

他人を軽蔑ばかりしていると、自分も軽蔑されるような人になる危険性もあります。自分もまた人を傷つける可能性のある存在であると忘れずに、謙虚な姿勢をもつことが必要です。

他人を軽蔑するような発言は、聞いていて気持ちのよくないもの。日常的に人を軽蔑するような人とは、なるべく関わりたくないですよね。ですが学校や職場にそういう人がいたのなら、どうしても関わらざるをえません。そんなときの対処法があります。他人を軽蔑する人と付き合うときの対処法を、3つご紹介します。

対処法の1つは、心にゆとりをもつことです。ゆとりというのは、余裕とも言い替えられます。自分自身に心の余裕があれば、「あの人、またあんなこと言ってるわ」「人を軽蔑するなんて、暇なのね」と受け流すことが出来ます。相手に心の壁を作り、心理的にシャットダウンするという対処法だといえます。

まともに相手にしないという対処法も有効。話を聞いてあげたり同調するなどして相手にされると、向こうも嬉しくなるのが心理です。余計に軽蔑する言動を繰り返します。対処法としては、うまく切り上げて、もしくは空気のようにさっといなくなって、まともに相手にしないことです。

心にゆとりをもつ、まともに相手にしない。それらの対処法をとっても、それでもストレスがたまる。どうにも疲れてしまう。そんなときの対処法としては、ストレス発散をする方法をもつことが大切。好きな音楽を聞いたり、運動したり、親しい人とおしゃべりしたり。あなたにとって心理的にストレス発散になるような趣味を見つけるのが、いい対処法といえます。

ただし、おしゃべりという対処法には注意点があります。相手に軽蔑する人の愚痴をずっと話していたら、あなたも同じだと受け取られかねません。愚痴はほどほどにして、楽しい気持ちになれるような会話を心がけるといいでしょう。

では、あなたが軽蔑されないためにはどうすればいいのでしょうか。軽蔑されないための方法で、代表的なものを5つ紹介します。

軽蔑されないためには「こういう言動をしたら、あの人はどう思うだろうか。どんな気持ちになるのかな」などと、他人の気持ちを考えるべきです。人の気持ちを考えるのは、想像力を養って、思いやりのある人間になる土台でもあります。

よく分からない、とかそれより自分の方が大事、ではなく、まずこういう言動をしたら相手はどう思うかを考えてみてください。それも訓練です。努力次第で、人の心理を理解できるようになってきます。

人は心に余裕がなかったり荒んだ気持ちでいると、心理的に悪いところ探しをしてしまいがちです。ぜひ人のいいところに目を向けてみてください。なかなかそういう心境になれないのなら、それはもしかしたらあなた自身の心の中に問題がひそんでいるのかもしれません。本当は自分に自信がない、といった自己肯定感の低さです。

自分と向き合うのは辛いことですが、やってみる価値はあります。ポジティブ心理学の観点からいっても、人の良さに目を向けられる人は、自分の良さにも目を向けることができるといえるようです。

広い視野で物事をみることも大切です。視野が狭いと人の気持ちに寄りそえず、自分だけの殻に閉じこもりがち。視野を広くもつことは、分かりやすくいうと「違いを認める」ことです。この世界はあなたが思っている以上に彩り豊かで、多様性があります。

いろんな価値観や文化があることを、まず知ってください。そしていろんな生き方があって、そのどれもが尊いことを心で感じてみてください。小さいところにとどまっているのはもったいないです。広い世界に足を踏み出してみたら、きっと素晴らしい発見があることでしょう。

心理学的にも見た目は重要です。まず見た目からコミュニケーションが始まる、といっても言い過ぎではありません。誰がどう見ても見た目麗しく、と言っているのではなく、必要最小限の清潔さが大切だということです。身だしなみを整えて、軽蔑とはサヨナラしましょう。

社会の一般的なルールやマナーを知らないと、軽蔑とまではいえなくても、確実にあなたが損します。知らない間に人の心を傷つけてしまうこともあるかもしれません。たとえば、花の世話をするとします。その花をどう育てるのかで、花のその後が変わります。

肥料は何をやるのか、水は1日にどれくらいあげるのかなど。どんなにその花を大切に思っていても、花を育てる一般的な知識がないと、その花がのびのび育つことができません。基本的な知識がなければ、育てていく中で知恵もわきません。

それと同じように、この世の中で人としてよりよく生きていくためには、社会のルールやマナーを知ることが必須といえます。それこそネットで調べたら、いくらでも情報が載っています。情報をよく精査して、正しいルール・マナーを知っていきましょう。

いかがでしたか？軽蔑されてからでは、信頼を回復することが難しい事が多いです。せっかくの人間関係にヒビが入ってしまっては、もったいないですよ。早めの対処を心がけましょう。

もしかしたら耳の痛いところがあったかもしれませんが、努力によって人は必ず変わることができます。前に進もうとする強い決意に、努力という行いをそえることで、人はのびやかに育っていきます。軽蔑ではなく、「愛」や「夢」や「希望」など、たくさんの輝きで心を満たしていきたいものですね。

あなたという素敵な花を、咲き誇ることができますように。